健康

2018年05月23日

これからの死というのは、いままでとは違った価値観の中で考えるべき。百歳人生社会を迎えて見えてくるのは、百歳を迎えたら、この世を去るのはいいことだ、という考え方が広まる。

五木寛之著:
百歳人生を生きるヒント (日経プレミアシリーズ)
五木 寛之
日本経済新聞出版社
2017-12-21

百歳人生を生きるヒント、日本経済新聞出版社、2018年1月17日」は面白い。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。「第5章」「八十代こそ嫌われる勇気をもつ」「死の影を恐れない覚悟」などは以下の通りである。
1.インドの「遊行期」というのは、家も家族も捨てて、杖をついて、死に場所を求め
て出て行くことだが、それはひとつの、人間がこの世から退場するときの究極の姿である。
長生きこそ幸せという価値観は、個人としての人生の充足感、達成感とは無縁である。場合によっては、長寿は、その人にとって、重荷である。
2.不死不老は、人類の永遠の夢で、それを求めて、医学も発展した。百歳人生は、その第一歩だという声も聞こるが、人類は、不死の薬を手に入れたわけではない、昨日までの「人生五十年」から、たかが「人生百年」の時代に手が届いたにすぎない。
3.人問は、まだ死の恐怖から自由になったわけではない。百歳人生時代の、この世からの去りどきということを、各自が考えなければならない時代になったいる。
「100年時代構想」と国は言っているが、一番心配しているのは、だれが百歳人生社会を支えるかという問題である。介護費用は確実に破綻し、介護難民がどんどん増える。
4.「いい人生だったね」と送られる姿で、それが社会から惜しまれて死を迎えるのが理想の死に方でもあった。「人生百年」時代では、そういう幸福な死に方ができるのは、おそらく70歳以前に事故や病気などでやむなく亡くなる、「若死」の方の特権になる。それ以上の、長寿者の死に方は、年金や介護など政治経済の制度に制約される。
5.80歳を過ぎ、90歳も楽々超えて、いわば本人も自足した長寿の末に死を迎える時代の、世を去ることに関しての考え方が、これまでとはガラッと変わり、だれも惜しむ人がいない死、という現実が近づきつつある。人はこれまで、できるだけこの世に執着し、まわりからも惜しまれつつ去っていくことが常識とされ
6.これから先は、人生の灯が消え入ろうとするとき、友人や家族から励まされ、生きる努力をかさねた末の死ということではなく、周囲も死を当然のことだと認め、本人も覚悟するという時代になる。老人が亡くなると、みなほっとする。ひょっとすれば本人もほっとする。社会もほっとする。惜しまれざる避き方というのが、もう自分たちの目の前にある。
7.人は生まれたからには生きて行かねばならない。生死ということに対する覚悟や考え方、死生観というものを大幅に変えなければならない。いまから30年ほど前、上智大学のアルフォンス・デーケンさんが、死について正面きって語りはじめ、、死の問題が大きくクローズアップされた。
8.デーケンさんの提唱した死生学というのは、人生50年とか、60年とか、70年とかいう枠の中での死の見つめ方であったが、これからの死というのは、いままでとはまったく違った価値観の中で考えなければならない。百歳人生社会を迎えて見えてくるのは、百歳という天寿をまっとうしなければならないし、また百歳を迎えたら、この世を去るのは当然で、去るのはいいことだ、という考え方が広まる可能性を感じる。
9.深沢七郎さんの小説『楢山節考』のおばあさんは、早く楢山に行きたいといっているが、私たちも、家族からも惜しまれて退場していくというイメージは通用しない。



