健康

2020年09月24日

「生きたまま酵素」は、日本古来の伝統的な発酵技術をもとに、熱を加えずに作られている。穀物、豆類などの主原料の発酵食品である。


「武内徹郎(医療法人大樹会理事長)著:糖尿病気、腎機能、高血圧を大改善、ドロドロ血液をきれいに浄化、生きたまま酵素の解毒力、マキノ出版ムック、2019年9月26日」は参考になる。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.高血糖や高血圧を放置すると、糖尿病や合併症、腎臓病、脳梗塞などの大病につながるため、早めの対処が肝心である。これらの病気の引き金は、血液中の汚れだといわれる。ストレスや暴飲暴食などが続くと、血液中に余分な糖や脂肪、悪玉コレステロール、老廃物などの「毒」がたまって、ドロドロ血液になり、病気のリスクがぐんと高まる。
2.ドロドロ血液になると、全身の細胞への酸素や栄養の供給が滞り、白血球の働きが阻害され、体が本来持っている免疫機能が低下する。血液中の毒を排出して浄化する働きがあるとされるのが、酵素である。酵素が持つ血液浄化作用は、今ではすっかり周知されている。身近なスーパーや薬局などでも、手軽に酵素を手に入れられるようになった。
3.酵素を選ぶ際は、次の5つの条件を満たすことが大切である。⓵熱が加えられていないこと穀物など植物由来の酵素であることミネラルやビタミンのバランスがいいことだ分や作用、有効性が科学的に証明されていることジΦ羌ヾ悗砲茲辰導萓力の高
さが証明されていること、である。
4.そこで、「生きたまま酵素」をとることを勧める。「生きたまま酵素」は、日本古来の伝統的な発酵技術をもとに、独自に開発された特許製法によって、熱を加えずに作られている。また、穀物、豆類などの主原料を独自の特許製法で発酵・熟成させている発酵食品である。もちろん、ミネラルとビタミンのバランスも問題ない。つまり、「生きたまま酵素」は、5つの条件のうち、3つをすでに満たしている。「生きたまま酵素」の効果は、科学的にも証明されている。
5.その働きは以下の通りである。「生きたまま酵素」が体内でどれくらい高い活性力を維持しているかは、鈴鹿医療科学大学の研究チームによる分析研究で証明されている。炭水化物の消化酵素であるアミラーゼ、たんぱく質の消化酵素であるプロテアーゼ、脂質の消化酵素であるリパーゼの活性力が非常に高い。ヒトを対象にした臨床試験では、3ヵ月間で糖尿病の指標であるヘモグロビンAlcが平均0・7%、血糖値が平均52・4/dlも降下していた。体重も平均3・6垳困函顕著な結果が出ている。
6.これは、「生きたまま酵素」が血液中の過剰な糖分を活発に分解・排出していると考えられる。この働きは、糖尿病を改善するための力になる。「生きたまま酵素」の優れた血液浄化作用は、糖尿病以外にも効果を発揮する。例えば、血管機能が回復することで、脳梗塞や心筋梗塞などの発症・再発の予防にもつながる。また、血液の質が改善することで、血液中の赤血球や白血球の働きも改善する。
7.臨床試験では、赤血球の働きや機能が改善されたことで、慢性的な疲労が解消したことも報告されている。さらに、肝機能の指標でオンヨあるAST、ALT、γGTPの改善も認められた。
8.白血球の回復は、免疫力の向上にも結びつく。臨床試験では、ぜんそくやリウマチなどの、免疫系疾患の改善が認められている。最近、腎臓病と便秘などの腸内環境の悪化には、相関性があることが明らかになってきた。
9.血液は、腸管から吸収された栄養素をもとに作られている。「生きたまま酵素」という発酵食品をとることで、腸内環境が整えば、根本から良質な血液が作られる。血液の質がよくなれば、腎機能の改善も期待できる。さまざまな試験結果からも、「生きたまま酵素」が体内で高い効果を発揮するといえる。これほどのデータが揃っている酵素は、なかなか見かけない。「生きたまま酵素」を積極的に摂取し、病気に負けない強い体づくりをする。



yuji5327 at 06:38 

2020年09月23日

慢性腎臓病の患者は、国内に1330万人おり、新たな国民病ともいわれる。成人の8人に1人が当てはまる。慢性腎臓病は、誰でも罹患するリスクがある。


飯野靖彦(あだち江北メディカルクリニック名誉院長)著:慢性腎臓病は自覚症状がないまま悪化する。糖尿病、高血圧の人は特に注意、マキノ出版ムック、2019年9月26日」は参考になる。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.腎臓の障害が慢性的に続く病気を総称して、「慢性腎臓病(CKD)」と呼んでいる。現在、この慢性腎臓病の患者さんは、国内に1330万人おり、新たな国民病ともいわれる。成人の8人に1人が当てはまるから、慢性腎臓病は、誰でも罹患するリスクがある。慢性腎臓病を放置していると、腎機能が少しずつ低下し、末期腎不全(腎機能が著しく低下した状態)になり、最終的に透析治療が必要になる。透析患者の数は、年々増えており、2017年には、33万人を超えた。
2.慢性腎臓病の予防・改善のためのポイントは以下の通りである。腎臓という臓器は、背中側の腰骨の少し上に、左右1個ずつあるこぶし大(約150g)ほどの臓器である。腎臓は、ネフロンと呼ばれる特殊な構造が、約100万個集まってできている。ネフロンは、数本の毛細血管が球状に絡まったろ過装置である「糸球がるにようさいかん「尿細管」という細長い管の2つから構成されている。
3.腎臓は小さな臓器だが、血流量が多く、心臓から送り出される血液量の25%以上が腎臓に流れ込む。その働きは多岐にわたる。血液をろ過して、尿を作り、ろ過の過程で水分や糖分、ナトリウムなど、体に有益な物質は再吸収され、血液中に戻される。一方、クレアチニンや尿素など、不要な老廃物が尿として体外に排出される。このろ過機能が悪くなると、たんぱくや赤血球が尿中に溶け出したり、体中に老廃物や毒素がたまる。ほかにも、水分量などの体内バランスを取る、血圧を調節する、ホルモンを作るなど、体内環境を一定に保ち、健康を維持するうえで非常に重要な働きをする。
4.腎機能が低下すると、さまざまな弊害が生じる。しかし、腎臓は「我慢強い臓器」で、よほど悪くならない限り自覚症状として現れない。病気に気づかないうちに悪化することが多く、気づいたら透析寸前といったことが起こるのが、腎臓病の怖さである。
5.腎機能の低下を引き起こす原因には、主に次の3つがある。⓵加齢によって、腎臓の働きは徐々に衰える。年を取るほど、腎機能は自然に落ちてくる。65歳を過ぎたら、賢機能が低下していないかどうか検査値をチェックすることが必要である。⊃嫗”造魄き起こす生活習慣病の一つが、糖尿病で、高血糖状態が続く病気である。慢性的な高血糖状態によって、腎臓の糸球体の血管が障害を受けて腎機能が低下し、糖尿病性腎症を発症する。もう一つが、腎硬化症である。これは、高血圧が続くことで、糸球体やその先の毛細血管の動脈硬化が進む病気である。糖尿病性腎症とともに、年々、増加している。
6.慢性腎臓病が進行して、透析に至る人を原因別に分類すると、糖尿病性腎症(39%)、慢性糸球体腎炎(27・8%)、腎硬化症(10・3%)という順になる。糖尿病と高血圧の2つを合わせると、透析患者の5割近くに達する。糖尿病で血圧が高いと、腎臓を悪くするリスクがそれだけ高くなる。
7.賢機能の数値にも注意を払う必要がある。2位の慢性糸球体腎炎は、腎臓自体の病気で、糸球体に慢性的な炎症が起こっている状態を総称して、こう呼ぶ。いろいろある病気のうちでは、1gA腎症が最も多く、半数を占める。
8.慢性腎臓病かどうかの診断基準は、次の2つである。⓵尿検査で尿たんぱくや血尿などがある、もしくは、画像診断で腎臓に障害が認められる。⊃嫗,瞭きを示す推算糸球体ろ過量(eGFR)が60未満で、腎機能低下がある。この条件のいずれか、または、両方が3ヵ月以上続いていると、慢性腎臓病と診断される。糖尿病の人は、同時に「尿アルブミン値」を調べる。尿アルブミン値は、尿たんぱくよりも早く症状を反映する。尿アルブミン値を調べれば、より早期に発見ができる。
9.eGFRを調べるには、血液検査による血清クレアチニン値を用いた計算式によって数値を求める。血清クレアチニンとは、血液中にある老廃物の一種で、本来であれば尿へ排出されるが、腎機能が低下すると、尿中に排出されずに血液中にたまる。血清クレアチニン値が高いということは、腎臓のろ過や排出がうまくいっていないことを示す。
10.慢性腎臓病は、その重症度に応じて、ステージ1からステージ5までの段階に分ける。その指標の1つとなるのが推算糸球体ろ過量、eGFRで、腎臓にどれくらい老廃物を尿へ排出する能力があるかを示す値である。この値が低いほど、腎臓の働きが悪いということになる。検査の結果、慢性腎臓病と診断された人は、自分の腎臓がどの程度悪くなっているかを知ることが大切である。腎臓病を治療するうえでの柱は、原因疾患の治療、生活習慣の改善の2つである。
11.まずは、ご自分の病気の原因を把握する。腎臓自体の病気があるなら、腎臓病は、生活習慣によって、改善もすれば悪化する。生活習慣病自体が、原因疾患となるケースが非常に多いので、今日から積極的に生活を変える。
12.腎機能を見る血液検査
クレアチニン(Cre): 男性0.6〜1.1(mg/dl,女性0.4〜0.8(mg/dl)
アルブミン: 3.9〜5.2(g/dl)
尿素窒素くBUN): 8〜21(mg/dl)
尿酸: 2.5〜7.0(mg/dl)
カリウム(K): 37〜4.8(mEq/l)
カルシウム(Ca): 8.7〜10.1(mg/dl)
リン(P): 2.8〜4.6(mg/dl)
ヘモグロビン(Hb): 男性13.0〜17.0(g/dl),女性11.3〜15.0(g/dl)
Ph: 7,38〜7.42
シスタチンC: 男性0.63〜0.95(mg/l),女性0.56〜0.87(mg/l)


