2019年09月28日

東西冷戦が終結し、グローバル化が進むと貿易は自由になった。人の行き来も自由。いまやアメリカ留学生の3分の1が中国人である。

「池上彰著:
知らないと恥をかく世界の大問題10 角川新書、2019.6.10」は参考になる。「第4章:習近平の1強政治」の印象に残った部分の概要の続きを自分なりに補足して纏めると以下のようになる。・
1.ハイテク覇権争いで、中国は情報通信分野でアメリカにかなり追いついている。独自に研究ができるようになり、先を行き始めた。戦後、アメリカは「トルーマン・ドクトリン(反共対外援助政策)」を発表し、ソ連を封じ込めた。ソ連を中心とした共産圏を明確に敵視し資本主義陣営と社会主義陣営の間で、貿易をしなかった。封じ込められたソ連は経済的に追い込まれた。しかし東西冷戦が終結し、グローバル化が進むと貿易は自由になった。人の行き来も自由。昔は社会主義圏からアメリカへ留学するなどあり得なかった。いまやアメリカ留学生の3分の1が中国人といわれている。
2.アメリカは中国経済が発展し豊かになれば中国の政治が民主化するだろうとずっと応援してきたら、裏切られた。本気の対中宣戦布告は「ペンス演説」である。中国の発展の絵を描いたのは小平だった。国民も彼を尊敬した。しかし現在は国民の間で毛沢東人気が再燃し、習近平は第2の毛沢東になりたいと思っているようである。毛沢東と小平の違いは、小平は国家のことを考えていた。毛沢東は自分が権力者になることを考えていたという違いである。
3.権力志向が強かった毛沢東はソ連型社会主義経済をモデルとし、大躍進政策で大失敗した。5000万人以上の餓死者を出し、果ては文化大革命を引き起こして、多数の死者を出した。小平はものごとを合理的に考える有能なリーダーだったが、毛沢東はただの独裁者だった。そうした過去を知らされることのない国民は毛沢東を再評価している。理由は、毛沢東の時代は平等だった。貧しくても平等に貧しかった。中国は現在、とてつもない格差社会である。小平は「豊かになれるところから豊かになれ」と言った。その結果、沿海部ばかりが豊かになり、格差が広がった。格差に不満がある庶民は、毛沢東の時代はよかった、と言う。とくに最近は、マルクス主義を掲げ、「労働者の人権を守れ。格差をなくせ」と主張する大学生のグループが北京大学をはじめ、各地で活動を広げている。彼らの主張を見ると、まるで資本主義社会における共産党の活動のように見える。習近平は小平を否定し、毛沢東路線へ回帰しているが、学生運動は弾圧している。
4.習近平は中国共産党のトップ:総書記であると同時に、中国政府のトップ:国家主席で両方を兼務している。総書記には任期がないが、国家主席には任期があった。「1期5年で連続2期10年まで」である。憲法に「2期を超えて連続して就くことができない」との規定があったが、中国は2018年に憲法を改正し、2期10年までの任期制限を撤廃した。習近平が終身で国家主席を務めることも可能になったが、それが意味するのは、アメリカが貿易戦争をしかけたところで、トランプはいずれいなくなる。しかし、習近平はその気になればずっと居座れる。トランプがいなくなった後のことを考えて行動ができるということである。その点では、中国のほうが圧倒的に有利である。中国では時間の感覚がまったく私たちとは違うのである。
5.2012年9月の尖閣諸島の国有化以降、尖閣周辺海域中国公船が頻繁にやって来て、目本は対応に追われている。中国はいつまであんなことをやるのか、と思っている人もいるかもしれないが、日本は焦ってはいけない。中国は、これから100年続けてもいいと思っている。領海侵入を続けていたら、そのうち日本がくたびれるだろうと思っている。中国は100年単位でものごとを考える。日本はそのつもりで中国とのつきあい方を考えた方がいい。
6.東アジアへの海洋進出が著しい中国をはじめ、米中の間で混迷する東アジア情勢の動向から目が離せない・とくに文在寅政権下の大韓民国である。次々と日韓関係を悪化させる材料が出てきている。2015年の慰安婦問題に関する日韓合意に基づいて設立された「和解・癒やし財団」。2016年、日本政府は「元慰安婦の皆さんへ渡してください」と、元慰安婦らに現金を支給する事業を開始。財団に10億円を拠出したが、これを一方的に解散されてしまった。続いてレーダー照射事件、2018年12月20口、能登半島沖の日本海において、海上自衛隊の飛行機が韓国海軍の艦艇からレーダー照射を受けた。今回の事件で照射されたレーダーは火器管制レーダー(ミサイルなどを発射する直前に標的の位置や移動速度を把握するために使われる)である。日本は「攻撃一歩手前の行為だ」と抗議し、韓国側は「照射していない」「遭難した船を探すためにレーダーを使用した」と主張。トドメは「徴用工判決」です。韓国の元徴用工に損害賠償の請求権があることを韓国の最高裁判所にあたる大法院が認めたことから、日韓関係は最悪な状態に陥いった。韓国では日本企業の資産が次々と差し押さえられた。徴用工とは、戦時中、日本が朝鮮半島を統治していた時代に、朝鮮半島から日本の工場などに労働者として動員された人たちである。