yuji5327 at 06:40 

2018年05月21日

百歳人生といっても、日一日、一時聞一時間、一刹那の積み重ね。起きると、今日も何とか目が覚めることができたと感謝し、寝るときは、今日も一日終わったと安堵する。

五木寛之著:
百歳人生を生きるヒント (日経プレミアシリーズ)
五木 寛之
日本経済新聞出版社
2017-12-21

百歳人生を生きるヒント、日本経済新聞出版社、2018年1月17日」は面白い。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。「第5章」「八十代こそ嫌われる勇気をもつ」「死の影を恐れない覚悟」などは以下の通りである。
1.人生は、常に想定外のことの連続だと、覚悟を決めておいたほうがよい。そのような中で、私たちはどう考えて生きて行けばよいのだろうか。そんなとき、思い出すのが、聖書の言葉である。地方のホテルに宿泊すると、ベッドサイドに新約聖書が置いてあるが、寝付かれないときなど、ぱらぱらとべージをめくる。新約聖書のイエスの言葉と、親鷺の言葉を書いた『歎異抄」の言葉が、とてもよく似ている。
2.たとえば、有名な悪人正機説。「善人なをもて往生をとぐ。いわんや、悪人をや」それと同じような言葉を聖書の中に見つけた。「父は悪人にも善人にも太陽を昇らせ、正しい者にも正しくない者にも雨を降らせてくださるからである」(マタイ五章45節)
3.また、「一日一生」ということをよくいう。天台宗の千日回峰行者の大阿闇梨、酒井雄哉さんの著書のタイトルにもなっている。今日一日を、一生だと思って大切に生きなさいという意味だが、同じような言葉が聖書の中にもある。「明日のことを思い煩うな。明日のことは、明日自身が思い煩うであろう。一日の苦労はその日一日だけで十分である」(マタイ六章34節)
4.一日一生という言葉や、明日のことを思い煩うな、という言葉に勇気づけられる。ともかく、何があっても、今日「日を生き延びればいいんだ。明日は明日が勝手にどうにかしてくれるのだから……ここには何かを手放したような開放感が感じられる。
5.長い老後のために、いくら備えておけばいいのか、思い煩うこともしない。この膝の痛さがもっと悪くなり、ずっとつづいて歩けなくなったらどうしよう、と思い煩うこともしない。明日までのあいだに、何が起こるかわからない世の中である。それは百歳人生時代のいまも、昔と変わらない。
6.浄土真宗の中興の祖といわれる蓮如上人は、「朝には紅顔ありて夕には白骨となれる身なり」と述べている。明日をも知れぬ命を生きているのが、われわれ人間である。大地震や洪水など天変地異に見舞われたところでは、その風景すら、一変してしまう。あれこれ思い巡らし、計画を立てる時間の単位は、短く考えたほうがよい。
7.百歳人生といっても、「日一日、一時聞一時間、一刹那の積み重ねである。起きると、今日も何とか目が覚めることができた。それに感謝して幸せな気持ちを味わう。寝るときは、ああ、今日も一日終わったと安堵する。
8.第二次世界大戦末期、連合国軍がフランスのノルマンデイに上陸した史実を詳細に描いた「史上最大の作戦」という映画が、ずいぶん前に作られましたが、そのテーマ曲が世界中で大ヒットした。日本語訳の歌「史上最大の作戦マーチ」(訳詞・水島哲)の中の、「いつも戦いはつらいものだぜ、生きて帰るのは誰か、たとえ死んだとて誰が弔う、日の出見られるは誰か」忘れられない。
9.高齢者はそんな長期にわたる将来の展望を、気にする必要はない。80代の、その日その日を味わい、ていねいに生きる。月並みな話だが、日によって、いろいろ変化する体の状況を、すべて噛みしめて味わうことが大切だと感じている。、気持ちのよい日もあれば、嘆息ばかりが口をつく重苦しい日もある。それもみんな、かけがえのない、今日一日である。


yuji5327 at 06:39 

2018年05月19日

高齢者と薬

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高血圧、糖尿病、または関節炎など
複数の慢性疾患
若い人より多くの薬
65歳以上、90%
週に1種類以上
介護施設入居者は平均7〜8種類
市販薬高齢者にとって危険
高齢者が副作用の影響
受けやすい理由
体内の水分が減少
脂肪組織の量が増加
腎臓で薬を尿中に排泄する能力が低下
肝臓では薬を分解する能力が衰え
高齢者に対する薬の適切な投与量
研究は行われていない。


