2020年05月16日

オンライン研修はテレワークとの相性もいい。企業社会が率先してオンライン化を進めることが、教育現場のオンライン化を促すことになる。


「大前研一著:新型コロナに負けないオンライン学習のコツ、PRESIDENT、2020.5.29」は参考になる。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.大前氏が学長を務めるBBT大学・大学院は入学手続きから授業料の納付、学位の取得に至るまで100%オンラインで完結するサイバー教育を謳っている。さりながら卒業のときだけは苦楽を共にした仲間で集まって帽子を投げようということで、毎年、ホテルのハンケットルームで盛大な卒叢式と謝恩会を催してきた。今年もそのつもりで準備してきたところに吹き込んできたのが、新型コロナウイルスである。それならばと思いついたのが、アバターを活用したオンライン卒業式である。アバターの直訳は「化身」。ネット上でユーザーの分身として登場するキャラクターのことである。
2.今回、BBT大学の卒業式に使わせてもらったのは、ANAホールディングスが開発した普及型アバターロボットの「ニューミー」である。このアバターロボットは、顔がタブレットのディスプレイになっていて、4輪の台車で自由に移動できる。式では卒業生を代表して経営学部の卒業生2人と経営大学院の修了生2人がそれぞれの自宅からアバターをリモート操作し、他の卒業生はビデオ会議アブリを使ってオンラインで視聴参加した。卒業ガウンを羽織り、帽子を被ったアバターで、顔のタブレットには操作する卒業生の顔が映っている。
3.司会進行から名前を呼ばれると学長である大前氏の前にアバターが進み出て、読み上げた卒業証書を礼儀正しく受け取った。「卒業おめでとう」と声をかけると、「ありがとうございます」という当人の声がアバターから聞こえてくる。「建学の精神である『知のネットワークは人間の能力を無限に伸ばす』ことを信じ、これからも努力し続け、世界で活躍してください」と私から激励のメッセージを贈り、最後はZOOMで映った皆で集合写真を撮って世界初のアバター卒業式は無事終わった。
4.NHKなどのメディアが取材にきていたから、テレビで式の様子を見た人もいるかもしれない。実はBBCやNYポストなど世界中のメディアも注目して報道してくれた。卒業生からは「感動的だった」という声を随分もらった。また、プレジデント誌と一緒にやっている大前経営塾の卒塾式では、サイバー参加者に対して日本初、修了証書をブロックチェーンで当人のスマホに授与した。ブロックチエーン技術で保護され、オンライン上でデジタル化された修了証書は、従来のオンライン証書に比べてはるかに偽造や改竄のリスクが低くなる。将来は履歴書に添付して"箔をつける“ことも町能である。
5.オンラインによる入学式も実施した。入学式の会場にいるのが学長の私を含めて4人の先生だけ。世界中に散らばっている入学生は全員オンラインで視聴参加。彼らの顔はモニター越しにこちらからも見られる。入学生を代表して米ピッツバーグと香港、マレーシァ在住の3人がリレー形式で決意表明をした。それぞれがBBTのロゴ入りパネルを持ち、あたかも隣から手渡されたような仕草をしてからパネルをかざし、本学を選んだ理山や自分の決意を語った。こちらも感動的なセレモニーになった。
6.休校要請を受けて、3月2日から全国の小中高、特別支援学校の大部分は一斉休校に入った。4月の新学期から再開できた学校は全国の約4割。4月7日の緊急事態宣言以降、対象になった7都府県ではほとんどの学校が休校を延長し、対象外の地域でも休校する学校が多くなっている。私はアオバジャパン・インターナショナルスクールという3歳から19歳まで一貫教育を行う学校の運営にも携わっている。同校は国際バカロレア{IB。世界的な教育認証制度。グローバル人材を養成する独自の教育プログラムを提供している〕の認定校であり、IBの厳しい基準をクリアした教授陣が揃っている。
7.安倍首相の休校要請に対して、我々は休校せずにオンライン対応で授業を継続することを決断した。生徒は自宅で朝8時30分から昼過ぎの1時半または3時頃までオンラインで授業に視聴参加。途中、トイレ休憩もある。先生方は学校や自宅で授業を行う。ITリテラシーにも秀でた人材ばかりだから、技術的な問題はまったくない。とはいえ、対面授業と遠隔授業では勝手が違う。当初は戸惑いもあっただろう。毎週月曜日に約70人の教授全員がテレビ会議で集まってその週の指導方針を決めて、金曜日の会議で結果を報告、反省を交えながら情報を共有する。
