健康

2020年03月13日

眠っている状態から、行動するために必要な準備にエネルギーを使う。ぽーっとしている時も、行動を起こす時のために脳を動かしいる。


「藤田一郎(大阪大学教授)著:脳にも暗黒エネルギー? ぼんやり時に働く脳の回路 週刊ダイヤモンド 2020.3.14」は参考になる。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.なんだか疲れたな。そなんな時は、しばらく窓の外をぼんやり眺めたり、ソファに寝転がり腕枕でもしてくつろいだりして、身も心も休めるに限るが、このような時も脳は働いている。体を休めている時にこそ活発.に働くシステムが脳の中にはある。脳はいつでも活動しており、寝ているからといって活動を止めているわけではないことは、脳波が発見された当初から明らかだった。脳波を初めて記録したハンス・ベルガーは、1929年の論文の中で、生きている限り脳波は止まることがないことを報告した。だが、この発見は当たり前と受け止められ、驚く人は少なかった。多くの研究者は、安静時の脳の活動は機能を果たしておらず、意味のない揺らぎであ.ると考えた。
2.70年代、キセノンSPECT法という方法を用いて、安静時の脳内血流の空間的な分布を調べていたデビッド・イングバールは、安静時の前頭葉の血流が、後頭葉や側頭葉に比べて20〜40%も高いという意外なデータを得た。
3.脳の局所における血流の量はその場所における神経細胞の活動の度合いを反映している。このことと、脳の異なる領域は異なる機能を果たしていることを併せて考えると、このアンバランスな血流分布は、安静時の神経活動がなんらかの特別な機能を持つことを示唆している。
4.イングバールは、安静時の前頭葉の活動は、体を動かしたり話をしたりすることを「心の中でシミュレーションする」ことに関わっているのだろうと解釈した。その後、80年代にはPET法、90年代にはfMRI法などの脳機能イメージング法が実用化され、ヒトの脳機能研究が大きく動きだした。
5.その目標の一つは、脳の機能分化の詳細を明らかにすること、すなわちさまざまな認知機能が脳のどこで担われているかを明らかにすることであった。例えば、音読に特異的に関わる領域を探したいとき、よく行われる解析では、被験者に音読してもらった時の血流の分布と黙読してもらった時の血流の分布を比較し、音読から黙読を差し引いた時に大きな値を示す脳の領域を探し求める。
6.この時単に差し引くのではなく、まず、それぞれの血流量から、安静状態での血流量を差し引いておく。安静状態の活動はノイズであって、その影響を除外した上で音読と黙読の機能に関わる比較をするという発想である。これは今日でも使われている手法である。
7.この解析手法を用いると、負の値を取るケース、すなわち課題を行っている最中の血流量より安静時の血流量が高いというケースが出てきた。そのような場所の一つが、イングバールが血流量の亢進を観察した前頭葉である。諜題を行っている時に活動が下がり、安静時の方の活動が高いこの現象はタスクネガテイブ反応と呼ばれる。コ安静時の神経活動は低くノイズにすぎず、行動する時に意味のある強い活動が起きる」という従来の考えを変えなくてはならなかった。
8.2003年、この研究分野に大きなプレークスルーが起きた。安静時の血流量の時問変動を調べていたマイケル・グレシウスらは、内側頭頂葉皮質、頭頂葉外側部の活動がおよそ1周期10秒のゆっくりとした振動を起こしており、これらの領域の間でその振動が同期していることを発見した。このことは、安静時に、これらの領域が情報のやりとりをして一団となって働いていることを意味している。この神経システムは当該分野を長年けん引している研究者マーカス・ライクルによってデフォルトモード:不ットワークと命名された。
9.デフォルトモード・ネットワークを構成する複数の領域は脳の中で離れた所に位置している。視覚系や聴覚系などの感覚経路や行動の制御を行う運動経路が互いに近接する領域群で構成されているのとは随分異なる。これらの複数の領域を結ぶ神経連絡の様子も、今日では判明しつつある。
10.ライクルはまた、デフォルトモード・ネットワークの活動を「脳の暗黒エネルギー」と表現した。彼の見積もりによれば、何か特定の課題を行うことに必要なエネルギーは安静状態で使われているエネルギーの5%にすぎない。脳が消費するエネルギーのほとんどはデフォルトモード・ネットワークによる安静時の活動に使われている。
11.そんなにもエネルギーを使っているのは何のためか。ぼーっとしていたり、眠っていたりした状態から、意識を持って行動するために必要な準備ではないかというのが一つの考えである。車のアイドリングにしばしば例えられ、必要な時に車を即座に発進するためにエンジンをかけたままにしておくように、ぽーっとしている時も、行動を起こす時のために脳を動かしておかねばならない。
12.睡眠時に昼間の出来事を記憶に固定する過程が起きるが、この機能にデフォルトモード・ネットワークが関わっていることも提唱されている。さらには、アルツハイマー病、うつ病、自閉症、統合失調症.においてデフォルトモード・ネットワークの領域間機能結合に変化が起きていることも示されており、これらの精神・神経疾患や発達障害との関連も注目すべき研究.課題となっている。
13.体を休めるといえばじっとしていることだが、心を休めるというのはどういうことなのかは、おそらく構成する領域間の同期が正しく行われ、 一体としての機能が健全に働くようにすることではないかと想像する。




