2019年08月07日

これからは大学を卒業したら勉強はそこで終わりではなく、社会に出てからも常に新しい知識や情報を学び直すべきで、そのための仕組みをつくるべきだ。

大前研一 世界の潮流2019〜20
大前研一
プレジデント社
2019-04-30

「大前研一著:世界の潮流2019〜20、プレジデント社、2019.4.30」は参考になる。「第5章 ディジタル・ディスラプション」の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.新たな時代に向けて、日本と企業が取り組まなければならない課題ははっきりしている。人材の育成である。グローバル人材、さらに、デジタル・ディスラプション時代に活躍できる人材を育てられなければ、そんな国や企業に未来はない。グローバル人材に必要なのは、語学力である。たとえば、ドイツの大企業では、いまから15年ほど前からほとんどの企業で、英語で十分なコミュニヶーションがとれないと部長職以上に就けないという規則を定めている。これは、それ以前に国内有数の電機、自動車、薬品企業が相次いでアメリカ系企業を買収したにもかかわらず、英語でオペレーションが満足にできなかったため、そろって業績不振で苦しんだことが発端である。
2.これに呼応するように学校でも英語教育に力を入れ始めた経緯もあり、現在ではドイツ人の英語力は北欧の人々と遜色ない。フィンランドも、かつてはアメリカと旧ソ連の間で漁夫の利を手にしていたのに、冷戦が終わると途端に景気が冷え込んで、ブルーカラーの失業率が4割にまで上がってしまった。そこで、フィンランド政府は、グローバルに活躍できる人材を育てないと国がもたないと判断し、それまでフィンランド語で行っていた大学の授業を、すべて英語に変更した。すると、フィンランドの大学に、英語を苦にしない優秀な人材がヨーロッパ中から集まってき。そういった人たちと一緒に講義を受け、ディスカッションすることで、フィンランドの若者の英語力はメキメキ上達した。フィンランドに本社を置く通信設備会社ノキアがグローバル企業として発展した。フィンランドは現在では、小学校から英語教育や起業家養成に力を入れている。
3.本気でグローバル人材の輩出に取り組むのであれば、単に英語のカリキュラムを増やすのではなく、フィンランドのように他の教科も英語で学ぶような仕組みをつくる必要がある。あるいは、幼少期から母国語と英語の併用が当たり前の環境をつくってしまうのもいい。
4.スイスは国内にドイツ語、フランス語、イタリア語の3つの地区があるため、国民はドイツ語、フランス語、イタリア語、英語の四力国語を話すことができる人が多い。アジアでは、マレーシアの事例が参考になる。20年前に、大前氏がマレーシアで18年にわたりマハティール・ビン・モハマド首相(当時)の経済アドバイザーをしていたときに、マレーシアなので母国語はマレー語だが、マレー語に統一すると国民の3割にあたる中国系の人たちから文句が出る。そこで、マハティール首相に、どの科目を何語で教えるかを学校で決められるようにしたらどうかとアドバイスしたら、理数系は英語、国語や宗教はマレー語といったすみわけが自然とできてきた。18.英語で教えていいとなったので、オーストラリアなどの英語圏から優秀な理科や数学の先生を雇う学校が増えた。彼らは、完壁な英語で授業を行うため、学生たちは理科や数学を勉強しながら、知らず知らずのうちに英語力も身につくようになった。こうして、マレーシアの大学を卒業したバイリンガルな人たちが、後にあの国に発展をもたらす原動力となった。英語を教えるのではなく、英語で教えることの効果をフィンランドやマレーシアの例は物語っている。
5.小、中、高校では文科省の指導要領が存在するが、これは欧米に「追いつき追い越せ」時代の「答えを覚えさせる」教育を微修正したものに過ぎない。21世紀は「答えのない時代」に答えを導き出す方法は教えていない。大前氏はアオバジャパン・インターナショナルスクールを経営しているが、ここはIB(国際バカロレア)の認証を受けている。アオバではバイリンガルかつリーダーシップを振るうことができる人材の育成はもちろんのこと、Theory of Thinking(思考理論)を重視している。これは答えを見つけ出すための思考方法で、この訓練を受けていないと未知の領域で人々を引っ張っていく能力が発揮できない。
6.デジタル・ディスラプション時代に活躍できる人材については、企業に入ってから鍛え直すしかない。一方、大学で象牙の塔にこもりっぱなしの先生から教わったカビの生えたような知識では、とても太刀打ちできない。とはいえ、企業で古い社員が出てきても、教えられるのはデジタル・ディスラプション時代以前のやり方なので、やはりこれも役に立たない。デジタル・ディスラプションに対応するために必要なのは、恒常的な学び直しである。
7.これからは大学を卒業したら勉強はそこで終わりではなく、社会に出てからも常に新しい知識や情報を学び直すべきであり、そのための仕組みをつくるべきだと考えている。日本政府もようやくこの学び直しをリカレント教育といい始めたが、彼らの提唱するリカレント教育は、定年退職後の再就職や、失業対策を念頭に置いた施策である。年金給付開始年齢の引き上げには役に立つかもしれないが、学び直しとはそういったものではない。8.21世紀は、あらゆる業界で破壊的変革が起こり、経済もビジネスもかつてないスピードで変化する。だから、10年ごとに世界最先端の事例やテクノロジーを学び直し、スキルを身につけて次の10年に備えなければならない。シンギュラリティ(技術的特異点)の時代にもコンピュータに負けない人間の「構創力」や指導力を身につけていかなければならない。国が学び直し教育を行ってくれれば、それに越したことはないが、そうでないなら企業内に設けるしかない。その際、大事なのは人事部だけに任せるのではなく社長と人事部が一緒になって取り組む。さらに研修所に社員を集めるのではなく、ネットを使ってリアルタイムかつオンラインで行えるようサイバー環境を整えるということの2つである。
9.こういうシステムが社内で機能していると、組織の上に行けば行くほど難しい課題を解決するために、最新のスキルを獲得しなければならなくなる。こういう会社では、サラリーマンを続ければそれだけ実務能力が上がり、稼ぐ力が養われる。これまでの日本の会社はこれと逆で、役職が上がるにつれて、部下の行ったことをただまとめて報告するだけといったように、仕事が楽になる傾向があった。これからもそのままであれば、その会社はグローバル化とデジタル化についていけず、早晩市場から退出を余儀なくされる。



yuji5327 at 06:27 
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工学博士、技術士(応用理学)、
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池上湖心 プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山に師事
書象会に所属、書象会理事
審査会々員
○作品展の開催
・主宰している「さざ波会」
 作品展を毎年8月開催
(於:稲毛ギャラリー)
・土曜会(グループ展)
 作品展を毎年10月開催
(於:銀座大黒屋)
○公募展の受賞、入選
・日展入選
・読売書法展(現在理事)
 読売奨励賞
 読売新聞社賞
・謙慎展(現在理事)
 春興賞の受賞:2回
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