2020年08月02日

アメリカのシェールオイル企業は中小が多く、社債を発行して資金を集め、それを元手にしてシェールオイルを採掘している。


「池上彰著:知らないと恥をかく世界の大問題11、、KADOKAWA 2020.6.103」
は参考になる。「第1章 トランプ再選はあるのか? アメリカのいま」の概要の印象に残った部分の概要の続きを自分なりに補足して自分のコメントもカッコ内に付記して纏めると以下のようになる。
1.新型コロナウイルスによる感染が中国の武漢で始まってすぐ、北京のアメリカ大使館駐在の情報機関職員は、この情報をつかんでワシントンに報告していた。この情報を受けて、ドナルド・トランプ大統領は1月末、アメリカ国民に対して中国への渡航を原則禁止した。ここまでは対応が早かったが、その後、感染拡大対策を取ると経済への悪影響が出て株価が下がることを心配した大統領は、4月になればウイルスは消滅する、などと根拠のない楽観論を振りまいた。その結果、アメリカ国内での感染を防ぐことができず、感染者数も死者数も中国を抜いてしまった。
2.トランプ大統領も万事休す、で2020年3月13日、国家非常事態を宣言した。好調だったアメリカの株式市場は暴落し、本格的な対策に乗り出した。株価はトランプ再選の行方を大きく左右する。アメリカでは日本の確定拠出年金にあたる401kという制度が1980年代に導入され、以降急速に普及した。
3.アメリカの労働者は給料天引きで401kを通して投資信託など株式に投資している。日本よりはるかに多くの人が株式市場の動向に敏感で、株価を上げてくれる大統領がよい大統領というわけである。1992年、民主党候補となったビル・クリントンが、2期目を日指した共和党現職ジョージ・H・W・ブヅシュ大統領(パパ・ブッシュ)と戦って勝利を収めた。そのときクリントン陣営の内輪でのキャッチフレーズが「大事なのは経済なんだよ」というものだった。つまり、2期目を目指す現職のパパ・ブッシュは湾岸戦争で勝ったと言っているけれど、国民は湾岸戦争で勝ったからといってブッシュを支持するわけではない。経済を立て直せるかどうかだ。クリントンとしては経済問題を論戦の中心に据えれば勝てると考えた。
4.スタッフに対して、「経済対策を重点的に訴えろ」と発破をかけた。その結果、ブッシュ大統領はジミー・カーター大統領以来という1期限りの大統領で終わった。大統領になったクリントンは本当に経済の立て直しに成功し、クリントンの任期中にアメリ力経済は大きく成長。さらにはlTバブルにまで発展した。ただし、その後は息子のブッシュが後を引き継ぎ、リーマン・ショツクが起きた際になすすべを知らず、経済がまためちゃくちゃになった。
5.次のバラク・オバマが8年かけてやっと経済を立て直したが、その後に大統領になったトランプが、好調なアメリカ経済について、「俺のおかげだ」と自慢した。しかし新型コロナウイルスの感染拡大でアメリカ経済は危機的状況にある。トランプ大統領としては自分の再選戦略が危機に陥り、なりふり構わぬ対策でこれを乗り切ろうとしている。そこで問題なのは、非常事態宣言を早く止めて、経済活動を元に戻そうとしているが、感染防止対策が不十分なまま宣言を解除したら、再び感染が拡大する恐れがあることである。
6.そんな中、追い打ちをかけるように原油価格が暴落した。2020年、年明け1バレル=70ドル近くだった原油価格が4月には、国際指標となるニューヨークの先物市場で一時マイナスになる場而もあった。マイナスとは、「お金を払うから原油を引き取ってください」ということである。新型コロナウイルスで世界経済が停滞し、石油の需要に影を落としている。先物価格の取引は、石油産業のみならず、投資家も参加できる。原油価格が下がったので、手放そうとしたが、買い手がいない。このままでは原油を引き取らなければならないが、貯蔵場所がない。そこで「お金を払うから引き取って」ということになった。
7.オイル・ショックといえば「供給不足」が一般的だったが、今回は「供給過多」が原因である。アメリカがシェール革命により世界最大の産油国になり、もともと価格が上がりにくくなっていたうえに新型コロナが市場を襲った格好です。2020年3月6日、OPEC加盟国と非加盟国のロシアは、ウィーンで閣僚級会合を開いた。会議をリードしたサウジアラビアは「産油量を減らして、原油価格の下落を止めるべきだ」と主張した。しかし石油市場でのシェア低下を恐れたロシアは減産に反対。交渉は決裂した。この結果、原油価格は一段と下落した。
8.サウジアラビアは、「産油量の削減が認められないなら、むしろ増産してやる」と逆切れ。原油価格は一段とドがったのです。現在、世界の産油国のトップはアメリカ、2位がサウジアラビア、3位がロシアです。サウジアラビアは何が狙いだったのか。いまやシェール革命によって世界トップの産油国となったアメリカの石油産業に打撃を与えることが目的でした。シェールオイルとは、シェール層と呼ばれる地層の中に閉じ込められている石油のこと。2000年代にアメリカで、このシェール層から石油を取り出す技術が開発され、アメリカは一躍世界最大の産油国に躍り出たのです。しかし、採算ラインで言えばいちばん高いのがアメリカのシェールオイル産業で、1バレルあたり50ドル程度(シェールオイル企業の採算ライン)とされる。20ドル台では、中小企業が多いアメリカのシェールオイル企業はバタバタと倒産してしまう。
9.サウジアラビアの採算ラインは低く、1バレルが20ドルでも耐えられる。しかしサウジアラビアの弱点は、石油に対する国の経済の依存度が高いことである。石油産業は採算割れしないがが、利益率は急速に低下し、石油頼みの財政の悪化が深刻である。アメリカのシェールオイル企業は中小が多く、社債を発行して資金を集め、それを元手にしてシェールオイルを採掘している。中小企業が多いので、信用が低く、発行する社債の金利は高くなっている。これは「ジャンク債」という。「ジャンクフード」の「ジャンク」と同じで、「ガラクタ」「低品質」という意味である。
10.アメリカでは、こうした信用がいまひとつのジャンク債でも金利が高いのでリスクを取って購入している金融機関が多数ある。シェールオイル産業は借金をしてオイルを掘っている。原油価格が高ければ借金を返せるが、採算割れが続けば倒産して債務不履行になる。そうなればジャンク債を購入している金融機関は大きな損害を受ける。これに焦ったトランプ大統領は、OPECやロシアに働きかけ、結局、石油の減産で合意したが、価格の低迷は続いている。もし金融不安に火がついたら、リーマン・ショックの二の舞になりかねません。新型コロナウイルスの影響で、ただでさえ世界経済が深刻な状態なのに、そこに金融不安が追い打ちをかけかねない。


yuji5327 at 06:29 
エネルギー問題 
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工学博士、技術士(応用理学)、
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池上湖心 プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山に師事
書象会に所属、書象会理事
審査会々員
○作品展の開催
・主宰している「さざ波会」
 作品展を毎年8月開催
(於:稲毛ギャラリー)
○公募展の受賞、入選
・日展入選
・読売書法展(現在理事)
 読売奨励賞
 読売新聞社賞
・謙慎展(常務理事)
 青山賞、春興賞の受賞:2回
○書道教室
・学生:月曜日
・一般:火曜日、水曜日





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