公害問題

2015年10月23日

宇宙太陽発電所は数匍蕕旅渋なを宇宙空間で建設、制御する技術である。現在、最大の宇宙構造物は国際宇宙ステーションだが、約108m×約74mなので、遠く及ばない。

IMG_20141105_0001_NEW「篠原真毅著:宇宙太陽発電所の実現に向けて、學士會会報No.909(2014-VI)」は面白い。特に「3.宇宙太陽発電所のキー技術」の印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.マイクロ波を用いて3万6000劼竜離を高効率(90%以上)で送電する場合、必要なアンテナのサイズは、5.8GHzのマイクロ波を用いると、送電受電アンテナは2〜2.5劼箸覆襦
2.宇宙太陽発電所には、巨大宇宙構造物の建築と制御、宇宙集配電、太陽光発電、放熱、マイクロ波による送受電、輸送用ロケット、地上設備、電源系統への接続などの技術が必要だが、全て既存の技術の延長で実現可能なので、新技術は必要ない。
3.宇宙太陽発電所は巨大規模になるため、以下の技術課題がある。
第1に、打ち上げ費用の削減である。。H2ロケットは、1回の打ち上げで最大10tまで輸送が可能で、費用は80億円だが、宇宙太陽発電所は千倍の一万t級だから、このままだと打ち上げ費用は8兆円になる。
第2に、3万6000匸絛から1GWの強烈なマイクロ波を送電するためには、数匍蕁⊃10億素子、エネルギー損失が10%以下、軽量、安価な開発が必要である。現在は10m級で、精度も数千素子というレベルでしかない。
第3に、数匍蕕猟教霏腓聞渋なを宇宙空間で建設し、制御する技術である。現在、最大の宇宙構造物は国際宇宙ステーションだが、約108m×約74mなので、大きさが遠く及ばない。
第4に、宇宙で巨大電力を制御する技術である。現在、宇宙で最も電気を使用しているのは国際宇宙ステーションで、約100kWを制御している。宇宙太陽発電所ではその1万倍の1GWの電力を制御しなければならない。
第5に、地球の周囲に存在する電離層プラズマに関する技術で、宇宙太陽発電からのマイクロ波はここを通過する時、屈折・吸収する可能性や、電離層に悪影響を及ぼす可能性がある。