yuji5327 at 06:43 

2020年02月21日

心房細動アブレーション後に生活習慣を改めると、心房細動の再発率は低下する。この差は劇的である。


「桑原大志著:発作ゼロ・再発ゼロをめざす心房細動治療、 幻冬舎 2016.11.15」参考になる。第4章 再発リスクを徹底排除。術後の生活改善で発作ゼロの毎日を手にいれる。」の概要は以下の通りである。
1.心房細動を起こさない、再発させないための食習慣、食事に関連することで、心房細動の発症に直接関わってくるのは「飲酒」間接的に関与するのは「塩分摂取」「魚油の摂取」である。
2.多量飲酒家は、心房細動の発症リスクが高くなる。多量飲酒家とは、アルコールを3単位/日以上飲む人のことである。アルコール1単位とは、純アルコールで20g。これは、ビールならば中びん1本(500ml)、日本酒は1合(180ml)、焼酎0・6合(110ml)、ウイスキーはダブル1杯(60ml)に相当する。その3倍以上を飲む人が、多量飲酒家である。飲酒は脳に悪影響を与える。晩酌により、毎晩、脳が酩酊した状態が続くと、大脳が萎縮し、認知症のリスクが上がる。
3.心房細動患者の6割は高血圧を合併している。心房細動の3大原因は「加齢」「高血圧、心臓病」「飲酒」である。高血圧は心臓病の基礎疾患として最も多い。また、高血圧は特に心臓病を介さずとも、「直接、心臓にストレスをかけ、心房細動を発症させる。したがって、血圧をコントロールすることは、心房細動の発症リスクを減らす上で極めて重要である。アブレーション治療後の再発予防にもつながる。
4.高血圧と言われたら、まずは「減塩」である。日本人の約半数は食塩感受性です。食塩感受性とは、取った塩分を尿に排出せずに、体の中にため込む性質である。この性質を持った人は、血液中の高くなった塩分濃度を下げるために、飲水量は増えますが、体の中の水分量を維持するために、尿量は減少する。体の総水分量は増加すが、それを収納する血管の容積は変わらないので、血圧が上昇する。
5.日本人の平均食塩摂取量は約10g/日で、世界の中でもかなり多いほうである。摂取塩分の9割は、しょうゆや味噌などの加工食品からとされており、日本の伝統的な食生活が高血圧を引き起こしやすい。少なくとも食塩摂取量を6・5g/日まで下げないと、有意な降圧は達成できない。少しだけでの減塩でも、無駄ではない。
6.野菜にはカリウムが多く含まれる。野菜を取って血液中のカリウム濃度が上昇すると、体は細胞の中にカリウムを取り込む。その際、カリウムの交換として細胞内のナトリウムが血液中に放出されるのです。血液中のナトリウムが増えると、腎臓でのナトリムの再吸収が抑制されて、尿中へのナトリウムの放出とともに利尿がつき血圧が下がる。特に食塩感受性高血圧の人ほどこの野菜の降圧効果は明らかである。カリウムが多く含まれる野菜にはトマト、カリフラワー、キャベツなどがある。ただし、腎臓が悪い患者やワルファリン内服中の患者さんは、野菜の摂取を制限する必要があるので担当医に相談する。
7.食事の最初に野菜を食べると、同じ量の炭水化物を摂取しても、その後の血糖値の上昇速度がゆるやかになる。血糖値が上昇すると、膵臓からインスリンが分泌され、インスリンによって血糖は細胞に取り込まれ、細胞が活動するエネルギーとして使用される。余分な血糖は、糖原(グリコーゲン)として肝臓や骨格筋に貯蔵されるが、さらに余分な血糖は、体脂肪として体の各所に蓄えられる。この程度が過ぎた状態が「肥満」である。食事の内容、もしくは食べ方により、食後に血糖が急上昇することがあります。その血糖が、体が必要としているエネルギー以上のもので、なおかつ、肝臓や骨格筋に十分な量の糖原が蓄えられていれば、それは余分なものとして脂肪に変換されます。つまりは、「血糖の急上昇は肥満を招来する」ということである。野菜を最初に完食すると、その後の炭水化物による、急激な血糖上昇を抑制してくれる。肥満は、直接的にも、間接的にも心.房細動の原因となる。
8.脂の乗った青魚は、古来日本人が好む食べ物です。この脂の正体は、ドコサヘキサエン酸、エイコサペンタエン酸という、不飽和脂肪酸と呼ばれるものである。手術後に、この脂肪酸を取ると、心房細動の発症を抑制するというデータがある。また、これを食べると血圧が下がる可能性もある。これまで、不飽和脂肪酸と血圧の関係を調べる研究はたくさん実施されてきた。その多くは、不飽和脂肪酸は血圧を下げると結論しているが、中には関係がないとするものもある。実のところ、「青魚を食べると血圧が下がる」ことは多くの人に支持されているが、一部の人は不賛成だということである。しかし、青魚は抗血栓作用(血栓ができにくくする)、血中脂質(コレステロール、中性脂肪)低下作用を有しているのは間違いない。炭水化物、たんぱく質、脂肪は三大栄養素です。脂肪は人が活動する上で必要なエネルギーとなり、また、細胞の骨格をなしています。つまり、脂肪は必ず摂取しなければならない。
9.脂肪の一つである不飽和脂肪酸は、ヒトが自分でつくることができないので、食物により外から摂取しなければならない。飽和脂肪酸(バター、ラードなど)と不飽和脂肪酸は両者とも体に必要なものなので、バランスよく取らなければなりらない。しかし、西洋化した現代日本人の食事を考慮すると、摂取の頻度が少ない不飽和脂肪酸、つまり青魚は積極的に食べたほうがよい。
10.心房細動予防の大きなカギとなるのが運動である。運動には有酸素運動と無酸素運動の大きく2種類があり、心房細動の予防には有酸素運動を日々継続して行うことが効果的とされている。有酸素運動とは、酸素を使い、糖質、脂質を燃やして、エネルギーにする運動のことである。無酸素運動とは、酸素を使わず、グリコーゲンを燃やして、エネルギーにする運動のことである。
11.有酸素運動は、ウォーキングやジョギング、水泳のことで、血糖、中性脂肪の低下、内臓脂肪の減少が期待できる。これに対し無酸素運動とは、短距離走や重量挙げなど、短時間で強い負荷がかかる運動のことである。有酸素運動でも、強度が上がっていくと結果的に無酸素運動になってしまう。有酸素運動をしている間は、呼吸で取り入れた酸素がエネルギーをつくる材料となる。しかし強度が高くなると、その酸素だけではエネルギーの産生が追いつかなくなるため、筋肉のグリコーゲンを使用した解糖系という別のシステムからエネルギーをつくり、調達しなければならなくなる。このとき、筋肉から疲労物質もつくられ、それが心臓に負担をかけてしまう。1万6000人の健康な成人を調べ、各人の運動量を1週間に0回、1回、1〜2回、3〜4回、5〜7回に分けて、その後の心房細動発症との関係を調べた研究があります。それによると、50歳以下の人に限定すれば、週に5〜7回運動する人は、週に0回の人に比べ、1・7倍の多さで心房細動を発症した。
12.アスリートと非アスリートの心房細動発症率を比較した6試験の解析によると、アスリートは非アスリートに比べて、5・29倍も心房細動になりやすいと報告された。運動に関しては「過ぎたるは及ばざるが如し」であり、ほどほどが望ましいと思われる。どの程度が"ほどほど"な運動なのか、一つの目安に「嫌気性代謝閾値」がある。これは、これ以上きつくなったら無酸素運動になってしまう境目を指す"ぎりぎりのライン"ということである。嫌気性代謝閾値は、医療機関で運動負荷試験を行い、心拍数や酸素摂取量、呼気ガスデータから算出できる。しかし、この測定は、手間がかかる。嫌気性代謝閾値の簡単な目安ば、「少し汗をかき、息があがらず、会話をしながらできる程度」の運動である。全く汗をかかない運動では、健康改善効果は得られにくいのですが、汗を大量にかきながら行っても、効率の良い有酸素運動にならない。ウォーキングでも ジョギングでも、周囲の景色を楽しむ余裕があるくらいのスピードで20〜30分というのが一例になる。そして、できるだけ毎日続けることが望ましい。
13.心房細動アブレーション後に生活習慣を改めると、心房細動の再発率は低下する。心房細動アブレーションを受けた患者を2つのグループに分け、一方のグループの患者には、アブレーション後、食事制限、運動、節酒、禁煙を実施し、生活習慣を改めてもらう。他のグループには、生活習慣は好きにしてもらう。アブレーションを受けた後の心房細動再発率は、生活習慣を改めたグループは16%でしたが、生活習慣をそのままにしたグループは42%だった。この差は劇的である。アブレーション治療の内容には、2つのグループで違いはありません。生活習慣を改めたグループでも、アブレーション直後は、生活習慣をそのままにしたグループと同じ程度の心房細動起源が残存していたはずである。14.この結果は、生活習慣を改めると、残存している心房細動起源の活動性が低下し、心房細動を起こさなくなる可能性があることを示唆している。心房細動の発症と生活習慣は、密接な関係があるということである。カテーテルアブレーションを受けて、仮に心房細動起源をすべて焼灼したとしても、再発のリスクがまったくゼロになるわけではない。治療時には正常だった心筋から、時間の経過とともに新たな心房細動起源が生じる可能性がある。その引き金となるのは、「加齢」「高血圧」「心臓病」「飲酒」である。加齢は致し方ないとして、「高血圧、心臓病」は生活習慣を改善することにより予防可能である。
15.心房細動は、超高齢社会にともない患者数が急増しているにもかかわらず、その治療法は今でも、「薬を飲み続けてうまくコントロールしていく」ことに主眼が置かれ、「根本的に治す」治療へ踏み込み切れていない医療者が多いことに、もどかしさを感じる。89歳という高齢の方でも、アブレーション後、元気に生活している。


