2020年08月10日

ひとつの国を目指すEUだが、いまEUの理念を公然と批判し、独裁政権がEUの価値観とは相いれない改革を推し進めている国が、ポーランドとハンガリーである。


池上彰著:知らないと恥をかく世界の大問題11、KADOKAWA 2020.6.103」
は参考になる。「第2章 イギリスEU離脱、欧州の分断と巻き返し? 」の印象に残った部分の概要の続きを自分なりに補足して自分のコメントもカッコ内に付記して纏めると以下のようになる。
1.2019年、EUで5年に1度の「欧州議会選挙」が行われた。751人の議員を選ぶ直接選挙だが、加盟国の人口に比例して議席が割り当てられている。一番多いのはドイツの96議席。一番少ないのがエストニアなどで6議席である。議会では、出身国ごとではなく、政治会派ごとに分かれる。ちなみにイギリスは73議席。本来ならイギリスはこの欧州議会選挙には参加しないはずだったが、離脱が先送りとなったため、離脱が決まっているのに議会に議員を出すという非常に不思議なことになってしまった。
2.2020年1月29日、イギリスのEU離脱の協定案を可決した欧州議会では、各国の政党から集まった欧州議会議員らが手をつないで「蛍の光」の原曲として知られるスコットランド民謡を歌い、別れを惜しんだ。この瞬間、イギリスの欧州議会議員73人は自動的に議席を失った。そもそも欧州議会とは、たとえば、アメリカは50の州からなり、州の権限が強いことで知られる。ヨーロッパも最終的な理想形としてはアメリカのような欧州合衆国を目指していると考えらる。EUを国になぞらえれば、まずは「欧州理事会」がある。これはEUの最高政治機構。ドイツのアンゲラ・メルケル、フランスのエマニュエル・マクロンなど加盟国のトップが集まり、EUの全体的な方向性を決めるのが欧州理事会である。基本的に年4回開かれ、欧州理事会の議長はその立場から「EU大統領」と表現されることもある。
3.欧州理事会で大まかな方針が出たら、具体的な実務をするのが欧州委員会である。加盟国はみんなこのルールを守りなさいと、EU共通の政策立案をするのが欧州委員会である。EUの各国から1人ずつ任命される。いわばEUの政府で、直接、選挙で選ばれてもないのに、いろんなことを押し付けてくる、とけむたがられている機関である。ややこしいのが立法である。上院・下院に分けるとしたら、下院にあたるのが「欧州議会」である。ざっと5億人の中から直接選挙で選ばれる。選挙で選ぶのはここだけである。上院にあたるのが「欧州連合理事会」である。欧州理事会と2種類あってまぎらわしいが、欧州理事会がそれぞれ国のトップが集まるのに対し、欧州連合理事会はその下のランクである。各加盟国の財務大臣とか、外務大臣とかいった閣僚が集まる。「閣僚理事会」ともいわれる。
4.日本でも衆議院、参議院両院でそれぞれ法案が可決されて初めて法律になるように、ヨーロッパにおいても閣僚理事会と欧州議会の両方で法案が可決されて初めて法律になる。EUの5億人といっても、それぞれの国の思惑があるから、各国の閣僚たちもチェックをして決めていく。EUがいろいろな国と条約を結ぶときも、欧州議会がOKしなければ実現しない。日本とEUの間で経済連携協定(EPA)が結ばれ、2019年2月からワインの関税がかからなくなった。チーズについても少しずつ関税が下がっている。ただし固いチーズとやわらかいチーズは関税が違う。ハードチーズに関しては時間をかけて撤廃していくが、ソフト系のプロセスチーズなどについては国産の生産拡大と両立できる枠を設けて対応する。というのは、日本の畜産農家はソフトに力を入れているからである。ヨーロッパから安いチーズが入ってくると打撃が大きいので、とりあえずすぐに関税を下げるのはハードのみということを日本との間で承認するのが欧州議会である。
5.EUの本部はベルギーのブリュッセルにある。ブリュッセルになった理由は、ベルギーには自国の言語がない。国の北部はオランダ語圏、南はフランス語圏、東部はドイツ語圏。1国に3つの言語圏があり、まさにヨーロッパの象徴だからである。それ以外の組織に関してはさまざまな国への配慮から、欧州議会の通常の本会議場はフランス、裁判所はルクセンブルク、中央銀行はドイツと分かれている。ヨーロッパの議員は、ブリュッセルに事務所を設けている人が多いので、議会があるときはブリユッセルからフランスのストラスブールまで毎回大挙して移動する。距離にして500km、ざっと2000人が移動する.
6.705人(ブレグジット後の議席数)の議員以外に、議会の事務局関係、EU本部関係、取材するメデでア関係者を入人れると約2000人。27もの国がそれぞれ大きな国も小さな国も対等な立場でEUを構成しているので、非常に効率が悪くなる。加盟国の言語はすべて公用語である。識会が開かれると、それぞれの通訳がつく。公文書もすべての言語で記録する。非常に手間がかかる仕組みになっている。EUからイギリスが抜けると英語を使うのはアイルランドだけである。英語は残るけれど地位は下がる。ドイツ語とフランス語が幅を利かせる。
7.ひとつの国を目指すEUだが、いまEUの理念を公然と批判し、独裁政権がEUの価値観とは相いれない改革を推し進めている国が、ポーランドとハンガリーである。EUの民主主義を揺るがす震源地となっている。ハンガリーはどんどん言論の自由、表現の自由が失われている。2019年11月にはハンガリーのオルバーン・ヴィクトル首相のもと、首都ブダペストにある私立の中央ヨーロッパ大学が、政府の独断で国外追放された。民主的な大学は許さないというのは、よその国の人間がつくった大学は認めないという排他的な態度である。
8.2004年にEUに加盟し、大きく発展した東ヨーロッパの大国・ポーランドも、政権に批判的なジャーナリストを雇い止めにするなど、メディア掌握に躍起である。EUから莫大な補助金を得て成長したが、西側との格差は埋まらず不満が高まっている。


yuji5327 at 06:26 
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工学博士、技術士(応用理学)、
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池上湖心 プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山に師事
書象会に所属、書象会理事
審査会々員
○作品展の開催
・主宰している「さざ波会」
 作品展を毎年8月開催
(於:稲毛ギャラリー)
○公募展の受賞、入選
・日展入選
・読売書法展(現在理事)
 読売奨励賞
 読売新聞社賞
・謙慎展(常務理事)
 青山賞、春興賞の受賞:2回
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