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2020年09月17日

家庭血圧は一般には、診察室で測るよりも低い値のことが多く、家庭血圧での高血圧基準は135/85以上と、診察室血圧での基準より5低い値である。

「楽木宏実(阪大教授)著:高血圧:血圧高めから始める血圧管理、學士會会報No.944(2020-)は参考になる。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.130を超えると血圧高め、という言葉をテレビで見ることがあるが、高血圧という病気の基準はどのように決められるのか不明の人も多い。日本高血圧学会は、2019年に高血圧治療ガイドラインを改訂し、血圧高め領域の名前を、正常高値血圧から高値血圧に変更した。高血圧の診断と治療について、新しいガイドラインの考え方は以下の通りである。
2.血圧とは上腕の動脈にかかる圧力を血圧として測定する。心臓が収縮した時の圧力を収縮期血圧・最高血圧・上の血圧などと呼ぶ。心臓が収縮した時には弾力のある太い動脈が押し広げられ、心臓の拡張期にこの太目の動脈が元に戻ってその力で体の末梢に血液を送り出す。この特に生じる圧力を拡張期血圧・最低血圧・下の血圧などと呼ぶ。動脈が硬くなると心臓収縮期に十分動脈が膨らめないため拡張期血圧は低下する。動脈硬化が進んだ人では収縮期血圧だけ高く、拡張期血圧はむしろ低くなる現象が起きる。
3.若い人の高血圧は上も下も高く、高齢者の高血圧は上だけが高い場合が多いのはこの理由である。テレビのコマーシャルで上の血圧の130だけ示しているのはこれが理由と思われる。血圧の単位は、水銀柱の高さで示すことが慣例になっており、単位はmmだが、単位を省いて言う。血圧値は、上の値/下の値のように、問にスラッシュを入れて表現する。
4.平成30年の国民健康・栄養調査によれば、日本人の20歳代の人の平均は、男性116.8/74.1、女性109.5/69.1である。元気で最も活動性が高い20歳代の血圧は、生体にとって十分な圧力なのだろうと思われる。血圧分類でも、正常血圧は120/80未満である。同じように50歳代の人も元気で活動性が高い年代だが、血圧の平均は男性134.1/86.8、女性126.9/80.6である。男女とも正常血圧の範囲を大きく超えているので、みんな高いのだから心配ないというのは大きな誤りである。検査の基準値を考える時には、正常と思われる人の平均と標準偏差を基に外れ値にある人たちを異常とすることが一般的である。
5.高血圧は正常範囲を超えて血圧が高い集団は、血圧が高いほど指数関数的に脳心血管病で死亡する確率が上がることがわかっている。日本人7万人を長期にフォローしたデータによれば、40-64歳の集団で血圧が120/80未満の人と比較した場合、1年間に脳心血管病で亡くなられる危険度は、血圧が120-39/80-89で既に約2倍になる。みんなが高めだから自分も大丈夫ではなく、みんなが危険な方向に向かっているということである。さらに、それ以上に高い血圧だと、危険度は140-159/90-99で約3倍、160-179/100-109で約5倍、180/110以上で約9倍にも上昇する。
6.日本のガイドラインでは、高血圧の基準は140/90以上である。上の血圧と下の血圧のいずれか一方でも基準を超えれば高血圧である。120/80を超えれば少しずつ危険性が増すのに、140/90としている理由は、降圧薬の治療対象や治療目標との関係がある。古くには、160/95以上を高血圧としていた時代もあるし、米国では2017年に130/80以上を高血圧と診断するように厳格な方向に変更した。あくまでも、その時代の科学的エビデンスやそれぞれの国における医療体制を考慮して決定される。
7.現在の日本と米国のガイドラインの高血圧基準の狭間にある130−139/80―89の人、まさに血圧高めの人に、日本のガイドラインでは、まずは生活習慣修正をして130/80未満を目指すことを推奨している。既に降圧薬治療中の場合でも、このレベルからさらに下げるべき人たちにおいては、できるだけ生活習慣修正を強化するように推奨している。ただし、いずれの場合も、生活習慣修正だけでだめな場合には降圧薬の開始や増量を認めている。
8.特に、糖尿病を合併した人のように高血圧以外のリスクを抱えている人については降圧薬を用いても積極的に降圧すべきである。すなわち、血圧高めの人たちも、薬物治療が必要な状態であれば高血圧として扱うということである。
9.日本は、家庭血圧計の普及が進んでおり、平成22年国民健康・栄養調査では、高血圧を指摘されたことのある人の71.6%、降圧薬治療中の人の77.0%が最近一年間に家庭で血圧を測定したことがあると答えている。家庭血圧は一般には、診察室で測るよりも低い値のことが多く、家庭血圧での高血圧基準は135/85以上と、診察室血圧での基準より5低い値である。診察室では高血圧だが家庭では正常の人がいて、白衣高血圧と呼ぶ。診察室でのドクターの白衣などの環境が血圧上昇に作用するという例で、脳心血管病のリスクは正常血圧の人と同程度とされ、経過を見ればよい。
10.一方、診察室では正常だが家庭では高血圧の人がいて、仮面高血圧と呼ぶ。診察室でも家庭でも高血圧の人と脳心血管病の危険度が同程度に高いのにドクターの前では正常のように仮面をかぶって隠しているという意味である。職場でずっと血圧が高い人もこのタイプに含まれる。家庭血圧は、診察室血圧よりも脳心血管病発症の危険度をより良く予測できることがわかっており、診察室血圧と家庭血圧が大きく異なる時は、診療の判断にも家庭血圧を優先して用いる。家庭血圧が上昇しだしたら本当に危険ということである。
11.高血圧の原因は、大雑把に言うと、遺伝的な因子が半分、不適切な生活習慣の因子が半分である。自分で対処可能な生活習慣について、高血圧では何といっても食塩の過剰摂取が重要である。日本人の平均の食塩摂取量は一日あたり、男性11.0g、女性9.3gだが、高血圧の人の管理目標は食塩6g/日未満なのでかなり取り過ぎである。6g未満への減塩が降圧に有用であることは、2019年の高血圧治療ガイドライン改訂において詳細に検討した結果が示されている。
12.減塩のコツは色々あるが、本人が意識することが大事である。例えば、包装された加工食品には栄養成分表示が義務付けられており、食塩相当量が記載されている。1日食塩摂取量を尿の中のナトリウムなどを測定して推定する方法もあります。
13.血圧を下げる降圧薬は、副作用の少ない薬剤が多数使えるようになっている。主要降圧薬と呼ばれるものが5種類あり、それぞれの種類に多くの薬剤がある。5種類は、カルシウム拮抗薬(末梢血管拡張)、アンジオテンシン変換酵素阻害薬およびアンジオテンシン脅容体拮抗薬(昇圧ホルモンであるアンジオテンシン兇了裟戸淦・作用阻害)、サイアザイド系利尿薬(ナトリウム排泄促進)、β受容体遮断薬(心収縮や心拍の抑制)である。ガイドラインでは、個々人が合併している病気によってより積極的に使用すべき薬剤が定められている。特にそのような病気がない場合は、β受容体遮断薬以外のいずれかを最初に使い、血圧が目標に達しなければ他の種類を順次組み合わせて使う。
14.2019年の高血圧治療ガイドライン改訂において最も深く検討された臨床的な疑問だった。これに応えるべく多くの過去の論文を系統的に検索・解読し、それらを統合的に解析するメタ解析を行って降圧目標を定めまた。一般に、74歳以下では130/80未満、75歳以上では140/90未満を降圧目標とすることが推奨されている。2014年のガイドラインの時よりも降圧目標はより低い値になったが、その方向性を後押しする重要な臨床研究が報告されたことが要因である。
15.高血圧は日本における脳心血管病死亡の最大の要因であり、年間約10万人が高血圧により死亡している。高血圧は、サイレントキラーともよばれる疾患で、症状がないことも積極的な治療を妨げる要因になっている。だからそ、予防にも治療にも自分の血圧を知ることが大事で、家庭血圧は自分で知ることができる簡単な指標である。家庭血圧が125/75を超えてきたら血圧高めの危険信号、135/85を超えてきたら降圧薬治療も必要な危険レベルである。血圧高めから積極的に生活習慣を見直して健康長寿を目指そう。



