2019年11月26日

「仕事とは何か」「そのための最適組織、文化とは何か」。こうした問題意識を、共有する。


「校條浩著:シリコンバレーの流儀、価値づくりエージェントの先駆者、週刊ダイヤモンド、2019.10.12」は参考になる。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.「ものづくり」から「価値づくり」への転換の重要性について以前に述べた。品質の高さに頼った生産の発想の「ものづくり企業」は、コストやスピード、製造技術に優れた新興国のものづくり企業の出現によって優位性を失うため、問題解決型の「価値づくり企業」への転換が新たな成長へのヒントだということである。そして、その転換を手助けする「価値づくりエージエント」の存在が必要であると訴えた。
2.成功例として、DG TAKANOを取り上げた。同社のことをより深く調べてみると、想像以上に示唆に富む企業であることが分かった。高野雅彰社長は、ガスコックメーカーの高野精工社の3代目だが、もともと家業を継ぐ気はなかった。2代目である父が精密加工という高度な技術を用いて作った製品が、極端に安い値でしか売れない現状を見て、価値づくりを目指すべきだと確信していた。
3.「世の中にないものをゼロから生み出し、サービスを含めビジネス全体をデザインしたい」と同社である。そんな経緯から、高野氏は起業当初から目の前の改善ではなく、より大きな社会問題に対しての解決策に取り組み、自分の強みを生かした新しい価値を生むことにこだわってきた。より高次元の課題から発想し、解決策に落とし込む営みは、「デザイン思考」と呼ばれているプロセスである。
4.デザイン思考で創造する価値が目指すのは、足し算ではなく、掛け算で測られるような次元の違う価値である。高野氏はデザイン思考による課題解決型の価値づくりを目指すに当たり、世界の水問題に注目した。そもそも「洗う」ということは何なのか、という視点で検討を進めた。たどり着いたのが、「洗浄効果を維持しつつ90%の水を節約できる画期的な蛇口」だった。5.最初から世界市場を対象に考えていたので、世界申のどのような蛇口の形状にも対応できるユニバーサルデザインの水栓として製品を完成させた。製品のデザインは実物を試作して、試験を繰り返す試行錯誤を経て初めて価値を提供できるレベルに達する。高野氏には、父親の高野精工社が持つ精密加工技術が使えた。普通なら数週間かかる特注の製造工具も、30分ほどで作ってもらえた。工場にあった高度な工作が可能なNC旋盤の操作を覚え、自由に使えるようになった。
6.これはものづくりの「アジャイル開発」である。中国・深圳市が街全体でアジャイル開発のサポートをしている状況と同じである。日本では深増のような街全体でアジャイル開発をサボートする環境は望めない。町工場は大企業の下請けでありマージンが低く経営が苦しいので、子世代は親の工場を継がない。その結果、経営者の高齢化が加速し、アジャイル開発のような新しい動きに関心が向かないという。こうして開発された画期的な水栓だったが、当初は売れなかった。ドイツの世界最大級の水の展不会「メッセベルリン2009水専門見本市」に出品して、海外市場から大きな反響を得た。
7.品質は確かでも、ベンチャー企業が開発した製品を取り扱ってくれる会社はなかなか現れなかったので、高野氏はレストランなどに直接売り込むことにした。ある居酒屋で試験的に水栓を設置してもらったところ、月額17万円だった水道代が6万円までに下がった。この節水による経費節減効果は、多くの外食企業を振り向かせるきっかけになった。目に見える「価値」を提供することで、事業は一気に立ち上がり、今では新製品を世界20力国近くで販売する準借悶が進んでいる。
8.同社はそこでとどまらない。現在は、日本在住のロシア人、フランス人、スペイン人、インド人などを仲間に加えて、異文化が融合する企業環境の中で、デザイン思考を進め、新たな問題解決、価値づくりに挑戦している。デザイン思考による価値づくりは、通常のサラリーマン組織ではたどり着かない。サラリーマンは仕事をするために会社に就職し、与えられた「仕事」に従属している。だから、仕事の枠組み内の問題しか目に入らず、高次元の課題から発想することができない。
9.「仕事とは何か」「そのための最適組織、文化とは何か」。こうした問題意識を、共有する。考え抜いた課題にわくわくしながら挑戦し、解決策を考え出すことにより社会にインパクトのある製品が実現し、ひいてはそれが自己実現をもたらす。減点主義ではなく、多文化の融合による試行錯誤を奨励するような、前向きな加点主義の人事システムがよい。


yuji5327 at 06:33 
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池上湖心 プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山に師事
書象会に所属、書象会理事
審査会々員
○作品展の開催
・主宰している「さざ波会」
 作品展を毎年8月開催
(於:稲毛ギャラリー)
○公募展の受賞、入選
・日展入選
・読売書法展(現在理事)
 読売奨励賞
 読売新聞社賞
・謙慎展(常務理事)
 青山賞、春興賞の受賞:2回
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・学生:月曜日
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