yuji5327 at 07:07 

2018年05月17日

人生の下山の道のりが、ずいぶんと長くなった。百歳人生を生きるということは、並大抵のことではない。そんな不安が頭をよぎる。

「五木寛之著:
百歳人生を生きるヒント (日経プレミアシリーズ)
五木 寛之
日本経済新聞出版社
2017-12-21

百歳人生を生きるヒント、日本経済新聞出版社、2018年1月17日」は面白い。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。「はしがき」の概要は以下の通りである。
1.テレビでも新聞雑誌で百歳人生の課題が指摘されている。内閣府までも「人生100年時代構想」というプロジェクトを立ち上げた。これからどんな生き方を選択していけばいいのか、大きな不安が迫っている。
2.経営経済学者リンダ・グラットンとアンドリュー・スコットの著書『ライフシフト』での序文は衝撃的でである。日本は、世界でも指折りの幸せな国だ……ではじまる文章に疑問を持ちながら読み進めると、驚きの事実を突きつけられた。
3.国連の推計では、2007年に日本で生まれた子供の半分は、107歳以上生きると予想している。この107という数字が妙に説得力がある。長寿社会に来てしまったが、健康面や経済面での不安が重くのしかかり、百歳人生、何がめでたい!と思う人もいる。
4.少子高齢化社会では、年金の問題や、増加する一方の医療費のことなどが大きな問題になっている。、望むと望まざるとにかかわらず、私たちが百歳人生の幕開けの時代に足を踏み入れている。著者は現在85歳で、百歳まで生きる可能性もないとも言えない。
5.これまでの人類史の価値観やシステムは、おおむね「人生五十年」を前提に築かれてきたものです。政治も経済も、哲学も文学も芸術も、みなそうであるがで、それがひっくり返ってしまう。
6.ライフシフトには「私たちはいま途方もない変化のただなかにいるが、それに対して準備ができている人はほとんどいない。その変化は、正しく理解した人には大きな恩恵をもたらす半面、目を背けて準備を怠った人には不幸の糧になる」と書かれている。
7. 百歳人生とは、人生の下り坂が、思っていた以上に長くなるだけのことではないか。ジュニア世代の終わりからはじまる、人生の下山の道のりが、ずいぶんと長くなっただけのことかもしれない。ひょっとすると百歳人生を生きるということは、並大抵のことではないかもしれない。そんな不安が頭をよぎる。


yuji5327 at 06:52 

2018年05月16日

アラハン(百歳前後)

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100歳前後(AROUND HUNDRED)
アラハン(アラウンド ハンドレッド)本好調
豊富な経験を持つ人生の先輩
若い世代に新鮮味
高齢者の共感
人生を生き生き
『103歳になってわかったこと 人生は一人でも面白い』
現役美術家として活躍する篠田桃紅さん
50万部を超えるベストセラー


