健康

2017年11月26日

医療行為よる死者の総数が、アメリカで年間25万人、薬の副作用10万6000人、院内感染で8万人、治療ミスで45000人、不必要な手術で12000人、投薬ミスで7000人である。日本にはデータがない。

「生田哲著:
ビタミンCの大量摂取がカゼを防ぎ、がんに効く、講談社、2014.3.3、4冊」は参考になる。「まえがき「カゼやがんに効く」は本当だった」と「ビタミンCは安くて、しかも副作用がない」「有害性を誇張する首謀者」の印象に残った部分の概要を自分なりに.補足して纏めると以下のようになる。
1.ビタミンCは何百万という物質の中でもっとも安全な食品のひとつで、ヒトが健康に生きるのに必須の物質である。ビタミンCは単純な分子構造を持ち、多くの動物、植物が体内で大量に生産し、蓄積している。細菌から動物にいたる生物は、数億年にわたり、有毒な活性酸素を分解するのにビタミンCを利用してきた。
2.ビタミンCの安全性は特筆に値する。大量のビタミンCを長い期問摂取しても、明かな害はみられない。そもそもビタミン類は安全である。一般に、過剰摂取による有害作用というのは誇張されていることが多い。科学的に見るとビタミンCは、過剰摂取よりも慢性の不足を心配すべき状況にある。
3.長年にわたって、ビタミンCの大量摂取は「危険」、あるいは「副作用を引き起こす」と言われてきた。企業が販売する医薬品の副作用や事故があってもマスコミはあまり報道しないが、広告主のいないビタミンCについては大々的に報道される。報道も娯楽も利潤追求の軍門に下っているため、プロパガンダが存在する。「ビタミンC療法」が成果を上げれば、医療関係者にとって大きな脅威となります。
4.医師は「ビタミンC療法」についてほとんど何も知らない。「ビタミンC療法」は医師が行っている医療ビジネスのライバルである。製薬業界にも脅威である。それは、ビタミンCは天然物なので特許の対象にならず、高額な値段では販売できず、莫大な利益が望めない。栄養士にも脅威となる。ビタミンCの生化学をよく知らない栄養士たちは、カロリー計算しか実践してこなかった。すべての国民の健康のためには、カロリー抑えめ目の食生活を指導する以前に、ビタミンCの摂取を推奨すべきである。
5.上記の3業界団体は、ビタミンCは危険であるとくり返し主張し、ビタミンC療法
の信用を落とそうと懸命に働きかけてきた。ビタミンCはヒトが生きるのに欠かせない栄養素でありながら、体内でつくることができない。食事から摂取しない限り、壊血病で死んでしまう。
6.あらゆる物質は摂取量が増えれば副作用のリスクも増加するが、ビタミンCについては、病気を未然に防げることの利益のほうがはるかに優る。水は生体の6割を占める安全な物質だが、アメリカのユタ州に住む両親が、4歳の娘に水を飲ませすぎたために死亡させた事件が報道されている。大量の水を摂取すると、血中のナトリウム濃度が低下する。血液より脳内の浸透圧が高くなるため、水が血液中から脳内に移動し、脳が膨張してしまった。
7.バーゼル大学のハンク教授は、動物を用いてビタミンCの「中毒量」を決め、それをヒトの体重(60kg)に換算した値を報告した。中毒量のことをLD50といい、薬を投与された動物の50%が死ぬ量である。マウスで481g、モルモットで534g、イヌで300g以上だった。ヒトにおけるビタミンCの、治療係数は400になり、飛びぬけて高い安全性を示している。これまで、ビタミンCの過剰摂取によって死亡したという報告は一例もない。
8.ジョーンズホプキンス大学のバーブラ・スターフィールド教授は、医療行為によりかえって病気を引き起こす「医原病」による死者の総数が、アメリカで年間25万人に達する。薬の副作用による死者は年に10万6000人、院内感染での死者は8万人、治療ミスによる死者は45000人、不必要な手術での死者は12000人、薬の投薬ミスでの死者は7000人である。わが国では、このようなしっかりした調査は行われていない。



yuji5327 at 06:27 

2017年11月24日

医療に携わる者たの力を、サポートするようなふりをして、実は阻害しているのが「国」という存在である。その構造は国立病院でわかる。

「上昌宏著:
医療詐欺:先端医療と新薬はまず疑うのが正しい、講談社、2014年7月22日」「第2章:不都合な真実ずのままでは日本の再生医療研究は欧米や韓国よりも遅れてしまう」「新薬利権」で蔑ろにされる患者たち」の印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.「中医協」という「官僚による医療のコントロール」によって、日本の製薬会社の開発能力が抑え込まれており、それが患者に不利益をもたらしている。注目されている「再生医療」の分野にも当てはまる。山中伸弥京都大学教授が「成熟細胞が初期化され多能性をもちうることの発見」によりノーベル生理学・医学賞を受賞したことから、日本の再生医療分野は進んでいる、という印象を受けるが、現実はそうではない。
2.実用化では、欧米や韓国と比較しても遅れていることは承認数を見ても明らかである。欧米で承認されている再生医療製品は皮膚や軟骨を中心に10数品目あるが、日本は、わずか2品目である。体細胞クローン技術をヒト胚作成に用いるような申請は1件も出されていない。
3.日本の研究者たちのレベルが低いからではなく、「新薬」をめぐる問題と同じ構造が障壁となって、研究者たちに立ち塞がっている。日本の再生医療分野がなかなか成長できなかったのは、「ドラッグラグ」同様に、過剰な官僚によるコントロールに原因がある。官僚による統制が、研究を遅らせる例が、体細胞クローン技術である。
4.先端技術について日本が対応を姶めたのが1999年である。首相の諮問機関である「科学技術会議」の報告書をもとに動き始め、2000年には体細胞クローン技術による個体産生を禁止する法律が国会で成立している。法律はできたが、では体細胞の核移植による胚の作成までは言及されていないので「ガイドライン」をつくろうという話になった。
5.山中伸弥京都大学教授がノーベル生理学・医学賞を受賞した2012年、世界的にiPS細胞の臨床応用に期待がかかり、日本でもその動きが活発化してきた矢先、「安全.性」を掲げて厚生労働省が新たな規制強化策を打ち出してきた。過剰な「官僚によるコントロール」は、開発を阻害し、かえって患者さんに不利益がもたらされる。医療研究における届け出は、役所側が求める資料を作成するなど、膨大な事務作業を要し、民間医療機関にとって大きな負担になる。
6.再生医療の開発力を落としてまで、国の権限を強化しようとしている。再生医療のように、最先端の医療を受けたいと切実に願っている患者が多くいるのだから、国として、必要な情報を提供し、「ドラッグラグ」を解消する必要がある。わが国で「ドラッグラグ」が深刻化したのは、医療を官僚のコントロール下に置くという日本特有のシステムがあるためである。官僚たちの権益強化のために「医療ムラ」に続いて「再生医療ムラ」をつくろうとしていいる。
7.「不都合な真実」を覆い隠すために、官僚たちが新聞などをつかって「ウソ」を流している。大新聞などに、「日本が再生医療大国へ動き出した」とか、「新薬開発拠点として国というような見出しが躍るようになっている。「日本の新薬開発環境が遅れていた」ことの原因を、承認審査の遅れと、米国の1割程度と、国の予算が少ないことだと述べているが、ウソである。
8.もうひとつ大きなウソは、「日本版NIH」をつくって政府の権限を強化すれば、全てがバラ色の未来だとしていることである。税金をバラまく公共事業から、世界的な競争力を有するイノベーションが起きるわけがない。そこには利権や癒着の構造が生まれるだけである。
9.大新聞が「日本版NIH」をヨイショするのは、情報源として役所の言うことを報じれば、手間のかかるウラ取りをする必要もなく、誤報や名誉殿損で訴えられるリスクもない。原発事故が発生するまで原子力行政や東京電力をおおっぴらに批判した大新聞がなかったように、「医療ムラ」のなかでは大新聞も「御用マスコミ」になってしまう。日本の新薬開発環境に足りないのはカネではない。産業が成長するのに、政府の権限などかえって邪魔で、自らがすすんで研究をし競争しなくてはいけない。
10.医療に携わる者たの力を、サポートするようなふりをして、実は阻害しているのが「国」という存在である。その構造は国立病院でわかる。