yuji5327 at 06:41 

2015年05月29日

50年以上も禁止したまはあり得ない。一つのリスクを減らすと別のリスクが増えることに注意して、リスク管理しなければいけないことを、DDTの例は教えてくれた。

原発事故と放射線のリスク学
中西準子
日本評論社
2014-03-14

「中西準子著:原発事故と放射線のリスク学、日本評論社、2014年」の「第4章:化学物質のリスク管理から学ぶこと」は非常に参考になる。「リスクトレードオフ」「なぜ、DDTが禁止されるようになったか」という小題の部分の印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.レイチェル・カーソンが、鳥が死ぬから大変だと言ったことは以下のとおり事実だった。1967年の『ネイチャー」と1968年の『サイエンス』に載った論文で、現実に鳥はどんどん減っているとの報告がある。やはり、DDTの影響で食物連鎖でハヤブサやハイタカといった肉食性の鳥が減っていくのは事実だった。卵殻が薄くなって、結局壊れてしまって艀化しない、明らかにDDTの影響だった。したがって、DDTが鳥に対してとても悪い影響を与えたこと自体は本当である。
2.DDTを禁止してしまうことによって人間がマラリアで死んでいくということが起きていた。こういう場合に私たちは、リスクとその受け手ということを考えなければいけない。たとえば農薬として使用する場合、禁止したときのリスクとして、地域の人々には減収がある。消費者にとっては値上りのリスクがある。生態系へのリスクはなくなる。
3.使うときのリスクは、鳥類への影響である。室内散布の場合の使うときのリスクは、地域の人たちに対してがんや神経障害、お金がかかるといったことが少しあるかもしれないが、禁止したときのマラリアのリスクが圧倒的に大きい。室内で使う分には生態系への影響はほとんどない。このようにリスクは、相手がどうで、どのぐらい使うかといったことによって様子が違ってくる。
4.農薬として使用するリスクは、生態リスクなどがあり、禁止に伴って生産高の減少というリスクがある。DDTの場合、農薬用ではたまたま代替物を作ることができた。そして、代替物による生態リスクとDDTの生態リスク、両者の費用なども比べて、それほど大きなマイナスにはならない。DDTが禁止されても逆のリスクが出てくることはそれほどない。
5.殺虫剤として使う場合、マラリアに対する他の対策が、どうしても良いものが出てこなくて、DDT以外は使えない。費用の問題もあって、結局、農薬では禁止して、室内で殺虫剤としてのみ使うというのが、WHOの選択となった。それは、リスク管理の点から、秀逸な決定だった。
6.これまでDDT反対運動をやっていた人たちは、DDTは悪い、禁止しようという考えからなかなか頭が切り替わらないので、WHOの方針転換に反対した。リスクは、有害性の強さとばくろ量で決まるということを考えない人がいる。有害なものは禁止すべきという考え方になってしまう。この用途はいけないが、この用途なら大丈夫というように区別するという考え方がなかなかできない。
7.リスクの裏に利点があることを認めない。たしかに、DDTを使うことによって若干の問題があるが、マラリアを防ぐという大きな目的があった。それを認めないで、悪いことがあれば禁止するという考え方になる。農薬はうまく代替物ができたので、殺虫剤も代替物が見つかるに違いないと思ってしまう。そうして、余計に時間が経ってしまう。何かを禁止したときに別の、たとえばマラリアという(対抗)リスクが見えなくなってしまう。
8.背景に、途上国の人々の命の軽視というのもある。もし、マラリアがニューヨークや東京で起きて多数の死者が毎年発生していたら、40年も50年も禁止したままにすることはあり得ない。一つのリスクを減らすと別のリスクが増えるということに注意して、リスク管理はしなければいけないことを、DDTの例は教えてくれた。


yuji5327 at 07:04 

2015年05月23日

わが国の一般食品(コメ、野菜など)中の放射性物質に係る基準値は、2012年4月1日から、暫定基準値の500ベクレル/キログラムから100ベクレル/キログラムになったが、その根拠は明確でない。