yuji5327 at 06:48 

2020年09月13日

あるとき、スペイン風邪は突然終息した。考えられるのは、集団免疫である。感染者の割合が6割から7割に達すると、新規感染者が減り、感染していない人が感染しにくくなる状況を指す。



「池上彰著:知らないと恥をかく世界の大問題11、KADOKAWA 2020.6.10」
は参考になる。「第5章 グローバル時代の世界の見えない敵」の印象に残った部分の概要の続きを自分なりに補足して自分のコメントもカッコ内に付記して纏めると以下のようになる。
1.どんなウイルスだったか。1999年に『米国科学アカデミー紀要(PNAS)』に掲載された論文によると、米軍病理学研究所(AFIP)のチームが、アラスカの永久凍土層に埋葬されていたイヌイットの遺体から採取したサンプルからウイルスを検出することに成功した。その結果、鳥インフルエンザのウイルスだったものが、豚に感染し、それから人間に感染して、「人から人」へと感染を広げるウイルスに変異したと見られている。
2.アメリカで発生した理由は、アメリカの最初の感染者の兵士の自宅近くで豚が飼われていて、そこから感染したという説もある。もうひとつの説は中国由来である。当時、大陸横断鉄道をつくるために中国から大勢の労働者がアメリカに渡っていたので、中国からという説である。当時、大勢の中国人労働者がヨーロッパで働いていたので、そこから感染が拡大したという見方もある。中国由来が証拠となるのが当時、日本で流行っていた「相撲風邪」である。当時、台湾は日本の領土で、日本の相撲力士が台湾巡業中に風邪の症状でバタバタと倒れ、巡業が終わって本上に戻ってきたら今度はそれが本土で広がった。
3.あるとき、スペイン風邪は突然終息した。考えられるのは、「集団免疫」というものである。感染者の割合が6割から7割に達すると、新規感染者が減り、結果的に感染していない人が感染しにくくなるという状況を指す。スペイン風邪も、それで終息したという見方である。もうひとつは、人間から人間への感染を続けていくうちに無害のウイルスに突然変異したという説である。原因は不明のままである。第1次世界大戦中という特殊事情があったので、人類を脅かすパンデミックとなった。いまのようなグローバル時代にはさまざまなウイルスが世界を席巻する。人の往来がなかったころなら「そこだけの風土病」で終わったものが、飛行機や船であっという間に世界へ広まる。人類は新たなリスクと向き合わなければならなくなった。
4.新型コロナウイルスが、敬度な宗教心によって感染を広げているという皮肉な現実がある。東南アジアのマレーシアでは、感染者の増加が問題になっているのにイスラム教徒の大規模な集団礼拝が開かれ、ここに出席したインドネシアの人が帰国後に発症した。インドネシアから連絡を受けたマレーシア政府が調べた結果、この集団礼拝で集団感染が発生していたことが判明した。また、パキスタンでは集団礼拝を禁止したところ、それに抗議するイスラム教徒たちがモスクに押し寄せ、禁止が有名無実になり、感染が拡大している。アメリカでも教会が礼拝を強行しているところがあり、バージニア州にあるキリスト教会の牧師が死亡したことを教会が発表している。この牧師は説教の中で、「神はこの恐ろしいウイルスよりも大きいと固く信じる」と述べていた。さらにイスラエルでは、ユダヤ教の教義を忠実に守って集団礼拝をしている超正統派と呼ばれる人たちは、テレビもインターネットも見ないため、政府の注意喚起が届きにくく、政府が集会の自粛をよびかけても応じていないので、多数の感染者が出続けている。信仰心だけではウイルスに勝てない。
5.新型コロナウイルスの感染者は最初に中国で発生したことから、アメリカではアジア系女性が相次いで襲われる事件が発生した。ニューヨークでは、マスク姿の韓国人女性が「病気の女」などと暴言を浴びせられ頭を殴られたり、逆にマスクをしていないという理由で、20代の韓国人女性が暴行されたりという被害に遭った。日本人も標的に。パレスチナ自治区でパレスチナのために働いていた日本人女性が「コロナ、コロナ」とからかわれ、その様子をスマートフォンで撮影するふりをしたら、いきなり髪の毛を引っ張られるなどの嫌がらせを受けた。フランスでは、パリ郊外にある日本料理店が「コロナウイルス、出て行け」という差別的な落書きをされた。ドイツにおいても、サッカー・ブンデスリーガの試合を観戦に訪れていた日本人グループが、試合開始15分の段階で警備スタッフから強制退場を求められた。
6.著者は、まだ感染者が拡大する前にキューバにテレビのロケで訪れたが、我々テレビクルーを見たキューバの女性たちが、私たちを指して「コロナ、コロナ」とはやし立てた。悲しい経験だった。横浜港に入港し、集団感染が確認されたクルーズ船のイメージが世界に広まり、新型コロナウイルスのイメージが刷り込まれた。思い出すのが、「黄禍論」という黄色人種に対する人種差別である。19世紀から20世紀にかけて、欧米で中国人や日本人などの黄色人種に対する差別があった。日清戦争や日露戦争での日本の勝利を見た白人たちが、「黄色人種の脅威」を訴え、差別が広がった。新型ウイルスパニックでまた黄禍論が復活したような格好である。
7.横浜中華街の煮舗料理店には中国人を中傷する手紙が送りつけられた。差別は日本でも起きている。特定の国や地域の出身者であることのみを理由にヘイト行為を行う人たちが後を絶たない。14世紀にヨーロッパで黒死病(ペスト)の感染が広がると、ユダヤ人が迫害された。当時は流行の原因がわからず、ユダヤ人地区だけにペストの患者が出なかったの「ユダヤ人が井戸に毒をまいたからだ」などという噂が広まった。ユダヤ人が虐殺されることになった。ねずみのペストは鼠の感染症で鼠につくのみが媒介する。ユダヤ人街は教義に則って清潔に保ち、猫を飼っていたので鼠が寄りつかず、ペストにかからなかったの。人間はこうした偏見とも闘っていかなければならない。危機に直面したとき、その人の本質があぶりだされる。