yuji5327 at 06:51 

2020年02月20日

心房細動基質の原因は変性で、その場所を明らかにし、そこを焼灼すると、持続期間の長い慢性心房細動でも治癒できる。


「桑原大志著:発作ゼロ・再発ゼロをめざす心房細動治療、 幻冬舎 2016.11.15」参考になる。第3章 発作の恐怖と決別する。完治を目指すカテーテルアブレーションとは」の概要の続きは以下の通りである。
1.心房細動基質の原因は「変性」である。この方法により、変性したところを明らかにし、そこを隔離、もしくは焼灼すると、持続期間の長い慢性心房細動でも治癒する可能性がある。著者は、1年以上前から、この方法を用いてアブレーションを行っているが、10年以上の持続期間を有する心房細動でも、まだ1年未満の経過観察だが、60%以上の患者が再発もせず、良好な経過をたどっている。
2.カテーテルアブレーションカテーテルそのものは、高周波通電中に高温になるので、カテーテルの先端に血液が凝固する可能性がある。そのために安全対策として先端がある一定温度になれば、通電が自動的に停止するシステムがついている。しかし、そのために焼灼が必要なところでカテーテル先端温度が上昇してしまい、高周波通電が停止し、十分な治療ができないことがあった。
3.そこで開発されたのがイリゲーションカテーテルである。これはカテーテルの先端に複数の小さい孔があいており、そこから少量の生理食塩水を噴射し、カテーテル先端を冷却しながら通電するという機能を備えたカテーテルである。最近では、先端の孔が56個もあるイリゲーションカテーテルが開発された。効率よく水を噴射しながら通電できるため、カテーテル先端温度は上昇しない。血栓もほとんどできないので、合併症のリスクを減らせる。無症候性脳梗塞もこのカテーテルを使用することで、その発生率は極めて低くなり、安全性向上に寄与している。
5.もう一つ、最近広く使われつつあるカテーテルに、コンタクトフォースカテーテルと呼ばれるものがある。カテーテル先端がどの程度の力で心筋に当たっているかが分かる。このカテーテルの出現は、私にとってコペルニクス的転回というほど、アブレーション方法に劇的な変化をもたらした。
6.カテーテルアブレーションの重大合併症の一つは心タンポナーデである。原因の多くは、カテーテルを強く押し当てすぎることか、心臓が焼けすぎることである。心タンポナーデを心配しすぎてコンタクトが弱いと心筋は十分に焼灼されず、アブレーション効果も低くなる。このコンタクトフォースカテーテルを適切に使用することで、適度なコンタクトを維持しながら、また、焼けすぎも回避できる。このカテーテルの出現で、今まで手先の感覚頼りだったものが数値化でき、効果と安全性が飛躍的に向上した。
7.インピーダンスとは抵抗という意味だが、電流と電圧と抵抗はある一定の決まった規則の中で動いている。アブレーションカテーテル先端から電流を流し、それが体を通って、外部の機械に到達する際に、カテーテル先端と機械の間の電流と電圧が分かると、その間の抵抗(インピーダンス)も分かる。焼灼中にこのインピーダンスはリアルタイムで測定している。高周波通電により、効率よく電気が流れ、心筋が十分焼灼されると、インピーダンスが低下し、インピーダンスの低下は、心筋が焼灼された程度を表している。
8.実際の焼灼中には、コンタクトフオースとインピーダンスの変化とアブレーションカテーテルの位置を観察している。インピーダンスの低下の度合いが少ないならば、コンタクトを強める。コンタクトを強めすぎると、カテーテル洗端の位置がばたつき安定しなくなることがある。その場合はコンタクトを弱め、流す高周波の電流を大きくする。このように、アブレーション中には複数の因子を同時に観察しながら、カテーテルを操作している。