原発事故と放射線のリスク学
中西準子
日本評論社
2014-03-14

「中西準子著:原発事故と放射線のリスク学、日本評論社、2014年」の「第4章:化学物質のリスク管理から学ぶこと」は非常に参考になる。「リスクトレードオフ」「なぜ、DDTが禁止されるようになったか」「リスク管理はどうあるべきか」「米国での化学物質規制」という小題の部分の印象に残った部分の続きを自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.米国では草の根民主主義の結晶として、化学物質管理の原則が決まっている。日本では、こんなに沢山の発がん性物質がないと思ったら大間違いで、知らされていないだけである。米国での、こういう経験が、やがて国際機関のルールになって、日本に入ってくる。日本でも化学物質は10万分の1のリスクがいいということになっているが、実は、日本でそういう議論をまったくしないで、国際機関が10万分の1と決めたからそれにしましょうとなっている。福島の事故が起きて初めて放射線について、自分たちで決めなくてはいけなくなり、もめている。
2.化学物質の代表のようなベンゼンについて、米国では、大気中のベンゼンのリスクは相当高いが、それ自体を規制できない状態が続いている。ベンゼンは、化学工場からも放出されるが、ほとんどが自動車で、ガソリンそのものの中に含まれている部分もあるが、燃焼反応で生成する部分もある。いずれにしろ、貧しい人も含めて、車なしには生きることができない社会なので、それを規制したときのリスクが大きくて、なかなか規制が進まないので、リスクトレードオフの問題になっている。
3.放射性物質のリスク管理がどうあるべきかを考える参考になる。セシウムとベンゼンとを比べて、同じレベルを設定すべきと考えてはいない。3・11の直後に、たまたま化学物質の発がんリスク規制について知識のある人の中に、放射性物質も10万分の1であるべきという主張している人を多数いたが、思慮が浅すぎる。
4.ベンゼンという化学物質を構成するC(炭素)とH(水素)は元素だが、それから作られている化学物質は何百、何万とある。ベンゼンという化学物質の規制を議論している。セシウムといった元素についてではないし、ましてや、ひとつの影響をまとめた結果でもない。何よりも、やはり、ベネフィットや、バックグラウンド値も考慮しなければならない。
5.化学物質の規制も、多数の化合物があるとき、そのリスクの和はどのくらいであるべきかとか、元素である金属を、化合物と同じ原理で規制していいのかという議論を詰めなければならない。
6.自然(天然)の発がん性物質のリスクは大きいが、それを禁止せずに使っていることも考慮すべきである。たとえばカビ毒のアフラトキシンやジャガイモ、パンなど調理の過程でできてしまうアクリルアミドには発がん性があり、含有率も高いが、それは例外の扱いで、広く使用が認められている。ゼロリスクでなければいけないというルールは適用していない。私たちがごく普通に食べているもののなかに発がん性物質が入っている。米国での報告によると、がんによる死者のうち35%は食生活そのものであって、農薬といったあとから加わったものはそれほど大きくないという結果がある。
7.死亡率ベースで評価すると、交通事故(2010年)は年間5.6×10万分の1、労働時の災害製造業は年間2.1×10万分の1、建設業は8.9×10万分の1。がんの場合には、アクリルアミドの生涯発がんリスクが140×10万分の1であると報告している。これまで、わが国では発がんのリスクが明示され、それが公開の場で議論されて基準値が制定されたものは、大気環境中ベンゼンの環境基準値しかない。
8.わが国の一般食品(コメ、野菜など)中の放射性物質に係る基準値は、2012年4月1日から、暫定基準値の500ベクレル/キログラムから100ベクレル/キログラムになったが、その根拠は明確でない。
9.厚生労働省の委員会は、コーデックス(CODEX)の基準に従って決めたとしている。コーデックスとは、食品の安全に関する国際規格で、コーデックスは1ミリシーベルト/年を採用しているので、それに従って決めたと書いてある、コーデックスがなぜ1ミリシーベルト/年にしたかを見ると、ICRP(国際放射線防護委員会)によって推奨されているレベルが1ミリシーベルト/年なので、それを基準にしたと書いてある。ICRPはどうやって決めたのかというように堂々巡りになる。
10.ICRPの 1990年勧告を見ると、自然放射線被ばくの変動に基づくとある。自然起源の放射線強度は健康に影響を与えない。ラドン元素の影響を除くと、そのレベルは1ミリシーベルト年程度で、場所による変動も1ミリシーベルト年以上ある。この考え方が世界的に認められていき、1ミリシーベルトが受け人れられた。これは、放射線管理におけるVSDと認められていると言える。


yuji5327 at 06:37 

2015年05月21日

移住することよりも、同じ所に住み続けることのほうが尊いというのは疑問である。移ることも立派な選択である。帰還については年齢の区分も重要で、おそらく若い人ほど戻らない。