yuji5327 at 06:41 

2017年11月22日

コラーゲンはたんぱく質で、筋肉や皮膚や血管、各臓器などの基本。人間の体で一番多いのは水で、60〜70%、次がたんぱく質で、15〜20%。毎日たんぱく質を補わなければならない。

「渡辺雄二著:
体を壊す13の医薬品・生活用品・化粧品、幻冬舎、2013年」は参考になる。「NGその11、美肌のためにコラーゲンサプリを飲むm図回U美肌のために
コラーゲンサプリを飲む」の印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.コラーゲンは、女性にとって大切なアイテムとなった。肌がしっとり潤う、若返る、など、コラーゲンの効果についての情報がネットなどで飛び交っているが、ほとんどの人は、とても不経済な商品を利用しているか、逆に体にとってマイナスの製品を利用している。
2.コラーゲンはたんぱく質で、筋肉や皮膚や血管、各臓器などもたんぱく質が基本になっている。人間の体で一番多いのは水で、60〜70%、次に多いのがたんぱく質で、15〜20%。人間は毎日たんぱく質を補わなければならない。その量は体重の約1000分の1、体重50圓凌佑覆1日に50gをとる必要がある。そのうちの約30%をコラーゲンが占めている。体の中でもっとも多い蛋白質である。皮膚の真皮や血管は、コラーゲンでできているか。3.コラーゲンは軟骨の主成分で、固形成分の半分以上はコラーゲンでできている。目の角膜やガラス体もコラーゲンでできている。蛋白質は、種々のアミノ酸がたくさん結合したもので、コラーゲンも同様である。体内の蛋白質は、20種類のアミノ酸から構成されている。コラーゲンは、アミノ酸の一種のグリシンが約3分の1を占め、プロリンとヒドロキシプロリンが約20%ずつ、アラニンが約10%である。
4.コラーゲンを生成するためには、アミノ酸が必要である。ドラッグストアなどには、さまざまなコラーゲンサプリが売られている。ドリンクと粉状の製品が大半を占めている。それらはテレビなどで宣伝されている。それらの製品を飲んだり食べたりしても、含まれているコラーゲンがそのまま体のコラーゲンになることはない。分子量が大きいため、そのまま吸収されることはなく、ペプシンなどの消化酵素によって分解されて、グリシンやプロリンなどのアミノ酸になる。
5.市販のコラーゲンサプリの多くには、添加物が使われている。サプリメントは分類上、食品になり、食品に使われているのと同様な添加物が使われている。例ば、粉状タイプの製品の原材料は、豚コラーゲンペプチド、デキストリン、豚プラセンタエキス、ハス胚芽エキス、ハトムギエキス、トレハロース、香料、ビタミンC、ピアルロン酸、増粘剤(プルラン)、卵殻Ca、甘味料(アセスルファムK、ステビア)である。
6.トレハロース以降が添加物で、8種類も使われている。問題のある合成甘味料のアセスルファムKが使われていので、肝臓へのダメージや免疫力の低下をまねく心配がある。毎日飲むサプリメントの場合、その危険性が高まる。甘味料のステビアは、南米原産のキク科・ステビアの葉から抽出された甘味成分である。ステビアが体内で代謝されてできる物質(ステビオール)が、動物のオスの精巣に悪影響をもたらすとの理由で、使用を認めていなかったが、2011年12月から、体重1堙たり4唹焚爾僕泙┐襪箸い条件つきで使用を認められている。
7.ほかの会社からも、種々の粉状タイプのコラーゲン製品が出ており、香料や乳化剤、増粘剤などの添加物が使われている。錠剤のコラーゲンサプリも出ているが、二酸化ケイ素やステアリン酸カルシウムなどの添加物が使われている。
ドリンクタイプの製品も数多くあるが、1本で200〜250円するので、毎日飲み続けると高額になる。添加物の影響が心配されるし、値段も高いので出費が大きくなる。
8.コラーゲン製品を買わなくても、容易にコラーゲンをとる方法がある。ゼラチンパウダーである。つまり、ゼリーを作るための食材で、あくまでも食品で、サプリメントではない。コーヒーゼリーやフルーツゼリーなどに原材料として使われているが、コラーゲンを分解したものである。
9.市販されているゼラチンパウダーは、主に2種類ある。マルハニチロ食品のゼライスと森永製菓のクックゼラチンです。ゼライスは、1箱が200円前後、クックゼラチンは180円前後でやすい。1g当たりに換算すると、ゼライスが約5・7円、クックゼラチンが約6円となる。もっともポピュラーなある会社の粉状のコラーゲンサプリは、2009で1900円前後だから、1g当たり約9・5円である。ゼラチンのみだから添加物などそのほかの原材料は一切使われていない。
10.著者は、ゼラチンパウダーを使ったコーヒーゼリーを毎日のように食べている。きっかけは、膝が痛くなったことで、膝の痛みは、膝の関節を形成している軟骨がすり減って、骨と骨とが擦れるような状態で発生するので、軟骨を形成している成分は、65〜80%が水分で、残りの固形成分の約半分がコラーゲンである。若い頃は、代謝が活発で体を構成する成分が次々に作られ、関節を形成するコラーゲンもどんどん作られ、軟骨が維持される。
11.コラーゲンはたんぱく質の一種であるが、そのまま腸から吸収されることはなく、消化酵素によって、アミノ酸に分解されてしまうので、摂取したコラーゲンがそのまま膝関節に移行して、コラーゲンとなるということはない。消化酵素によって分解されてできた各種アミノ酸が腸から吸収されて、それをもとにコラーゲンが作られる。
12.著者は[ゼライス]を買ってきて、コーヒーゼリーを作って毎目食べた。コーヒーゼリーの作り方は、小さめの鍋に水を人れて火にかける。インスタントコーヒーを適量入れて、ゼラチンパウダーを300ccの水にゼラチン5g入れる。かき混ぜながら沸騰させて、火を止め、冷えてきたら、コーヒーカップあるいは浅めのコップに入れて、冷蔵庫で冷やす。数時間すると固まって、コーヒーゼリーができ上がる。カフェオレに溶かして飲むこともできる。
12.ゼラチンをとるようにしたら、数週間で膝の痛みを感じなった。膝の軟骨を形成するコラーゲンが作られて、軟骨がしっかりして、擦れることが少なくなったためと考えられる。整形外科や整骨院に通ったわけでもなく、とくに運動をしたわけでもなく、ゼラチンが効いたと思われる。
13.コラーゲンは、体内の蛋白質の約30%を占めており、それを維持するためには体内で常に合成されなければならず、その原料となるアミノ酸が必要である。コラーゲンのアミノ酸組成はプロリンやヒドロキシプロリン、アラニンが多くを占めるなど、かなり偏っているため、それらを補給してやる必要がある。そのためには、コラーゲンを摂取することが手っとり早い。分解されて、プロリンやヒドロキシプロリンなどになる。
14.膝の痛みが治まるとともに、腕の皮膚がしっとり、すべすべしてきた。今までと
は明らかに違う肌の感じだった。これは当然のことで、皮膚はコラーゲンによって形成されているからである。皮膚は、表皮と真皮からできているが、厚い層の真皮は、コラーゲンで形成される繊維組織でできている。大部分がコラーゲンである。
15.ゼラチンを摂取することによって、血管も丈夫になる。血管の壁は主にコラーゲンでできている。壊血病という歯肉や皮膚などの血管が破れて出血し、歯肉炎や貧血、全身倦怠、衰弱などに陥る病気がある。これはビタミンCの欠乏によって起こることがわかっているが、ビタミンCは、体内でコラーゲンの生成に欠かせない栄養素で、不足するとコラーゲンが作られにくくなり、血管がもろくなって破れ、出血を起こす。
16、コラーゲンが体内でたくさん作られるようになれば、血管への供給が十分になって、血管がじょうぶになる。ビタミンCを摂取することも大切だが、コラーゲンの原料となるアミノ酸を補給することが大切である。その補給には、ゼラチンを食べることがもっとも手っとり早い。ビタミンCの1日所要量は、100咾如△海譴世韻箸辰討い譴弌壊血病になる心配はない。
17.ゼラチンを食べることは、膝などの軟骨形成を促し、肌をしっとりすべすべにし、さらに血管をじょうぶにするので、よいことずくめである。また、コレステロールは含んでいませんので、高コレステロールになる心配もない。