yuji5327 at 06:30 

2020年02月19日

器具と薬物の発達により、専門医でない循環器医でも麻酔管理を安全に行うことが可能となった。


「桑原大志著:発作ゼロ・再発ゼロをめざす心房細動治療、 幻冬舎 2016.11.15」参考になる。第3章 発作の恐怖と決別する。完治を目指すカテーテルアブレーションとは」の概要の続きは以下の通りである。
1.心房細動アブレーションの焼灼は左心房が主体である。そこにカテーテルを到達させるためには、左右心房の間を隔てる壁(心房中隔)に穴を開ける必要がある。以前はこれが、カテーテルアブレーションの最初の難関であった。心房中隔には、卵円窩というたまご型をしたくぼみがあり、そこには数个稜い膜が張っている。この薄い膜に針で穴を開ける。従来は、レントゲンを見ながら針の先端から造影剤を流し、慎重に、針を突き刺す場所を探していた。しかし、レントゲンでは立体的な構造が分からない。誤って、心房の後壁を刺してしまい、心臓に穴を開けることもあった。最近は、この分野でも技術革新があった。心臓の中に入れる超音波エコーである。これで、観察すると心臓の中の様子がつぶさに分かり、針の先端がどこを刺しているのか一目瞭然である。
2.このエコーは使い捨てである。従来は非常に高価だったが、今や、エコープローベが心臓の中に入り、しかも使い捨てである。針も金属から高周波穿刺針へと変化した。金属針では、ある一定の圧で、薄い膜を押さなければならないので、人により、この膜はペラペラで弾力性に富み、いくら押しても、膜が伸びるだけで穴が開かないこともある。それに比較し、高周波穿刺針は、針の先端を薄い膜に軽く押し当て、一瞬、電気を流すだけで、穴が開く。しかも、先端は丸くなっているため、心房中隔穿刺後に針の先端が左心房の壁に仮に触れたとしても、そこに穴を開けたり、傷つけたりすることはない。
3.通常、電気ショックといえば、体外式電気ショックといって、胸壁から心臓をはさむように、大きな電流を流し、不整脈を止める。繰り返すと、胸壁はやけどする。この電気ショックが、日本の会社(日本ライフライン)の技術により、心臓の中にあるカテーテルで実施できるようになった。放電する電流が少なくて済むので、心臓へのダメージは軽微である。このカテーテルは、心房細動起源の場所を探索する際にとても役に立つ。起源を探すには、起こっている心房細動を一旦止めなければならない。患者によっては、必要な電気ショックの回数が10回以上になる。その際も、このカテーテルを用いると、心臓への負担が少ないので、ほぼ制限なく何回でも電気ショックを実施できる。
4.アブレーション治療は施設によりやり方は様々である。例えば、麻酔ひとつとっても局所麻酔のみで行っている施設もあれば、全身麻酔まで行っている施設もある。医師により、考え方は様々である。局所麻酔のメリットは術中に患者の意識状態の変化や痛みをいち早くとらえ、合併症予防に役立てる、ということである。しかし、心臓を焼灼すると、焼ぐ場所によっては激しい痛みを自覚する。アブレーション治療は痛い、と心房細動アブレーションを始めた頃に、よく患者から言われた苦情である。手術が終わって、最後に患者を覆っている手術カバーをはがすと、患者が全身汗でびっしょりということもあった。寝ている問に手術は終わってほしい、とほとんどの患者に言われる。著者は、アブレーション治療は全身麻酔で行ったほうがよいと思っている。その理由は、患者は痛みを感じず、手術を楽に受けられる、人工呼吸器により呼吸が安定し、心臓の上下運動が少なく、カテーテルの固定が容易で、治療効果が高まり、合併症予防にもつながる、患者に「痛い、痛」い」と言われず、術者のストレスがない、などである。
5.麻酔科医は多くの病院で不足し、外科治療の全身麻酔で大忙しである。麻酔科医がアブレーション手術についてくれる施設もある。しかし、それは稀で、実際のところは、循環器医がアブレーション治療をしながら全身麻酔をかけている。当初、麻酔に関して循環器医は素人だった。術中の麻酔は、気管内挿管、吸入麻酔、静脈麻酔など、専門医がしっかりと管理しなければならないものがたくさんある。しかし、器具と薬物の発達により、専門医でない循環器医でも麻酔管理を安全に行うことが可能となった。
6.麻酔をかけると呼吸が停止するので、肺に空気を送り込むために、気管内挿管をしなければならない。気管に直接チューブを送り込むので、術後にのどの違和感が続くことがある。しかし、今では、Igelという非常に簡単で、気管に挿入しなくても、咽頭に置くだけで安定して空気を送り込むことのできるものがある。また、麻酔薬も半減期がわずか数分で安全に使用でぎる「プロポフォール」という注射薬もある。仮に静脈麻酔で血圧が下がりすぎても、中止すれば効果はすぐに消失する。これらの医学の発展により、麻酔科医がいなくても。循環器医のみで安全に麻酔が実施できるようになった。
7.静脈麻酔を注射するためには、それを体に入れるために点滴ルートが必要である。その点滴をする際には、体に斜を刺さねばならない。その際、痛みを自覚する。最近では、その痛みさえもとるようなものもある。キシロカインテープ(商品名 ペンレス)というもので、針を刺す部位に30分間貼っておくと、針を刺しても痛みを感じない。患者が喜んでくれるものを考えることは、医療に携わる者としてはとても重要なことである。「アブレーションを全身麻酔」で、「針を刺すときに痛みを感じないように」と以前では考えられなかったようなことが現実のものとなっている。
8.「あの検査を手術前にやるなら、アブレーションは受けたくない」と多くの患者が訴える検査がある。それは、経食道心エコー検査である。心房細動患者には、左心房の左心耳というところに、血栓がついていることがある。そのような状態で、アブレーションを実施すると、カテーテルでその血栓を飛ばしてしまい、手術中に脳梗塞を合併する可能性が高いので、あらかじめそこに血栓があるかないか確認しておく必要がある。左心耳というのは、心臓との間に何の障害物もない食道から観察すると、きれいに描出できる。しかし、その経食道心エコーは、エコーの先端にカメラがついていないために、えんげ食道に挿入する際に、患者の「嚥下運動」の協力が必要である。つまり、人差し指の太さほどの管を飲み込まなけければならない。これが苦痛である。数%の患者はどうしても飲み込めなくて、検査自体がキャンセルになることもある。
9.奥の手は,胸部造影CTである。造影剤を注射した後に、タイミングを見計らって胸部のCTを撮影する。造影剤がしっかりと左心耳に流入していれば、血栓はないと診断できる。反対に、左心耳に造影剤が流入せずに、欠損像があれば、血栓がついているか、もしくは左心耳への血液流人速度が遅いことが考えられる。経食道心エコー検査は、そのような患者に限定して実施すればよい。実際に、そのような所見が得られるのは、全体の約1割である。その1割の4人に1人は、経食道心エコー検査で血栓が見つかる。造影CTを実施しなければならないので、コスト、造影剤アレルギー、放射線被ばくの問題が生じる。しかし、そのぶん経食道心エコー検査の件数が全体として減少し、患者の嚥下の負担はなくなり、また造影CTで得られた画像はそのまま、アブレーションに利用できるというメリットがある。それらを考慮すると、有望な検査の一つと思われる。

yuji5327 at 06:42 

2020年02月17日

アブレーション後は、6〜8時間は仰向けで、安静が必要でがある。カテーテルを挿入した鼠径部の止血が完了するのを待つ時間が苦痛である。


「桑原大志著:発作ゼロ・再発ゼロをめざす心房細動治療、 幻冬舎 2016.11.15」参考になる。第3章 発作の恐怖と決別する。完治を目指すカテーテルアブレーションとは」の概要の続きは以下の通りである。
1.男性は尿道が長いので、そこに管を挿入すると、痛みや強い違和感を自覚する。アブレーション手術の際の、尿道バルーンを入れる理由は、点滴量の管理である。どの程度の点滴が体に入り、尿として出たのか。点滴の量が多く、尿量が少ないと、肺うっ血といって、余分な水が肺にたまり、呼吸困難を起こす可能性がある。しかし、アブレーションはたかだか2〜3時間で終了する。点滴の量も多くない。それほど厳重な点滴量の管理が必要なのかを、100人の患者に、尿道バルーンを入れずにアブレーションを実施して確かめた。尿量が分からず、点滴の量が調整できず、肺うっ血になった人は皆無だった。
2.術後に止血が完了するまで安静で仰向けに寝ていなければならない。その間は、尿意を催しても、排尿が困難な患者がいる。そういうときだけ、極めて細い管を膀胱まで挿入して、排尿を介助する。その管は尿道よりも細いので、痛みは感じない。現段階では、ほとんどの施設がアブレーション時には尿道バルーンを入れているが、近いうちに、入れなくても問題ないということになることを願っている。
3.腰痛には痛み止めの注射が有効である。その注射で吐き気を催すひとが1割ほどいる。注射を打つかどうかを決める。アブレーション後、数時閥でベッドを患者さに、45〜60度の角度で座ってもらう。寝たままで一定の状態を保つよりも、座ってもらうことで、腰にかかっていた圧が分散され痛みも軽減する。術後に腰痛を訴える50例以上の患者で再出血した人はいない。