原発事故と放射線のリスク学
中西準子
日本評論社
2014-03-14

「中西準子著:原発事故と放射線のリスク学、日本評論社、2014年」の「第3章:福島の「帰還か移住か」を考える・経済学の視点から、対談:飯田泰之vs 中西準子」が面白い。
先ず、「「除染」しか選択肢はないのか」という小題の部分の印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.東京電力福島第一原発周辺の11市町村の避難区域が再編された。帰還困難区域、居住制限区域、避難指示解除準備区域のいずれかに全域が該当するのが6町村、何割かが該当するのが5市町村となっている。居住制限区域と避難指示解除準備区域については除染が進められているが、中間貯蔵施設の建設予定地も決まらず、予定通りには進んでいない。果たしてこの地域の除染は本当に可能なのかという大問題はあるが、それ以前に仮に除染が可能だとして、それでこの地域で人が元通りに生活することができるのかという疑問がある。除染費用に見合う便益があるのか、つまり復興ができるのかということも問題だが、ほとんど議論されていない。
2.「完全に除染が可能ならば、そこに住んでいた人たちは帰還するのが前提」という考えも個人差がある。この地域では高齢者の比率が非常に高いが、現役世代の人たちにはすでに近県や首都圏などで仕事を見つけている人もいる。除染に重点を置いて財産損失への補償を小さくすると、この人たちには生活していけない土地や家に戻らざるをえないということになる。これはとても厳しい話で、若い世代ほど切り捨てられている。そして人が住まないものにお金をかけるという意昧で財政上の効率も悪い。
3.移住への補償という選択肢もあるべきである。政府や自治体は「ふるさと帰還事業」などと打ち出しているので、著者の意見はほとんど敵視され、大問題になってしまった。現実的には、それほど多くの方が帰還するわけではない。おそらく半分以下になる。そのように地域としての結び付が緩く薄くなっているところに莫大な予算を投じて除染をして、インフラ再整備もやろうとしている。
4.もし人口が半減するのなら、半減を前提にした都市計画を作るといった議論が出てこないといけないのに、全くない。移住する人々には土地家屋など物損面の補償だけではなく、移転費用も出すべきである。残らない人にとっては、その土地が除染されてもまったく得るものはない。住み続ける人だけに特化し、移住を希望している人に手薄くなるのは不公平性である。
5.移住することよりも、同じ所に住み続けることのほうが尊いというのは疑問である。移ることも立派な選択である。帰還については年齢の区分も重要で、おそらく若い人ほど戻らない。次に住む世代がいなくなるかもしれない地域に数兆円をかけようとしている。土地を相続する人たちには、資産としてはほぼ無価値のものが手渡されることになる。
6.除染だけで復興計画を作ることには問題がある。補償と除染のどちらにより重心をかけるべきか、再考の余地がある。断然補償中心にすべきである。




yuji5327 at 06:34 

2015年05月09日

除染のコストも、時間的な限界も曖昧である。帰還希望の人々も、行政に、いつ戻れるのか、いくらまで払ってもらえるのか、を決めてもらい、その枠を前提に動き出すことができる。