yuji5327 at 11:18 

2020年09月12日

スペインは中立国で、報道管制がない。スペインの国王が風邪にかかったことがニュースになり、「スペイン風邪」と名付けられた。スペインで発生したわけではない。


「池上彰著:知らないと恥をかく世界の大問題11、KADOKAWA 2020.6.10」
は参考になる。「第5章 グローバル時代の世界の見えない敵」の印象に残った部分の概要の続きを自分なりに補足して自分のコメントもカッコ内に付記して纏めると以下のようになる。
1.WHOのテドロス・アダノム事務局長はついに、「パンデミックと言える」と述べた。パンデミックとは、日本語にすれば「感染爆発」。WHOが定めている感染症のフェーズ(段階)というのがあって、エピデミックは局地的な感染症の広がり、パンデミックは世界的な大流行を意味する。
2.感染が広がったイタリアでは特別な理由がない限り全土で外出禁止。保健省次官が感染したイランでは、刑務所での集団感染を防ぐため受刑者約7万人を一時釈放した。観光大国フランスも生活必需品以外の全店を休業させ、不要不急の外出を禁止した。日本でも全国の小中高校が休校となり、多くのイベントが開催の延期や中止に追い犠まれる異例の事態となった。各国が危機対応に追われているが、世界恐慌を心配する声も強まっている。
3.過去にはウイルスが突然変異をして世界が大きく変わったり、そもそも歴史が変わったりしたこともある。そういう観点で新型ウイルスの流行を見ておく。今回の場合、コロナウイルスというありふれたウイルスが突然変異をしたものといわれている。
4.コロナウイルスとは、ウイルスの本体が球形で、表面にいくつもの突起があり、王冠のように見えることからコロナウイルスと名づけられた。コロナとはラテン語で「王冠」、ウイルスはラテン語で「毒液」を意味し、冬場、いわゆる普通の風邪が流行しているときの35%くらいの人がこのコロナウイルスによる風邪だといわれている。インフルエンザウイルスがインフルエンザの病原体であることがわかった。インフルエンザで大騒ぎしなくなったのは、ワクチンや治療薬ができたからである。
5.従来のコロナウイルス自体はそれほど恐れるものではない。厄介なのが、「突然変異」である。ウイルスは細胞を持っていない。遺伝子がタンパク質で包まれているだけの構造である。生き物とは細胞を持っているものをいう。細胞があるものに関しては抗生物質が効く。抗生物質が細菌をやっつけてくれるが、ウイルスは細胞を持っていないので抗生物質が効かない。だから、ウイルスは生き物かそうでないかという議論がある。細胞が持っているDNA(デオキシリボ核酸)やRNA(リボ核酸)の増殖機構を乗っ取ってウイルスを増殖させる。つまり自分のコピーをつくるが、その過程でコピーミスが起きる。これが突然変異である。ウイルスは、コピーミスがあっても、ヒトの細胞のように修復されたり、細胞死したりすることもなく、そのまま違った遺伝情報を伝えるウイルスが誕生する。
6.この突然変異の中で、ときどき非常に強いウイルスが生まれてしまう。こうした過程で生まれたものにSARS(重症急性呼吸器症候群)やMERS(中東呼吸器症候群)がある。今回の新型コロナウイルスによる感染症は「COVID-19」と名付けられ、2002年から2003年に中国でカントン大流行したSARSと症状などが似ている。SARSは中国広東省でコウモリのコロナウイルスがヒトに感染したものと考えられている。感染した中国人が香港へ移動し、ホテルのエレベーターのボタンを押した。その後、同じフロアに宿泊していた別の国の観光客がそのボタンに触れたことで感染が広がった。感染者が世界各地の自分の国へ帰ることで爆発的に広まった。当初、中国はこれをひた隠しにした。国内でも感染を食い止めることができず爆発的に広がった。多数の患者と死者が出て、当時の胡錦濤国家主席の威信が大きく崩れた。SARSはそれまで絶大だった胡錦濤の力が急激に弱まるきっかけになった。
7.習近平国家主席は当時の失敗に学び、情報がそれなりに発表されたが、全部がすぐにオープンになったのではない。習近平国家主席は2020年1月20日になって「全力で感染防止に取り組まなければならない」と指示を出した。それでやっと現場が正確な数字を出すようになった。それまでどれだけ情報が隠蔽されていたか、独裁国家の弊害です。私たちは、こうした独裁国家ともつきあっていかなければならない。
8.新型ウイルスによるパンデミックが本当に危険だということがわかったのが「スペイン風邪」である。1900年代の初頭、世界中で大流行し、日本だけでも39万人―45万人死んだという推定もある。第1次世界大戦を終わらせた大きな要因はスペイン風邪だった。当時は風邪とインフルエンザの区別がついていなかったので、インフルエンザもみんな「風邪」と呼ばれた。第1次世界大戦の泥沼の中、スペイン風邪が両軍の兵士に広がった。アメリカ軍にもフランス軍にも、敵対していたドイツ軍にもスペイン風邪が蔓延しました。死亡例のほとんどが65歳以下で、15〜35歳の健康な若年層における死亡例がもっとも多かった。元気な若い兵士が次々に倒れて死んでいった。ところが戦争中、「わが軍の兵士が風邪にかかってバタバタと死んでいる」などという事実は極秘事項で、ひた隠しにした。
9.当時スペインは中立国だったので、報道管制などない。スペインの国王が風邪にかかったことがニュースになり、「スペイン風邪」と名付けられた。スペインで奇妙な風邪が流行っていて国王もかかったが、実際にはスペインで発生したわけではない。そもそもどこで生まれたのかについては主に2つの説がある。ひとつはアメリカという説である。ヨーロッパの紛争には関与しないという「モンロー主義」を捨て、第1次世界大戦にアメリカが参戦することになり、ドイツに宣戦布告した。アメリカ中から若者が集められ、集団で軍事訓練を受けた。広い屋根の下で集団生活をする中に患者が紛れ込み、そのまま船で大西洋を渡ってフランスへ。船の中で次々に兵士に感染し、フランスに上陸すると、フランスでも感染を広げ、その後ドイツからヨーロッパ中へと広がった。