yuji5327 at 06:25 

2020年02月16日

心房細動の85%は肺静脈から起こるが、15%は肺静脈以外で発生する場合は、高周波カテーテルアブレーションを使用する。


「桑原大志著:発作ゼロ・再発ゼロをめざす心房細動治療、 幻冬舎 2016.11.15」参考になる。第3章 発作の恐怖と決別する。完治を目指すカテーテルアブレーションとは」の概要の続きは以下の通りである。
1.不整脈を治すためには、不整脈の原因となっている心筋を壊死させる。壊死させる方法が、近年までは高周波通電だけだったが、最近は高周波通電以外の方法で、心筋を壊死させる方法が臨床導入されている。1つ目の心筋を壊死させる方法は、冷凍凝固である。クライオ(冷凍)バルーンアブレーションと呼ばれる。クライオバルーン(風船)を肺静脈の入口に挿入し、液体窒素を注入してふくらませ、バルーンは急速に冷却され、マイナス50度程度になると、接している心筋は壊死する。これにより肺静脈を隔離し、心房細動起源をなくする。バルーンの直径」は28mmで、4本ある肺静脈を1本ずつ隔離する。隔離にかかる時間は1本につき3分、点状に少しずつ焼灼しでいくカテーテルアブレーションより、短時間で隔離できる。クライオバルーンアブレーソンの艮所は、手術時間が短いことと、術者により治療成績に差が出にくいことである。短所は肺静脈以外に存在する15%程度の心房細動起源が治療できないこと、ある一定頻度で横隔膜麻抑が発生してしまうことなどである。横隔膜麻痺は、右上肺静脈をグライオアブレーション中に、近くを走行する横隔膜神経を障害し、発症する。横隔膜の動きが麻痺もしくは低下し、呼吸がしにくくなるので息切れを自覚する。発生頻度は5〜10%程度であるが、多くは一過性である。
2.クライオバルーンアブレーションと高周波カテーテルアブレーションの、心房細動の治療成績を比較する無作為試験が、ヨーロッパで行われた。非常に質の高い、しっかりとした試験である。結果は両者とも治療成績は同じだった。発作性心房細動患者にアブレーションを実施し、1年後に洞調律を維持できた人は、どちらの方法を用いても65%である。65%とは低い成功率と思われるが、これは、どちらの治療方法も、肺静脈隔離しか行っていないからだと思われる。よってこの試験は、2つの治療方法の「心房細動の治療効果」を比較するのではなく、「肺静脈隔離ができたかどうか」を比較する試験と言る。
3.心房細動の85%は肺静脈から起こるが、15%は肺静脈以外のところから発生する。後者の患者は、そこを治療しないと、心房細動は治らない。これは、高周波カテーテルアブレーションを使用しないとできない。この治療を行うには、相応の技術が必要である。技量の高い術者が施行するならば、高周波カテーテルアブレーションを使用したほうが、心房細動の治癒率は高い。クライオバルーンアブレーションばかりしている施設では、カテーテル操作に優れた後継者が育たない。高周波カテーテルを用いて、肺静脈隔離を行う経験を十分に積んでいない医師が、肺静脈以外の心房細動起源を治瞭できるとは思えない。
4.もう1つは、2016年に公的保険適用の承認がおりたばかりの、ホットバルーンアブレーションと呼ばれる治癩法である。日本で開発され、基本的な原理はクライオアブレーションと同様で、肺静脈隔離にはバルーンを使う。クライオはバルーンに液休窒素を入れるが、ホットバルーンには造影剤と生理食塩水を入れて、それを温めて使用する。バルーンの温度は約80℃に上昇し、接触した心筋が温熱壊死する。
5.クライオバルーンは大きさが一定だが、ホットバルーンは入れる液体の量により、大きさを自由に変えることができる。肺静脈の直径や形状は、個人により様々のため、肺静脈ごとにホットバルーンの大きさを調整する。日本で行われた治験では、発作性心房細動患者さんに対してホットバルーンアブレーションを行うと、250日後で60%の患者んが洞調律を維持できている。主な合併症は肺静脈狭窄である。5%の患者に発症している。バルーンの大きさを自由に変化させることができるので、肺静脈隔離以外に、左心房の後壁も治療できる可能性がある。左心房の後壁は、心房細動起源が多く存在する場所である。将来性のある、治療機器と言える。
6.カテーテルアブレーションが登場する前は、開胸で心臓にメスを入れる外科的手術が、唯一の心房細動根治療法だった。その術式をメイズ法という。迷路を意味する英語mazeから名づけられている。その名の通り、心臓に迷路をつくる手術である。心房細動が持続するためには、電気的興奮が旋回するために、ある程度の広さの心房が必要である。その広さが小さくなれば、電気的興奮が旋回し始めても、すぐに興奮が停止してしまう。メイズ法では、この興奮領域を小さくするために、心房を切り刻み、再び縫い合わせる。電気的興奮は、縫い合わせた部分を通過できないので、心房細動が発生しても、他の領域に伝導されずに、すぐに停止する。しかしこの方法は患者への負担が大きいので、心房細動の治療のためだけでメイズ法を選択することは、現在ではない。他の心臓疾患の治療で開胸手術を行う際、心房細動もあればメイズ法も一緒に行うというのが一般的である。例えば、心臓弁膜症があり、かつ心房細動もあるといったケースで、弁膜症の治療のために開胸手術を行う際、メイズ法も行えば、心房細動も同時に治る可能性がある。
7.心房細動による血栓の多くは左心耳というところにでる。脳梗塞を予防するために、この血栓の巣窟である左心耳を切除してしまう治療方法がある。東京都立多摩総合医療センターの大塚俊哉先生ガこの治療の大家である。左心耳切除術の適応は次の(1)〜(3)を満たす患者である。
(1)心房細動が根治不能(2)心房細動による脳梗塞を繰り返す(3)何らかの原因で抗凝固薬が内服できない。何らかの原因とは、抗凝固薬を内服することにより出血を繰り返すことなどである。生来、備わっている左心耳を切除しても、問題はないのか。左心耳は収縮することで、左心室に血液を送り込む機能を持っている。実際のところ、切除しても臨床的に特に問題は生じない。切除術は胸腔鏡下で行われ、胸部に小さな傷が3カ所つくが、低侵襲で負担が少ない手術である。手術は1〜2時間程度で終了する。心房細動では、左心耳以外の心房にも血栓ができる可能性はある。そのため、左心耳を切除しても、100%血栓ができなくなるわけではない。しかし、そのリスクは大きく低減できる。前記(1)〜(3)のすべてを持ち合わせる患者は、考慮すべき治療方法といえる。


