2019年12月12日

クウェートに感謝されなくて当たり前である。あの金はすべてアメリカ軍に行っただけであるが、日本政府は国際社会から嫌われたと急に慌てた。


「半藤一利、池上彰著:令和を生きる、幻冬舎、2019.5.30」は面白い。「第6章:戦争がない時代ではなかった」の印象に残った部分の概要の続きを自分なりに補足して纏めると以下の
1.いちばん最初に国際社会で問題になったのは、ベトナムのカンボジア侵攻である。ベトナム戦争が終わって、ベトナム共産党が南北統一政府を樹立したが、おなじように隣国のカンボジアでも共産党政権が誕生した。ポル・ポト政権である。このベトナムとカンボジアの間で国境紛争が起き、軍事的に優位なベトナムは1978年にカンボジアに攻め入ったが、このときまでポル・ポト政権によって自国民の虐殺が続いていた。少なくとも100万人、300万人という説もある。これが、ベトナムがカンボジアを攻撃することによって止まった。あきらかにベトナムによるカンボジア侵攻、国連で非難されて経済制裁を受けるべき侵略行為だが、侵攻の結果、虐殺が止まった。これをどう解釈したらいいか。当時、国際社会が悩んだ。
2.ベトナムのカンボジア侵攻も怪しいものだったけれど、NATO空爆ほどではなかった。あのときベトナムには「ポル・ポト政権がわが国を攻撃してくるので、反撃のためにやった」という言い訳があった。だから「人道的介人」を真正面から掲げた戦争行為と言えるのは、やっぱりコソボ紛争での、NATOによるセルビア勢力への空爆が最初である。人道という理由で空爆ができるなんていうのは、世界の国際法にはない。
3.しかし、ユーゴでのNATO軍の「人道的介人」によってボスニア・ヘルツェゴビナの殺教が止まったし、コソボの紛争もおさまったのも事実である。だから肯定するむきもある。でもそれが許されるならば、21世紀にはどこでも戦争が起こせることになったので、認められない。
4.アメリカが主導した「有志連合」によるイラク戦争(2003年.)である。あれは国連の決議を経ていない。安保理常任理事国のフランス・ロシア・中国が強硬に反対し、ドイツも反対を表明し、参加しなかった。ところがアメリカの開戦がどういう埋屈かと言ったら「テロを防御するために先制攻撃する」。これも過去の戦争論にはない、とんでもない理屈だった。
5.そういうおかしな戦争が次から次へと起きたのが20世紀末から21世紀の平成の時代である。平成のはじめ、イラクのクウェート侵攻で湾岸危機が起きたときに日本は、国内問題でテンヤワンヤになり、あわててPKO(国際連合平和維持活動等に対する協力に関する法律)法案をとおしたのが平成四年(1992)の6月だった。。これによくわからない理由がついていた。
6.世界が変わっていくなか、日本はアメリカから圧力を受けてそれに従った。自衛隊を多国籍軍に参加さることをアメリカから要求され、当時の海部内閣は、憲法の縛りがあるから自衛隊はそんなことできない、と断った。湾岸戦争でクウェートが解放されたあと、クウェートは世界各地の新聞に「わが国を助けてくれてありがとう」と広告を出したが、そこに日本は入っていなかった。日本は130億ドルもの支援をしたのに感謝されなかった。というのが当時の政権のトラウマになった。金を出すだけではなく汗を流さなくてはダメだ、ということになって、PKO法をつくろうという流れになった。
7.共産党など野党が大反対をして、牛歩戦術をとって徹夜国会になり、大騒ぎしたけれ、徹底した議論なしに決まってしまった。ついに自衛隊を海外派兵するのか、という大問題だった。野党が「派兵」と言うと与党は、自衛隊は軍隊じゃないから派兵じゃなく、派遣だと言った。PKO協力法案には、日本独自で国際平和にどう貢献するかという発想はなかった。
8.クウェートに感謝されなくて当たり前である。あの金はすべてアメリカ軍に行っただけであるが、日本政府は国際社会から嫌われたと急に慌てた。国際社会に評価されるためには多国籍軍に参加しなきゃいけないと妙な理屈だった。
9.国連は、カンボジアの内戦終結にともなって実施されることになった選挙や停戦監視、治安維持などに日本の支援が欲しかった。当時国連の事務次長だった明石康さんを責任者に据えて、日本としては明石さんを全面的に支援しなければいけなくなって、自衛隊を派遣することになり、PKO法案が出てきた。自衛隊をカンボジアに派遣したのはPKO法ができた直後である。それ以前の海外派遣は、湾岸戦争のときに難民輸送という名目で航空自衛隊を出している。そのあとペルシャ湾機雷除去のために海上自衛隊の艦隊が派遣された。いずれも自衛隊法にもとつく指令で、日本の海上輸送の安全のためとされていた。PKO法にもとつく自衛隊の海外派遣は、カンボジア派遣が最初で、その翌年にはアフリカのモザンビークに派遣。さらにその翌年には中米エルサルバドル、ルワンダ難民救援と、続けて自衛隊派遣を行なった。


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池上湖心 プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山に師事
書象会に所属、書象会理事
審査会々員
○作品展の開催
・主宰している「さざ波会」
 作品展を毎年8月開催
(於:稲毛ギャラリー)
○公募展の受賞、入選
・日展入選
・読売書法展(現在理事)
 読売奨励賞
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 青山賞、春興賞の受賞:2回
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