yuji5327 at 06:53 

生命はタンパク質の合成と分解の平衡によって支えられている。人のタンパク質は2〜3カ月でほぼ完全に入れ替わり、この点が生物と機械の大きな違いである。

「大隅良典著:酵母から学んだこと、学士會会報No.930(2018-)」はためになる。印象に残った部分の概要をいくつかに分けて自分なりに補足して纏めると以下のようになる。「生体膜と液胞膜」は参考になる。
1.地球上に生命が誕生して以来、生物は「生体膜」という薄い膜で外界と自分を隔ててきた。この膜は、イオンなどが自由に通れない「脂質二重層」と、細胞が必要とする分子を取り込める「膜タンパク質」からなり、両者がモザイク状に入り混じってできている。
2.真核細胞の場合、細胞内部にも様々な膜が発達し、細胞内を区分化し、様々な細胞小器官となって機能を分化している。そうした膜の一つが「液胞膜」である。液胞膜には「能動輸送」(細胞がATPの力を利用して、濃度勾配に逆らって物質を輸送する働き)が備わっている。液胞が内部にアミノ酸やカルシウムイオンを貯蔵できるのは、このお蔭である。大隅氏は植物学研究室に属していた11.年間、酵母を用いて、この能動輸送を駆動させる酵素「液胞型ATPアーゼ」の研究を行なった。
3.1988年、東大で生物学研究室を1人で設立した時、「細胞内のタンパク質分解」の研究を、酵母を用いて始めた。日本ではタンパク質というと、栄養素の一つという印象が強いが、生物学者にとってタンパク質は生体の主要成分であり、生命機能のほぼ全てを担う重要な物質である。
4.タンパク質は、20種類のアミノ酸が直鎖状に並んだ複雑な高分子です。分子生物学のセントラルドグマによれば、DNAには「どのようなアミノ酸配列を持つタンパク質を、いつ、どれだけ作りなさい」という遺伝情報が書き込まれていて、それがRNAに転写され、タンパク質が作られる。
5.大隅氏は、学生たちに、「人体では、一秒間に何個の赤血球とヘモグロビンが作られているか」を計算させた。赤血球は体の末端に酸素を運ぶ細胞で、ヘモグロビンは赤血球の中に蓄積した赤いタンパク質です。正解は赤血球が3×10**6個、ヘモグロビンが1×10**15個である。計算をさせたのは、生物細胞がいかにダイナミックか、理解して欲しかったからである。
6.人がタンパク質を栄養として摂取すると、胃と腸でアミノ酸に分解され、吸収され、体内でタンパク質合成の材料に使われる。体重60kgの人の体内では1日におよそ200gのタンパク質が作られているが、人が一日に摂取するタンパク質は70g程度。足りない分は「オートファジー」(自食作用)で補う。
7.細胞は自ら合成したタンパク質を食べ、アミノ酸に分解し、それを再利用している。実際、タンパク質にも寿命があり、合成して数分で壊されるタンパク質もあれば、数100日も安定しているタンパもる。 
8.秋には葉緑体は分解され、稲は黄色くなります。稲は一生を終えるが、この時分解されて生じたアミノ酸はお米のタンパク質になり、次世代に役立っている。
9.海や山で遭難した人が1週間〜10日、水だけで生き永らえた、という話を聞くが、この時、飢餓状態の遭難者は自分のタンパク質を自分で分解し、必要なタンパク質を作り出している。
10.生命はタンパク質の合成と分解の平衡によって支えられている。人のタンパク質は2〜3カ月でほぼ完全に入れ替わり、この点が生物と機械の大きな違いである。タンパク質の分解には、合成に劣らない多数の遺伝子が関わっている。分解は合成と同様、重要な過程である。



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2018年05月15日

人は一日絶食すると、肝臓が約7割の大きさに萎む。この時、肝臓は生命活動を守るために自らを分解し、アミノ酸を供給している。オートファジーは、ポピュラーな現象である。

「大隅良典著:酵母から学んだこと、学士會会報No.930(2018-)」はためになる。印象に残った部分の概要をいくつかに分けて自分なりに補足して纏めると以下のようになる。「タンパク質分解の研究史」「酵母オートファジーの発見」は参考になる。
1.細胞内のタンパク質分解の研究は、長らく進まなかった。最初のブレークスルーは1955年、ベルギー細胞学・生化学者、ド・デューブの研究だった。彼は細胞内の膜構造で囲まれた細胞小器官の中に、たくさんのタンパク質分解酵素を発見し、この細胞小器官を「リソソーム」と名付けた。
2.1962年、ロックフェラー大学の研究者たちが、細胞内のタンパク質がリソソームの中で分解される過程を、「オートファジー」と名付けた。「自分自身を食べる」を意味するギリシャ語"auto(self)phagy(eating)"が語源である。
3.人は一日絶食すると、肝臓が約7割の大きさに萎む。この時、肝臓は生命活動を守るために自らを分解し、アミノ酸を供給している。オートファジーは特異な現象ではなく、空腹時に肝臓で起きるポピュラーな現象である。
4.オートファジーの研究は、その後なかなか進展しなかった。理由の1つは、光学顕微鏡の約5百倍の拡大率を持つ電子顕微鏡を使用しなければ、オートファジーに関わる遺伝子などを検出できなかったからである。
5.研究を始めるにあたり、酵母で起きる大規模な細胞作り替え作業である「胞子形成」に着目した。酵母は栄養源である窒素が周囲に枯渇すると、増殖を停止し、「胞子形成」を行う。「この時、栄養飢餓から、酵母内では分解が活発に起きているに違いない」と予想した。
6.酵母の液胞に注目した。液胞は光学顕微鏡でも観察できる唯一の細胞小器官である。液胞は、「液胞型ATPアーゼ」という酵素以外にも、分解酵素を豊富に含んでいる。「液胞にも分解機能はあるはずだ。もしあるなら飢餓状態で活性化するはずだ」と考えた。
7.通常の酵母を用いて胞子の形成過程を観察しても、よく見えまないので、液胞に分解酵素がない変異型の酵母を用いた。この変異型の酵母では胞子形成が不全になることが知られていた。変異型の酵母を窒素源のない培地に移すと、液胞内に小さな球がいくつも現れ、激しく動き回っていた。これが著者の人生を変えた瞬間だった。
8.以後30年かけて、この現象を解明することになった。この現象を電子顕微鏡で観察すると、飢餓後30分ほど経つと、酵母内に突如として膜が現れ、コップ型になって酵母内の物質を取り囲み、球状になった。この球は二重膜で「オートファゴソーム」と名付けた。オートファゴソームは液胞に膜融合し、液胞内で一重膜となった。この球を「オートファジックボディ」と名付けた。オートファジックボディは液胞内にどんどん蓄積していった。
9.タンパク質の分解というと、「ユビキチン・プロテアソーム系」が知られている。これとオートファジーの違いは、前者が特定のタンパク質だけを選択的に分解するのに対し、オートファジーは膜で取り囲んだ細胞内物質を丸ごと分解することである。