yuji5327 at 06:25 

2020年02月15日

イスラエルでは、武漢には生物兵器を研究していた細菌研究所があり、そこから漏れたためとも報じられているが、真偽は定かではない。

2020/2/14 付の「 大前研一 ニュースの視点」は(発行部数 159,463部 )は「新型コロナウイルス/米インフルエンザ〜CNNが指摘する米国の矛盾」と題する記事である。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して自分のコメントもカッコ内に付記して纏めると以下のようになる。
1.中国当局が8日に発表した新型コロナウイルスに伴う死者数は、中国本土で811人、感染者は3万7198人となった。一方、加藤厚生労働相は9日、日本国内では感染が拡大している状況ではないと説明するとともに、横浜港に停泊しているクルーズ船の乗客に対し服用薬の供給を迅速に進めると語った。
2.中国が発表している感染者数は少なすぎると思う。中国の発表によると1月20日から感染者数がカウントされた数字になっているが、実際には昨年の12月には感染者が見つかっていた。実態として、おそらく30万〜50万人の感染者がいると見ています。
3.加藤厚生労働相は「日本国内では感染が拡大している状況ではない」と話しているが、今「日本に感染が拡大しているように」世界から認識されつつあり、大きな問題になる可能性がある。
4.日本政府が武漢から帰国を許可し、その中に感染している人もいた。その人たちは日本の感染者数としてカウントされていく。日本国内で感染が広がっているわけではないが、これらの数字が積み上がると日本の感染者数は60人を超えて、中国以外では日本が最も感染者数が多い国になってしまう。これは世界の国々に与える印象が極めて良くない。
5.米国やシンガポール、オーストラリアなどは、すでに中国全土からの入国を拒否しているが、日本も同様の措置を受ける可能性がある。すでにミクロネシアでは、中国だけでなく日本など新型コロナウイルスの感染者が確認された国からの入国は禁止になっている。オーストラリアも入国禁止にされてしまうかもしれない。
6.このままの状況が続くと懸念せざるを得ないのが、7月に開催予定のオリンピックである。SARSは7月になって気温が上がったことで沈静化したと言われている。今回の新型コロナウイルスも同様であれば、7月まで沈静化しない可能性がある。そうなれば、IOCはオリンピックの中止を決定するかもしれない。
7.仮に開催されたとしても観客は誰もいないという状況も考えられる。欧州をはじめ世界中の多くの国では、日本と中国の明確な違いを理解していない人が大半だと思う。「極東の国」というひとまとめで考えている人も多い。
8.新型コロナウイルスを恐れて、日本のオリンピック観戦を取りやめる人がでてきても不思議ではない。そのような懸念がある中で、今回の日本政府によるクルーズ船への対応は最悪である。
9.武漢の大学病院では患者の約4割は院内感染だったそうである。すなわち、病院に長蛇の列で並んでいる間に感染してしまったということである。狭い空間に感染者と一緒にいることがいかに危険であり、また感染者を増やしてしまうことにつながるか、理解できるはずである。それなのに、感染者がいるかもしれないクルーズ船内に2週間も閉じ込めることを日本政府は決定した。これでは、感染が広がるばかりである。本来なら、数万人を収容できる施設で全員の検査を徹底するべきである。また、例えば米国人には米国へ帰国してもらうなど外国人は自国に引き受けてもらえるように手配すべきである。そうしないと、ますます日本が「汚染」されたという印象が強くなる。乗客だけでなく、1000人近いスタッフも感染の危険にさらされ、他の病気になる可能性もある。今回のクルーズ船に関する政府の意思決定は、大きな間違いだと感じる。
10.中国の新型コロナよりも、米国のインフルエンザのほうが危険とも言える。アメリカ疾病対策センターの統計によると、昨年から今年にかけてのインフルエンザの患者数が米国で2200万人、死者が1万2000人に達した。インフルエンザは例年10月頃に始まり、2月にピークを迎え、5月頃まで続く傾向がある。
11.アメリカ国立アレルギー・感染症研究所によると、今シーズンは過去10年で最悪の規模に拡大する見通しとのことである。死者1万2000人でも多いと感じるが、ある説によると、患者は2500万人で、死者は2万5000人とも言われる。
12.新型コロナウイルスに過剰反応して中国行きの飛行機をキャンセルさせている米国だが、この状況からみれば米国のインフルエンザのほうがよほど危険である。CNNはこの点を指摘して米国の矛盾を報じているが、残念なことに日本ではあまり報道されていない。
13.米国における死因別の死者数を見ると、毎年約5万人がインフルエンザに起因して亡くなっている。米国におけるインフルエンザは極めて怖い病気である。ワクチンや治療薬もあるので安心できると感じてしまいがちだが、死者数を見ればはるかに新型コロナウイルスよりも恐ろしい。
14.今回の新型コロナウイルスについて、これだけ世界中で騒ぎが大きくなってしまった一因には中国自身による過剰反応の影響がある。中国が河北省すべてを閉鎖するなど
過剰に反応し過ぎたために、世界中もそれに応じて危険性を感じてしまった。
15.中国の初動にミスがあったと感じる。それにしても、これだけ武漢に集中して
感染者が出ている理由は不明である。コウモリを媒介にして広まったSARSに対して、
蛇を媒介にしたと言われている新型コロナウイルスだが、武漢と同じようなものを売っている市場は他にもたくさんあるので、武漢だけに感染者が集中した理由にはならない。
16.イスラエルでは、武漢には生物兵器を研究していた細菌研究所があり、そこから漏れたためとも報じられているが、真偽は定かではない。



yuji5327 at 06:30 

2020年02月14日

アブレーション直後は、やけどの炎症性物質で、1カ月以内に心房細動が起きることがあるが、しばらくすると癒えるので、これによる心房細動は自然に治まる。


「桑原大志著:発作ゼロ・再発ゼロをめざす心房細動治療、 幻冬舎 2016.11.15」参考になる。第3章 発作の恐怖と決別する。完治を目指すカテーテルアブレーションとは」の概要の続きは以下の通りである。
1.アブレーションを実施すると、患者の10%程度で術後1カ月以内に心房細動が再発することがある。その時期は、焼灼により心房がやけどをしている状態である。皮膚がやけどをすると、その部位が発赤し、水ぶくれができる。それと同じことが心房でも起きている。焼灼した部位は、腫れ上がり、熱を発する。そこから炎症性の物質を放出するので、アブレーション直後は37度台の微熱が出る。また、その炎症性物質の刺激により、術後1カ月以内に心房細動が起きることがある。手術前とは異なるメカニズムで心房細動が起きる。しかし、このやけどはしばらくすると癒えてくるので、術後1カ月以降、これによる心房細動は自然に治まる。
2.手術後に10〜20%程度の患者で、平常時の脈拍数が上昇する。アブレーション前の洞調律時の脈拍が60拍/分であったとすると、70〜80拍/分に上昇する。心房には、自律神経が多数分布している。アブレーション時に、その自律神経も焼灼し、交感神経と副交感神経のバランスが変化する。それにより、脈拍数が上昇する。上昇した脈拍数は、徐々に元の脈拍数に戻る人や、その後数年間上昇したままの人もいる。しかし、脈拍数が上昇したことで、動悸を自覚する人は稀である。もし、動悸症状を自覚するようならば、β受容体遮断薬を少量内服すると楽になる。
3.力が十分で、術後の経過も良好であれば、退院後すぐに職場復帰が可能である。アブレーション後は心臓がやけどをした状態なので、大事をとって多くの患者は、入院期間も含めて1週間程度は休養をとっている。高齢者の場合や、体力が低下した人 では、術後の回復状態によっては1週間程度の人院が必.要となることもある。
4.術後の最初の定期検査は通常、1カ月後に行う。おもに、問診で不整脈にともなう自覚症状の有無を聞いたり、胸部レントゲン写真を撮ったり、心電図検査を実施したりする。また、血液検査を行い、抗凝固薬の効果や、肝機能、腎機能などを確認する。その後は、アブレーション実施日から、3、6、12カ月後にホルター心電図や心エコーなどの検査を実施する。それ以降は、半年〜1年に1回程度の検査である。心房細動の再発のピークは、アブレーション後3〜6カ月以内である。その後は、徐々に再発の頻度は低下する。
5.アブレーション後1カ月以内は、心筋を焼灼した影響で心房細動が起こることがある。この時期の心房細動は、再発と見なさず、経過観察する。術後の再発の有無を確認するために、いつまで定期検査を実施するのか。それは今のところ、一定の見解はない。最低5年間は経過したほうがよいと思う。
6.カテーテルアブレーションに限らず、合併症のリスクをともなう手術すべてに当てはまるが、アブレーションを受けようかどうしようか迷ったら、治療を受けたことで患者が得られる利益と、もしかしたら被るかもしれない不利益を患者自身がよく考え、天秤にかけることが必要である。
7.利益はおもに、「動悸などの不快な症状が改善する」「脳梗塞や心不全のリスクが低くなる」「抗凝固薬をやめられるかもしれない」などが挙げられる。一方、不利益はおもに「合併症」ということになる。利益のほうが重いと判断できれば、アブレーションを受けるほうがいい。逆に、不利益のほうが重いと感じるのであれば、見送るほうが賢明である。
8.目覚ましい勢いで進歩するカテーテルアブレーションの技術と、患者に快適にアブレーション治療を受けてもらえるようにしている工夫は、立体的な構造物の心臓の中の状態をどのように把握して隅アブレーションカテーテルを操作し、心筋を焼灼するかである。
9.以前ならば、レントゲンと手の感覚がすべてだった。最新の機器を使用すると、心臓の中の様子は極めて明瞭に把握できる。それが3次元ナビゲーションシステムというもので、CARTO(カルト)と呼ばれる。米国のジョンソン・エンド・ジョンソン社が開発しました。
10.原理はカーナビゲーションシステムと同じである。心臓の周りに磁場を作成し、カテーテル先端に埋め込まれたセンサーの位置を把握します。カテーテルアブレーション時には、まずペンタレイという51本のスパインが伸びたカテーテルで、心臓の内面全体をなぞります。カルトは1秒間に60回という速度で、カテーテル先端の位置と電気情報を取得する。心臓全体にカテーテルが行き届けば、心臓の内面が1〜2个慮躡垢糧楼脇發派舛出される。アブレーションするときには、その描き出された心臓の絵をもとに、アブレーションガテーテルを必要な場所に持っていき、コンタクトフォースを見ながら焼灼する。
11.この方法を用いると、現在は治療困難な、心房細動基質に対するアブレーションも可能になるかもしれない。ペンタレイで極めて詳細な心房の電気情報を得ると、心房の中の電位の低いところ、つまり、変性して心房が傷んでいるところが分かる。



