2020年06月16日

自粛疲れで我慢も限界にきているが、心配なのは、多少収束の兆しが見えてきても、ここで親制を緩めてしまうと、また感染者数が増えるということである。


「池上彰と増田ユリヤ著:対感染症の歴史に学ぶ  オーストリア、PRESIDENT 2020.7.3」は参考になる。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.大型連休が終わっても、国民の自粛生活は終わらなかった。新型コロナウイルスとの戦いは、長期戦を覚悟しなければならない。一方で、5月に入ると中国やイタリア、アメリカなどで、一部規制を緩和して経済活動を再開させる動きが出てきた。日本でも、北海道や東京、大阪など、地方自治体の長が独自の判断で自粛や活動再開の基準を示し始めた。
2.自粛疲れで我慢も限界にきているが、心配なのは、多少収束の兆しが見えてきても、ここで親制を緩めてしまうと、また感染者数が増えるということである。それは過去の感染症対人類との戦いの歴史を見ても明らかである。たとえば、第一次世界大戦の最中、世界中で大流行したスベイン風邪はインフルエンザだが、日本でも大流行して「相撲風邪」と呼ばれた。1918年春、台湾に巡業に行った力士のうち3人が病気で亡くなった。それがスベイン風邪だった。
3.当時の台湾は日本の一部で、巡業に行ったのだけれども、帰国後の本場所でも休場者が続出した。それがスペイン風邪の先駆けだった。その後、3度にわたって流行を繰り返した。感染者が減ると警戒する気持ちもが、また、感染者が増えるという典型的な例である。スペイン風邪の場合、日本国内の感染者数でいうと、最初の流行のときが一番多くて約2100万人で死亡率は1.2%。第2波では約240万人と激減したようにも見えまるが、死亡率が5・3%と4倍以上になった。
4.ウイルスが変異して、毒性が強まったと考えられている。スペイン風邪は、スペインから始まったのではない。アメリカ発祥だという説が有力である。第1次世界大戦に従軍するために国内で訓練を受けていた米軍兵士に発熱や咳などの症状が見られ、そのままヨーロッパに派遣されて戦地に持ち込んでしまった。戦死者よりもスベイン風邪で亡くなった人のほうが多く、それが大戦の終結を早めたとも言われている。
5.戦死者1000万人に対し、スペイン風邪の感染者は5億人以上、4000万人が死亡したから。戦地で兵士が風邪で弱っているなんて情報はどの国も出せない。当時のスペインは中立国だったから、風邪が流行し猛威を振るっているということを自由に報道できたので、スベイン風邪という名前が定着した。
6.ヨーロッパではペストが代表的な感染症として挙げられる。感染すると、リンパ節などが腫れて黒くなるので「黒死病」と言われ、致死率が高く史上最悪の感染症と言われる。ヨーロッパに最初に持ち込まれたのは、6世紀。東ローマ帝国のユスティニアヌス帝の時代に大流行。その原因が、シルクロードを通って伝えられた養蚕や絹織物の技術たと言われる。現代で言えば、中国の一帯一路で、グローバル化を進めれば、感染症も一緒にやってくるということである。
7.オーストリアの首都ウィーンに「ペスト記念柱」がある。ペストは、14世紀、17世紀、19世紀と3度にわたって大流行を繰り返した。この像は、17世紀のペスト収束を神に感謝して、マリア・テレジアの祖父であるレオボルト1世が建設したものである。この像の近くに「シュテファン大聖堂」があるが、シュテファン大聖堂の地下には、カタコンペ(地下墓地〕があって、17世紀のペストで犠牲になった人たちが埋葬されている。見学ができるが、通路の脇に、骸骨がむき出しで累々と積み上げられてある。その遺骨は、1679年にペストが大流行したときの犠牲者のもので、15万人の人が亡くなった。
8.度重なるペストの流行では、差別も生みだした。社会構造の変化も生じた。居住区域も限定された中で暮らしていたユダヤ入たちは、ベストにかかることがなかった。ペストはペスト菌に感染したネズミの血を吸ったノミから感染するが、ユダヤ人はネコを飼っている割合が高く、清潔に暮らしていたのがその理由らしい。それを見ていた人たちが「ユダヤ人が井戸に毒をまいたからベストが流行した、などというデマを流して、ユダヤ人を拷問にかけたり、迫害したりした。
9.誰かのせいにしたくなるのは、世の常だが、ペストで犠牲者が多く出ると、農民の人口も減った。人手不足になったおかげで農民の地位が向上し、働き方も価値観も変化した。その結果生まれたのがルネサンスだった。感染症の流行によって、否が応でも社会構造の変化を余儀なくされてきたのが我々の歴史ですね。今しばらくは苫しい時期が続くが、次の新たな時代へどう進むべきかを考えるきっかけにしたい。


yuji5327 at 07:05 
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工学博士、技術士(応用理学)、
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池上湖心 プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山に師事
書象会に所属、書象会理事
審査会々員
○作品展の開催
・主宰している「さざ波会」
 作品展を毎年8月開催
(於:稲毛ギャラリー)
○公募展の受賞、入選
・日展入選
・読売書法展(現在理事)
 読売奨励賞
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・謙慎展(常務理事)
 青山賞、春興賞の受賞:2回
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