yuji5327 at 06:39 

2020年07月08日

人間,皆あの世に旅立つので、生存率は0%、死亡率は100%、「率」だけではなく、生存年齢、死亡年齢にも目を向けるべきで、がん死容認論もこの考えに立つ。

「小林博(公益財団法人札幌がんセミナー理事長・北大名誉教授)著:がんの年齢別特性を考える、十分に齢老いてからがんで逝こう、學士會会報No.943(2020-)」は参考になる。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.「がんで死ぬのも悪くないね」という声を耳にする。「心筋梗塞や脳卒中で突然この世を去るのに比べてがんで逝くのは必ずしも悪くはない」ほどの意味である。がんならば家族や親しい人達とのお別れも出来る。過去をゆっくりと振り返り、思い出に浸り、人生を総括する余裕もできる。がんが憎悪と恐怖の的だった時代と比べると昔日の感がある。自分もこの「がん死容認論」に賛意を表したいが、前提条件は「高齢者のがんによる死であるならば悪くはない」といい換えたい。がんがどの年齢で出てきたかによって、がんそのものの性質だけではなく、がんによって受ける家族や社会の影響にも非常に大きな違いがある。
2.高齢者といっても、85歳以上、とくに「超高齢者」(90歳以上)ががんで逝くのはもはや、否定的なイメージのものではない。むしろ理想的な亡くなり方といえるかも知れない。この人達が「がんで死ぬのも悪くない」となる。
3.わが国の「がん年齢」は高齢化している。男性のがんの死亡年齢は次第に高くなっている。1950年にわが国民は60歳でがんで亡くなったのに50年後の2000年には凡そ70歳で亡くなっている。その後もこの死亡年齢はどんどん高くなって、最近の2018年の時点では76.2歳となっている。女性も同じで、1950年頃には平均58歳ぐらいでがんで亡くなったが、2000年には72歳、2018年には77.2歳と延びている。がん死亡年齢は男女ともこれからも高くなって、やがて80歳を越え、またいつの日にか85歳も越えていくであろう。
4.わが国ではがんについて論じるときに、このような「がんと年齢の関係」に触れることは少ない。がん治療の効果を見るときなど一般的に「生存率」や「死亡率」で語られることが多い。人間はだれ一人例外なくあの世に旅立つので、生存率は0%、死亡率は100%となる。そこで「率」だけを気にするのではなく、生存年齢、死亡年齢といった「年齢」にも目を向けるべきである。がんで逝くとしても、何歳で亡くなったかということである。"がん死容認論"もこの考えに立っている。がんはすべての年齢の人に見られる。ただし、いくつの年齢のときのがんか、子どものときか、思春期か、結婚して子どもが生まれて間もない頃か、または社会の中核になって働く40〜60歳のときか、70、80歳の高齢者、さらに90歳以上の超高齢者になってからか、その意味合いには非常に大きな違いがある。
5.人の体のなかでがんがいつから始まったのかは正確にはわからない。がんと診断されて初めて突然、がん患者になる。そのときの年齢が「罹患年齢」ということになる。罹患年齢と死亡年齢の関係は、「死亡年齢が高くなってきた」のは医学・医療の進歩によるところが非常に大きいが、それだけではない。罹患年齢と死亡年齢の推移を重ねてみると、罹患年齢、死亡年齢ともに年次が進むごとに高くなっている。
6.2つの調査は年代が違うし、調査期間も母集団も違うので単純に比較は出来ないが、がんの死亡年齢が高くなってきた主な原因は、罹患年齢そのものが高くなった結果である。計算をすると、死亡年齢が高くなった原因に占める罹患年齢の高齢化の影響は、男女を一緒にまとめると73%になる。残りを医学・医療によるものとすると、その影響は27%である。では罹患年齢が高くなってきたのは、世のなかの暮らしが豊かになって、がんへの関心が高まり、その原因になるようなものを遠ざける余裕のある社会になったことである。根本的には、人間がみんな長生きするようになり、日本が超高齢社会になってきたからである。
7.65歳以上は高齢者と定義されている。同じ高齢者といっても65歳と85歳ではかなり大きな違いがある。個人差もある。一概に言えないが、高齢者を年齢別に細かく見ると現在、85歳以上のがん死はすべてのがんの28.3%です(九卜歳以上の区分けがないので八十五歳以上として一括処理されています)。ヒ十五〜八十四歳の高齢者のがんはおおよそ三四%ですので、八十五歳以上を含め七卜五歳以ヒのすべての高齢者のがんを合わせますと全体の62.28%になる。65歳を高齢者というのには少し早すぎると思うが、65歳以上のすべての高齢者のがんをまとめると86.92%となる。がんイコール高齢者といわれて当然である。
8.死への葛藤と受容死への恐怖には恐らく年齢は関係ない。高齢者ががんに罹った時の人の心境は、不老不死を願うのが正直な気持ちである。生あるものは必ず死があることは理屈では知っていても、いざとなるとやはり死にたくはない。この死にたくない気持ちと、いずれ死ななければならないとの思いの狭間のなかで心の葛藤が続く。そうした心のなかのせめぎ合いにもやがて決着の時を迎える。年齢を重ねるうちに身に付いた心の訓練の賜物というべきか、穏やかに死を受け入れる境地になってくる。特に天寿といわれるまで生き延びた90歳以上の人にはこうした豊かな人生究極のゴールに、より容易に到達できる。それには自分を長い間生かしてくれた大いなる力に対する感謝の気持ちが大きく寄与する。
9.高齢になる前の働き盛りの中高年(40歳〜64歳)のがんも存在する。この年代の人のがんはすべてのがんの12.4%である。(2018年の人口動態統計)。65歳以上hの高齢者に比べればとくに高い比率ではないが、家族にとっても社会にとっても極めて深刻で重大な意味がある。40〜64歳の年齢の人達は労働の担い手、つまり人生の働き盛りの人達である。子どもが未だ小さく、家族扶養の責任も重い人達が大部分である。到底、死を受け入れる境地にはなれない。子ども達が一人前になるまでは頑張りたいと思う。職場との関係も気になる。がんの告知を受けショックの余り、がん治療を始める前にすぐに職を辞めてしまう人も少なくない。仕事を辞めないまでも志半ばにして逝かねばならぬとしたら、その無念さは筆舌に尽し難い。本人は勿論、残された家族にとっても残念無念の極みであり、お気の毒な限りなのです。「がんで逝くのも悪くないね」なんていえたものではない。社会的損失も極めて大きい。この年代のがんはなんとしても克服しなければならない。
10.さらに若く、15歳から39歳までの「人生これから」の若いAYA世代(思春期〉と若年成人の人達ががんで逝くのも極めて辛いものがある。この世代のがんはわが国すべてのがんの0.6%だから頻度としてはかなり少ないが、人生始まったばかりのもっとも生き生きした一番大切な年齢の人である。この世代のがんは、いままで余り注目されてなかったが、悲劇解決へ向けての努力が最近ようやく高まってきた。
11.子どものがん(0〜14歳)では、学校の生徒の長期欠席の1つは小児がんによるものである。小児がんは決して多くなく、全てのがんの0.08%であるが、少ないからといって軽く見てはいけない。この世に生を受けて間もない子どものがんは、両親をはじめ家族の皆さんにとって心の苦しみは痛烈なものである。小児がんは、大人のがんとは全く異質のもので、小児には大人で頻繁に見られた肺がんとか胃がんというものはなくて、白血病、リンパ腫とか脳・神経のがんが多い。小児は発育途上であるために、生体が放射線療法、薬物療法による影響を敏感に受ける。がんが治ったあと何年も経ってから、子どもの成長、発達、生殖機能などに、何らかの変調を起こすことがある。二次がんといって、新たながんが出て来ることもある。
12.65〜74歳のいわゆる前期高齢者はまだ現役で働いている方も少なくない。この年齢のがん死はやはり早すぎる。働き盛りの年齢(40〜64歳)では絶対にあってほしくない。この年齢層の46000人ほどの方が毎年がんで亡くなっている。75〜84歳はまだ早すぎる。少なくとも85歳以上、出来れば90歳以上の「超高齢」になってからなら何とか許されるかと思う。禁煙やウォーキングなど身体運動によるがん予防は高齢者にも効果がある。90歳、100歳になって「天寿がん」で大往生できる時代が近い将来くると期待されている。



