2020年05月30日

イラク国内では、アメリカがフセイン政権を倒し、バース党の軍隊や警察の幹部や学校の先生など、すべての公職のバース党員は、全員クビにされ、スンニ派の支配が終わった。


「池上彰著:一気にわかる池上彰の世界情勢2020 毎日新聞出版 2020年1月10日」はわかりやすく、は参考になる。第4章中東・アフリカの印象に残った部分の概要の続きを自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.イラク国内には、アメリカがイラクを攻撃したことを恨んでいる人たちがいる。アメリカは、フセイン政権を倒した後に一党独裁政党のバース党(アラブ社会主義復興党)の党員を公職追放する。それまで、軍隊や警察の幹部や学校の先生など、すべての公職はバース党員だったが、公職追放により、一夜にして全員クビにされてしまった。これにより、スンニ派の支配が終わった。
2.アメリカがイラクで選挙を実施するが、シーア派が人口の6割を占めるので、シーア派の国会議員が大量に誕生し、軍隊も警察もシーア派になった。シーア派が公職を占めるようになるとスンニ派への復讐が始まった。スンニ派の住民が警察官に殺されるなど弾圧が始まった。アメリカやシーア派の支配に不満を持つスンニ派の人たちは武器を持ち、武装勢力を形成した。この武装勢力は、真正面からぶつかると、アメリカ軍にはかなわない。イラク国内が大混乱になれば、アメリカ軍はイラクを支配することをあきらめて出ていくだろう、と考えるグループも生まれ、わざとイラク国民同士が敵味方に分かれて争うように仕向けた。
3.このような流れのなかで、イラクのスンニ派のなかから、イスラム過激派のイスラム国(IS)という勢力が誕生した。イスラム過激派とは、自分たちの極端な考え方を武力を使ってでも人に押しつけようとするグループのことである。イスラム教は「アッラー」(アラビア語で神様)の言いつけを守り、正しい行いをしていれば、やがて神様の審判を受けて天国に行くことができる、と信じる宗教である。多くの信者は穏やかに暮らしているが、宗教は、違う解釈をする人たちが出てきて分裂することがある。そのなかには「この世ではひたすらアッラーのことだけを考えて生活しなさい。天国に行ってから楽しみなさい」と教える人たちがいる。彼らは「イスラム原理主義者」と呼ばれるが、この考え方を無理やり他人にも押しつけようとするのがイスラム過激派である。
4.イスラムの教えを貫く戦いで死んだら、すぐに天国に行ける、と信じている。いまのイラク政府はシーア派が占め、スンニ派のことを考えない政治をしているとしてスンニ派の国民が不満を持っている。イスラム国はこうしたスンニ派の支持を得て、勢力を拡大した。
5.2011年には中東各国で反政府運動が起き、独裁政権が相次い崩壊した。中東のアラブ諸国では、長年の独裁に反対する市民たちの集会が続き、チュニジアやエジプト、リビアで独裁政権が倒れた。チュニジアの大統領は国外逃亡。エジプトの大統領は裁判にかけられ、リビアの最高指導者は殺された。こうした民主化運動は、「アラブの春」と呼ばれた。
6.この運動が、シリアにも飛び火したが、独裁者のアサド大統領は、軍隊を使って、民主化を求める市民を弾圧。子どもを含む6000人以上が殺された。シリアの多数派はスンニ派だが、アサド大統領は少数派のアラウィー派である。アラウィー派はシーア派の一派に分類される少数派である。少数派のアラウィー派が多数派のスンニ派を支配する構図になっていた。
7.シリアの「アラブの春」はスンニ派とアラウィー派の対立へと変わっていった。また、「アラブの春」で立ち上がった住民を弾圧したアサド大統領の軍隊のなかで、自国民に銃を向けることに不満を持った人たちが、アサド大統領と戦う反政府勢力の「自由シリア軍」を結成した。こうして、アサド政権と自由シリア軍の間で内戦状態になった。
8.民主化を支援するアメリカやイギリス、スンニ派のサウジアラビアとカタールは、自由シリア軍を支援し、シーア派のイランと、シリアに基地のあるロシアは、アサド政権を支持した。イラクのイスラム国(ISI)は、シリアの内戦を好機と考えて、イラクとシリアのイスラム国(ISIS)と名前を変え、シリアに進出した。シリアでISISは、アサド政権のみならず、アメリカなどが支援する自由シリア軍をも攻撃した。自由シリア軍からアメリカなどの最新兵器を奪い、勢力を拡大していったISISは、その武器を持ち、再びイラクに戻り、「IS」に名前を変えた。フセイン元大統領の死刑で過去のことを終わらせ、イラクという国を立て直そうとしたはずなのに、かえって対立を激しくさせてしまった。



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池上湖心 プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山に師事
書象会に所属、書象会理事
審査会々員
○作品展の開催
・主宰している「さざ波会」
 作品展を毎年8月開催
(於:稲毛ギャラリー)
・土曜会(グループ展)
 作品展を毎年10月開催
(於:銀座大黒屋)
○公募展の受賞、入選
・日展入選
・読売書法展(現在理事)
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