2019年08月17日

正常化のプロセスが働かなくなった理由は3つ、1つ目、アメリカという覇権国家の喪失、2つ目、ディアの衰退、ネットやSNSの発達。3つ目は、アカデミアと現実の乖離、経済学者は無能。

大前研一 世界の潮流2019〜20
大前研一
プレジデント社
2019-04-30

大前研一著:世界の潮流2019〜20、プレジデント社、2019.4.30」は参考になる。「第3章 G-1=Me First 世界をかき回すトランプ問題」の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる
1.NATOの加盟国がGDPの4%という防衛費を達成できないなら、アメリカはNATOを脱退するというトランプ大統領の脅しに、各国ともとりあえず2024年までにGDPの2%を払うことに同意した。その裏でアメリカ抜きの「欧州連合軍」をつくろうという動きも出始めている。NATOはもともと米ソ冷戦時代に、ヨーロッパを守るという目的のために、アメリカ主導でできたものだから、アメリカが中心であり、いちばん貢献しているのも間違いない。しかし、そのアメリカのリーダーが、いまは自国の利益がいちばんであると堂々と公言している。いざというときにアメリカがヨーロッパを守ってくれるかどうかあやしい。
2.フランスのマクロン大統領は、ドイツ連邦議会で演説をした際に、欧州連合軍をつくろうと呼びかけると、ドイツのメルケル首相もこれを支持した。アメリカは現在GDPの3.5%もの防衛費を使っているが、それは単にアメリカ国内の軍事ロビーが強いからである。もともとヨーロッパが頭を下げてアメリカに用心棒をやってもらっているわけではないし、アメリカがいなくなればロシアとは関係がよくなるから、加盟国の軍事費はいまより少なくてすむ。だから、アメリカが出ていくというのであれば、さっさと出ていってほしいというのがヨーロッパの本音だろう。
3.世界中で異常としかいえない指導者が日常的にはびこるようになった。これは世界全体で起こっている構造的な理由により正常化のプロセスが機能しなくなったからである。異常な指導者の代表がアメリカのトランプ大統領であり、そのアメリカの隣国であるメキシコでは、2018年7月の大統領選で、メキシコのトランプと称される、究極のナショナリストにしてポピュリストのロペス・オブラドール元メキシコシティ市長が勝利した。ブラジルでも2018年10月の大統領選で、ブラジルのトランプと呼ばれる極右、ポピュリストのジャイール・ボルソナーロ下院議員が当選した。
4.ベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領も、前任のウーゴ・チャベス氏同様、独裁者である。2018年5月に再選を果たしたが、アメリカやその周辺国は、選挙は不正に行われたものとして、正当性を認めていない。ベネズエラは深刻なハイパーインフレに見舞われていて、2018年のインフレ率はなんと169万%超。物資も枯渇し生活が成り立たないと国民の不満も高まっているが、マドゥロ政権は逆に政権批判者を拘束するなど、締め付けを強化している。これに対して国民議会議長のファン・グアイド氏が暫定大統領に就任すると、西欧諸国や中南米の多くの国がグアイド氏を支持し、外国からの信任投票で大統領が決まるというあまり前例のない過程に入っている。
5.トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン氏も、首相時代はまともな人物だったが、2014年に大統領に選ばれてからは、徐々に独裁色が強くなってきた。サウジアラビアの下位後継者と目されるムハンマド・ビン・サルマン皇太子も独裁者で、反体制派のジャーナリスト、ジャマル・カショギ氏殺害の黒幕とみられている。
6.フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ氏は大統領に就任すると「麻薬犯罪者は殺してもいい」と公言し、すでに5000人以上が麻薬犯罪捜査の過程で命を落とした。ただ、それでも国民の7割以上は彼を支持している。カンボジアのフン・セン首相も、最大野党を解党したり、政権に批判的な主要新聞やラジオ局を閉鎖したり、日に日に独裁色を強めている。同国は、現政権前にポル・ポト政権時代の非常な圧政により国民を苦境に陥れた過去をもつが、その反省の念はみられない。このほかロシアのウラジーミル・プーチン大統領、中国の習近平国家主席、北朝鮮の金正恩委員長、韓国の文在寅大統領なども、異常な指導者である。このような人間が、指導者として国を率いている状態が、いつの間にか不思議ではなくなってきた。これは、正常化のプロセスが働いていないからである。
7.正常化のプロセスが働かなくなった理由は3つある。1つ目は、アメリカという覇権国家の喪失。これまではアメリカが、自分たちが普遍的価値と信じる自由と民主主義を世界中に移植してきたため、アメリカの価値観に沿った道徳で世界の秩序が保たれてきたが、トランプ氏が大統領に就任するや、世界に向けて「アメリカ・ファースト」を宣言。これによって、世界の秩序よりも自国の利益を優先する風潮が変わった。トランプ大統領は、民主的なEU諸国と協議を重ねるよりも、独裁者のいる国の指導者と一対一で交渉すれば全面解決すると考えていて、金正恩朝鮮労働党委員長などとも対話を重ねている。2つ目は、マスメディアの衰退。ネットやSNSの発達によって情報の民主化が起き、情報を独占できなくなったマスメディアの影響力が急速に低下した。また、アメリカでは、トランプ大統領が自分にとって不都合な記事を、フェイクニュースと切り捨てるため、メディアの記者たちの意欲が減退し、筆致に勢いがなくなってきている。3つ目は、アカデミアと現実の乖離。グローバルな経済モデルが変遷してきたが、いまの経済学者は無能で、いまだにジョン・メイナード・ケインズの経済原論の微修正ばかりである。学者であれば、サイバー経済、ボーダレス経済、マルチプル経済といった現代の経済事象にかなう新しい経済理論を構築してしかるべきだがそれができていない。



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池上湖心 プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山に師事
書象会に所属、書象会理事
審査会々員
○作品展の開催
・主宰している「さざ波会」
 作品展を毎年8月開催
(於:稲毛ギャラリー)
・土曜会(グループ展)
 作品展を毎年10月開催
(於:銀座大黒屋)
○公募展の受賞、入選
・日展入選
・読売書法展(現在理事)
 読売奨励賞
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・謙慎展(現在理事)
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