2019年06月25日

世界を見ると、原子力の発電コストが最安でないことは、はっきりする。再エネ、中でも風力と太陽光が世界各地で拡大し、ここ数年で発電コストが劇的に低下している。


「風間直樹著:原発は脱炭素化を担えない、実は火力より発電コスト高、週刊東洋経済、2019.5.16」は参考になる。概要の続きを自分なりに纏めると以下のようになる。
1.日本の電力はさまざまな課題があり、その問題意識を広く共有できていないという危機感を持っていた、と日本経済団体連合会は、エネルギー政策に関する提言を発表し、中西宏明会長〔日立製作所会長〉は会見でそう述べた。
2.提言では原子力発電所の再稼働や新増設、運転期間延長などを訴えている。提言からは東日本大震災以降、運転を停止した原発の再稼働が思うように進まないことへの産茉界のいら立ちがうかがえる。政府が咋年策定した新たなエネルギー基本計画では、2030年度に全電源に占める原子力の比率を20〜22%とする日標を継続し、「重要なべースロード(基幹)電源」との位置づけを据え置いた。
3.この原子力比率を達成するには30基程度の原発再稼働が必要にもかかわらず震災後の新規制基準の下で再稼働できたのは9基。足元の電源構成(発電電力量)では原子力比率は約3%にとどまる。目標達成はかなり厳しい。それでも政府が数字の見直しを行わなかったのは、発電コストは原発が最も安いという前提があるからである。
4.経産省は15年に総合資源工ネルギー調査会の発電コスト検証ワーキンググルーブで、発電方法別のコスト比較を行った。14年に発電所を建設し一定年数稼働させた後に廃炉した場合の総費用を、運転期問の総発電電力量で除している。この試算によれば、原子力の発電コストは1kWh当たり10・1円以上。一方、火力発.竃のコストは、石炭で12・3円、液化天然ガス(LNG}で13・7円になる。今回の基本計画で「主力.竃源化」が打ち出された再生可能エネルギーはどうか。風力〔陸上設置)は21・6円、太陽光〔メガソーラー)は24・2円に上る。この試算を根拠に、経産省は「原発は火力発電よりも安く、再エネとの比較では約半分のコストに収まる」と結論づけ、原発の経済性は高いとしている。
5.経産省のこの試算に対して、NPO法人原子力資料情報室の松久保肇事務局長は、「当時高騰していた資源価格で試算したため、LNGや石炭などの発電コストを過剰に見込んでいる。一方、原発のコストは賠償費用を過小にみている」と批判する。政府は16年末に福島第一原発事故の損害見積もりを総額21・5兆円へ大幅に引き上げているが、試算は14年時点のままで反映されていない。政府の計算式に基づき原子力資料情報室が17年時点の実際の資源価格で算定したところ、原発の単価が10・72円以上となるのに対し、LNG火力は9・17円と大幅に下回った。16年の資源価格では8・58円だ。試算は発電設備を新設した場合であるため、再稼働する原発について直接当てはまるものではないが、松久保事務局長は「少なくともコストの観点から、原子力をベースロード電源とすることは誤りだ」と話す。事故による損害額などがさらに膨らむと、原子力の発電コストはより高まる。
6.福島事故以来、原発の建設コストは、安全対策費などの増加によって、1基1兆円といわれるほど高騰している。そのため、政府が旗を振る英国やトルコへの原発輸出も採算が合わず頓挫した。原子力規制委員会は4月24日、原発への設置を義務づけたテロ対策施設について、完成期限の延期を認めず原発運転停止を求める方針を決めた。
7.再稼働している関西電力、四国電力、九州電力はいずれも期限に間に合わない見通しで、原発9基が順次停止を迫られる可能性がある。テロ対策施設の建設費は1基当たり数百億〜1000億円と見込まれ、完成を急げばさらに膨らむことになる。いずれにしても30年度20〜22%という原子力比率はさらに遠のいた。電力業界からは「原発の事業リスクを民間で負うのは、もはや難しい」といった声も漏れる。
8..世界に目を転じると、原子力の発電コストが最安でないことは、さらにはっきりする。再エネ、中でも風力(陸上設置)と太陽光が世界各地で拡大し、ここ数年で発電コストが劇的に低下している。米投資銀行のラザードが昨年11月に行った分析によれば、ここ数年の全世界の電源別発電コストは、陸上風力と太陽光を、原子力や.右炭火力が大きく上回っている。直近18年に至っては、陸上風力と太陽光に比べ石炭火力は2倍以上、原子力は3倍以上の高さになっている。
9.自然エネルギー財団の石田雅也マネージャーは「大半の国では、新設の原発はほかの発電方法よりコスト競争力で劣っている」と話す。強みとされた発電コストの面からみても、原発が脱炭素化の担い手となるのは難しい。


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池上湖心 プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山に師事
書象会に所属、書象会理事
審査会々員
○作品展の開催
・主宰している「さざ波会」
 作品展を毎年8月開催
(於:稲毛ギャラリー)
・土曜会(グループ展)
 作品展を毎年10月開催
(於:銀座大黒屋)
○公募展の受賞、入選
・日展入選
・読売書法展(現在理事)
 読売奨励賞
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