2019年09月26日

アメリカ、ロシア、中国を天秤にかけるような外交を展開する金正恩が、今後、安倍晋三首相と会談する日朝首脳会談の実現が注目される。

「池上彰著:
知らないと恥をかく世界の大問題10 角川新書、2019.6.10」は参考になる。「第4章:習近平の1強政治」の印象に残った部分の概要の続きを自分なりに補足して纏めると以下のようになる。・
1.北朝鮮が、2019年5月4日、日本海に向けて9発の飛翔体を発射した。完全非核化を迫るアメリカを牽制するのが狙いである。「ミサイル発射」と言うと、北朝鮮が国連決議に反したことになる。韓国やアメリカは北朝鮮との関係を悪化させたくないので、飛翔体という表現を使った。
2.ベトナムのハノイで開かれた北朝鮮の金正恩委員長とアメリカのドナルド・トランプ大統領の2回目の首脳会談は物別れに終わった。理由はアメリ力側と北朝鮮側のギャップである。トランプ政権はミサイル発射場も含めた施設の廃棄を求めている。北朝鮮側は、寧辺の核施設の廃棄を条件に、経済制裁を一部ではなく全面解除を要求した。経済制裁解除に見合うだけの「全面的な非核化」を約束しなかったので、決裂となった。
3.北朝鮮への経済制裁は、かなり効いている。北朝鮮は出稼ぎ労働者を海外へ派遣し、外貨を獲得しているが、国連の制裁決議は加盟国に対し、2019年末までに北朝鮮の出稼ぎ労働者を送還するよう規定している。ロシアは現在、北朝鮮労働者にとって主要な出稼ぎ先である。トランプ大統領との2度目の会談を終えた金正恩氏は、その後、ロシアのウラジオストクへ赴き、ウラジーミル・プーチン大統領と初の首脳会談を行なった。トランプ大統領に冷たくされ、プーチン大統領に助けを求めた。
4.ロシア入りした金正恩は、訪問は最後ではなくはじめの一歩だ、と、関係強化への意欲を示した。ロシアとしても北朝鮮の非核化に関与し、再び北朝鮮に対して影響ある立場に立ちたい。両者の思惑が一致したが、プーチン大統領は北朝鮮を支援するという言質は与えなかった。金正恩は予定を切り上げて、帰国した。韓国にはアメリカ軍が駐留しているから、北朝鮮はロシアにとって「緩衝地帯」となっている。それが、ロシアが北朝鮮を支援する理由である。
5.アメリカ、ロシア、中国を天秤にかけるような外交を展開する金正恩が、今後、はたしてどのような姿勢で臨むのか。安倍晋三首相は、「条件をつけずに金正恩委員長と会談したい」とまで言っているが、日朝首脳会談が実現するのか、注目される。


yuji5327 at 06:43 
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工学博士、技術士(応用理学)、
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池上湖心プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山(文化功労者)に師事
書象会理事、審査会員
公募展出展
〇謙慎展・常任理事
・春興賞受賞2回
・青山賞受賞
〇読売書法展理事
・読売奨励賞受賞
・読売新聞社賞受賞
〇日展入選有

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