yuji5327 at 06:40 

2020年02月13日

心房細動アブレーションの合併症とその対策については、すべての医学的治療は副作用、合併症を起こす可能性を持っている。薬剤、注射、カテーテル手術、外科手術、すべてである。


「桑原大志著:発作ゼロ・再発ゼロをめざす心房細動治療、 幻冬舎 2016.11.15」参考になる。第3章 発作の恐怖と決別する。完治を目指すカテーテルアブレーションとは」の概要の続きは以下の通りである。
1.心房細動アブレーションの合併症とその対策すべての医学的治療は副作用、「合併症を起こす可能性を持っている。薬剤、注射、カテーテル手術、外科手術、すべてである。副作用、合併症と拡、その医療行為によって患者や医療者が望んだ効果以外の、患者にとって不利益なことが起きるということである。それは、医療者の不注意によって起きることもあるし、いくら注意していても避けられない必要悪のものもある。
2.心房細動カテーテルアブレーションに起因する重大合併症は3つある。それは脳梗塞、心タンポナーデ、そして食道関連合併症である。世界レベルの調査によると、結果として死に至る重篤な合併症は0・1%、1000人に1人の割合で発症している。このアブレーション治療は非常に有効な治療方法だが、心房を焼灼するという新しい治療戦略のために、今までの治療方法では、起こりえなかったような合併症も経験してきた。この治療方法を、安心して患者に受けてもらい、世の中に普及させるには、安全性の担保が必要である。そのため、今まで、この合併症をゼロに近づけるために、ありとあらゆる工夫と努力をしてきた。
3.0・1%の頻度で、脳梗塞を合併する。アブレーション中は、体にとって異物であるカテーテルを、ある一定時間、体内に留置することになる。カテーテルには血栓がつきにくくなるような処置が施されているが、それでも付着することがある。高周波通電中に高温に達したアブレーションカテーテルの先端に、血液が凝固することもある。これらの術中に発症する血栓に対して、予防対策がとられている。
4.ワルファリンやDOACなどの抗凝固薬を継続したままアブレーションを実施することである。以前は、術中の出血性合併症の発症を危惧して、アブレーション前の抗凝固薬は中止していたが、これにより血液がサラサテの状態でなくなり、アブレーション中に、`カテーテルに血栓が付着しやすい状態になっていたのである。
5.術直後も同じである。アブレーション直後には、電気ショックなどにより、心臓の動きが、一過性に悪くなる可能性がある。その間は、血栓ができやすくなるが、ワルファリンやDOACの抗凝固薬が効いていれば、血栓予防につながる。抗凝固薬が効いた状態で、出血性の合併症を引き起こしたらどうなるのか。薬が効いた状態では、なかなか血が止まらない。しかし、ワルファリンには中和剤があり、それを投与すると、ワルファリンの効果はたちどころになくなる。この中和剤は、DOACのリバーロキサバン、アピキサバン、エドキサバンにも有効である。
6.ガイドライン上は、CHADS2スコアが0の心房細動患者は・抗凝固薬を内服する必要がない。患者でも、心房細動アブレーションを実施する際には、手術に起因する脳梗塞を予防するために、術前に抗凝固薬を内服したほうが良いの。
7.抗凝固薬を内服してアブレーションを実施することで、脳梗塞の合併率は1%から0.1%に激減した。しかし、未解決の問題もある。無症候性脳梗塞である。アブレーション後に、症状を自覚しない、数伉度の脳梗塞を発症する人がいる。術後に特殊なMRI検査を実施して初めて分かる。著者の調査では、アブレーション後、2・5%に認められた。他の研究者の報告では、10%に達するものもある。いくら症状のない小さい脳梗塞でも、血栓が詰まる部位によっては大きな麻痺を引き起こす。この無症候性脳梗塞も使用する器具の種類により、発症率を下げることが分かってきた。
8.心タンポナーデとは、心臓に小さい穴が開き血液が漏れ出てしまい、心臓の周囲にたまり、心臓を圧迫してしまう合併症である。発生頻度は1%程度で、多くは、心臓の周囲に漏れた血液を抜き取ることで、出血は自然停止する。稀に、出血が止まらず、外科的に開いた穴を縫い合わせる手術が必要になることもある。さらに稀には、開いた穴が大きかったり、発症に気づくのが遅れたりすると、重篤な状態になる。
9.心タンポナーデが起こってしまう要因は、大きく3つある。(1)心房中隔穿刺時に中隔以外の心臓に針を刺し、穴.が開いてしまう、(2)カテーテル操作時に心筋を押しすぎて心筋が裂けてしまう、(3)心筋を焼きすぎて穴が開いてしまう、ことである。しかし、これら3つの要因も技術開発により、ほぼ起こさずに済むようになった。心房中隔穿刺は心腔内エコーと高周波穿刺針を用いることで、他の心筋を誤穿刺することはない。
10.コンタクトフォースアブレーションカテーテルにより、カテーテルが心臓を押す力を数値化できる。ブダの心筋を用いた実験では、70g以上の力で心筋を押すと、心臓に穴が開いてしまうリスクが上昇する。人でアブレーションする際には、40〜50g以上の力がカテーテル先端にかかると、警告が出るように設定している。焼灼中の通電回路内のインピーダンスを測定することで、過度な焼灼が行われていないかもモニター可能である。テクノロジーの発展は、治療効果のみならず、安全性の向上にも寄与している。
11.心臓の治療なのに、食道に合併症を起こすことがある。食道は心臓のすぐ後ろに位置しており、アブレーションによる熱が伝わりやすい。軽度の食道炎を含めれば、心房細動アブレーションを実施した患者の10〜20%が食道障害を来す。極めて稀に、大きい食道潰瘍が形成され、心臓との間に連絡路ができてしまい、心房食道痩という合併症を起こす。激しい胸の痛み、高熱、脳梗塞症状を呈する。これらの症状は、アブレーション後数週間して発症するので、患者さんも医師もその症状がアブレーションに起因するものだと考えつかず、診断が遅れる原因となる。心房細動アブレーションにともなう重症合併症の一つで、重篤化すると死亡する危険性が高いので、早期発見が重要である。そのような症状があれば、すぐに担当医に相談する。医師は、この合併症を疑えば、胸部CTを実施し、診断されれば、多くの場合は外科的治療が必要である。
12.胃蠕動障害という合併症もある。食道の壁を走行している迷走神経を熱でやけどさせることで発症する。迷走神経は、胃などの消化管の勅きを調整しており、その障害により、食事をしても、胃腸の動ぎが悪く、腹部膨満感を自覚する。根本的な治療方法はなく、基本的には経過を見るしかない。多くは数カ月から半年で症状は改善する。これらの食道関連合併症を予防するために大切なことは、アブレーションの際に、食道近くの心房を焼灼しないことである。そのために手術時には、造影剤を飲んで食道の走行を確認する。どうしても食道上の心房を焼灼しなければならないときは、食道の温度を測定しながら、焼灼する。このような予防対策をとることで、現在では、心房食道痩や胃蠕動障害といった重症の合併症はほとんど起きていない。ただし、軽度の食道炎は起きている。多少の食道炎は致し方なく、完全になくすことはできない。たとえ、食道炎が発症したとしても、胃酸分泌を抑える薬で、多くは1週間以内に改善する。