原発事故と放射線のリスク学
中西準子
日本評論社
2014-03-14

「中西準子著:原発事故と放射線のリスク学、日本評論社、2014年」の「第3章:福島の「帰還か移住か」を考える・経済学の視点から、対談:飯田泰之vs 中西準子」が面白い。
「原発立地という現実」「人のため」の不在」「集団移転か、個人補償か」「損害と国民負担」「東電の責任と国民負担」「固定資産調査から見えてくるもの」「「帰還か移住か」を選択可能にするために」「移農」の困難をどう超えるか」「個々人の人生設計のために」「新しい生活を停滞させるもの」という小題の部分の印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.兼業農家の場合、メインの収入は農地から得ていたものではないので、本業の近くの農地でないと農業を続けていくことはできない。この問題を除けば、耕作放棄地は全国にあって、そういう地域にとっては農家の転入はありがたい。農家であれば農家としての経験や常識はあるという前提で始められる。
2.耕作放棄地は比較的すぐにいい農地になるものから、ものすごく手を入れなければいけないものまであるが、機械を入れればなんとか耕作可能になる程度までを移転先の対象にする。古い耕作放棄地は事実上雑木林になってしまっているので、結構お金はかかる。3.除染の費用が今よりも安くなる可能性もあり、農地の表土を5センチメートル剥いでどこかに持っていくことを前提にしている。除染費用の8割くらいは農地の除染費用である。
4.福島県と農水省は「土地を剥ぐ必要はない」と言っている。土地にカリウムを入れれば十分にやっていける。もちろん農家の側からすれば不安もあるが、伊達市や郡山市などは汚染度が低いこともあり、多くの農家の方々もそれでいいと言っている。施肥と反転耕を中心にやっていけば、費用は一気に安くなる。農地をこの方式でいくのであれば、除染費用全体をもう少し安くすることも可能である。
5.移行係数(土中の放射性物質が作物に移行する大きさ)の低い作物中心でやっていくなら、汚染土を大規模に取り除く必要はない。米については、土壌と玄米の放射性セシウム濃度に相関は見られない、と言っている。
6.除染をした土地を相続しても、土地の転売は難しいので、農業をしないならば全く無価値なものをもらうことになる。日本中に路線価がついていても処分できない土地がたくさんある。移転先に住んでいる人が、何10年後かに無価値なものを相続することになる。「それでもいい」と答える人は少数派である。除染費用の総額が仮に2兆円までかかるとすれば、その費用でおそらく相当な補償ができる。
7.人口8.5万人、1家族4人とすると、1家族あたり約1億円である。。除染費用のすべてを補償に振り替えなかったとしても、かなりのことができる。若い世代ほど金銭的な解決を選びたいし、選ばざるをえないのが現実である。仙台市内でも中心市街でなければ、3000万円あれば一軒家が買える。
仮に3000万円の補償金が出るとするならば、それを元手に人生をやり直す人もいるでしょ
う。関東・中京・関西圏でなければ、良い条件の中古住宅が1000万円台である。から。
農村に調査に行くと、農業の収入はそれほど大きくなさそうなのに家の立派さに驚く。副業などがあればそれなりにやっていけ。
8.除染のコストも、時間的な限界も曖昧にされたまま進められている。帰還しようとしている人々も、行政に「何年で戻れるのか」「いくらまで払ってもらえるのか」を決めてほしいはずある。そうすれば、ひとまずはその枠を前提に動き出すことができる。推計した除染費用なり被害総額の2兆円弱を渡してしまえば、少なくともその不安は軽減される。一括か、年金方式で受け取るかは選択可能にする。
9.被災した人たちの選択肢が広がるのは現金による給付である。移住したいと思っている人たちがなかなか移転できずにいるのは、「移住すると補償が受けられないのではないか」という不安があるからである。帰還できずにいる人たちにも同じ不安がある。
10.補償が国民負担になるとして、原発事故によって失われた価値までは、国民が負担すべきである。除染費用1.7兆円に対して、得られる便益は1兆円、失われた資産の総計は1.7兆円という3つの数字を基礎に、―染・帰還モデル、⊇乎聴榲哨皀妊襦↓8鎚綿篏モデルのいずれを選ぶのか、住民の話し合いを勧めるとよい。