yuji5327 at 06:46 

2017年11月21日

勤務医の労働は週平均70.6時間。20代の若い男性医師などは80時聞以上というのは「ブラック企業」並みの水準で、過労死の危険が高まるレベルである。

「上昌宏著:
医療詐欺:先端医療と新薬はまず疑うのが正しい、講談社、2014年7月22日」はは面白い。「第5章:不都合な真実20年後、郊外の高齢者は「通院プッシュ」に揺られて都心の病院へ通う」の印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.3つの大きなテーマがある。1つは、製薬会社と大学研究者の癒着構造で、医療の世界にも「原子力ムラ」ならぬ「医療ムラ」が存在し、その遠因には「中医協」という国家による医療の価格統制システムがある。、2つ目は、先端医療を受けることができる施設だと勘違いしている「国立病院」が、旧日本軍を前身とする「国策医療推進施設」であり、患者のためではなく国家のための医療を推進していること。3つ目が、西日本と東日本で医師や高度医療機関の数に「格差」が生じたのは、戊辰戦争という「内戦」の影響で、政府の医療インフラ整備が偏ってしまったこと。3テーマから、日本の医療が完全に「国家」のコントロール下におかれているという現実がある。
2.若者の過労死や自殺に追い込む「ブラック企業」が社会問題になっているが、医療の現場では悲惨な労働環境が問題になっている。医師の平均労働時問は週約80時間。若い研修医などになれば90時間などザラにあり、さすがに心身の限界である。医師の過重労働は医療の安全をおびやかす、医師の労働環境をせめて欧米並みの水準に近づける動きがある。
3.、欧米の医師の平均労働時間は、週50〜60時間。総労働時間が1.5倍に増えるのなら、2035年の医療で安全性を担保するためには、単純に考えて医師の絶対数を1.5倍に増やさなくてはいけない。
4.医師は年齢があがっていくと「勤務医」から独立し、「開業医」になる。地域医療のネットワークや高度医療を提供する大学病院や大規模病院から離れて「個人商店」になる。この傾向は2035年も続く。
5.高齢医師が増えたとしても、多くのシニア患者が押し寄せる大病院の「勤務医不足」はさほど好転をしない可能性のほうが高い。開業している高齢医師では、先端.医療や専門性の高い医療が提供できず、地域の大きな病院に患者を紹介するという斡旋元になってしまう。
6.開業医というのはオールラウンドプレイヤーにならなくてはいけないので、先端医療や専門性の高い医療などの知識を吸収したり、技術を習得したりする時間もないし、医療設備への投資もできない。ベーシックな診断と治療を施すことしかできないので、結局は、勤務医不足で待合室があふれ返る大病院へ、「紹介状」を書いて、新たな患者を送り込む役割にまわる。
7.勤務医の労働は週平均70.6時間。20代の若い男性医師などは80時聞以上というのは「ブラック企業」並みの水準で、過労死の危険が高まるレベルである。病院勤務の「高齢医師」は、男性医師で60時間弱、女性医師は50時間弱にもなる。医師はハードな肉体労働で、高齢医師をいくら補充したところで、20代の医師のように働いてくれなければ、この深刻な状況の解決にはならない。大病院に高齢医師が増えたところで、患者に安全で質の高い.医療を提供できるとは限らない。
8.女性医師も然りで、以前に比べて女性医師が増えて、さまざまな医療現場で活躍しているが、出産のため、当直などの長時問勤務などの免除も考慮すべきである。女性医師の増加も圧倒的な医師不足を根本から覆すような要素にはなりえない。そうなると、高齢医師や女性医師が増えるとはいえ、2035年の医療は、2014年現在より急激に悪化する。




