2019年08月15日

トランプ氏を支持するラストベルトの失業率は相当高いが、失業者の多くがアルコール中毒や麻薬中毒で雇用不能で、中国を締めつけても、戦う以前に戦闘不能である。

大前研一 世界の潮流2019〜20
大前研一
プレジデント社
2019-04-30

「大前研一著:世界の潮流2019〜20、プレジデント社、2019.4.30」は参考になる。「第3章 G-1=Me First 世界をかき回すトランプ問題」の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる
1.ドナルド・トランプ大統領は「アメリカ・ファースト」を主張して大統領選に勝利したが、就任後の彼の動きをみると、その実体は「ミー・ファースト」あるいは「トランプファミリー・ファースト」である。外交に関しては、「自分のおかげで相手国が譲歩し、アメリカ国民はこれだけ得をした」と、自国民に対し非常に身勝手なストーリーで成果をアピールしている。大統領である自分の都合が最優先で、理念は感じられない。
2.トランプ大統領はイスラエル建国70周年に合わせて、2018年5月にイスラエルのアメリカ大使館をテルアビブからエルサレムに移転し、パレスチナの人々を激怒させた。豊富な資金力と集票力で、大統領選のときからトランプを応援してきたユダヤ系アメリカ人のカジノ王シェルドン・アデルソン氏たちのロビー活動の成果である。中東の和平よりも自分の支持者の意向が、トランプ大統領にとっては大事なのである。
3.2018年10月、トルコのイスタンブールにあるサウジアラビア総領事館で、サウジアラビア人記者のジャマル・カショギ氏が殺害された。この事件でもトランプ大統領は、アメリカ中央情報局(CIA)が、サウジ政府の実質的な最高権力者であるムハンマド皇太子が殺害を指示したという見解を発表したのに、「皇太子がやったかそうでないか、誰も真相はわからない」と明言を避け、皇太子を擁護する姿勢を示した。サウジはアメリカからたくさん武器を買ってくれるし、原油を十分産出して原油価格の維持に貢献してくれている。それに、トランプファミリー、とくに娘婿のジャレッド・クシュナー氏と個人的にも関係が深いということもあって、真相究明に消極的である。
4.アメリカは自由と平等、そして民主主義の国であり、世界中にこれらの理念を広める役割を務めてきた。そして、他国の非民主的や非人道的な行動にも決して目をつぶることはなかった。トランプ大統領は、そのような建国以来の理念よりも、自分の損得を堂々と優先した。メディアに対しても、誠実に応対していない。自分のツイッターで一方的に発信し、気に入らない記事はすべてフェイクニュースとして扱い、記者の質問が気に入らないと罵倒し、閣僚も気に入らないと次々にクビにするため、大統領に就任して1年9カ月で、ホワイトハウスの側にはイエスマンしかいない。彼の発想は、すべてがディールである。
5.彼を支持するアメリカ国民は一定数いる。トランプ大統領は白分の支持者がききたいことを嘘(フェイク)でもいい続けるからである。ポスト・トゥルースと呼ばれるこの現象は、客観的な事実が軽視もしくは無視され、感情的な訴えのほうが政治的に影響を与える状況を指す。トランプ大統領の熱狂的な支持者は、ラストベルト地帯のプアホワイトだ。トランプ大統領が彼らに向けて「メキシコとの境に壁をつくって不法移民を人れないようにして、あなたたちの仕事が奪われないようにする」「中国からの輸入品に関税をかけて、君たちのつくる製品の競争力を高めてやった」などのことをいうと、たとえそれが嘘であっても、そういう話を俺たちはききたかったのだと熱狂する。
6.熱狂的なトランプ大統領の支持者が、アメリカ国民の25%も存在する。2018年11月に行われたアメリカ中間選挙の投票率が50.1%だから、トランプ大統領の支持者がこぞって投票に行けば、間違いなく多数派をとれ、大統領再選は十分ありうる話である。
7.トランプ大統領は、アメリカの労働者は不法移民に職を奪われているというが、認識不足である。IMFの統計によれば、2018年10月の段階でアメリカの失業率は3.78%とほぼ完全雇用状態である。中国からの輸入品に25%の関税を課したところで、中国に進出している企業がアメリカに戻り雇用を生み出してくれるようなことは起こらない。アメリカにはそもそも部品がなく人もいない。iPhoneを中国で製造する鴻海科技集団は、成都で100万人の労働者を雇用している。それだけの頭数をそろえないと、アップルのオーダーに対応できない。すでに完全雇用状態のアメリカでこれだけの工場労働者を集めるのは無理な話である。
8.中国が為替操作で通貨安に誘導しているためアメリカの輸出競争力が落ち、アメリカ人労働者が割を食っているとトランプ大統領は主張するが根拠はない。これをいっているのは、トランプ大統領の経済アドバイザーを務めるカリフォルニア大学アーバイン校のピーター・ナヴァロ教授だが、彼が根拠としている製造業を前提とした経済モデルが古すぎる。たしかに、トランプ氏を支持するラストベルトの失業率は相当高いが、失業者の多くがアルコール中毒や麻薬中毒により雇用不能といった状況で、いくら中国を締めつけても、戦う以前に戦闘不能である。一方で、H・1ビザの発給要件厳格化によりハイテク人材が圧倒的に不足し、賃金の高騰で労働者の二極化に歯止めがかからなくなっている。


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池上湖心 プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山に師事
書象会に所属、書象会理事
審査会々員
○作品展の開催
・主宰している「さざ波会」
 作品展を毎年8月開催
(於:稲毛ギャラリー)
・土曜会(グループ展)
 作品展を毎年10月開催
(於:銀座大黒屋)
○公募展の受賞、入選
・日展入選
・読売書法展(現在理事)
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