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2018年04月06日

高齢者の身体能力の改善(若返り現象)がこの後も続くかどうかは保証されておらず、あらためて次世代への健康作りの啓発が必要である。

「大内尉義著:新しい高齢者の定義に関する提言とその意義、學士會会報No.928(2018-1)」は参考になる。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。1・多くの国で、高齢者は暦年齢65.歳以上と定義されているが、この定義には医学・生物学的な根拠はない。この定義が一般的になったのは、1956年、世界保健機関(WHO)が、65歳以上の人口が7%を超える社会を高齢化社会と定義したことによるが、高齢化の定義に使用した理由はよくわかっていない。当時の欧米諸国の平均寿命が、男性で65歳前後、女性で70歳前後であり、65歳という年齢が節目の年として受け入れられやすかった。
2.その後、各国の平均寿命は延伸した。特にわが国はその伸びが著しく、2016年では男性80.9歳、女性87.1歳となり、わが国では、65歳以上という定義が現状に合わなくなっている。
3.日本の高齢者は若返っているのか、科学的な視点からアプローチすることを目的に、日本老年学会と日本老年医学会は、.医学、生物学、看護学、社会学、心理学、教育学などの専門家が集まる学際的な合同ワーキンググループを作り、2013年に活動を開始した。
4.東京都健康長寿医療センターの研究によれば、1992年と2002年の調査で、65歳以上の住民の歩行速度と握力が、改善しており、2002年時の75〜79歳の歩行速度は1992年時の65〜69歳と同じであった。生活能力指標でみた生活機能、認知症に罹患していない人の知的機能、残存歯数など、多くの身体的、知的機能が、以前に比べて5〜10歳、指標によっては20歳も若返っている。
5.脳血管障害など、高齢者に多い疾病の受療率や死亡率を調べた結果では、両者とも低下が認められ、日本人は病気に罹りにくくなっている。高齢者の若返り現象が科学的にも証明された。
6.国民が高齢者をどのように捉えているかについて、国民アンケート調査では、男性では70歳以上、女性では75歳以上とする回答がもっとも多かった。、何歳頃まで収入を伴う仕事をしたいか、という調査では、働けるうちはいつまでも、という回答が男女とも30%程度でもっとも多く、65歳までという回答の約2倍であった。
7.高齢者が労働などを通して社会的な活動を続けることは個人の健康維持においても良い効果をもたらす。外出頻度の多い人の認知症の発症頻度は、家に閉じこもりがちな人に比べて低い、ボランティア活動をしている人の自立率はそうでない人に比べて高いなどであり、高齢者の定義の変更は個人にとっても良い効果をもたらす。
8.われわれの提言は、2017年1月の記者発表以降、多くのメディアに取り上げられたが、高齢者は多様である。高齢者が全体として若返っているとは言っても、中には日常生活が自立できない人がいるのは事実である。身体機能も知的機能もしっかりしており、働く意欲のある人が働ける場を持つことが、、要介護状態や死亡の危険性が高くなった状態に陥った人を助けることにつながる。
9.若い世代の負担を減らすことができる。すなわち、われわれの提言は、日本の社会保障制度を持続可能なものにすることに役立つと考えられる。准高齢者、高齢者の働く場をどのように作り提供していくのか、どのような働き方が良いのか、検討すべき課題は多い。
10.高齢者の身体能力の改善(若返り現象)がこの後も続くかどうかは保証されておらず、あらためて次世代への健康作りの啓発が必要と思われる。高齢者の定義には、本来であれば暦年齢ではなく、生物学的年齢を用いるのが妥当であるが、生物学的年齢、すなわち老化度を正確に求めることは現在できていない。