yuji5327 at 06:32 

2017年11月19日

大量の「がん難民」を生み出した国立がんセンターは、厚労省所管の施設機関から独立行政法人国立がん研究センターになったが、国立病院という構造は変わっていない。

「上昌宏著:
医療詐欺:先端医療と新薬はまず疑うのが正しい、講談社、2014年7月22日」はは面白い。「第2章:不都合な真実ヌ礁膵駑病院は軽症患者ばかりを集めたがる」の印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.「医療」という響きで最も親しみやすいのは「病院」である。個人クリニックから大病院まで日本には様々な医療施設があり、それぞれが地域医療の拠点として活動をしている。身近な存在であるはずの病院だが、患者さんたちが誤解をしていることがある。それは、「国立病院」というものに対する認識である。
2.国立病院のイメージは、しっかりとした医師が多い、施設は大きいけれど、古くさい、などが一般的である。なかで、「先端医療を受けることができる」「「小さな病院では手の施しようのない難しい病気の治療をおこなっている」というものである。このような印象を抱くのは地方の高齢者が多い。
3.国立病院信仰が非常に強いことになんの根拠もない。むしろその逆である。国立病院には軽症患者ばかりが集まってくるす。一般論だが、軽症患者ばかりを診ている医師は、総じて医療技術が高くない。国立は技術が高い、というのは幻想である。
4.小さな病院でお手上げの重症患者だってたくさんくる、というが、患者だけが知らない不都合な真実である。正確に言えば、軽症患者しか受け入れることができない。国立病院で勤務していた著者が言っているのだから、確かである。かつて東京大学医学部附属病院や、国立がんセンター中央病院(現・国立がん研究センター中央病院という国立病院で勤務していたが、重症患者ということで門前払いをされて、近隣の病院へまわされる患者さんを何人も見てきま。また、合併症が多い重症患者を受け人れるな、と医師たちに指示をしている上司の姿も何度も目にした。日本中の国立病院でごく当たり前のようにおこなわれてい
5.「国立病院」への世間のイメージと実像がかけ離れてしまった悲劇である。国立病院というのは「先端医療をおこなう施設」でも、「治療が難しい重症患者を受け入れる施設」でもない。何のための施設かというと、「国の政策医療」を推進する施設である。
6.国立がん研究センターを例に言うと、その響きから、、国が「がん」の最新治療を国民へ提供するか、あるいは、手の施しようがない状態の、症状の重い患者が、日本中から集まってくる、というのは正しくない。
厚労省は国立がん研究センターを「新規治療の開発のための臨床研究の推進」を最大の目
的とする組織として考えているが、新しい治療方法を見つけるのなら、たくさんのがん患者を受け人れるってことではないか、と早合点してはいけない。たしかに、がん患者は受け入れるが、臨床研究に参加することができる患者に限られる。
7.臨床研究とは、長い時間をかけて患者さんの経過を観察していく。全身に衰弱が進行していたり、腎臓や肝臓の機能が低下している患階さんでは参加できない。効率的に研究をすすめるには、症状の軽い患者さんをできるだけたくさん集めるこ。合併症があって、体力の滅退が進み、-進行がん-のような患者さんは、臨床研究には不要である。臨床研究に参加できない患者がやってきたら、ああだこうだと難癖をつけて、近くの病院へ追いやる。
8.このような「患者切り捨て」の判断は医師が個々に下のではなく、組織として上から指示がある。そんな指示には従わない、という医師も皆無ではないが、そのような.医師はほどなく冷遇され、閑職に追いやられ、センターに居づらいような状況に追い込まれる。冷遇されれば、ほかの病院へ移ったり、自分で開業をしたりするのが普通である。受け入れ拒否の指.小に従う医師だけが国立病院に残り、出世をしていく。
9.大量の「がん難民」を生み出した国立がんセンターは、その構造的な問題が指摘され、厚労省所管の施設機関から2010年に「独立行政法人国立がん研究センター」になったが、国立病院という基本的な構造は今も変わっていない。