yuji5327 at 06:39 

2020年02月12日

治療費以外で、患者が負うものはない。治療が成功し、洞調律が維持されたら、息切れや、脳梗塞発症の不安から解放される可能性もある。


「桑原大志著:発作ゼロ・再発ゼロをめざす心房細動治療、 幻冬舎 2016.11.15」参考になる。第3章 発作の恐怖と決別する。完治を目指すカテーテルアブレーションとは」の概要は以下の通りである。
1.カテーテルアブレーションにはいくつか注意すべき合併症がある。その合併症さえ起きないのならば、受けてみる価値はある、と考える慢性心房細動患者が少なくない。もし受けた結果残念ながら完治には至らなくても、治療前の状態が維持されるだけで、病状が悪化することはない。治療費の支払い以外で、患者が術後に負わなければならないものはない。もし、治療が成功し、洞調律が維持されたならば、慢性の労作時息切れや、脳梗塞発症の不安から解放される可能性もある。
2.外来で来る患者は、「あなたの場合は、心房細動の持続期間が10年を超えているので、成功率は50%弱です]と説明しても、そのほとんどの患者はアブレーション治療を希望している。もちろん、受けたくない患者に無理に勧めることはあってはならない。治療ガイドラインはあくまで目安で、それに忠実なあまり、患者の意向に反して治療の選択肢を狭めてしまうことは、患者の幸せにはつながらない。患者も、慢性心房細動だからアブレーションは受けられない、もう治ることはない、とあきらめてしまうのは早計である。心房細動になって20〜30年でもアブレーションを受けて、良好な経過をたどっている患者もいる。-
3.心房細動カテーテルアブレーションに年齢制限はない。患者自身がカテーテルアブレーションの有効性と合併症を理解可能なら、いくら高齢でも実施可能である。89歳の発作性心房細動患者さんにアブレーションを施行したことがある。その方は、今では90歳を超えているが、心房細動発作は治まり、元気に日常生活を過ごされている。
4.高齢者に対するアブレーション治療で問題になるのは、加齢による諸臓器の機能低下である。「全身麻酔をかけた際に、過度に血圧が低下する」「麻酔からの覚醒が悪い」「アブレーション後に体力が低下し、退院を延期する」など、若い人では通常起こらないことが、起きることがある。しかし、注意深く麻酔を実施し、短時間で手技を終了させることができれば、若年者同様、安全にアブレーションは施行可能である。
5.米国で行われた研究によると、80歳以上と未満では、心房細動カテーテルアブレーションの治療成績と合併症には差がなかった。横須賀共済病院でも、同様の調査を行ったところ、同じような結果が得られている。カテーテルアブレーションは80歳を超える高齢者でも安全に受けられる治療と言っていい。現代日本では、世界でも類をみない超高齢社会であり、80歳時点でもその後の平均余命が男性で8年半、女性では11年半という統計が出ている。80歳で心房細動のある人が、その後の不整脈による不快な症状にどう対処するか、また、脳梗塞予防に対してどう考えるかは、あくまでその人自身の考え方次第だが、少なくとも高齢だからという理由のみでアブレーションが受けられない、ということはない。
6.カテーテルアプレーションを実施し、心房細動から解放されると、脳梗塞発症率も低下するのかという命題を明らかにするために、海外で前向き試験が現在進行中である。しかし、横須賀共済病院での調査および他の研究者の後ろ向き研究では、カテーテルアブレーションで洞調律が維持できると、脳梗塞発症率も低下すると考えられる。横須賀共済病院で、アブレーショ払を行った患者を対象に、治療後の脳梗塞発症率を調べる臨床研究を行なった。発作性心房細動でアブレーションを行ったl156人を、47カ月追跡したところ、治療後に原因のいかんにかかわらず、脳梗塞を起こした人は9人いた。年次換算すると、アブレーション後の脳梗塞発症率は0・19%/年となる。1年間で1000人中、2人が脳梗塞を発症するということである。
7.同じような臨床的背景を持った心房細動の患者で、カテーテルアブレーションを受けずに通常の治療のみだったら、どの程度の割合で脳梗塞を起こすのか。日本で行われた研究では0・93%/年だった。つまり1年間で1000人中、9人が脳梗塞を発症することになる。全く別な研究なので、統計学的な比較はできないが、カテーテルアブレーションを実施すると、その後の脳梗塞の発症率は低下すると考えている。心房細動には有症候性と無症候性があります。現在のガイドラインでは、有症候性の場合にカテーさテルアブレーションが適応とされているが、アブレーションに脳梗塞予防効果があることが明らかとなると、無症候性にも適応基準が拡大されることが期待される。
8.慢性心房細動により、心臓が拡大し、心機能が低下した患者は、カテーテルアブレーションを実施し、洞調律が維持されると、ほとんどの患者で心臓は小さくなり、心機能も改善する。カテーテルアブレーションを受ける慢性心房細動患者の中には、高度に心機能が低下し、拡張型心筋症(原因不明で、心臓が著明に拡大し、心機能が低下する心筋症)に心房細動を合併していると診断されている患者もいる。そのような人に、カテーテルアブレーションを実施し、洞調律を維持して、しばらく経過を見ると、別人のように心臓が小さくなり、心機能が正常化することもある。心房細動がどれだけ心機能に悪影響を与えていたか、また、どれだけ洞調律を維持することが、心機能を改善させるのかという良い例である。



yuji5327 at 06:39 
池上技術士事務所の紹介
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池上技術士事務所(代表:池上雄二)の事業内容
以下のテーマの技術コンサルタント
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工学博士、技術士(応用理学)、
公害防止主任管理者、
騒音防止管理者の資格で
お役に立ちたいと思います。

池上湖心 プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山に師事
書象会に所属、書象会理事
審査会々員
○作品展の開催
・主宰している「さざ波会」
 作品展を毎年8月開催
(於:稲毛ギャラリー)
・土曜会(グループ展)
 作品展を毎年10月開催
(於:銀座大黒屋)
○公募展の受賞、入選
・日展入選
・読売書法展(現在理事)
 読売奨励賞
 読売新聞社賞
・謙慎展(現在理事)
 春興賞の受賞:2回
○書道教室
・学生:月曜日
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