2020年01月14日
個人情報保護委員会は先月25日、Webブラウザのログイン情報を貯めた「Cookie」などのデータを他社に提供する際の新たなルールを検討すると発表した。
2019/12/6付けの大前研一 さんの「ニュースの視点」(発行部数 160,035部)は 「個人情報保護/楽天/グルメサイト〜飲食店の予約システムは透明化すべき」と題する記事である。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.個人情報保護委員会は先月25日、Webブラウザのログイン情報を貯めた「Cookie」などのデータを他社に提供する際の新たなルールを検討すると発表した。現行法では、Cookieは個人情報とは見なされず、本人の同意なく企業間で共有できたが、実際は複数のデータを組み合わせて個人を特定しターゲティング広告などに利用されており、こうした事態を是正するために、本人に利用目的を伝え同意を得ることなどを義務付ける方針である。この法規制は必要かつ重要である。
2.米国ではフェイスブックがこうしたデータを活用していることが問題視された。さらに言えば、Cookieに限らず、クレジットカードの情報まで活用すると、かなり具体的に個人の嗜好を把握して立体的に個人を特定することが可能である。ある意味で高度な技術であると評価できる側面もあるが、プライバシーの完全な侵害であり、大きな問題である。
3.中国ではアント・フィナンシャルに代表されるように、すでに個人のプライバシーは把握され侵害されている。欧米と日本では中国のようになることを絶対に拒否すべきである。そのために厳しい法規制を検討するのは良いことである。
4.楽天のスマホ決済「楽天ペイ」が先月25日、一時的に利用できない状態になった。2日前の障害で発生した大量の未決済データが流入しネットワークが不安定になったことが原因と見られている。楽天のクレジットカードでも支障が出ており、ブランドの信用低下につながる恐れもある。
5.NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクに次いで、4番目の移動体通信事業者として乗り出したものの、楽天は上手くいっていない。スマホ決済サービスでは、7payが撤退し、PayPayも度々トラブルを起こしてきた。楽天ペイだけが特別にひどいとも言えないが、それでも楽天ペイが利用できない状態はすでに何回か発生していて、楽天のシステム開発部隊の脆弱さを物語っている。
6.日経新聞は先月29日、「3社寡占、飲食店の立場弱く」と題する記事を掲載した。飲食店情報サイトを利用する飲食店の割合は2017年時点で約7割に達した。しかし、サイト向けに席を多く用意するほど検索順位が上がるため、実際には空席があっても他社からは予約できない実態にあり、公正取引委員会はこれを問題視し調査に乗り出している。
7.これは徹底的に解明し改善してほしい問題である。グルメサイトに掲載されて口コミの点数が高いと、それだけで行列になることが多くある。これは日本人の癖と言ってもいい。
8.先日、熱海で行列になっている海鮮屋を見かけ、何か特別な理由があるのかと思い、地元の人に理由を尋ねたところ「ぐるなびで話題だから」ということだった。きちんと実態を調査し、グルメサイトにる囲い込みについては徹底的に追求し、改善してほしい。また、人気店の予約システムにも同じような問題があり、透明化すべきである。
9.例えば、1年先まで予約が取れないという超人気店の中には、お店を訪れた人が、その場で優先的に次の予約を入れられる場合がある。常連のお客さんを大切にするのは大事なことだが、常連だけは他の人のように予約待ちをしないのは、明らかに不公平でフェアではない。予約システムの裏をついて、一部の人のみ予約できる状態になると、一般の人はますます予約が取りづらくなり、結果としてお店の人気が上がるが、正しいことではない。グルメサイトの囲い込みだけでなく、こうした予約システムについても透明化して改善すべきである。
1.個人情報保護委員会は先月25日、Webブラウザのログイン情報を貯めた「Cookie」などのデータを他社に提供する際の新たなルールを検討すると発表した。現行法では、Cookieは個人情報とは見なされず、本人の同意なく企業間で共有できたが、実際は複数のデータを組み合わせて個人を特定しターゲティング広告などに利用されており、こうした事態を是正するために、本人に利用目的を伝え同意を得ることなどを義務付ける方針である。この法規制は必要かつ重要である。
2.米国ではフェイスブックがこうしたデータを活用していることが問題視された。さらに言えば、Cookieに限らず、クレジットカードの情報まで活用すると、かなり具体的に個人の嗜好を把握して立体的に個人を特定することが可能である。ある意味で高度な技術であると評価できる側面もあるが、プライバシーの完全な侵害であり、大きな問題である。
3.中国ではアント・フィナンシャルに代表されるように、すでに個人のプライバシーは把握され侵害されている。欧米と日本では中国のようになることを絶対に拒否すべきである。そのために厳しい法規制を検討するのは良いことである。
4.楽天のスマホ決済「楽天ペイ」が先月25日、一時的に利用できない状態になった。2日前の障害で発生した大量の未決済データが流入しネットワークが不安定になったことが原因と見られている。楽天のクレジットカードでも支障が出ており、ブランドの信用低下につながる恐れもある。
5.NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクに次いで、4番目の移動体通信事業者として乗り出したものの、楽天は上手くいっていない。スマホ決済サービスでは、7payが撤退し、PayPayも度々トラブルを起こしてきた。楽天ペイだけが特別にひどいとも言えないが、それでも楽天ペイが利用できない状態はすでに何回か発生していて、楽天のシステム開発部隊の脆弱さを物語っている。
6.日経新聞は先月29日、「3社寡占、飲食店の立場弱く」と題する記事を掲載した。飲食店情報サイトを利用する飲食店の割合は2017年時点で約7割に達した。しかし、サイト向けに席を多く用意するほど検索順位が上がるため、実際には空席があっても他社からは予約できない実態にあり、公正取引委員会はこれを問題視し調査に乗り出している。
7.これは徹底的に解明し改善してほしい問題である。グルメサイトに掲載されて口コミの点数が高いと、それだけで行列になることが多くある。これは日本人の癖と言ってもいい。
8.先日、熱海で行列になっている海鮮屋を見かけ、何か特別な理由があるのかと思い、地元の人に理由を尋ねたところ「ぐるなびで話題だから」ということだった。きちんと実態を調査し、グルメサイトにる囲い込みについては徹底的に追求し、改善してほしい。また、人気店の予約システムにも同じような問題があり、透明化すべきである。
9.例えば、1年先まで予約が取れないという超人気店の中には、お店を訪れた人が、その場で優先的に次の予約を入れられる場合がある。常連のお客さんを大切にするのは大事なことだが、常連だけは他の人のように予約待ちをしないのは、明らかに不公平でフェアではない。予約システムの裏をついて、一部の人のみ予約できる状態になると、一般の人はますます予約が取りづらくなり、結果としてお店の人気が上がるが、正しいことではない。グルメサイトの囲い込みだけでなく、こうした予約システムについても透明化して改善すべきである。