yuji5327 at 06:33 

2017年11月13日

ゼラチンは、膝などの軟骨形成を促し、肌をすべすべにし、血管を丈夫にする。

「渡辺雄二著:
体を壊す13の医薬品・生活用品・化粧品、幻冬舎、2013年」は参考になる。「NGその11、美肌のためにコラーゲンサプリを飲むm図回U美肌のために
コラーゲンサプリを飲む」の印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.コラーゲンは、女性にとって大切なアイテムとなった。肌がしっとり潤う、若返る、など、コラーゲンの効果についての情報がネットなどで飛び交っているが、ほとんどの人は、とても不経済な商品を利用しているか、逆に体にとってマイナスの製品を利用している。
2.コラーゲンはたんぱく質で、筋肉や皮膚や血管、各臓器などもたんぱく質が基本になっている。人間の体で一番多いのは水で、60〜70%、次に多いのがたんぱく質で、15〜20%。人間は毎日たんぱく質を補わなければならない。その量は体重の約1000分の1、体重50圓凌佑覆1日に50gをとる必要がある。そのうちの約30%をコラーゲンが占めている。体の中でもっとも多い蛋白質である。皮膚の真皮や血管は、コラーゲンでできているか。3.コラーゲンは軟骨の主成分で、固形成分の半分以上はコラーゲンでできている。目の角膜やガラス体もコラーゲンでできている。蛋白質は、種々のアミノ酸がたくさん結合したもので、コラーゲンも同様である。体内の蛋白質は、20種類のアミノ酸から構成されている。コラーゲンは、アミノ酸の一種のグリシンが約3分の1を占め、プロリンとヒドロキシプロリンが約20%ずつ、アラニンが約10%である。
4.コラーゲンを生成するためには、アミノ酸が必要である。ドラッグストアなどには、さまざまなコラーゲンサプリが売られている。ドリンクと粉状の製品が大半を占めている。それらはテレビなどで宣伝されている。それらの製品を飲んだり食べたりしても、含まれているコラーゲンがそのまま体のコラーゲンになることはない。分子量が大きいため、そのまま吸収されることはなく、ペプシンなどの消化酵素によって分解されて、グリシンやプロリンなどのアミノ酸になる。
5.市販のコラーゲンサプリの多くには、添加物が使われている。サプリメントは分類上、食品になり、食品に使われているのと同様な添加物が使われている。例ば、粉状タイプの製品の原材料は、豚コラーゲンペプチド、デキストリン、豚プラセンタエキス、ハス胚芽エキス、ハトムギエキス、トレハロース、香料、ビタミンC、ピアルロン酸、増粘剤(プルラン)、卵殻Ca、甘味料(アセスルファムK、ステビア)である。
6.トレハロース以降が添加物で、8種類も使われている。問題のある合成甘味料のアセスルファムKが使われていので、肝臓へのダメージや免疫力の低下をまねく心配がある。毎日飲むサプリメントの場合、その危険性が高まる。甘味料のステビアは、南米原産のキク科・ステビアの葉から抽出された甘味成分である。ステビアが体内で代謝されてできる物質(ステビオール)が、動物のオスの精巣に悪影響をもたらすとの理由で、使用を認めていなかったが、2011年12月から、体重1堙たり4唹焚爾僕泙┐襪箸い条件つきで使用を認められている。
7.ほかの会社からも、種々の粉状タイプのコラーゲン製品が出ており、香料や乳化剤、増粘剤などの添加物が使われている。錠剤のコラーゲンサプリも出ているが、二酸化ケイ素やステアリン酸カルシウムなどの添加物が使われている。ドリンクタイプの製品も数多くあるが、1本で200〜250円するので、毎日飲み続けると高額になる。添加物の影響が心配されるし、値段も高いので出費が大きくなる。
8.コラーゲン製品を買わなくても、容易にコラーゲンをとる方法がある。ゼラチンパウダーである。つまり、ゼリーを作るための食材で、あくまでも食品で、サプリメントではない。コーヒーゼリーやフルーツゼリーなどに原材料として使われているが、コラーゲンを分解したものである。
9.市販されているゼラチンパウダーは、主に2種類ある。マルハニチロ食品のゼライスと森永製菓のクックゼラチンです。ゼライスは、1箱が200円前後、クックゼラチンは180円前後でやすい。1g当たりに換算すると、ゼライスが約5・7円、クックゼラチンが約6円となる。もっともポピュラーなある会社の粉状のコラーゲンサプリは、2009で1900円前後だから、1g当たり約9・5円である。ゼラチンのみだから添加物などそのほかの原材料は一切使われていない。
10.著者は、ゼラチンパウダーを使ったコーヒーゼリーを毎日のように食べている。きっかけは、膝が痛くなったことで、膝の痛みは、膝の関節を形成している軟骨がすり減って、骨と骨とが擦れるような状態で発生するので、軟骨を形成している成分は、65〜80%が水分で、残りの固形成分の約半分がコラーゲンである。若い頃は、代謝が活発で体を構成する成分が次々に作られ、関節を形成するコラーゲンもどんどん作られ、軟骨が維持される。
11.コラーゲンはたんぱく質の一種であるが、そのまま腸から吸収されることはなく、消化酵素によって、アミノ酸に分解されてしまうので、摂取したコラーゲンがそのまま膝関節に移行して、コラーゲンとなるということはない。消化酵素によって分解されてできた各種アミノ酸が腸から吸収されて、それをもとにコラーゲンが作られる。
12.著者は[ゼライス]を買ってきて、コーヒーゼリーを作って毎目食べた。コーヒーゼリーの作り方は、小さめの鍋に水を人れて火にかける。インスタントコーヒーを適量入れて、ゼラチンパウダーを300ccの水にゼラチン5g入れる。かき混ぜながら沸騰させて、火を止め、冷えてきたら、コーヒーカップあるいは浅めのコップに入れて、冷蔵庫で冷やす。数時間すると固まって、コーヒーゼリーができ上がる。カフェオレに溶かして飲むこともできる。
12.ゼラチンをとるようにしたら、数週間で膝の痛みを感じなった。膝の軟骨を形成するコラーゲンが作られて、軟骨がしっかりして、擦れることが少なくなったためと考えられる。整形外科や整骨院に通ったわけでもなく、とくに運動をしたわけでもなく、ゼラチンが効いたと思われる。
13.コラーゲンは、体内の蛋白質の約30%を占めており、それを維持するためには体内で常に合成されなければならず、その原料となるアミノ酸が必要である。コラーゲンのアミノ酸組成はプロリンやヒドロキシプロリン、アラニンが多くを占めるなど、かなり偏っているため、それらを補給してやる必要がある。そのためには、コラーゲンを摂取することが手っとり早い。分解されて、プロリンやヒドロキシプロリンなどになる。
14.膝の痛みが治まるとともに、腕の皮膚がしっとり、すべすべしてきた。今までと
は明らかに違う肌の感じだった。これは当然のことで、皮膚はコラーゲンによって形成されているからである。皮膚は、表皮と真皮からできているが、厚い層の真皮は、コラーゲンで形成される繊維組織でできている。大部分がコラーゲンである。
15.ゼラチンを摂取することによって、血管も丈夫になる。血管の壁は主にコラーゲンでできている。壊血病という歯肉や皮膚などの血管が破れて出血し、歯肉炎や貧血、全身倦怠、衰弱などに陥る病気がある。これはビタミンCの欠乏によって起こることがわかっているが、ビタミンCは、体内でコラーゲンの生成に欠かせない栄養素で、不足するとコラーゲンが作られにくくなり、血管がもろくなって破れ、出血を起こす。
16、コラーゲンが体内でたくさん作られるようになれば、血管への供給が十分になって、血管がじょうぶになる。ビタミンCを摂取することも大切だが、コラーゲンの原料となるアミノ酸を補給することが大切である。その補給には、ゼラチンを食べることがもっとも手っとり早い。ビタミンCの1日所要量は、100咾如△海譴世韻箸辰討い譴弌壊血病になる心配はない。
17.ゼラチンを食べることは、膝などの軟骨形成を促し、肌をしっとりすべすべにし、さらに血管をじょうぶにするので、よいことずくめである。また、コレステロールは含んでいませんので、高コレステロールになる心配もない。