yuji5327 at 06:57 

2020年07月07日

ヒトのY染色体の退化は現実に進んでおり、実際に精子の劣化にもかかわっている。乏精子症や無精子症の5〜15%の原因がY染色体の異常である。

「松田洋一(名古屋大学大学院生命農学研究科名誉教授):驚きの性の進化史、學士會 7ALUMNI 2020」は面白い。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して自分のコメントもカッコ内に付記して纏めると以下のようになる。
1.性染色体とは、「雌雄が存在する生物において、雌と雄の間で異なる形や数を持つ染色体、あるいは雌と雄の違いを作りだす染色体」と定義される。ヒトは23対の染色体を持ち、そのうち1対のみ男女間で組み合わせが異なる性染色体はX染色体とY染色体と呼ばれる。精巣を作ることを決める性決定遺伝子が存在するY染色体を持てば男性(XY型)に、持たなければ女性(XX型)になる。
2.2002年2月のNature誌に、「性の未来」と題する論文が掲載された。それは、ヒトのY染色体は退化の一途をたどり、やがてY染色体は消失してしまうという衝撃的なものだった。このトピックスはマスメディアでも大きな話題となり、「女と男」と題するNHKスペシャルシリーズでも取り上げられた。ヒトのY染色体の退化は現実に進んでおり、実際に精子の劣化にもかかわっている。乏精子症や無精子症の5〜15%の原因がY染色体の異常であることがわかっている。
3.「ヒトのY染色体はこのまま退化を続け、男性はいつか地球上から消えてしまうのか」という問題について、性決定様式の多様性やY染色体の進化に関する最近の研究成果に基づいて考えてみる。ヒトは雄優性のXY(♂)/XX(♀)型の性染色体構成を持ち、鳥類や爬虫類のヘビ類では雌優性のZZ(♂)/ZW(♀)型の性染色体で雌雄が決まる。
4.ミツバチやアリなどの社会性昆虫では、雌雄は性染色体で決まらず、女王の胸先三寸で決まる。女王が卵を産む際、精子が蓄えられた貯精嚢付近を卵が通過するときに貯精嚢を開いて精子と受精すれば二倍体の雌が生まれ、開かなかった場合、卵は未受精卵のままで産み落とされ、それらが単為発生すると一倍体の雄になる。
5.動物には、遺伝ではなく生息する場所の温度や集団の構造によって性が決まるものもいる。例えば、ホンソメワケベラという魚は、集団の中で番大きな個体が雄で他の個体はすべて雌である。そのため、雄がいなくなれば一番体の大きな雌が雄に性転換する。一方、クマノミでは雌と雄が1匹ずついるだけで他の個体は決まった性を持っていない。そのため一番大きな雌がいなくなれば雄が雌に性転換し、性別のない個体の中で最も大きな個体が雄になる。多くの魚類やカメ類、そしてワニ類のすべての種では、孵卵期の環境温度の違いによって雌雄が決まる。
6.このように、動物は驚くほど多様な性決定様式によって雌と雄を生み出し、それを種の生き残り戦略として用いてきた。これらの性決定様式の多様性は、進化の偶然性と必然性が複雑に絡み合って生み出された進化の産物といえる。
7.ヒトのY染色体はどのようにして生まれ、現在の姿に変化してきたか、その進化の歴史はY染色体が持っ遺伝子に刻まれている。Y染色体とX染色体はもともと1対の常染色体対に由来し、一方の染色体が精巣の形成を決める性決定遺伝子を獲得したことによって雄特異的な性染色体、すなわちY染色体が誕生したことがわかる。なぜY染色体は一方的に退化の道を歩んでいったのか、それはY染色体がX染色体とは異なり、相方のいない一人ぼっちの染色体であることが原因である。X染色体を2本持っ女性では、ぺアとなるX染色体問で遺伝的組み換えが起こるので、突然変異によってX染色体が傷つき遺伝子が壊れても、もう一方に正常な遺伝子コピーがあるため、その情報をもとに異常なものを正常なものに胃き換えて、もとの遺伝子に戻ることができる。
8.ところが、Y染色体には相方がいないことから、細胞分裂によってDNA複製にエラーが生じたり、さまざまな外的な要因(放射線、紫外線、さまざまな化学物質、活性酸素など)によってDNAが傷っいた場合、身の安全を保障するスペアがないため、その傷を除去することができず、遺伝子に異常(突然変異)が生じることになる。そして、その異常を持ったY染色体が精子を介して次の世代に伝えられていく。そうすると、傷つき機能を失った遺伝子は、無用の長物としてY染色体からしだいに失われていくことになる。
9.その結果、Y染色体はどんどん削り取られ、X染色体には約1,100個の遺伝子が存在するのに対し、現在のヒトのY染色体には機能を持っ遺伝子が30個ほどしか残っていない。しかし、ヒト、チンパンジー、アカゲザルのY染色体のゲノムDNA配列の比較から、男性の生殖機能にかかわる重要な遺伝子は、最初にXY染色体間の分化が起こった2億4,000万〜3億2,000万年からずっと変わることなく残っている。
10.この結果は、今後ヒトのY染色体の劣化が進んでも、そう簡単には重要な遺伝子は失われず、Y染色体が消滅することはないことを示している。このように、ヒトのY染色体はしだいに退化し、やがては消えてしまうかもしれない運命を背負いながら、進化を続けてきた。ヒトは一夫一妻制という結婚形態を獲得したことによって、乱婚のチンパンジーにみられるような精子間競争がなくなり、精子の劣化を促進するという厳しい現実を受け入れることになりました。さらに、最近の生殖補助医療の発展によって、乏精子症の人や成熟した精子を作れない人でも、顕微授精法を用いて人為的に精子を卵:Fに注入してやれば、子供を得ることが可能になった。
11.このように、生殖補助医療技術の進歩にともない、生殖にとって有害な遺伝子異常がヒトの集団に残されるため、ヒトの精子やY染色体の劣化は、今後さらに進んでいくことになる。そして、生殖補助医療に頼らなければ次世代の子供を残せない、生殖補助医療に依存した脆弱なヒトの社会が形成され、それは世代を重ねるごとに加速していくことが予想される。
12.この問題は、何十万年、何百万年先にはヒトのY染色体が消えてしまうかもしれないという、遠い先の漠然とした未来を危惧することよりもはるかに現実的かつ切実であり、そしていま、私たちが直面している問題点といえる。