8.これを繰り返していくうちに教授たちの顔つきはみるみる明るくなって、今や自信に満ちた表情をしている。長引く休校に教育現場や家庭では混乱や不安が広がっているが、アオバジャパン・インターナショナルスクールでは順調にカリキュラムを消化できている。生徒や保護者の反応も上々である。6月中旬には今学期が終了し、夏休みを挟んで9月から新年度がスタートする。先が見通せない状況が続く中、このままの体制で6月まで突っ走ることになっても十分対応できる。
9.大学教育もまた否が応でも変革を迫られている。全国の8割以上の大学が新学期からの授業を延期、対面授業からネットを活用したオンライン授業への切り替えを模索する大学が増えている。しかし、オンライン化するためには相応のインフラ、ITリテラシーなどの環境整備が必要で、時間もコストもかかる。また、モニター越しに授業に参加する生徒の集中力を切らさないためにはどうするかは、我々は2005年に文部科学省の認可を受けて以来、長年にわたって実験を重ねてきた。
10.パワーポイントや手書きで作った資料を事前に用意して、それらを使いながら説明するといった工夫は当然のこと。BBTの授業では担当講師プラス、キャスターを1人置いてスタジオで丁寧にコンテンツを作っている。キャスターは視聴者代表の立場で「それはどういうことですか?」と問い掛けたり貿問はオンラインで受け付けている。「こういうことなんですね」などと話をとりまとめて、講師との掛け合いで授業が進行していく。むさ苦しい中年講師が一人でボソボソと講義していたら、授業に抑揚がつかない。授業のコンテンツはもちろん、目を引きつける工夫や仕掛けが必要である。
11.BBTでは「AirCampus」という遠隔教育システムを独自開発して改良を重ねてきた。パソコン、スマホ、タブレット端末に対応していて、ブロードバンド環境さえあれば世界中どこからでも授業が受けられる。ライブの講義に加えてアーカイブのコンテンツは1万時間以上あるから、自分の好きなタイミングで学習できる。BBTの受講生の7割が通勤時間帯などにスマホで授業を受けている。
12.AirCampusは講義を視聴しているかどうか出席確認する機能やディスカッション機能を備えている。BBTでは1時間の講義の後、AirCampussi を通じてクラスメート同士で活発なディスカッションが行われる。卒業生が「ラーニングアドバイザー」として参加して議論の交通整理をしながら、次の講義までの1週間、意見を戦わせる。サイバー社会では発言しない人は存在しないに等しい。我々はディスカッションにおける貢献度などもチェックして成績に反映させている。
13.オンライン授業はインタラクティブ性がきわめて重要で、先生の授業ばかりではなく、世界中にいる性別はもとより年齢、業種、地理的な場所が異なる同級生との議論から学ぶことが実に多い。このように我々はサイバー教育にどこよりも早くから取り組み、経験と実績を積み重ねてきたが、難攻不落だったのが企業の集合研修だった。22年前にBBTを設立した当時から、グローバル化で世界中にスタッフが散らばっている時代に集合研修はありえない。研修をオンライン化すべし、ということで売り込んだが、日本企業の集合研修文化は岩盤規制並みに手強かった。
14.人事部の教育係は皆を目の前に集めてやらないと自分たちの功績・実績にならないと信じ込んでいたからである。新型コロナウイルスの感染防止対策が火急の用になってから、集合研修は感染リスクが高い濃厚接触に当たると認識されたらしく、BBTに企業から問い合わせと注文が殺到している。
15.新型コロナの影響で企業研修の機会が失われることは、日本経済にとって人材面でも大きな打撃になりかねない。オンライン研修はテレワークとの相性もいい。もちろん定期的な学び直しであるリカレント教育とも相性がいい。企業社会が率先してオンライン化を進めることが、障害の多い教育現場のオンライン化を促すことにもつながる。



yuji5327 at 06:25 
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池上湖心 プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山に師事
書象会に所属、書象会理事
審査会々員
○作品展の開催
・主宰している「さざ波会」
 作品展を毎年8月開催
(於:稲毛ギャラリー)
・土曜会(グループ展)
 作品展を毎年10月開催
(於:銀座大黒屋)
○公募展の受賞、入選
・日展入選
・読売書法展(現在理事)
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