yuji5327 at 06:45 

2017年11月10日

NMNを作るのは難しいが、世界で唯一、高品質のNMNを作る技術を持つ企業が日本にある。食品・バイオメーカーの「オリエンタル酵母工業」である。

「今井眞一郎(ワシントン大学教授)著:夢の「長寿物質」日本で効果を確かめたい、聞き手・構成、伊藤崇読売新聞鯨本社科学部、December2016
 中央公論CHUOKORON110」は参考になる。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.老化を抑制する物質についての新しい論文が反響を呼んでいる。ニコチンアミド・モノヌクレォチド(NMN)という物質を、マウスに投与した実験の結果である。米科学誌『セル・メタボリズム』に論文を発表した。マウスにNMNを1年間投与したところ、顕著な老化抑制効果が認めらた。
2.実験では、2グループ(各90匹)のマウスに、生後5ヵ月(人間の年齢で20代)から17ヵ月(同60代)までの1年間、NMNを水に溶かして毎日飲ませた。2グループのうち、片方は投与量を多め、もう片方は少なめにした。マウスも年を取ると通常は体重が増えて、メタボリック・シンドロームになるものが出てくる。しかし、NMNを1年間投与し続けたマウスは、投与していない通常のマウスよりたくさん食べるのに、体重は4から9%抑えられていた。
3.詳しく調べると、通常のマウスより脂肪を燃やしてエネルギーを得ており、代謝機能は人間の年齢で30代後半〜40代に保たれていた。一方、筋肉では、エネルギーを作り出す細胞内の機能が高まり、老化による遺伝子の変化が大幅に抑えられていた。このほか、老化とともに低下する目の機能も、若い状態に保たれていた。涙の量や骨密度、免疫細胞の数が増加し、インスリンの効き具合も改善していた。
4.NMNは、慶鷹義塾大学で人間に投与する世界初の臨床研究が7月に始まり、注目が集まっている。その物質は、元々、私たち生物の体内にあるもので、全身の組織や細胞に存在している。NMNは体の中でニコチンアミド・アデニン・ジヌクレオチド(NAD)という物質に変わり、これがサーチュインという遺伝子の働きを高める。
5.NMNは年を重ねるに従い、体の中で作られる量が減り、それにともないNADの量も減っていく。そこでNMNを体外から補充し、NADを増やしてサーチュインを活性化しようというのが臨床研究のコソセプトである。
6.研究で使ったマウスは、リンパ性白血病や肝臓がんで死ぬことが多く、当初はNMNの投与でがんの発生率が高まることが懸念された。しかし、がんの発生率や死因、生存期間は、通常のマウスと差はないが、NMNの投与量が多いグループの方が、活動量が若干低下する傾向はある。しかし、この量は、人への投与量に換算すると相当な量になる。投与量が少ないグループは、どの機能にも良い結果が表れた。人への投与量でみると、体重70kgの男性で1日に錠剤1錠程度である。
7. NMNが効くのは、年を取ったり糖尿病になったりして、体の中のNADが減っている場合である。自分でNADを十分に作り出す能力のある健康で若いマウスには、NMNを投与しても効果はない。人間での効果ばまだわからないが、おそらく健康で若い人がNMNを飲んでも、何も変わらない。
8.NADの減少が原因かどうかはわからないが、糖尿病など、老化とともにかかりやすくなる様々な病気でNADが減少していることがわかっている。例えば、血糖値が正常より高くなる「二型糖尿病」のモデルマウスにNMNを与えると、インスリンの効きが良くなり、血糖値が改善される。同様にアルツハイマー病や神経変性疾患、心不全でも、NMNを投与すると回復・改善することが確認されている。
9.臨床研究では。NMNが人間の老化も抑えるかどうかは、わかっていない。マウスで確認されたような効果が、人でも起こりうるかどうかを検証する段階に来ている。しかし、NMNのように元々私たちの体内にある物質を投与する臨床研究は、日本ではほとんど行われたことがない。将来、NMNを社会に普及させることを考えた場合、安全性や効果を科学的にきちんと調べることが重要である。そのため、今回の臨床研究は、薬の治験のように厳しく行うことを目指している。
10.まず、40〜60歳の健康な男性10人にNMNを経口で投与し、体内での動きや安全性を調べる。老化抑制効果を調べるのは、次の段階になる。具体的にどういう効果を調べるかは決まっていないが、マウスでも効果が確認されたところがポイントになる。
11.NMNを作るのは難しいが、世界で唯一、高品質のNMNを作る技術を持つ企業が日本にある。食品・バイオメーカーの「オリエンタル酵母工業」である。2008年から、NMNの開発を続けてきた。オリエンタル酵母工業では現在、「研究用」としてNMNを製造している。今回の臨床研究では、NMNを「食品」として扱っている。
12.人間でも効果が確認されれぽ、科学的根拠に基づいて効能を示した「機能性表示食品」として世に送り出すのがいい。長寿大国である日本の企業と研究者が開発した日本発の物質として、世界に発信していければよい。