yuji5327 at 06:38 

2015年02月13日

安全だからではなく、自然の変動のなかでは何も起きていないので、それを許容基準にする。その線量では年間10万分の1ぐらいの発がんリスクである。

原発事故と放射線のリスク学
中西準子
日本評論社
2014-03-14

「中西準子著:原発事故と放射線のリスク学、日本評論社、2014年」の「第4章:化学物質のリスク管理から学ぶこと」は非常に参考になる。「リスクトレードオフ」「なぜ、DDTが禁止されるようになったか」「リスク管理はどうあるべきか」「米国での化学物質規制」という小題の部分の印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.アメリカでは次のような議論が非常に盛んだった。無視できるほど小さいリスクとは何なのという議論で、4つの候補があった。ー然のリスク(放射線)と比較する、⊆然のリスク(放射線)変動と比較する、自然災害のリスクと比較する、ど袖い離螢好と比較する。放射線のリスクもこのレベルなら受け入れようという議論が行われていた。
2.実際には、とい離螢好はとても高いので、これは無理という意見が多かった。,麓存線量で、世界平均で2.4ミリシーベルトと言われているが、それを受け入れているから、それに同じ量が加わってもいいとは言えないので、最終的に△僕遒舛弔い拭
3.米国50州での野外照射による自然放射線量の分布から、標準偏差を求めリスクに換算して、それを許容基準にできないかとか、ラドンのリスクは自然要因か、とかの議論が盛んに行われていた。そうした考えをもとに、議論を経たうえで、1ミリシーベルト/年を許容できるレベルとしてICRPが提案した。それを、多くの国や国際機関が引き継いでいる。そういう考えで、コーデックスの基準があり、厚生労働省の基準ができている。
4.安全だから受け入れているのではなく、自然の変動のなかでは何も起きていないように見える、それを許容基準にするという考え方がある程度受け入れられている。その線量では年間10万分の1ぐらいの発がんリスクだけれども、それは受け人れることになっている。
5.化学物質のリスクと放射線のリスクの数字だけを見比べて比較することは現段階ではあまり意味がないが、要素を整理した上で比較するのは意昧がある。化学物質は1物質のリスクであるのに対し、放射線は様々な要因ででてくる放射線のもつエネルギーの総和の規制であるという点に違いがある。また、化学物質は常時ばくろが前提になっているが、放射線の方は、事故対応である。また、化学物質の場合には、バックグラウンドはゼロに近いが、放射線についてはバックグラウンド値が非常に高く、しかも、太古の昔から人類は被ばくを受けているという状況がある。
6.許容範囲のひとつの提案は、ICRPがいう20〜1ミリシーベルト/年である。年間1ミリシーベルトという値はリスクとしては相当大きいとは思うが、バックグラウンドを考えるとやむを得ない。しかし、20ミリシーベルトの値に納得がいかなかった。少なくとも長
期に居住していい環境だとは思えない。ここは、いろんな考えで受容域についての提案があり、やがて固まっていくというプロセスが必要である。費用や、実現可能性、時間、安全感が得られるかなどの点を考慮した。そして、そのがんの死亡リスクを計算すると、筆者が提案した除染の目標値は、15年間で2×1000分の1になった。1つひとつの化学物質のリスク管理に適用されているレベルと比べると少し高いが、それほど高いとは言えないレベルに落ち着いた。これなら、認めてもらえるのではないかと思う。1ミリシーベルトについては、かなりの合意があると思うが、20ミリシーベルトについては全く議論がない。
まずは、多くの人がそれぞれの意見を出すこが必要である。
7.事故後一年間の被ばく量で、福島県民の9割以上が3ミリシーベルト以下で、居住地や移動地の違いで20ミリシーベルトを超えた人の数は1000人以下である。50ミリシーベルトを超える人はいないと思われる。固形がんリスクは、50ミリシーベルトであっても(2〜3)×1000分の1である。この値自体を他のリスクと比較して、何を選ぶかの決定をするために使ってほしい。
8.甲状腺等価線量と小児甲状腺がんのリスクの関係については、チェルノブイリの結果だけにたよる議論も危険であり、もう少し広い範囲の検討が必要である。ヨウ素については今後の被ばくは考えられないので、いくら因果関係の議論をしても、それが何らかの対策につながることはない。




