2020年02月12日

治療費以外で、患者が負うものはない。治療が成功し、洞調律が維持されたら、息切れや、脳梗塞発症の不安から解放される可能性もある。


「桑原大志著:発作ゼロ・再発ゼロをめざす心房細動治療、 幻冬舎 2016.11.15」参考になる。第3章 発作の恐怖と決別する。完治を目指すカテーテルアブレーションとは」の概要は以下の通りである。
1.カテーテルアブレーションにはいくつか注意すべき合併症がある。その合併症さえ起きないのならば、受けてみる価値はある、と考える慢性心房細動患者が少なくない。もし受けた結果残念ながら完治には至らなくても、治療前の状態が維持されるだけで、病状が悪化することはない。治療費の支払い以外で、患者が術後に負わなければならないものはない。もし、治療が成功し、洞調律が維持されたならば、慢性の労作時息切れや、脳梗塞発症の不安から解放される可能性もある。
2.外来で来る患者は、「あなたの場合は、心房細動の持続期間が10年を超えているので、成功率は50%弱です]と説明しても、そのほとんどの患者はアブレーション治療を希望している。もちろん、受けたくない患者に無理に勧めることはあってはならない。治療ガイドラインはあくまで目安で、それに忠実なあまり、患者の意向に反して治療の選択肢を狭めてしまうことは、患者の幸せにはつながらない。患者も、慢性心房細動だからアブレーションは受けられない、もう治ることはない、とあきらめてしまうのは早計である。心房細動になって20〜30年でもアブレーションを受けて、良好な経過をたどっている患者もいる。-
3.心房細動カテーテルアブレーションに年齢制限はない。患者自身がカテーテルアブレーションの有効性と合併症を理解可能なら、いくら高齢でも実施可能である。89歳の発作性心房細動患者さんにアブレーションを施行したことがある。その方は、今では90歳を超えているが、心房細動発作は治まり、元気に日常生活を過ごされている。
4.高齢者に対するアブレーション治療で問題になるのは、加齢による諸臓器の機能低下である。「全身麻酔をかけた際に、過度に血圧が低下する」「麻酔からの覚醒が悪い」「アブレーション後に体力が低下し、退院を延期する」など、若い人では通常起こらないことが、起きることがある。しかし、注意深く麻酔を実施し、短時間で手技を終了させることができれば、若年者同様、安全にアブレーションは施行可能である。
5.米国で行われた研究によると、80歳以上と未満では、心房細動カテーテルアブレーションの治療成績と合併症には差がなかった。横須賀共済病院でも、同様の調査を行ったところ、同じような結果が得られている。カテーテルアブレーションは80歳を超える高齢者でも安全に受けられる治療と言っていい。現代日本では、世界でも類をみない超高齢社会であり、80歳時点でもその後の平均余命が男性で8年半、女性では11年半という統計が出ている。80歳で心房細動のある人が、その後の不整脈による不快な症状にどう対処するか、また、脳梗塞予防に対してどう考えるかは、あくまでその人自身の考え方次第だが、少なくとも高齢だからという理由のみでアブレーションが受けられない、ということはない。
6.カテーテルアプレーションを実施し、心房細動から解放されると、脳梗塞発症率も低下するのかという命題を明らかにするために、海外で前向き試験が現在進行中である。しかし、横須賀共済病院での調査および他の研究者の後ろ向き研究では、カテーテルアブレーションで洞調律が維持できると、脳梗塞発症率も低下すると考えられる。横須賀共済病院で、アブレーショ払を行った患者を対象に、治療後の脳梗塞発症率を調べる臨床研究を行なった。発作性心房細動でアブレーションを行ったl156人を、47カ月追跡したところ、治療後に原因のいかんにかかわらず、脳梗塞を起こした人は9人いた。年次換算すると、アブレーション後の脳梗塞発症率は0・19%/年となる。1年間で1000人中、2人が脳梗塞を発症するということである。
7.同じような臨床的背景を持った心房細動の患者で、カテーテルアブレーションを受けずに通常の治療のみだったら、どの程度の割合で脳梗塞を起こすのか。日本で行われた研究では0・93%/年だった。つまり1年間で1000人中、9人が脳梗塞を発症することになる。全く別な研究なので、統計学的な比較はできないが、カテーテルアブレーションを実施すると、その後の脳梗塞の発症率は低下すると考えている。心房細動には有症候性と無症候性があります。現在のガイドラインでは、有症候性の場合にカテーさテルアブレーションが適応とされているが、アブレーションに脳梗塞予防効果があることが明らかとなると、無症候性にも適応基準が拡大されることが期待される。
8.慢性心房細動により、心臓が拡大し、心機能が低下した患者は、カテーテルアブレーションを実施し、洞調律が維持されると、ほとんどの患者で心臓は小さくなり、心機能も改善する。カテーテルアブレーションを受ける慢性心房細動患者の中には、高度に心機能が低下し、拡張型心筋症(原因不明で、心臓が著明に拡大し、心機能が低下する心筋症)に心房細動を合併していると診断されている患者もいる。そのような人に、カテーテルアブレーションを実施し、洞調律を維持して、しばらく経過を見ると、別人のように心臓が小さくなり、心機能が正常化することもある。心房細動がどれだけ心機能に悪影響を与えていたか、また、どれだけ洞調律を維持することが、心機能を改善させるのかという良い例である。



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健康 
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工学博士、技術士(応用理学)、
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池上湖心 プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山に師事
書象会に所属、書象会理事
審査会々員
○作品展の開催
・主宰している「さざ波会」
 作品展を毎年8月開催
(於:稲毛ギャラリー)
・土曜会(グループ展)
 作品展を毎年10月開催
(於:銀座大黒屋)
○公募展の受賞、入選
・日展入選
・読売書法展(現在理事)
 読売奨励賞
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