yuji5327 at 06:34 

2017年11月08日

生物は、遺伝子を子孫に残せばその役目を終える。老化は、生殖を終えた後の現象、老化には制御されたシステムがあり、その研究が盛んになった

「今井眞一郎(ワシントン大学教授)著:夢の「長寿物質」日本で効果を確かめたい、聞き手・構成、伊藤崇読売新聞鯨本社科学部、December2016 
中央公論CHUOKORON110」は参考になる。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.老化を抑制する物質:ニコチンアミド・モノヌクレォチド(NMN)の論文が反響を呼んでいる。米科学誌『セル・メタボリズム』に、マウスにNMNを1年間投与したところ、顕著な老化抑制効果が認めらた。2グループ(各90匹)のマウスに、生後5ヵ月(人間の年齢で20代)から17ヵ月(同60代)までの1年間、NMNを水に溶かして毎日飲ませた。
2.2グループのうち、片方は投与量を多め、もう片方は少なめにした。マウスも年を取ると通常は体重が増えて、メタボリック・シンドロームになるものが出てくる。しかし、NMNを1年間投与し続けたマウスは、投与していない通常のマウスよりたくさん食べるのに、体重は4から9%抑えられた。通常のマウスより脂肪を燃やしてエネルギーを得ており、代謝機能は人間の年齢で30代後半〜40代に保たれていた。一方、筋肉では、エネルギーを作り出す細胞内の機能が高まり、老化による遺伝子の変化が大幅に抑えられていた。老化とともに低下する目の機能も、若い状態に保たれていた。涙の量や骨密度、免疫細胞の数が増加し、インスリンの効き具合も改善していた。
3.NMNは、体の中でニコチンアミド・アデニン・ジヌクレオチド(NAD)という物質に変わり、これがサーチュインという遺伝子の働きを高める。NMNは年を重ねるに従い、体の中で作られる量が減り、それにともないNADの量も減っていく。そこでNMNを体外から補充し、NADを増やしてサーチュインを活性化しようというのが、慶鷹義塾大学医学部と米ワシントン大学医学部が共同で始めた臨床研究である。
4.当初はNMNの投与でがんの発生率が高まることが懸念されたが、がんの発生率や死因、生存期間は、通常のマウスと差はない。NMNの投与量が多いグループの方が、活動量が若干低下する傾向はあるが、この量は、人への投与量に換算すると相当な量になる。投与量が少ないグループは、どの機能にも良い結果が表れた。人への投与量でみると、体重70kgの男性で1日に錠剤1錠程度である。
5.NMNが効くのは、年を取ったり糖尿病になったりして、体の中のNADが減っている場合であり、自分でNADを作り出す能力のある健康で若いマウスには、NMNを投与しても効果はない。人間での効果ばまだわからないが、健康で若い人がNMNを飲んでも、何も変わらない。
6.糖尿病など、老化とともにかかりやすくなる様々な病気でNADが減少する。血糖値が正常より高くなる「二型糖尿病」のモデルマウスにNMNを与えると、インスリンの効きが良くなり、血糖値が改善される。同様にアルツハイマー病や神経変性疾患、心不全でも、NMNを投与すると回復・改善することが確認されている。
7.NMNが人間の老化も抑えるかどうかは、まだわかっていない。マウスで確認されたような効果が、人でも起こりうるかどうかを検証する段階に来ている。NMNのように元々私たちの体内にある物質を投与する臨床研究は、日本では行われたことがない。NMNを社会に普及させる場合、安全性や効果を科学的に調べることが重要である。
8.NMNを作るのは難しいが、世界で唯一、高品質のNMNを作る技術を持つ企業が、食品・バイオメーカーの「オリエンタル酵母工業」(本社東京)である。オリエンタル酵母工業では現在、「研究用」としてNMNを製造している。今回の臨床研究では、NMNを「食品」として扱っている。人間でも効果が確認されれぽ、科学的根拠に基づいて効能を示した「機能性表示食品」として世に送り出すのがいい。
9.老化を抑えるだけでなく、平均寿命も延びるのかについて、マウスの脳内のサーチュインの働きを遺伝子操作で高めた実験では、最大寿命も延びたが、健康で元気に暮らせる「健康寿命」も延びた。健康寿命に相当する期間の延びはメス16%、オス9%で、人間に換算すると女性で13〜14年、男性で7〜8年になる。
10.NMNがどんな食べ物に多く含まれているのかは、野菜やフルーツに多い。特に多かったのは枝豆、ブロッコリー、アボガドなど、種のように栄養を貯める場所に多く含まれる。牛肉やエビはわずかである。マウスに与えたNMNの量はかなり多く、これに相当する量を人間が食事だけで摂取するのは、一日3食、NMNの多いものを食べれば、それなりの量を補うことがでる。
11.米マサチューセッツ工科大学にいた2000年、サーチュインが老化と寿命の制御に重要な役割を果たしていることを発見し、英科学誌『ネイチャー』に報告した。サーチュイン遺伝子から作られるたんぱく質が老化を防ぎ、エネルギー代謝にも関係していることを突き止めた。
12.哺乳類の場合、7種類のサーチュイン(SIRT1〜7)があり、老化の制御において非常に重要なのがSIRT1である。脳の視床下部でSIRT1の機能を高めると、筋肉などの機能が若い状態に保たれることがマウスの実験でわかった。脳の視床下部は、老化を制御する「コントロールセンター」の役割を果たしている。脳の視床下部のSIRT1を活性化するNMNは、脂肪組織が分泌する酵素から作られている。この酵素は血中に分泌され、その活性が非常に高いという特徴がある。
13.足腰が衰えて歩行などが困難になる「ロコモティブ・シンドローム」や、特に筋肉量が減少する「サルコペニア」の研究では従来、筋肉そのものの研究が行われてきたが、脳内でサーチュインの働きを高めると筋肉が若い状態に保たれ、老化にともなう身体機能の低下は、脳内のコントロールセンターの機能減退が原因である。
14.BMIを横軸に、全死亡率を縦軸に取ると、グラフはU字型になる。人種によらず、最も死亡率が低くなるBMIは、男性で24〜25、女性で22〜23である。小太りの状態である。高齢者の場合、やせているより、ふっくらした人の方が元気で病気にもかかりにくいと、昔から言われてきた。BMIが少し高めの人は、外科手術の予後もよく、合併症にかかる割合も低い。脂肪は、飢餓状態の時に生き延びるためのエネルギーを蓄え、体のいろいろな能力を調節する役割を担うように発達してきた。脂肪が少なすぎると、老化を制御する脳の機能が低下し、死亡率も高くなる。
15.私たち生物は進化的には、遺伝子を子孫に残せばその役目を終える。老化は、生殖を終えた後の現象であり、生存に有利な遺伝子を残すという進化には影響しない。昔は、体のあちこちが自然に駄目になっていくのが老化と考えられていたが、老化には制御されたシステムがあり、その結果として寿命が決まっている。そして、老化を制御する研究が盛んになった。


yuji5327 at 06:39 

2017年11月06日

「患者切り捨て」の判断は医師が個々にしたのではなく、組織として上から指示がある。指示に従わない冷遇され、センターに居づらくなる。

「上昌宏著:
医療詐欺:先端医療と新薬はまず疑うのが正しい、講談社、2014年7月22日」はは面白い。「第2章:不都合な真実ヌ礁膵駑病院は軽症患者ばかりを集めたがる」の印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.「医療」という響きで最も親しみやすいのは「病院」である。個人クリニックから大病院まで日本には様々な医療施設があり、それぞれが地域医療の拠点として活動をしている。身近な存在であるはずの病院だが、患者さんたちが誤解をしていることがある。それは、「国立病院」というものに対する認識である。
2.国立病院のイメージは、しっかりとした医師が多い、施設は大きいけれど、古くさい、などが一般的である。なかで、「先端医療を受けることができる」「「小さな病院では手の施しようのない難しい病気の治療をおこなっている」というものである。このような印象を抱くのは地方の高齢者が多い。
3.国立病院信仰が非常に強いことになんの根拠もない。むしろその逆である。国立病院には軽症患者ばかりが集まってくるす。一般論だが、軽症患者ばかりを診ている医師は、総じて医療技術が高くない。国立は技術が高い、というのは幻想である。
4.小さな病院でお手上げの重症患者だってたくさんくる、というが、患者だけが知らない不都合な真実である。正確に言えば、軽症患者しか受け入れることができない。国立病院で勤務していた著者が言っているのだから、確かである。かつて東京大学医学部附属病院や、国立がんセンター中央病院(現・国立がん研究センター中央病院という国立病院で勤務していたが、重症患者ということで門前払いをされて、近隣の病院へまわされる患者さんを何人も見てきま。また、合併症が多い重症患者を受け人れるな、と医師たちに指示をしている上司の姿も何度も目にした。日本中の国立病院でごく当たり前のようにおこなわれてい
5.「国立病院」への世間のイメージと実像がかけ離れてしまった悲劇である。国立病院というのは「先端医療をおこなう施設」でも、「治療が難しい重症患者を受け入れる施設」でもない。何のための施設かというと、「国の政策医療」を推進する施設である。
6.国立がん研究センターを例に言うと、その響きから、、国が「がん」の最新治療を国民へ提供するか、あるいは、手の施しようがない状態の、症状の重い患者が、日本中から集まってくる、というのは正しくない。
厚労省は国立がん研究センターを「新規治療の開発のための臨床研究の推進」を最大の目
的とする組織として考えているが、新しい治療方法を見つけるのなら、たくさんのがん患者を受け人れるってことではないか、と早合点してはいけない。たしかに、がん患者は受け入れるが、臨床研究に参加することができる患者に限られる。
7.臨床研究とは、長い時間をかけて患者さんの経過を観察していく。全身に衰弱が進行していたり、腎臓や肝臓の機能が低下している患階さんでは参加できない。効率的に研究をすすめるには、症状の軽い患者さんをできるだけたくさん集めるこ。合併症があって、体力の滅退が進み、-進行がん-のような患者さんは、臨床研究には不要である。臨床研究に参加できない患者がやってきたら、ああだこうだと難癖をつけて、近くの病院へ追いやる。
8.このような「患者切り捨て」の判断は医師が個々にしたのではなく、組織として上から指示がある。そんな指示には従わない、という医師も皆無ではないが、そのような.医師はほどなく冷遇され、閑職に追いやられ、センターに居づらいような状況に追い込まれる。冷遇されれば、ほかの病院へ移ったり、自分で開業をしたりするのが普通である。受け入れ拒否の指示に従う医師だけが国立病院に残り、出世をしていく。
9.大量の「がん難民」を生み出した国立がんセンターは、その構造的な問題が指摘され、厚労省所管の施設機関から2010年に「独立行政法人国立がん研究センター」になったが、国立病院という基本的な構造は今も変わっていない。