yuji5327 at 06:29 

2020年06月23日

各地域に固有の経済活動や文化があるように、脳の中の個々の領域は他の多くの領域と連携しつつ固有の機能を果たしている。


「藤田一郎(大阪大学教授)著:多様な心の機能は脳の中でどう割り振られているか? 週刊ダイヤモンド 2020.06.27」は面白い。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.心の山来事は多岐にわたる。感覚、知覚、運動から、感情、記憶、睡眠、さらには言語、感謝、思いやり、自己意識といったものまで、さまざまである。いったい、この多様な心の機能は脳ではどのように割り振られているのか。異なる機能は脳の異なる場所が分担しているのか、それともこれらの機能のそれぞれを脳全体が一丸となって実現しているのか。
2.異なる心の出来事は脳の異なる場所によつて担われているとする考えは、19世紀前半に活躍したドイツのフランツ・ガルにさかのぼる。彼は、「脳は心を生み出す臓器であり、働きの異なる区画から成る」という考えを明確にした。ガルはそれらの区画を「器官」と呼び、脳は色や音の知覚、言語、数学、芸術、名誉、友情、哲学、謙虚、社交、性欲などに対応する27個の「器官」の集まりであると唱えた。
3.さらに彼は、個性的な性格や能力を持つ人は、その特徴に対応する「器官」が大きくなり、内側から押し上げて頭蓋骨の形を変えると考え、骨の凹凸を計測することでその人の性格や能力を知ることができると主張した。この考えに基づく研究分野は骨相学〔フレノロジー〉と呼ばれ、当時のヨーロッパで一大ブームとなった。上流階級の人々が自分の頭蓋骨の形を測ってもらうことに夢中になったり、科学者が没後に頭蓋骨を研究用に提供すると表明したり、作曲家ハイドンの頭蓋骨が骨相学者によって持ち去られたりするほどであった。
4.骨相学は全くのエセ科学だった。ガルは性格や能力と頭蓋骨の形態の関係を系統的に調べたわけではなかった。例えば、計算能力は眼窩に近い所に、性欲は首の付け根辺りにその機能があると主張したが、その根拠は、数学の得意な知人の眼窩が突出していたことや、彼が抱き寄せた女性の後頭部が熱を持っていたというような個人的な経験にすぎなかった。熱狂の後、骨相学が急速に廃れたのは当然のことだった。
5.だが、ガルの「脳は働きの異なる区画から成る」という考えは生き残った。1861年には、フランスのピエール・ブローカが、言葉を話せない患者の死後に脳を調べ、左半球の前頭下回が脳梗塞により損傷していることを見いだした。こうして、今日、ブローカ野と呼ばれるこの領域が発話に重要であることが明らかになり、特定の機能が脳の限局した場所で担われているとする局在論を支持する最初の科学的証拠となった。
6.実験研究による脳機能閥在の最初の証拠は、グスタフ・フリッチュとエドゥアルト・ヒッツィヒによる運動野の発見である。彼らはイヌの大脳皮質をごく弱い電流で刺激すると、どの場所を刺激するかによって動く筋肉群が異なることを見いだした。一方で、米国の心理学者カール・ラシュレーは、ネズミの脳を局所破壊したときに迷路学習が阻害される程度が、どこを壊したかには関係がなく、どのくらい大きく壊したかに依存するという結果を得た。彼は、学習機能は脳において局在せず、脳は場所によらず同じ機能を持ち、機能の発現には脳組織の量が重要であると主張した。しかし、ラシュレーの実験と結果の解釈は多くの点で不備があり、彼が主張した極端な全体論は今では明確に否定されている。
7.とはいうものの、ある特定の心の出来事にたった一つの領域が関わり、他の領域から孤立して働いているわけではない。互いに連絡し合う複数の領域が働くことが必要である。つまり、純粋な意味での局在論も成り立たない。機能局在の程度は問題とする心の出来事によって異なるが、局在性が強い例を顔の認識の神経機構に見ることができる。ヒトの側頭葉の底面に紡錘状回顔領域〔FFA)と呼ばれる領域がある。FFAが壊れると、知人や自分の顔を見ても、それが誰であるか、どんな表情をしているかが分からなくなる。しかし、顔以外の物体の認識にはほとんど影響がない。
8.サルの大脳皮質のFFA相当領域を調べると、90%以上の神経細胞が顔に特異的に反応する。ヒトを対象とした機能的磁気共鳴撮影法〔fMRI〕による研究においても、顔の識別時にFFAが強く活動することが示されている。これらの知見は全て、FFAが顔認識機能に特化しているという考えを支持している。しかし、近年、fMRIのデータの解析にマルチボクセルパターン分析〔MVPA)と呼ばれる手法を適用すると、FFAの活動から顔のみならず他の物体に関する情報も読み出すことができると判明し、FFAの機能は顔の認識に特化していないという主張がなされている。
9.だが、実験者が物体情報を読み出せたとしても、脳が実際にその情報を認識という心の出来事に結び付けているとは限らない。ここにきて、FFAの機能がどのくらい顔認識に特異的なのかの議論が再燃することになった。このような状況下、FFAの発見者である米マサチューセッツ工科大学のナンシー・カンウィッシャー教授と旭川医科大学の鎌田恭輔教授の研究グループは、診断目的で側頭葉に多数の電極を配置した患者のFFAを電気刺激する稀有な機会を得た。
10.この患者は、FFAが刺激されると、どんな物体を見ているときであっても、その物体に重なるように人の目や鼻や口が現れると感じることが判明した。そしてさらに重要な発見は、このとき、見ている物体の知覚には何の変化もなかったことである。もしもMVPAが検出する物体情報が意味を持つのであれば、その情報を伝えるFFAの神経活動が電気刺激によって乱されるのだから物体の知覚は影響を受けるはずである。しかし、そのようなことは起きなかった。FFAはやはり顔認識機能に特化した領域なである。地球上の異なる地域の間で活発な交流や人の移動が行われていながらも、各地域に固有の経済活動や文化があるように、脳の中の個々の領域は他の多くの領域と連携しつつ固有の機能を果たしている。



yuji5327 at 06:37 

2020年06月17日

科学データが示した最強の飲料は「水道水」だった、水分を取ると心筋梗塞や脳梗塞の発症リスクを下げる。


「井上正子(医学博士)監修:科学データが示した最強の飲料は「水道水」だった、水分を取ると心筋梗塞や脳梗塞の発症リスクを下げる。そして免疫機能を正常化させて感染症の回復にも役立つのだ。PRESIDENT 2020.7.3」は参考になる。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.感染症の予防や、感染してしまったときの回復に役立つのが、水の摂取。「ウイルス感染症は脱水を改善すると良くなることが知られている。まず感染すると発熱、下痢や嘔吐などによる脱水を起こすので、水分摂取は重要である。このような強い症状がなくても、感染症のときは血管内脱水が起こる。感染症によって炎症を起こした組織のほうに水分が行ってしまい、而管内が水分不足になり、血液成分が濃くなる。
2.特に具合が悪いときは意識して水分を摂取したほうがいい。感染症にかかっていなくても、私たちの体から出ていく水分は1日におよそ2・5Lとされる。尿が1.4L、便が0・1L、呼吸、発汗による皮膚からの蒸発がそれぞれ0・5Lである。一般的に1.3Lほどは食事などから得られるが、残りの1.2は飲料で補給しなければならない。加齢に伴って体内の保水能力が低下するため脱水になりやすい。どが渇く、尿が減る、皮膚がカサカサになるなどの症状が現れたら脱水のサインである。人の体の約60%が水分である。
3.のどの渇きを感じたときは、すでに体内水分量の1%が喪失され、血液粘度が高まっている状態なので、のどか渇く前に飲む。適宜水分を取ることで血液粘度を下げ、血栓や血管の詰まりを予防し、心筋梗塞や脳捜塞の発症リスクを低下させる。また、痛風や尿路結石も水を適切に取ることで発症を防げるとされますし、膀胱炎も水分を十分に補給すると、尿道や膀胱に増殖する細菌を洗い流すことができ、予防・治療に役立つ。
4.飲み物で一番勧めるのは、「水」である。「カフェインを多く含むものは尿の量を増やし体内の水分を排泄してしまうし、砂糖を多く含むものは吸収までに時問がかかる。飲んだ水はわずか30秒で血液に入り、1分で脳と生殖器に達し、10分で皮膚組織に、20分で肝臓や腎臓に届く。血液の82%は水でできており、その血液が体をめぐりながら全身の細胞に栄養分と酸素を運搬している。逆にいうと水分不足で血液循環が悪ければ、体のすみずみまで栄養や酸素が行き渡らず、細胞の新陳代謝が悪くなって免疫細胞の機能低下を招きやすくなる。
5.水分を取ることで血液の流れをスムーズにしたり、汗となって体温の上昇を防いだり、活性酸素を消去する酵素の働きを活発にして免疫機能を正常化さる。女性が気にしやすい「むくみ」も、水分の取りすぎが原因でなく、代謝が悪くなった状態。普段からこまめに水分を摂取する人ほど、むくみにくい体質になる。
6.どのタイミングで水を飲むか、一度に飲む量はコップ1杯弱〔150cc」を勧める。「たくさん飲むと、体の水分量を一定に保とうとする生理作用により、せっかくの水分があっという間に排山される。飲むタイミングと量を工夫すると、効率的に吸収される。
7.水の温度は、この時期なら常温より少し冷たいくらいの10〜15度が適している。口に含んでのどを通り、胃に入るときにちょうど常温になるため、体に負担をかけずに飲むことができる。
8.「水道水」と「ミネラルウオーター」の、どちらがいいかを、意外と知らない人が多いのが、実は水道水は、1日2L、100年飲み続けても人の健康に影響を生じないとする51項目の水質基準(水道法〕をクリアしている。食品衛生法で安全性を確保した「ミネラルウオーター」とは安全性の保証レベルが違う。したがってコストが低いことと品質の安定性からいえば水道水がいいが、機能的な面を追求するなら市販のミネラルゥオーターも利用しやすい。
9.一口にミネラルウオーターといっても玉石混交。市販のミネラルウオーターの場合、ナチュラルミネラルウオーターと表記されているものが天然ミネラルを含む天然水。私たちが抱いている天然水のイメージに最も近い水である。ほかに特定水源から汲み上げられた地下水で、手を加えない『ナチュラルウオーター』や、ミネラル分を人工的に調整した『ミネラルウオーター』、本来の成分を大きく変化させる処理を行った「ボトルドウオーター』もある。選ぶ際にラベルで確認する。ウオーターサーパーには、原水の本来の成分を大きく変化させる処理を行った「ボトルドウオーター」が多いので注意する。
10.カルシウムとマグネシウムの量が多いほど硬度の高い水である。硬度101以上の中硬水や硬水の効用を挙げる。日本人は硬度が低い軟水に慣れ親しんでいるが、基本的にはふんだんにミネラル成分を含んだ硬水のほうが、さまざまな効用を期待できる。ミネラルには歯や骨の主成分となるカルシウム、体内の水分バランスや血液の量を維持するナトリウム、ナトリウムとともに血圧を正常に保ったり、筋肉の働きを良くするカリウム、そして何より体内の免疫機能や感染防御に重要な役割を担う自血球の力を高めるマグネシウムがある。男性のがんトップ3に入る大腸がんの予防にもミネラル摂取が役立。
11.マグネシウムやカルシゥムを多く摂取する男性は、少ない男性と比べて大腸がん発症リスクが低いという報告がある。特にカフェインやアルコール、タバコはカルシウムの吸収を阻害するので、コーヒーやお酒が好きな方は普段からミネラルが高い水を取りたい。ただし、硬水は腸を刺激するため、おなかが弱い人は注意を要する。入手しやすい市販のナチュラルミネラルウオーターの中から「代謝促進」「骨強化」「抗肥満」につながるものを挙げると、代謝促進にはカリウム、骨強化にはカルシウム、マグネシウム、抗肥満には各種ミネラルが平均に豊富な水が良い。水ばかりでなく、日中はカフェイン入りで抗酸化作用のある緑茶やコーヒーで覚醒を高め、夕方以降はノンカフェインのハーブティーなどでリラックスする方法を提案する。


