2019年11月02日

国際社会は、バルカン半島がやはりヨーロッパの火薬庫だと思い知らされた。軍が兵士を募集している広告はセルビア語である。社会主義なので女性が兵役に就く。


「池上彰と増田ユリヤ著:空爆ビルの横にはーセルビア、PRESIDENT 2019.10.4」は参考になる。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.セルビアの首都ベオグラードをNATO軍が空爆した跡が残っている。このビルは、国防省の建物だった。1999年に爆撃を受けて、そのままの形で残されている。89年にベルリンの壁が崩壊して、6つの社会主義共和国で構成されていたユーゴスラビア社会主義連邦共和国〔旧ユーゴ〕でも、分離独立が始まった。
2.スロベニア、クロアチア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、マケドニアが独立した後、残ったセルビアとモンテネグロによってユーゴスラビァ連邦共和国〔ユー.ゴ〕が結成されたが、セルビア南部のコソボ自治州に住むアルバニア系の住民も独立を求め始めた。
3.セルビアの大統領を経てユーゴの第3代大統領になっていたスロボダン・ミロシエビッチがこれを認めず、武装組織「コソボ解放軍」とユーゴ治安部隊との間に始まった内戦が「コソボ紛争」である。
4.セルビア人がアルバニア人の市民を大量に虐殺した、ともいわれている。ミロシェビッチ大統領が和平案を拒絶したので、99年、NATOはセルビア国内への空爆を開始。結果的に、ユーゴ軍はコソボから撤退して、内戦は終わった。
5.アメリカを中心とするNATOが国連安全保障理事会の承認を得ずに攻撃に踏み切ったのは、ユーゴを支援するロシアと中国の同意が得られないとわかっていたからである。そのため、空爆に正当性があったかどうか、大きな議論となった。
6.第二.次世界大戦後、ソ連など東側諸国との戦争に備えて結成されたNATOだが、東西冷戦の時代は一発も銃弾を撃ったことがない。それ.が、冷戦後にボスニア・ヘルツェゴビナ紛争やコソボ紛争に介入して、空爆で一般市民を殺したのだから皮肉である。セルビアは3ヵ月近くも、爆撃機と巡航ミサイルによる徹底的な攻撃を受けた。ベオグラードはユーゴの首都でもあったから、市街地の橋や病院まで破壊されて、たくさん死傷者.が出た。ベオグラードの官庁街のビルの中に入ろうとしても、軍人に拒絶された。
7.NATOによって酷い目に遭ったという痕跡を、あえて残している。東西冷戦時代は、旧ユーゴの初代大統領であり、終身大統領になったチトーが、民族主義の台頭を上手に抑えていたカリスマ的な指導者だった。
8.アメリカがナチスドイツから解放した西ヨーロッ.ハのフランスや西ドイツは、自由主義の国になった。ソ連によって解放された東欧諸国は、ソ連の衛星国家になった。.ポーランドやチェコスロバキアやハンガリーなどである。旧ユーゴも社会主義国だったが、チトーが指揮したパルチザンは自力のゲリラ活動でナチスを追い払い、大戦中の43年に建国した。ソ連の手助けを得ていないから、スターリンの指示に従う必要がなかった。
9.自分たちだけで独自の社会主義国をつくった。大戦後は、ソ連が攻めてくるかもしれない恐怖心と西側とも対立している危機感の中で、国がまとまった。自分たちで国を守れるように、正規軍のほかに「全民衆防衛」という制度をつくった。各家庭に必ず銃かあって、射撃の訓練をしていた、労働組合がそれぞれの企業を管理し、労働者の自主性に任せるという「自主管理社会主義」も旧ユーゴ独特のものである。
10.同じ社会主義でも、ソ連や中国とは違う自由な雰囲気かあった。各共和国の自治権を拡大し、言論の自由もある程度認めた。ソ連のタス通信や中国のし新華社は共産党の宣伝しか報じないから、新しい情報は何もない。けれども旧ユーゴの国営タンユグ通信は時々、ソ連や東ヨーロッパにとって都合の悪い内情も報道していた。
11.当時の国際政治の研究者たちは、タンユグ通信か報じたならば事実だろうと見ていた。ソ連や中国とは違い、労働者の自主性を維持していくのではないかと評価されていた。ベオグラードのチトーのお墓にはまず大統領の銅像.が立っていて、その奥にチトー夫婦の霊廟があり、ふたり並んで眠っている。建物の内部には、業績の紹介や写真の展示もあって、チトーは今なお、この国にとって大事な人だということか伝わってくる。
12.しかし80年にチトー大統領が亡くなり.東西冷戦が終わると、旧ユーゴの人たちはそれぞれ民族も言葉も宗教も違うことを意識するようになり、独立のための内戦が始まった。国際社会は、バルカン半島がやはりヨーロッパの火薬庫だと思い知らされた。軍が兵士を募集している広告はキリル文字のセルビア語である。社会主義は男女平等なので、体制が変わっても女性が兵役に就く国は多い。空爆を受けたビルのすぐ横にある広告であり、国民の戦意を高揚させている。



yuji5327 at 07:02 
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池上湖心 プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山に師事
書象会に所属、書象会理事
審査会々員
○作品展の開催
・主宰している「さざ波会」
 作品展を毎年8月開催
(於:稲毛ギャラリー)
・土曜会(グループ展)
 作品展を毎年10月開催
(於:銀座大黒屋)
○公募展の受賞、入選
・日展入選
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