yuji5327 at 06:41 

2017年11月05日

脳内でサーチュインの働きを高めると筋肉が若い状態に保たれることを考えると、老化にともなう身体機能の低下は、脳内のコントロールセンターの機能減退が原因と考えられる。

「今井眞一郎(ワシントン大学教授)著:夢の「長寿物質」日本で効果を確かめたい、聞き手・構成、伊藤崇読売新聞鯨本社科学部、December2016 
中央公論CHUOKORON110」は参考になる。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.マウスの脳内のサーチュインの働きを遺伝子操作で高めた実験では、最大寿命も延びたが、それ以上に、健康で元気に暮らせる「健康寿命」に相当する期間が延びた。健康寿命に相当する期間の延びはメス16%、オス9%で、人間に換算すると女性で13〜14年、男性で7〜8年になる。マウスにNMNを1年間投与した実験では、寿命が延びるかどうかまでは調べることができなかったが、顕著な抗老化作用を考えると、遺伝子操作したマウスの場合と同じような寿命延長効果があると予想される。
2.どんな食べ物に多く含まれているのか調べたところ、野菜やフルーツに多いことがわかった。特に多かったのは枝豆、ブロッコリー、アボガドである。種のように栄養を貯める場所に多く含まれている。一方、牛肉やエビはわずかだった。実験でマウスに与えたNMNの量はかなり多く、これに相当する量を人間が食事だけで摂取するのは難しいが、1日3食、NMNの多いものを食べれば、それなりの量を補うことがでる。
3.今井教授は長年、サーチュインの研究に取り組んできた。米マサチューセッツ工科大学にいた2000年、サーチュインが老化と寿命の制御に重要な役割を果たしていることを発見し、英科学誌『ネイチャー』に報告したのが始まりである。サーチュイン遺伝子から作られるたんぱく質が老化を防ぎ、エネルギー代謝にも関係していることを突き止めた。
4.哺乳類の場合、7種類のサーチュイン(SIRT1〜7)がある。このうち、老化の制御において非常に重要なのがSIRT1である。脳の視床下部でSIRT1の機能を高めると、筋肉などの機能が若い状態に保たれることがマウスの実験でわかった。脳の視床下部は、老化を制御する「コントロールセンター」の役割を果たしている。脳の視床下部のSIRT1を活性化するNMNは、脂肪組織が分泌する酵素から作られている。
5.この酵素は血中に分泌され、その活性が非常に高いという特徴がある。一方、視床下部から出た指令は、骨格筋に伝わり、骨格筋から体の機能を調節するホルモンのような物質が分泌される。
6.足腰が衰えて歩行などが困難になる「ロコモティブ・シンドローム」や、筋肉量が減少する「サルコペニア」の研究では従来、筋肉そのものの研究が重点的に行われてきた。しかし、脳内でサーチュインの働きを高めると筋肉が若い状態に保たれることを考えると、老化にともなう身体機能の低下は、実は脳内のコントロールセンターの機能減退が原因と考えられる。
7.BMIを横軸に、全死亡率を縦軸に取ると、グラフは「U」字型になる。人種によらず、U字型で最も死亡率が低くなるBMIは、男性で24〜25、場合によっては26、女性で22〜23である。ちょっと小太りの状態である。高齢者の場合、やせているより、ふっくらした人の方が元気で病気にもかかりにくいと、言われてきた。BMIが少し高めの人は、外科手術の予後もよく、合併症にかかる割合も低いという結果もある。
8.脂肪は、飢餓状態の時に生き延びるためのエネルギーを蓄え、体のいろいろな能力を調節する役割を担うよう、進化的に発達してきた。人ではまだ証明されていないが、脂肪が少なすぎると、老化を制御する脳の機能が低下し、死亡率も高くなる。脂肪が多すぎてもよくない。
9.私たち生物は進化的には、遺伝子を子孫に残せばその役目を終える。老化は、生殖を終えた後の現象であり、生存に有利な遺伝子を残すという進化の淘汰圧は影響しない。昔は、機械が次第にぽろぽろになって壊れるように、体のあちこちが自然に摩耗して駄目になっていくのが「老化」と考えられていたが、老化にはきちっと制御されたシステムがあり、その結果として寿命が決まるということが、ここ20年ぐらいでわかってきた。そして、老化を制御する研究が盛んになった。




yuji5327 at 06:42 
池上技術士事務所の紹介
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池上技術士事務所(代表:池上雄二)の事業内容
以下のテーマの技術コンサルタント
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工学博士、技術士(応用理学)、
公害防止主任管理者、
騒音防止管理者の資格で
お役に立ちたいと思います。

池上湖心 プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山に師事
書象会に所属、書象会理事
審査会々員
○作品展の開催
・主宰している「さざ波会」
 作品展を毎年8月開催
(於:稲毛ギャラリー)
・土曜会(グループ展)
 作品展を毎年10月開催
(於:銀座大黒屋)
○公募展の受賞、入選
・日展入選
・読売書法展(現在理事)
 読売奨励賞
 読売新聞社賞
・謙慎展(現在理事)
 春興賞の受賞:2回
○書道教室
・学生:月曜日
・一般:火曜日、水曜日





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