yuji5327 at 06:52 

2015年01月22日

トリチウムは、韓国やフランスの原子力施設などでは、海に流している。日本では汚染水溜めておくしかないが、いずれ放出を政府が決断する。

「池上彰著:
知らないと恥をかく世界の大問題5、KADOKAWA、2014年」の「第4章:小泉元首相も脱原発派に」は面白い。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して、自分のコメントもカッコ内に付記して纏めると以下のようになる。
1.安倍晋三首相は五輪招致の最終スピーチの中で「フクシマ私から保証します。状況は制御されています」と大見得を切った。福島第一原発は「全基が廃炉」と決まったが、5号機と6号機に関しては当面解体はせず、燃料棒を取り出す技術などの研究.開発施設に転用される。
2.1号機から3号機については、燃料棒がメルトダウンしている。いまも炉心で発熱を続けており、大量の放射性物質を冷やし続けなくてはならない。東京電力は、4号機から燃料棒取り出し作業に着手した。核燃料保管プールに使用済み核燃料と未使用の燃料棒計1533体が入っていたので、これを順次取り出す作業を始めた。
3. 1、2、3号機の原子炉の中には、メルトダウンした燃料があり、これを取り出す技術はまだない。これから研究してロボットで燃料を取り出すための装置をつくる。順調にいくと2020年、東京オリンピック・パラリンピックのころに、ようやく着手できるといわれている。うまくいっても40年はかかるといわれている廃炉作業は、いま、福島第一原発で行われているのは、その第一歩にすぎない。
4.原発事故の処理は、「核燃料の取り出し」と「汚染水対策」が主な課題である。汚染水対策も難航を極めている。汚染水には、汚染水そのものと、正確には「汚染水されていく水」の2種類がある。汚染水は、原子炉建屋の地下やタービン建屋の地下といったところに高濃度のものが溜まっている。本来、核燃料は原子炉圧力容器の中にあったが、圧力釜も溶けて穴が開き、その外側の放射能を閉じ込める最後の防壁である格納容器も穴が開いている状態だとみられている。
5.「汚染されていく水」とは、原子炉建屋には、さらに山寄りの所から大量の地下水が毎日流れ込んでいる。その量は1日400トン。もともとは汚染されていない水が原子炉の壊れた部分に入り込む。これも海に流すわけにはいかないので、とりあえずタンクに保管する。
6.汚染水は、新型の浄化装置、通称「ALPS」といわれるフィルターを通して放射性物質を除去し、除去後の水もタンクに溜めている。この装置だと、ほとんどの放射性物質を取り除くことが可だが、水と性質がよくの似ているトリチウムだけが残る。これもタンクに入れて保管する。こうして巨大なタンクが増え続け、原発の敷地が広くても限界がある。
7.トリチウムは、たとえば韓国やフランスの原子力施設などでは、普通に海に流している。日本では、汚染水はとにかくどこにも出すなという方針だから、溜めておくしかない。いずれどこかの段階で、海岸への放出を政府が決断しなければならない。
8.地下水が汚染水にならないようにするには、地下水を上流でブロックし、地下水が福島第一原発の下を通らないようにする。当初は漁業団体は、地下水バイパスにより難色を示していたが、放出することが決まった。そのために「凍土壁」という地中に管を埋め込み、管の内部に氷点下40℃以下という冷却材を循環させ、周囲の土を凍らせて地下水をブロックする。コンクリート製の遮水壁をつくるより、短期間で完成させることが可能だが、建設には320億円かかる。原子炉が廃炉になるまでの40年間、ずっと冷却材を循環させ続けるための電力使用量は莫大である。
9.原発事故の処理は「核燃料の処理」と「汚染水対策」、加えて「除染」がある。文部科学省などは、福島県内で子どもたちが学校で安全に過ごすための放射線量の限度について、「年間1ミリシーベルト未満」という目安をつくった。1ミリシーベルト未満にならないと、帰れないことになる。
10. 日本全国どこでも放射線量は年間1ミリシーベルト以下ではない。放射線は自然界からも発生していて、西日本では年間1ミリシーベルトより多い県もある。IAEA(国際原子力機関)の専門家チームは「年間ーミリシーベルトという被曝線量の政府目標は必ずしも達成する必要はない。環境回復に伴う利益と負担のバランスを考えて最適化する必要がある」という報告書をまとめた。
11.日本政府が除染の目標としている基準が厳しすぎるため、復興を遅らせているという意見もある。この厳しい基準の結果、2013年度までに政府が計上した除染費用は1兆3000億円にのぼる。もう一度根本から議論をする必要がある。「被曝線量は少しでも低いほうがいい」というのは、子どもを持つ親たちの思いである。これが多くの日本人の発想だけに、見直しは困難と思われる。