yuji5327 at 07:17 

2018年04月03日

不健康な生活を続けながら、いつも健康について気をつかってきた。85歳の今になって、〈健康という病〉という大きな問題が日本列島で蔓延している。

「五木寛之著::
健康という病 (幻冬舎新書)
五木 寛之
幻冬舎
2017-12-27

健康という病、幻冬舎、2017年」は面白い。「日本列島を覆う(健康という病)」は参考になる。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.五木寛之氏は自分の健康に関しては、かなり無頓着なほうで、これまで健康診断とか検査とかいうものを、戦後70年いちども受けたことがなかった。歯科以外の病院を訪れたのは、左脚が痛くなって、やむをえずレントゲンを撮ってもらったのが初めてである。
病める者にとって、病院は希望の城であり医師は心強い味方だとわかっていながら、病院にいくことを拒んできた。自分の体は自分で面倒をみる、と若い頃から決意してきていた。
2.不意の虫垂炎に見舞われたら、交通事故で大怪我をしたら、いやでも病院のお世話になる。世の中には様々な病気や疾病があふれている。奇蹟的に厄介な事態に見舞われることなく今日まできたのは例外的な幸運である。
3.おそろしく不健康な生活を続けながら、いつも健康について気をつかってきた。不健康な生活をしているがゆえに健康を願ってきた。85歳の今になって、あらためて大きな問題に直面する。それが〈健康という病〉である。〈健康という病〉が日本列島に蔓延している。
4.入浴は、体を洗ったり髪を洗ったりするこのではなく、ややぬる目の湯に、体を浸してぼんやりしているだけである。ときには週刊誌や文庫本などを持ちこんで読みふける。バスタブの中で、みかんを食べたり、牛乳を飲んだりもする。ときには危険なことだが居眠りもする。体は洗わない。髪はもちろんだ。
5.、2015年に風呂場で死亡した人数は、年問1万9000人で、交通事故死者の約4倍にあたる。浴室での死亡は10月下旬あたりから増えはじめ、12月、1月にピークに達する。ことに高齢者があぶない。入浴中の死亡原因は、虚血性心疾患が主で、ヒート・ショックと呼ばれ、9割が65歳以上の高齢者である。
6.合剤というのは、数種類の薬の成分をひとまとめにしたものである。病院で数多くの薬を出しすぎることで生まれた薬品である。5~6種類の薬をもらって、これをぜんぶ飲まなきゃならないと思う患者さんが多い。1、2種類だけ飲んで後は捨てる人も少くない。そこで合剤が登場するが、病状が目まぐるしく変る病人には向かない。
7.怒濤のような健康情報の物量は、最近、全ニュースの中心となっている。その内容の多様性はあきれるくらいで、正反対の意見が堂々と報道されている。フェイク・ニュースというよりオーバー・ニュースである。オーバー・ニュースとは、小さな事実を拡大誇張して大量に報道することである。頭に刷り込まれた知識が日常生活を支配するようになる。
気にしていなくても無意識に反応するのが刷り込みだ。学問的、理論的な知識はなかなか頭にはいらないが、テレビや新聞・週刊誌などの興味本位の健康記事は、いつのまにか私たちの心理に食い込んできて、なかなか離れない。
8.睡眠時間は3、4時間でよい、という情報もあり、良質の睡眠がとれたかどうかが問題だというが、自分の睡眠が良質であるかどうかは、判別しにくい。どこまでがレム睡眠で、どこからがノンレム睡眠だったのか、自分でははっきりしない。毎日、朝日をちゃんと浴びる必要がある、などと書いてある本を読んでも、どこか違う世界の話だろうと思う。




