2020年05月29日

アサド政権にすれば、空爆したら建物が破壊され、再建に時間がかかる。毒ガスなら人を殺しても建物に被害は及ばない。


「池上彰著:一気にわかる池上彰の世界情勢2020 毎日新聞出版 2020年1月10日」はわかりやすく、は参考になる。第4章中東・アフリカの印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.中東シリアのアサド政権が、国内の反政府勢力に対して化学兵器を使った疑いが出て、2018年4月、アメリカとイギりス、フランスが共同で化学兵器の関連施設に対してミサイルを撃ち込んだ。新たな戦争が起きる恐れがあるにもかかわらず、攻撃した理由は、化学兵器が非人道的兵器だからである。「非人道的兵器」とは不思議な言葉で、人を殺す兵器を人道的と非人道的に分けることができるのかと思う。
2.戦争にもルールがある。戦争で攻撃していいのは戦闘要員、兵隊だけである。兵隊は、お互いに殺し殺されることを覚悟しているからである。一般市民にはそんな覚悟はない。女性や子どもたちには戦闘能力もない。こういう人たちを戦闘に巻き込んではいけないというのがルールのひとつである。化学兵器つまり毒ガスは、兵隊や一般市民を区別することなく大勢の人を殺してしまう。息ができなくなって苦しみながら死ぬという残虐なものである。こういう兵器は「非人道的」として禁止されている。
3.そのルールをアサド政権が破った疑いがある。もしアサド政権の毒ガス使用疑惑を放っておけば、他の国でも毒ガスが使われるかもしれないので、それを阻止するためにも、使った国には警告を与えることである。イギリスやフランスが攻撃に参加したのは、ヨーロッパが戦場になった第一次世界大戦の苦い経験があるからである。当時は、空爆ができる飛行機もなければ、ミサイルもなかった。戦場でにらみあい、なかなか戦闘に決着がつかないとき。使われたのが毒ガスである。農薬をつくる技術があれば、毒ガスもつくれる。ドイツやフランスは、互いに相手を毒ガスで攻撃した。毒ガスを風上から流すと、兵士たちが隠れている場所に音もなく達する。毒ガスを吸った人は、呼吸ができなくなり、苦しみながら死んでいくのは悲惨である。これを見た人たちは、二度と毒ガスが使われてはいけないと考えた。
4.毒ガスをアサド政権が使った理由は、使われた場所は、首都に近い場所である。アサド政権にしてみれば、空爆したら建物が破壊され、再建に時間がかかる。毒ガスなら人を殺しても建物に被害は及ばない。自分たちがこの地域を取り戻した後で、再建に手間取らないで済むようにと考えた。毒ガスを使うと、相手に大変な恐怖を与え、敵を追い払おうと考えた。理由はどうであれ、自国の国民に対して毒ガスを使う政府とは、恐ろしい。
5.「イスラム国」が誕生したのは、フセイン独裁政権時代に抑えていた民族間対立が噴出したからである。2006年12月30日にイラクのサダム・フセイン元大統領の死刑が執行された。フセイン元大統領は、2003年にアメリカ軍がイラクを攻撃してフセイン政権を倒すまで、24年間、イラクの大統領だった。独裁者でいられた理由は、選挙でも、自分以外に大統領選挙に立候補しそうな人物が現れると、すぐに逮捕したり殺したりするので、誰も立候補できなかった。このため、立候補するのはいつもフセイン元大統領1人だけで、国民は、フセイン元大統領を支持するかしない。投票に行かないと、「フセインを支持していないのだな」とにらまれるので、みんな投票に行く。投票用紙には番号がつけてあって、誰が投票したかわかるようになっている。こうして大統領を続けてこられた。
6.イラクという国には、アラブ人とクルド人という民族が住んでいる。国民のほとんどはイスラム教徒だが、キリスト教徒も住んでいる。アラブ人は、同じイスラム教徒でもスンニ派とシーア派という2つのグループに分かれている。アラブ人のうち、シーア派は全体の6割でスンニ派は2割である。シーア派の方が人数は多いが、フセイン元大統領はスンニ派だった。自分と同じスンニ派を大事にして、大勢の仲開を政治の重要な地位につけた。
7.一方、シーア派の人たちのことは信用せず、ことあるごとにいじめた。大勢の人たちが殺された。アメリカは、イラクが大量破壊兵器をつくっていると疑って、2003年、イギリスと共にイラクを攻撃した。これが「イラク戦争」である。イラク戦争でフセイン政権が倒れると、シーア派を中心としたマリキ政権ができて、フセイン元大統領を裁判にかけた。その結果、1982年にイラク中部のシーア派の人たちが住む村を軍隊で攻撃して、148人の村人を殺した罪で死刑判決を受けた。フセイン元大統領が死刑になる様子を、携帯電話のカメラで撮影していた人物がいて、この映像と音声がネットで広く流れた。このなかでは、死刑を行う人たちが、元大統領に対して、「地獄に落ちろ」などとののしっている様子が映っていた。シーア派の指導者の名前を叫んでいる声も入っていた。こうなると、元大統領の死刑は、イラクという国家が正式に行ったのではなく、シーア派の人たちが、仕返しのためにやったように見える。イラクの国内外のスンニ派の人たちが「公正ではなかった」と怒った。



yuji5327 at 06:43 
共通テーマ 
池上技術士事務所の紹介
261-0012
千葉市美浜区
磯辺6丁目1-8-204

池上技術士事務所(代表:池上雄二)の事業内容
以下のテーマの技術コンサルタント
1.公害問題、生活環境、地球環境
2.省エネ・新エネ機器導入
のテーマについて、
・技術コンサルタント
・調査報告書の作成
・アンケート調査・分析
・技術翻訳、特許調査
を承ります。
有償、無償を問わず
お気軽に下記にメールをください。
ke8y-ikgm@asahi-net.or.jp

工学博士、技術士(応用理学)、
公害防止主任管理者、
騒音防止管理者の資格で
お役に立ちたいと思います。

池上湖心 プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山に師事
書象会に所属、書象会理事
審査会々員
○作品展の開催
・主宰している「さざ波会」
 作品展を毎年8月開催
(於:稲毛ギャラリー)
・土曜会(グループ展)
 作品展を毎年10月開催
(於:銀座大黒屋)
○公募展の受賞、入選
・日展入選
・読売書法展(現在理事)
 読売奨励賞
 読売新聞社賞
・謙慎展(現在理事)
 青山賞、春興賞の受賞:2回
○書道教室
・学生:月曜日
・一般:火曜日、水曜日





地域別アクセス

ジオターゲティング

ジオターゲティング
livedoor プロフィール

yuji5327

アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

QRコード
QRコード