2019年11月29日

日本でもNTTの上場時に言われたことだが、一般投資家が上場直後の株を買うと損をすると言われる所以である。

2019/10/11 付けの大前研一さんの「 ニュースの視点 」(発行部数 159,757部)は「米ウィーカンパニー/ソフトバンクグループ/ ベンチャー投資/米ウーバーテクノロジーズ」と題する記事である。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.米ウィーカンパニーの共同創業者、アダム・ニューマン氏は先月24日、最高経営責任者(CEO)を辞任すると発表した。当初、9月中の新規株式公開(IPO)を目指していたが、赤字が続く事業や企業統治について、機関投資家から疑問の声が相次ぎ、IPOを延期した。
2.米メディアは、筆頭株主であるソフトバンクグループが、ニューマン氏の辞任を求めていたと報じている。赤字ではあっても将来性を期待され高い時価総額を設定されたウィーカンパニーには、筆頭株主でもあるソフトバンクも大いに期待していたはずである。
3.しかし、近年この類の企業が上場しても、その後の調子が良くない状況がある。ウィーカンパニーも赤字のまま、競合に対する明確な差別化もできない状態で、企業価値もピーク時の1/3に下落し、さすがに不安を払拭できなくなったためと思われる。
4.安売りをやめ、黒字化の目処が立つまで上場を延期するように、ソフトバンク・ビジョン・ファンドが強制したと言われている。そのソフトバンク・ビジョン・ファンドの投資先企業の一覧を見ると、有望と言われるユニコーン企業がたくさん並んでいる。しかし、3兆円規模の投資を受けている半導体テクノロジーのアームについて、当時取締役を務めていた日本電産の永守氏が「自分なら3000億円でも買わない」と話していたことなど、その投資価値については疑問視する声もあった。。
5.ユニコーン企業のチャンピオンとも言われる立場だったウィーカンパニーの問題が起こってしまった。文春オンラインは4日、「ソフトバンクグループの窮地で孫正義が狙うLINE買収」と題する記事を掲載した。
6.ウィーカンパニーの上場延期などを受けて、ビジョンファンドが投資する他のユニコーン企業にも疑念が持たれ始めている。この危機を乗り切る奇策として、孫正義氏が狙っているのがLINEで、もし買収が実現すればアマゾンにも対抗できるとする関係者の見方を紹介している。Weibo(ウェイボー)とも親しいソフトバンクの孫正義社長なら、韓国系の企業であるLINEとも話をまとめる可能性があることが背景にある。ソフトバンクがLINEを買収しSNSを手に入れると大きなプラスになる。ソフトバンク・ビジョン・ファンドに多額の出資をしているみずほ銀行も背中を押していると言われている。
7.日経新聞は6日、『「上場で成長」今は昔』と題する記事を掲載した。世界の未公開企業がベンチャーキャピタルから調達した資金額は、2018年2580億ドルとなり、上場時の調達額2236億ドルを上回った。金余りの中、利回りに飢えた投資家が成長著しいベンチャー企業への投資に殺到していることが要因である。こうした投資は過剰評価になりやすく、企業が生む富も特定の人間に集中しかねない問題もあり、資本主義を支えてきた株式市場の存在意義があらためて問われている。
8.ソフトバンク・ビジョン・ファンドは10兆円規模の大きなファンドである。他にも、ブラックストーン、ベインキャピタルなどベンチャー企業に多額の投資をするベンチャーキャピタルが多数ある。
9.これらのベンチャーキャピタルには、資金も情報も集まってくるため、Cラウンド、Dラウンドのベンチャー企業に多額の資金を投じる。これが上場前のベンチャー企業に異常に高い企業価値が想定される要因である。
10.最終的な上場前の想定時価総額は、最後に投資した人の1株あたりの価格で決まるため、
金余り状態のベンチャーキャピタルが高値で投資するとそのまま高い時価総額が設定されてしまう。
11.このように機関投資家の「金余り現象」のために、実態以上に時価総額が上がり上場するが、いざ上場すると今度は一般投資家が相手になる。一般投資家から見れば、収益が出ていないなど価値を感じない場合が多く、一気に株価が下落するというのが典型的なパターンである。日本でもNTTの上場時に言われたことだが、一般投資家が上場直後の株を買うと損をすると言われる所以である。
12.今は、世界的にこういう現象が多発している。上場後の時価総額の伸びを見ると、1990年上場のシスコシステムズ、1997年のアマゾン、2002年のネットフリックスまでは、上場前に比べて上場後の伸びが大きくなっている。しかし、2004年アルファベットの上場以降は、未公開市場での企業価値の伸びが大きく、上場後は伸び悩むパターンになっている。
13.これは株式市場の存在意義を問われる由々しき問題である。現状としては、株式市場は、巨大なファンドが素人の一般投資家に売り逃げするために使われているに過ぎない。
14.上場前に大きく期待されながら苦戦しているユニコーン企業の代表例が、米ウーバーテクノロジーズである。そんなウーバーテクノロジーズは先月26日、「サブスクリプション(継続課金)」型のサービスを本格的に始めると発表した。
15.月24.99ドル(約2700円)を支払うと、ライドシェアを使うたびに割引が受けられたり、ウーバーイーツの配達手数料が無料になったりする。まずサンフランシスコなど米国内の10都市で始める見込みである。
16、この施策は、競合であるリフトもすでに実施している。結局、現時点で言えば配車アプリで収益を上げることができず、ウーバーイーツ、そしてサブスクリプションモデルで現状を打開したいということである。サブスクリプションモデルで定額支払いをしてくれた人には、割引サービスの提供、ウーバーイーツの配達料の無料化などを考えていおり、実現すれば一定の評価は得られる。
17.問題はトータルで黒字にできるかである。黒字の目処が立たなければ、また新しい企業が収益の見通しもないまま終わっていくことになる。時価総額が数兆円を超えるともてはやされても、実際には収益化しないという話になる可能性もある。これは、GAFAが乗り越えてきた道でもある。苦戦が続くウィーカンパニー、ウーバーテクノロジーズなどが、この壁を乗り越えることが出来るのかどうか注目したい。



yuji5327 at 09:37 
共通テーマ 
池上技術士事務所の紹介
261-0012
千葉市美浜区
磯辺6丁目1-8-204

池上技術士事務所(代表:池上雄二)の事業内容
以下のテーマの技術コンサルタント
1.公害問題、生活環境、地球環境
2.省エネ・新エネ機器導入
のテーマについて、
・技術コンサルタント
・調査報告書の作成
・アンケート調査・分析
・技術翻訳、特許調査
を承ります。
有償、無償を問わず
お気軽に下記にメールをください。
ke8y-ikgm@asahi-net.or.jp

工学博士、技術士(応用理学)、
公害防止主任管理者、
騒音防止管理者の資格で
お役に立ちたいと思います。

池上湖心 プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山に師事
書象会に所属、書象会理事
審査会々員
○作品展の開催
・主宰している「さざ波会」
 作品展を毎年8月開催
(於:稲毛ギャラリー)
○公募展の受賞、入選
・日展入選
・読売書法展(現在理事)
 読売奨励賞
 読売新聞社賞
・謙慎展(常務理事)
 青山賞、春興賞の受賞:2回
○書道教室
・学生:月曜日
・一般:火曜日、水曜日





地域別アクセス

ジオターゲティング

ジオターゲティング
livedoor プロフィール

yuji5327

アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

QRコード
QRコード