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2018年03月27日

飲み残した薬の問題は万国共通。残薬による薬剤費の無駄は、75歳以上の高齢音だけで年問475億円に上る。

「村上和己(ジャーナリスト):センサー付き飲み薬、
エコノミスト、2018・1.23」は参考になる。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.国内製薬大手の大塚製薬は、患者の服薬を把握する極小センサーを組み込んだ錠剤の製造承認を2017年11月、世界で初めて米国で取得した。大塚製薬が開発した続合失調症治療薬「エビリファイ」に、米プロテウス・デジタル・ヘルス社が開発したセンサーを組み込んだ「エビリファイ・マイサイト」である。
2.エビリファイ・マイサイトは錠剤に1mm四方、厚さ1mm以下、重さ0.02gの砂粒程度のシリコンチップ製極小センサーが組み込まれている。センサーにバッテリーは内蔵されていないが、服用後に錠剤が胃液に触れて崩壊すると、極小センサー内のマグネシウムと銅が胃液と反応して電流が発生し、極小センサーが起動する。起動により発信した信号を、患者の体に貼り付けた小型検出器「マイサイト・パッチ」が検出する。日付と時間のデータがスマートフォンやタブレットのアプリに転送・記録される。患者が薬を飲んだかどうか、アプリで把握できる仕組みである。
3.センサーは消化・吸収されることはなく、体外に排出される。シリコンチップという材質上、体内を傷つけるリスクもない。
4.アプリでは、皮膚に貼り付けたパッチから得た患者の体温や心舶数なども記録できるほか、患者自身がその日の気分や睡眠状況を人力することもできる。データは患者が同意すれば医師などと共有が可能である。
5.統合失調症では、患著が医師の服薬指示を守らずに症状が再発し、入院に至るケースが少なくない。患者の服薬状況を医師が把握できれば、服薬を指導して症状悪化に伴う入院費の発生を防ぐことができる。
6.残薬〔飲み残した薬〕の問題は、万国共通の問題と言われている。日本薬剤師会の試算によると、残薬による薬剤費の無駄は、75歳以上の高齢音だけで年問475億円に上る。本来、残薬がある場合は、次.回の診察でその分を調整して投薬量を減らすのが望ましい。7.14日分の処方で飲み残しが3日起きたら、次は11日分にするという具合にである。センサー付き飲み薬によって医師が残薬の量を把握できれば、医療費の無駄を防ぐことにもつながる。大塚製薬は「まだ市場の潜在性は不明。まずは米国で少.数の患者での使用経験をスタートさせ、システムの価値を見極めたい」としている。
8.大塚製薬にとってエビリファイは、最盛期に年間6500億円超の売上高を記録したドル箱製品である。。だが、15年4月に米国で特許が失効したのを機に,売上高は1000億円弱まで落ち込んだ。大塚製薬は売り上げ減を吸収する新楽を開発できていないため、エビリファイ・マイサイトは市場防衛の意味もあると見られる。
9.新薬の創出が困難になり、従来2年に1回の引き下げだった公的薬価も21年度から毎年引き下げとなる。医薬品市場の縮小が確実視される中、こうした取り組みが市場縮小の歯止めになるか、注目が集まっている。



yuji5327 at 06:39 
池上技術士事務所の紹介
261-0012
千葉市美浜区
磯辺6丁目1-8-204

池上技術士事務所(代表:池上雄二)の事業内容
以下のテーマの技術コンサルタント
1.公害問題、生活環境、地球環境
2.省エネ・新エネ機器導入
のテーマについて、
・技術コンサルタント
・調査報告書の作成
・アンケート調査・分析
・技術翻訳、特許調査
を承ります。
有償、無償を問わず
お気軽に下記にメールをください。
ke8y-ikgm@asahi-net.or.jp

工学博士、技術士(応用理学)、
公害防止主任管理者、
騒音防止管理者の資格で
お役に立ちたいと思います。

池上湖心 プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山に師事
書象会に所属、書象会理事
審査会々員
○作品展の開催
・主宰している「さざ波会」
 作品展を毎年8月開催
(於:稲毛ギャラリー)
・土曜会(グループ展)
 作品展を毎年10月開催
(於:銀座大黒屋)
○公募展の受賞、入選
・日展入選
・読売書法展(現在理事)
 読売奨励賞
 読売新聞社賞
・謙慎展(現在理事)
 春興賞の受賞:2回
○書道教室
・学生:月曜日
・一般:火曜日、水曜日





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