yuji5327 at 06:26 

2020年06月10日

PCR検査は鼻や喉の分泌物を綿棒で採取し、コロナウイルスのRNAを抽出して遺伝子を増幅し、その有無を判定する。感度は70%くらいである。


「大隅典子(東北大学教授)著者:新型コロナの治療を探せ、ワクチンと薬の開発最前線、週刊ダイヤモンド 2020.06.13」は参考になる。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.新型コロナウイルスに伴う緊急事態宣言がようやく解除された。そして今、誰もが望んでいるのが治療法の確立である。これまでの新たなウイルスとの闘いの中で、診断法や治療法の開発が進みつつある。まず、COVID―19の病態として、発熱や倦怠感、咳などの症状が出る前から、ウイルスを排出して他人を感染させる可能性が高いことが分かってきた。ここが同じウイルスであるインフルエンザとは異なる部分である。
2.この特徴が、COVID-19の最も厄介な点である。なぜなら、症状が出る前に、感染しているかどうかの検査をすることは非常に困難だからである。また、無症状の感染者も多いと見積もられている。PCR検査は鼻や喉の分泌物を綿棒で採取し、コロナウイルスのRNAを抽出して遺伝子を増幅し、その有無を判定する。感度はせいぜい70%くらいである。偽陰性の判定で実際に感染している人がウイルスを拡散する可能性がある.「PCR陰性」は決して免罪符ではない。ましてや、「PCR検査をしてもらえなかったから重症化した」というような治療的な効果は全くない。
3.最近は「抗体検査.」も迅速に行えるようになってきた。ただし、抗体検査は身体がウイルスと闘うために作る「イムノグロブリン」というタンパク質を検出するものである。だから、「抗体陽性」となるのは病気のピークが過ぎた後で、患者の隔離には役立たない。とはいえ、「感染した」事実を反映できるので、集団としての病態理解を目的として東京と大阪を対象に、1万人規模の抗体検査を行うことが決まった。
4.この他に、インフルエンザの検査.と同様の「抗原検査」も、キットが保険適用になった。こちらは鼻腔の拭い液を用いて迅速な判定が可能だが、感度はPCR検査よりさらに劣るので、より「偽陰性」に注意が必繋である。一方、感染予防のためにはワクチンの開発が必須で、世界各国で取り組みれている。従来の不活性化ウイルスを用いるワクチンだけでなく、抗原をmRNAとして発現させ、それに対応した抗体が体内で産出されるよう促す「mRNAワクチン」という新たなワクチンの開発も進みつつある。
5.小児の肺炎から同定された「センダイウイルス」を利用したワクチンも開発されようとしている。ただし、ワクチンの開発から実用化には、12〜24カ月かかる。なるべく早くCOVID-19の治療に結び付けるには、既存の医薬品を応川することが最も簡略である。このため、エボラ出血熱の治療のために開発された抗ウイルス薬のレムデシビルが、わが国でもいち早くCOVID-19治療薬として重症患者を対象に承認された。この薬の作用は、ウイルスのRNA合成を阻害することで、ウイルスの増殖を防ぐものである。他にも、新興・再興インフルエンザ感染症やHIV感染症を対象とした抗ウイルス薬も、COVID-19治療薬としての応用について研究開発が進みつつある
6.興味深い薬剤として、駆虫薬のイベルメクチンも、COVID-19治療薬の可能性について模索されている。2015年にノーベル生理学・医学賞を受賞した大村智先生が開発された薬である。12年以降、イペルメクチンにはさまざまなウイルスの増殖を抑制する効果があることが報告されていた。まずオーストラリアで細胞レベルの実験がなされ、北里大学でも新型コロナウイルスの増殖を阻害することが確かめられた。さらに米国ユタ大学では米国と欧州、アジアのCOVID-19患者にイベルメクチンが投与された症例を集めて解析し、死亡率が有意に低下したと報告している。
7.家畜動物の寄生虫駆除や、河川盲目症(オンコセルカ症)の治療に用いられる薬剤が、どうしてRNAウイルスによるCOVID-19の治療に役立つのかは、まだ不明な点も多い。ただ、コンピューターシミユレーションによれば、イベルメクチンが新型コロナウイルスのタンパク合成酵素に結合したり、宿主細胞の核内への侵入を阻害したりしているのではないかと考えられている。
8.さらに、抗炎症薬や抗IL-6抗体、JAK阻害剤、マラリアや炎症性疾患などに対する治療薬も、COVID-19への応用が期待されている。特に最近、COVID-19の重症例では肺炎だけでなく心血管系の障害、つまり全身の「炎症」や「血栓」が重要な鍵を握ることが分かってきた。これが既存治療薬の応用のヒントになっている。
9.重症化したCOVID-19は、多臓器不全を起こす全身性疾患となる。全身性疾患となる過程で、肺に感染して細胞に炎症.が起きると、IL-6などの「サイトカイン」という物質が細胞から分泌される。これは他の細胞に肺に炎症が起きたことを伝え、炎症を抑えるよう命令するものである。感染の最が多くなると、サイトカインも大量に放出される。この免疫暴走状態は「サイトカインストーム」と呼ばれ、全身で血液の凝固異常が起き、血栓が形成されるようになる。
10.また、肺炎自体は重症でなくても、ウイルスが血管の細胞に侵入して血管壁を傷つけることで血栓が形成される。血管が弱い既往歴があれば、肺炎自体はそれほど重.症.ではなくても血栓が生じ、心筋梗塞や脳梗塞に至ってしまう。だからCOVID-19の治療に当たり、炎症やサイトカインを抑える薬剤が有効だと考えられている。ただ投与時期の判断や副作用についての考慮は重要である。ボストコロナの「ニューノーマル」の社会で経済活動を進めるには引き続き、手指衛生の徹底、マスクの着用、そして「3密」を避けることが最も重要である。


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工学博士、技術士(応用理学)、
公害防止主任管理者、
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池上湖心 プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山に師事
書象会に所属、書象会理事
審査会々員
○作品展の開催
・主宰している「さざ波会」
 作品展を毎年8月開催
(於:稲毛ギャラリー)
○公募展の受賞、入選
・日展入選
・読売書法展(現在理事)
 読売奨励賞
 読売新聞社賞
・謙慎展(常務理事)
 青山賞、春興賞の受賞:2回
○書道教室
・学生:月曜日
・一般:火曜日、水曜日





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