2019年10月01日

イギリスから独立したマレーシア連邦では、マレー系が少数派の中華系を差別したため、中華系がマレー連邦から独立してシンガポールという国をつくった。

「池上彰著:
知らないと恥をかく世界の大問題10 角川新書、2019.6.10」は参考になる。「第3章:サウジの焦り、したたかイラン、イスラム世界のいま」の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。・
1.シーア派の大国イランは、レバノンのシーア派組織ヒズボラとともに、同じシーア派のアサド政権を支援するためにシリア内戦に介入した。結果的に中東ではイランが、イランからイラク・シリア、レバノンに至るまで影響力を拡大し、「シーア派の弧」を形成した。そこでスンニ派の大国サウジアラビアが、イランを敵視するイスラエルと急接近している。サウジアラビアのムハンマド皇太子は、アメリカのエルサレムの首都認定を黙認しした・イスラエルもシリアにおけるイランの勢力拡大を脅威ととらえ、サウジアラビアとの関係強化を歓迎している。「イラン包囲網」のためなら、異教徒や従来の敵対的勢力とも手を組む。
2.トルコはNATO(北大西洋条約機構)の加盟国であり、アメリカにとって長年の同盟国だった。同時に「EUに入りたい」という希望を持っていた。西側諸国の一員になりたかったのである。しかし、延々と先送りされ、結局受け入れられずにきた。理由は、国民の大多数がイスラム教徒であることである。結局は「白人のキリスト教国ではない」ことが大きい。トルコは、西側陣営から離脱し、ロシア寄りの姿勢を見せるようになってきた。28.シリア内戦では、ロシアと歩調を合わせたし、中東への関与を強めている。背景には、アメリカとの関係がぎくしやくしたことがある。アメリカが、トルコのエルドアン大統領が目の敵にしているシリァ国内のクルド人民兵勢力に武器を渡すなど支援してきた。それ以前から、トルコとアメリカの関係は波乱含みでした。トルコのエルドアン政権は、軍が起こした「クーデター未遂」事件の首謀者はフェトフッラi・ギュレン師だとして、アメリカ在住のイスラム教指導者ギュレン師の引き渡しを要求した。これに対してアメリカは、十分な証拠がないとして引き渡しを拒否した。
3.ギュレン師は独裁的になったエルドアンを批判し、政権による汚職事件の追及に動いた人物である。「世俗主義」や「民主主義」が脅かされていると危機感を持ち、クーデターを起こした軍を支援したと見られている。トルコでは、「世俗主義」を守ってきたのは軍である。アメリカは、トルコのエルドアン大統領の下で、トルコが急激にイスラム化していることを危惧している。オスマン帝国が解体し、現在のトルコ共和国が誕生したときには、トルコはイスラム色を極力排し、政教分離を貫き、「世俗主義」を選択した。ところが、エルドアン大統領は中東問題では同じイスラム教徒であるパレスチナ側を支持した。これは、イスラエルを支持するアメリカにとって面白くない。トルコのエルドアン政権は、ロシアのプーチン大統領との劇的な関係改善を図っている。ロシアから最新の地対空ミサイルを購入することも決めた。アメリカとの関係が悪化すれば、アメリカと敵対する国に急接近する。これは国際関係ではよくあることである。
4.トルコとロシアといえば、2015年11月、トルコ軍によるロシア戦闘機撃墜事件でまさに一触即発だったが、共に西側と対立している独裁者同士で気が合うと思われる。中東の勢力図は「反米」対「親米」で、勢いを増しているのが「反米」組である。
5.2019年4月、スリランカで大規模なテロが起き、日本人1人を含む253人が亡くなった。スリランカでは10年ほど前まで、四半世紀に及ぶ内戦が続いていた。シンハラ人とタミル人の民族紛争です。スリランカは、かつては「セイロン」と呼ばれるイギリス領だった。もともとこの島に住むのはほとんどがシンハラ人で、「シンハ」とはライオンという意味である。「自分たちはライオンの子孫である」という建国神話がある。シンハラ人は仏教徒(上座部仏教)だが、ここにインドからヒンズー教徒のタミル人が移って来た。戦後、独立をした後、シンハラ人は「シンハラ人優遇政策」をとり、これが内戦のきっかけとなった。少数派のタミル人を差別した結果、タミル人の中から過激派が生まれ「タミル・イーラム解放の虎(LTTE)」と名乗った。イーラムとはタミル語でスリランカのことで、ライオンの子孫のシンハラ人に勝てる動物は虎だというので「解放の虎」という名前を名乗ったタミル人の武装組織をつくった。彼らがシンハラ人主体の政府に対して内戦を挑み、シンハラ人の大統領が暗殺されるという事件まで起きた。何とか和解させようと日本政府も仲介に入るが、結局、シンハラ人主体の政府軍がタミル・イーラム解放の虎を総攻撃し、タミル人過激派は壊滅した。その後、シンハラ人によってタミル人数万人が強制収容所へ入れられ、人権問題になったこともある。
6.スリランカと同じようにイギリスから独立したマレーシア連邦では、マレー系が少数派の中華系を差別したため、中華系がマレー連邦から独立してシンガポールという国をつくった。だからシンガポールは中華系が非常に多い。
7.現在、スリランカには、仏教徒(70・1%)とヒンズー教徒(12・6%)以外に、イスラム教徒(9・7%)やキリスト教徒(7・6%)も増えている。今回のテロは、少数派のイスラム教徒の中の過激派が、少数派のキリスト教徒を狙って起こした自爆テロだった。犯人は「ナショナル・タウヒード・ジャマート(NTJ)」と呼ばれる過激派グループである。「タウヒード」とは、「神の唯一性」という意味で、組織名は「唯一の神を信じる全国組織」とでも訳せばいいが、実態はまだはっきりしていない。自称「イスラム国」:1Sの影響を受けたようです。lSはシリア、イラクの支配地域から追い出され、物理的にはほぼ消滅したが、思想は世界各地に拡散している。それが今回はスリランカに影響を与えてしまった。スリランカは、長い民族対立の時代を終わらせたのに、今度は新たな「宗教対立」の時代へと突入しそうである。



yuji5327 at 06:34 
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池上湖心 プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山に師事
書象会に所属、書象会理事
審査会々員
○作品展の開催
・主宰している「さざ波会」
 作品展を毎年8月開催
(於:稲毛ギャラリー)
・土曜会(グループ展)
 作品展を毎年10月開催
(於:銀座大黒屋)
○公募展の受賞、入選
・日展入選
・読売書法展(現在理事)
 読売奨励賞
 読売新聞社賞
・謙慎展(現在理事)
 春興賞の受賞:2回
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