7.4人の元徴用工が新日鐵住金(結審当時の社名)に対して損害賠償を求めて裁判を起こし、韓国の裁判所は1人当たり約1000万円の賠償金を払うように命じた。新日鐵住金はもう解決済みの話だからと応じなかった。すると同社が韓国内に保有する資産の差し押さえが決定された。元徴用工や元挺身隊の訴訟に絡む資産の差し押さえは、2018年10月以降、三菱重工業、不二越と続いている。これまでの日韓の間では、こうした損害賠償問題はすべて解決済みとされていた。1965年の日韓基本条約の締結と同時に「日韓請求権協定」が結ばれたからである。
このとき、日本も韓国も「互いに相手への請求権を放棄する」と決めた。徴用工の問題について韓国は日本側に一切請求しませんということを双方で確認したのである。国家間の取り決めである。
8.日韓基本条約は、日本と韓国が国交を結ぶための条約である。条約をめぐる交渉の中で、韓国側が日本に、不法に朝鮮半島を統治していた。賠償金を払え、と言ってきた。戦時中、日本は東南アジア各国に進出した。戦後、日本はそれぞれの国に戦時賠償金を払った。韓国にもそれを払えと言ってきた。
9.日本と韓国の歴史を少しふり返ると、1919年、日本の植民地支配からの独立を求めて独立運動が高まった。その中で、「大韓民国臨時政府」というものが中国大陸につくられた。韓国にしてみたら、韓国政府は日本と戦争をしていた、韓民国臨時政肘が勝ったのだから払え、という理屈である。日本の言い分は、戦争はしていない。日本は朝鮮半島を統治していたけれど、戦争はしていない。韓国がそんなに請求してくるなら、日本も韓国に請求できると言い出した。日本は朝鮮半島を統治していたが、太平洋戦争で負けて朝鮮半島から引き揚げた。そのとき、朝鮮半島に工場や自宅を置いたままにしていた。アメリカがそれを接収して、大韓民国ができたときに韓国側に引き渡した。韓国が日本に対して賠償金を払えと言うなら、日本が韓国に置いてきた財産を返してくれ、という論理である。結局、お互い請求権は全部チャラにする、というのが日韓請求権協定である。ただし、日本としては朝鮮半島を統治していた時代、いろいろと迷惑もかけたので、独立祝い金、経済協力金という名目で支援すると、当時の韓国の国家予算の2倍にあたる5億ドルを渡した。
10.そのときの条約には、完全かつ最終的に解決されたこととなることを確認する、と書いてある。韓国の国民が、日本政府や日本の企業に対して、損害賠償などの請求権を持てないことが確定した。ところがその後、韓国の最高裁判所は「徴用工や慰安婦など、個人の請求権は存在する」と言い出した。今回の最高裁判所の判決は、そもそも朝鮮半島を日本が統治したことが不法である、極めて非人道的な不法行為に対する請求権はあるという理屈をつけた。現在の文在宙大統領は、盧武鉉政権のとき、徴用工問題について韓国側で解決を担当していた。日本側には請求できないという報告をまとめた責任者である。文在寅大統領ほ困っているはずである。日本に対して「もう少し謙虚になるべきだ」という発言をした。韓国も三権分立の国なので最高裁判所の判決には従わなければならないので、頭を抱えている。
11.最高裁判所の判決がおかしいが、世論を前にすると腰砕け、裁判所と日本との板挟みになっているのがいまの文在寅政権である。こんな状態になると、アメリカの大統領が仲介するのが普通だが、トランプは関心がないようである。



yuji5327 at 07:07 
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池上湖心 プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山に師事
書象会に所属、書象会理事
審査会々員
○作品展の開催
・主宰している「さざ波会」
 作品展を毎年8月開催
(於:稲毛ギャラリー)
・土曜会(グループ展)
 作品展を毎年10月開催
(於:銀座大黒屋)
○公募展の受賞、入選
・日展入選
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