2019年12月31日

大きなバブルというのは、だいたい30年ごとに起きる。前回の日本のバブルはちょうど30年前。ミニバブルは、世界のどこかしらで30年ごとに起きている。


半藤一利、池上彰著:令和を生きる、幻冬舎、2019.5.30」は面白い。「第7章:日本経済、失われつづけた30年」の印象に残った部分の概要の続きを自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.ニューヨークのロックフェラービルは街おのシンボルだったが、三菱地所が買った。ハワイにあるゴルフ場のほとんどすべてが、日本の会社か個人によって買われた。オアフ島の巨大なアラモアナ・ショッピングセンターもダイエーが買った。ソニーは映画会社のコロンビア・ピクチャーズを買った。アメリカの週刊誌は、和服を着ている自由の女神を表紙にした。東京23区の土地の値段は、アメリカ全土の値段とおなじと言われた。日本企業の海外買収は、ほとんどが失敗だったが、ソニーのコロンビア・ピクチャーズ買収は成功と言える。いまソニー・ピクチャーズエンタテインメントとして数々のヒットを出し、ソニー・グループの中核事業のひとつになっている。
3.バブルを合理化する経済理論が生まれる。日本企業の株価も上りすぎた。通常企業の株価というのはその企業の利益を反映するもので、利益の10年から20年分を総株数で割ったものが期待値としての株価になる。ところがバブルでは利益の100年分くらいまで値上がりした。理屈がつかない。東大経済学部の若杉敬明教授が、「Qレシオ」という新しい理論を打ち出した。理屈がつかないバブルの経済現象を説明する理論だった。これは決して異常ではないのだ、という結論である。その説は、会社の保有している土地や株式などの資産の含み益を積算して、簿価ではなくその価値を総資産に計上し、「時価総資産額」とする。その額と株式の時価総額とを比べる。株価に追いつかないほど、土地などが値上がりしている状況では、「保有資産に比べて、株価がまだ低いと評価できる」という理論である。「実質株価純資産倍率」と呼ばれたが、いまこれを持ち出すひとはいない。土地の含み益は不確定で、いまや益というより負担とまで言われる不動産だから、これを水増ししても、ほんとうの資産とは呼べない。バブル時の架空の株価指標だった。
4.専門家が「異常ではない」と認定したとたん、バブルは弾けた。その後、クリントン政権のときにITバブルが起きた、あのときはドット・コムという名前ならどんな会社でも株価が上がるという事態が起きた。あのITバブルのときにも、アメリカの経済学者が「ついに永遠の繁栄の時代を迎えた」と言っている。でも、やっぱり弾けた。日本でも森喜朗首相の時代に"e-JaPan構想"というのがあり、IT投資がもてはやされた。この掛け声でITバブルとなったが、これもすぐに弾けた。
5.大きなバブルというのは、だいたい30年ごとに起きる。前回の日本のバブルはちょうど30年前。ミニバブルは、世界のどこかしらで30年ごとに起きている。戦争もおなじで、戦争は40年サイクルと言っている。バブルの30年周期というのは、痛い目に遭ったひとたちが表舞台から姿を消して、それを知らないひとたちが社会の中心となるのに要する期間である。
6.平成30年の時点でわが日本の長期債務残高が1107兆円。対GDP比で196%。対GDP比ではギリシャより悪いというデータである。長期債務残高の対GDP比は先進国のなかで、1998年から世界のトップを走りつづけている。この凋落を食い止める分岐点は、第2次小渕恵三内閣(1999~2000年)の時代で、景気の低迷を浮揚させようと大規模減税を行い大量に赤字国債を発行した。
7.1998年の参議院選挙で自民党は惨敗した。景気回復が焦点となるなか、首相は橋本氏から小渕氏に代わった。景気をよくするためなら、なりふりかまわずだった。景気浮揚策の一環としてやったのが地域振興券の配布である。あとから地域振興券の経済効果を検証すると「効果はなし」である。地元の商店街でそれを使って買い物はしたけれど、本来使うお金はそのまま貯めただけで、消費は増えていない。一方、国の借金は一挙に増えた。あのあたりが分岐点である。赤字国債の発行というのは、長らく禁じ手だった。
8.第一次石油ショック(1973年10月)のあと、戦後初のマイナス成長(1974年)となって税収が落ち込んだ。蔵相大平正芳が赤字国債発行に追い込まれた。小渕首相のときは悩むどころかタガが外れた。ら公明党の責任も大きい。
9.公明党は、10%の消費税増税に合わせて、「プレミアム商品券」で人気取りに賛同している。バブル崩壊のあと、格差が拡大した。30年のあいだに確実に格差は広がっている。政府与党は「この好景気は史上最長」とか「イザナギ景気を超えた」とか、言うが実感のないひとが圧倒的である。とくに正規雇用と非正規雇用とでは待遇に大きな差があり、問題が放置されてきた。




yuji5327 at 06:32 
共通テーマ 
池上技術士事務所の紹介
261-0012
千葉市美浜区
磯辺6丁目1-8-204

池上技術士事務所(代表:池上雄二)の事業内容
以下のテーマの技術コンサルタント
1.公害問題、生活環境、地球環境
2.省エネ・新エネ機器導入
のテーマについて、
・技術コンサルタント
・調査報告書の作成
・アンケート調査・分析
・技術翻訳、特許調査
を承ります。
有償、無償を問わず
お気軽に下記にメールをください。
ke8y-ikgm@asahi-net.or.jp

工学博士、技術士(応用理学)、
公害防止主任管理者、
騒音防止管理者の資格で
お役に立ちたいと思います。

池上湖心 プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山に師事
書象会に所属、書象会理事
審査会々員
○作品展の開催
・主宰している「さざ波会」
 作品展を毎年8月開催
(於:稲毛ギャラリー)
・土曜会(グループ展)
 作品展を毎年10月開催
(於:銀座大黒屋)
○公募展の受賞、入選
・日展入選
・読売書法展(現在理事)
 読売奨励賞
 読売新聞社賞
・謙慎展(現在理事)
 春興賞の受賞:2回
○書道教室
・学生:月曜日
・一般:火曜日、水曜日





地域別アクセス

ジオターゲティング

ジオターゲティング
livedoor プロフィール

yuji5327

アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

QRコード
QRコード