2019年07月18日

ファーウェイの問題は、一企業としての問題ではなく、中国共産党と中国メーカーの関係性の問題である。

2019/6/7付けの大前研一さんの「 ニュースの視点」(発行部数 161,733部)は 「米為替政策/米中関係/米中貿易〜ファーウェイ問題は一企業としての問題ではない」と題する記事である。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.米財務省は先月28日、貿易相手国の通貨政策を分析した半期為替報告書を公表し、日本や中国など9カ国を「監視リスト」に指定した。監視リストは「為替操作国」とは異なり経済制裁をないが、対日貿易については
巨額の不均衡に引き続き懸念していると指摘した。中国を為替操作国として経済制裁しなかったのは、米国の中国への態度が軟化したということではない。単にファーウェイなどを情報操作、スパイ活動の理由で制裁しているので、混乱を避けるためと思われる。
2.米国はかつての日本に対して、プラザ合意という為替政策を実施し、日本の息の根を止めにかかった。1ドル235円前後だったものが、一気に100円を割り込む水準に落ちて、日本経済は壊滅的な被害を受けた。今日までその影響は残っている。貿易不均衡の問題よりも、為替の問題のほうがはるかに重大で大変なことだった。結局、日本の場合には1ドル360円から80円まで動いたが、今の中国で言えば1ドル2元前後の領域である。
3.今の1ドル6元前後とはレベルが違う。日本も関税をかけられたり、数量規制をされたりしながらも何とか頑張っていたが、プラザ合意が決定的な制裁となり、ほとんどの日本企業は生き残ることができない状態になった。それまでの2倍以上の価格で売らなくてはいけないから、それは厳しい状況だった。一部、自動車などが何とか対応できた程度だった。中国は、日本にとってのプラザ合意をまだ経験していない。貿易不均衡と言われているうちは、まだ序の口である。これから本当の正念場を迎える。
4.ニューズウィークは先月30日、「中国激怒 Huawei宛小包をアメリカへ誤送?」と題する記事を掲載した。米宅配大手フェデックスが中国の本社や支社宛に送られた荷物を、無断で米国へ送ったり、差し止めていたことが判明したと紹介している。フェデックスは誤送を認め謝罪した後、意図的に誤配送をしたのではないと弁明したが、中国メディアからは不満が噴出しており、ボトムアップの反米運動が火蓋を切る勢いである。フェデックスは世界で最も信頼できる配送会社であり、誤送は考えられない。
5.米国政府からの強い圧力が働いたと思われる。日本でも商品の販売中止が相次ぐファーウェイだが、極めて優れた企業である。90年代から、中国企業の中で世界化するとしたらファーウェイだと言ってきたし、近年も企業経営者の勉強会である「向研会」でファーウェイの工場見学に行った。ファーウェイの問題は、一企業としての問題ではなく、中国共産党と中国メーカーの関係性の問題と認識する必要がある。顔認証システムであれ、ルーターであれ、中国メーカーは、中国国内で活動するためには、中国共産党とデータを共有することが求められる。
6.製品の中にそれを実現するための仕組みが組み込まれている。ファーウェイの場合には、その「中国共産党仕様」の商品を誤って輸出したか、そういう仕組みが組み込まれていた痕跡が残る商品があったとして問題視された。つまり、ファーウェイ問題は中国共産党が作り出している問題であり、根本的に解決するためには、中国共産党が中国メーカーを「悪用」して情報を提供させるのをやめなくてはいけない。中国共産党が、中国企業を歪めている。7.ファーウェイは、企業として非常に優秀で、特に5Gの技術は特筆すべきである。北欧勢の企業に唯一対抗できる企業と言って良い。米国や日本の企業にとっても安価で優秀な技術を持っている企業なので、本来使いたいはずだが、そのためにはファーウェイは中国共産党とのつながりがなく、安全であることを自ら証明する必要がある。
8.それを実現するには、会社を「中国国内向け」と「世界向け」に分けるしかない。世界向けの会社は、ボードメンバーから技術者に至るまでグローバル人材を揃え、完全に別の企業として経営する必要がある。ファーウェイ問題については、中国政府も怒り心頭の様子だが、そもそもの原因を作り出しているのは中国共産党自身である。9.日経新聞は先月28日、「中国、レアアース利用に言及」と題する記事を掲載した。中国の環球時報の胡錫進総編集長が、米国へのレアアースの輸出規制について「中国は真剣に検討している。」とツイートした一方、人民日報もレアアースによる報復の可能性を示唆した。
10.いずれも具体策には言及していないが、米中貿易戦争で中国の対抗策が手詰まりになっており、レアアースを持ち出して米国を牽制した形とのことである。尖閣諸島問題で揉めたときには、日本も中国からレアアースの輸出制限をかけられて脅された。日本の場合には、レアアースを使わなくて良い商品開発が進んだこと、また台湾企業経由の「抜け道」で輸入することができたこともあり、それほど大きな影響を受けることはなかった。現在のレアアースの産出量は中国がダントツだが、ロシア、ブラジル、ベトナム、そして北朝鮮にも埋蔵されている。
11.中国にとって重要な輸出商品で、レアアースの輸出制限をそれほど長引かせるつもりはないが、いきなりレアアースの輸出制限をされれば、軍事関連製品でレアアースを使っているものが多い米国は大いに困り、トランプ大統領が癇癪を起こすには、十分である。その意味でも、レアアースは米中貿易戦争の武器として有効に使えるものである。



yuji5327 at 06:27 
共通テーマ 
池上技術士事務所の紹介
261-0012
千葉市美浜区
磯辺6丁目1-8-204

池上技術士事務所(代表:池上雄二)の事業内容
以下のテーマの技術コンサルタント
1.公害問題、生活環境、地球環境
2.省エネ・新エネ機器導入
のテーマについて、
・技術コンサルタント
・調査報告書の作成
・アンケート調査・分析
・技術翻訳、特許調査
を承ります。
有償、無償を問わず
お気軽に下記にメールをください。
ke8y-ikgm@asahi-net.or.jp

工学博士、技術士(応用理学)、
公害防止主任管理者、
騒音防止管理者の資格で
お役に立ちたいと思います。

池上湖心 プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山に師事
書象会に所属、書象会理事
審査会々員
○作品展の開催
・主宰している「さざ波会」
 作品展を毎年8月開催
(於:稲毛ギャラリー)
・土曜会(グループ展)
 作品展を毎年10月開催
(於:銀座大黒屋)
○公募展の受賞、入選
・日展入選
・読売書法展(現在理事)
 読売奨励賞
 読売新聞社賞
・謙慎展(現在理事)
 春興賞の受賞:2回
○書道教室
・学生:月曜日
・一般:火曜日、水曜日





地域別アクセス

ジオターゲティング

ジオターゲティング
livedoor プロフィール

yuji5327

アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

QRコード
QRコード