2019年07月05日

キーエンスの特徴は、お客様に生産性向上の答えを届けるソリューション営業が秀でている点である。競合のファナック、オムロンとの大きな違いである。

2019/5/24付けの 大前研一さんの「 ニュースの視点 」(発行部数 161,934部)は「スマートシティー/コクヨ/富士フイルムHD/ キーエンス/ソフトバンクグループ」と題する記事である。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1. トヨタ自動車とパナソニックは9日、住宅関連事業を統合すると発表した。2020年1月に共同出資会社を立ち上げ、トヨタホームやパナソニックホームズなど両社の住宅関連子会社を移管する計画である。移動サービスの台頭で、都市のあり方が変わる中、両社の資源を融合させ、街づくりに絡む事業を強化する考えである。
2.日本の住宅メーカーは専業が強く、トヨタもパナソニックも住宅関連事業に参入したものの、どちらも好調とは言えない。そんな「イマイチ」同士が手を組んだところで、
果たして結果は期待できるのか疑問である。
3.パナソニックは家電を組み込んだスマートホーム、トヨタはEV充電施設がある街づくりを目指していく。トップ同士が会談をすると「こうした社会を実現するために」という話になるが、それだけでは競争力は生まれない。
4.日本は、都市部でマンションが増え、全体的に新築住宅が増える市場環境ではない。どのような戦略を考えているのか、わからない。過去の失敗を分析し、今後どのような戦略で勝ちに行くのかを述べるべきである。「スマートシティー」という言葉だけで逃げたのは、トップが戦略を考えていない証拠である。
5.コクヨは10日、筆記用具大手のぺんてるに出資したと発表した。101億円を出資し、事実上の筆頭株主となる見通しで、国内事業に軸足を置くコクヨと、海外進出を積極的に進めてきたぺんてると協業の可能性を探り、海外市場での存在感を高める。この提携も良い組み合わせではない。ぺんてるは海外展開に成功、コクヨは海外進出に苦戦でコクヨの海外展開も上手くいくと考えるのは、甘すぎる。
6.コクヨの国内の収益事業の1つは、事務機器である。ぺんてるが主力とするボールペン販売とは似て非なる商品である。単に拠点があるというだけで、コクヨの事務機器も簡単に海外で販売できるとは思えない。両社ともに今後間違いなく縮小していく市場に身を置いているリスクについて、考えているのか疑問である。鉛筆やペンでモノを書く機会が減り、紙媒体も少なくなっている。新聞記者は、安易にシナジー効果が期待できるなどと書く、
7.富士フイルムホールディングスが8日発表した2019年3月期の連結決算は、営業利益が前期から70%増の2098億円となった。08年3月期以来、11年ぶりに過去最高を更新した。事務機事業での構造改革が進んだほか、医療機器やバイオ関連のヘルスケア部門も好調だった要因である。
8.10年以上前からカメラなどのイメージングソリューション事業の売上が減少していく中、ヘルスケア事業、ドキュメントソリューション事業などを強化し、見事に経営を立て直した。特に大きく業績が落ち込んだ同業のコダックと比較すると、富士フイルムの健闘が讃えられる。
9.フィルムそのものがなくなっていく時代で、デジカメ分野にも決して強くなかったのに、よくぞ生き残った。これはビジネススクールの立派なケーススタディになる。よくこの手のケーススタディでは、日米の差で比較されることがある。たとえば、日本では電線メーカーは光ファイバーの担い手に転じることで生き延びたが、米国ではガラスメーカーが光ファイバーのメーカーになったため、電線メーカーは没落した。富士フイルムの例は、日米の差ではなく、企業の経営力の差として良い事例になる。富士フイルムとコダックの経営陣の差が、今日の両社の違いを生み出した。
10.日経新聞は8日、「キーエンス、高収益の秘密」と題する記事を掲載した。多くのメーカーが相次ぎ下方修正に追い込まれた中でも、キーエンスは2019年3月期に7期連続で最高益を更新した。背景には、データ分析と収集による営業の効率化や顧客のニーズを的確に捉えた製品開発がある一方、故障やトラブルがあっても部品を即日配送するなどスピード重視の姿勢も顧客の信頼を得ている要因である。
11.自ら製造するわけではないファブレス企業のキーエンスが、これほど高収益を出し続ける要因は、世界の7不思議の1つと言っても良い。BBTでも社長を務めていた佐々木道夫氏を招聘して話を伺ったが、キーエンスがすごいのからなかった。
12.キーエンスの特徴は、お客様に生産性向上の答えを届けるソリューション営業が秀でている点である。創業者の滝崎武光氏の影響が強い。競合のファナック、オムロンとの大きな違いにもなっている。
13.オムロンは似たような商品を販売しているが、ソリューション営業ではなく、部品などの単品売りが中心である。メーカーのオムロン、ソリューション営業のキーエンス、その間にいるのがファナックという競合関係である。この3社の競合関係と売上・利益を見ると、この業界の状況をよく理解できる。
14.売上高で見ると、オムロン(約8595億円)→ファナック(約6356億円)→キーエンス(約5871億円)の順である。しかし、営業利益と純利益では全く逆の順序で、キーエンス(営利3179億円、純利2261億円)→ファナック(営利1633億円、純利1542億円)→オムロン(営利766億円、純利543億円)になる。時価総額もキーエンス(約8兆円)→ファナック(約3.9兆円)→オムロン(約1兆円)の順になっている。
15.ソフトバンクグループが9日発表した2019年3月期連結決算は、純利益が前期比36%増の1兆4111億円となった。ファンド事業の含み益が初めて1兆円の大台に乗り、利益拡大をけん引した。
16.孫正義会長兼社長はサウジアラビアなどと組んだ10兆円規模の投資ファンド「ビジョン・ファンド」の第2号ファンドを立ち上げる考えを示した。この発表には、若干の「トリック」がある。それは、含み益を決算に入れていることである。含み益は、あくまでも「含み」だから、まだ「実現」していないので、含み益を連結純利益に入れずに計算する、という考え方もある。
17.今回はあえて含み益を入れて計算する方法をとり、またヤフーも連結子会社化して決算に入れた。これだけ「派手」な決算にしたのは、理由がある。ソフトバンクの有利子負債は10兆円を超えている。その大きな負債への心配を打ち消したいのかもしれない。
18.「ビジョン・ファンド」の第2号ファンドについては、第1号と同じように上手くいくのかは難しい。10兆円規模の投資に値する、ウーバーやWeWorkのような企業が世界を見渡しても、見つからない。



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池上湖心 プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山に師事
書象会に所属、書象会理事
審査会々員
○作品展の開催
・主宰している「さざ波会」
 作品展を毎年8月開催
(於:稲毛ギャラリー)
・土曜会(グループ展)
 作品展を毎年10月開催
(於:銀座大黒屋)
○公募展の受賞、入選
・日展入選
・読売書法展(現在理事)
 読売奨励賞
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