2020年01月11日

トランプ大統領が就任した途端に大型減税をしたので、アメリカの景気は急激によくなった。しかし過熱気味だったし、中国との貿易摩擦も激しくなって、そろそろ陰りが見えてきた。


「池上彰と増田ユリヤ著:最有力候補の頭の中ーアメリカ、PRESIDENT 2019.12.13」は参考になる。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.9月にアイオワ州で開かれた、民主党のイベントを取材した。次の大統領候補として、ジョー・バイデン前副大統領〔77〕、バーニー・サンダース上院議員(78)、エリザベス・ウォーレン上院議員(70)の次くらいに人気を集めていたのが、ピート・ブティジェッジ候補である。インディアナ州サウスベンド市の市長、ゲイであることを公表している。
2.政治活動に、いつもパートナーを連れてきている。まだ37歳という若だが、エリートである。ハーバードとオックスフォードを出ていて、何カ国語も話す。演説が非常に上手である。インディアナ州は保守的で昔から共和党が強く、現職のマイク・ペンス副大統領〔60〕のお膝元である。そのペンス氏が州知事だった2015年、「信教の自由回復法」という法律を作って大騒ぎになった。
3.キリスト教的な孝え方を建前として、レストランやホテルの経営者が同性愛の客を拒否することを認めた。ひどい差別だとして国中から批判を浴びて、アップルやマイクロソフトといった企業が、インディアナ州への出張やイベント開催を取りやめた。インディアナ州は経済的に打撃を受けて、ペンス州知事は法律を撤回した。
4.ピート氏はそんな土地柄で29歳で市長になって、今回は大統領候補に名乗りを上げたから画期的である。性的少数者を公言している点でも新鮮な候補者だし、時流に乗っている勢いである。今後も要注目である。
5.中西部アイオワ州で民主党のイベントを取材したあと、東部のニュージャージー州へ行って、ウォーレン氏の政治集会を取材した。今度こそ、初の女性大統領が誕生するのかと、話題の候補者である。支持率は、10月8日にはバイデンを抜き、初めてトップに立った。ネーティブアメリカンの血を引いていて、トランプ大統領は演説で「偽のポカホンタス」と椰楡した。
6.集会の場所は、ラトガース大学という古い州立大学がある街のパブである。その日の参加者は地元に住む10人ほどで、1時問半くらいだった。こういう小さな集会を、こまめに開いている。12年にマサチューセッツ州で上院議員になる前、ウォーレン氏は大学の法律の先生だった。ラトガース大学は母校のひとつで、教鞭を執っていた。集会の主催者はボランティアで、草の根の政治活動だった。
7.アメリカの選挙でいつも感心するのは、仲間が5、6人しかいなくても、熱心に運動することである。この候補者を応援したいと思ったら、傾げる情熱がすごい。この日はまずウォーレンさんの政策10力条を回し読みして、主催者が参加者に説明をしたあとで、参加者が質問をする。ウォーレン氏の政策で特に注目されのは、富裕層への増税である。
8.市場を独占しているとの理由から、フェイスプックやアマゾンなど巨大IT企業の分割も主張している。学生結婚を機に退学して、子どもを産んでから大学に入り直したり.、おばさんに生活を助けてもらったり、苦労もしている人である。女性が社会に出るためにはサポートが必要だという政策も、強く打ち出している。国民皆保険の必要性も主張している。
9.オバマ大統領.が誕生するまで、アメリカでは医療保険に入れない人が4000万人もいた。それでオバマケアという制度をつくったが、コストがかかったり非効率だったりして、入れていない人たちがたくさんいる。そういう人たちもすべて制度に含めるべきというのが、バーニー氏やウォーレン氏の主張である。
9.社会保障の充実は、アメリカの基準でいうと左.派の思想である。ウォーレン氏は、「ミニ・バーニー」と呼ばれたりしている。トランプ大統領の公約で.実現できていないのが、オバマヶアの破棄である。共和党の支持者でもオバマケアのおかげで医療保険に入れた人が多くいたので、共和党の議貝たちは「廃止なんてけしからん」と突き上げられて、反対できなくなった。
10.アメリカには年金や介護保険や生活保護といった社会保障の仕組みないから、年を取ったら不安である。今回、ニューヨークに行って感じたのは、若いホームレスが増えたこと。白人の女.の子が、「恵んでください」と書いた段ボールを持って、歩道の端にしゃがみこんでいる。カリフォルニア州のシリコンバレーでも、IT業界が10万ドルや20万ドルもの給料を出すものだから、地価がどんどん上がった。そのせいで、2万ドルや3万ドルの給料で普通に生活していた人たちが、家賃を払えなくなり、トレーラーハウスで生.活しながら、会社に通うビジネスパーソンもいる。いまのアメリカでは、失業などほんの小さなボダンのかけ違いで、あっという間に生活ができないレベルに転落する。
11.トランプ大統領が就任した途端に大型減税をしたので、アメリカの景気は急激によくなった。しかし過熱気味だったし、中国との貿易摩擦も激しくなって、そろそろ陰りが見えてきた。来年11月の大統領選挙の頃には、相当悲くなっている可能性もある。


yuji5327 at 15:05 
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工学博士、技術士(応用理学)、
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池上湖心プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山(文化功労者)に師事
書象会理事、審査会員
公募展出展
〇謙慎展・常任理事
・春興賞受賞2回
・青山賞受賞
〇読売書法展理事
・読売奨励賞受賞
・読売新聞社賞受賞
〇日展入選有

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