yuji5327 at 06:40 

2014年06月22日

食晶衛生法で行政に義務づけられた調査を、熊本県、鹿児島県、新潟県、新潟市ならびに食品衛生を指導する厚生労働省がまったく行ってこなかった不作為の法令違反だった。

医学的根拠とは何か (岩波新書)
津田 敏秀
岩波書店
2013-11-21

「津田敏秀著:医学的根拠とは何か?、岩波書店、2013年」はこれまで漠然と語られている医学の疑問への答えを示してくれる名著である。「序章:問われる医学的根拠-福島・水俣・PM2・5、放射線による発がんの可能性」で先ず問題点を明らかにしてくれる。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。。
1.2013年4月、水俣病の認定に関して、最高裁判所は2つの判決を下した。どちらも患者の遺族が熊本県に対し、水俣病と認定しなかったのは不当として処分の取り消しなどを求めた裁判の上告審である。一方は、被告熊本県の上告棄却、すなわち原告の勝訴、もう一方は、大阪高等裁判所による「患者は水俣病でない」という判決を破棄、差し戻す判決であった。判決後、蒲島郁夫熊本県知事は訴訟を取り下げ、原告患者の勝訴が確定した。
2.両裁判ともに被告は熊本県だが、国が作った「昭和52年判断条件」という水俣病の判断条件の是非が争点でもあったので、国・環境省もその対応に追われた。昭和52年判断条件では、手足の感覚障害に加えて運動失調や視野狭窄など複数の症状の組み合わせを重視している。ところが、今回の2つの最高裁の判決文には、「昭和52年判断条件に定める症候の組み合わせが認められない四肢末端優位の感覚障害のみの水俣病が存在しないという科学的な実証はない」と言っている。
3.水俣病事件では、1970年代から認定問題が焦点となってきた。つまりメチル水銀に関連する症状を呈する患者のうち、誰が水俣病(メチル水銀中毒症)かということが争われてきた。患者に対する補償を行う基準として、医師による通常の診断ではなく、国による認定が必要とされた。
4.これは、食晶衛生法で行政に義務づけられた調査を、熊本県、鹿児島県、新潟県、新潟市ならびに食品衛生を指導する厚生労働省がまったく行ってこなかったことに由来する。このような不作為は明らかな法令違反であり、この違法行為の弊害は大きい。
5.1998年には、日本精神神経学会の委員会が調査検討した結果、昭和52年判断条件の作成過程で医学的根拠となり得る具体的データがなかったこと、判断条件に示された症候の組み合わせに基づく診断は、科学的に誤りであることを発表している。



yuji5327 at 06:47 

2012年02月19日

食品セシウム 3

e04a96f6.jpg放射性セシウムの
食品混入の経路の追求
原材料の産地だけの
風評被害
無責任なマスコミ報道
流通業者への信頼感

yuji5327 at 06:36トラックバック(0) 

2011年12月23日

根も葉もないスキャンダルを水面下で操作する有力議員を罰する方法が問題 3

「中田宏著:政治家の殺し方、幻冬舎、2011年」は、12月8日の当ブログで「阿呆なマスコミが日本を滅ぼす」という標題で紹介した。政治の世界の汚さ、アンフェアーをリアルに述べており説得力がある。中田氏は、横浜市長時代に行政改革、財政再建に力を発揮し、赤字の横浜市を立て直したが、行政改革に反感を抱いた部下の一部の役人、市議会の議員、マスコミ、市民の一部から根も葉もないスキャンダル市長にさせられた。それに屈しなかった中田氏の今後のご活躍が楽しみである。本書の「巧妙に仕組まれた情報ロンダリング」も参考になる。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.2006年3月に横浜市長選に再出馬し、83.68%の得票率で再選された後も、中田氏への情報攻撃は収まらず、むしろ激化した。2期目に入って、さらなる改革を行ったことで抵抗勢力の反撃が強まった。
2.怪文書を送りつけて偽の噂を流したり、アングラ新聞に掲載し、政治・行政の関係者に噂を流布させた。議員の支持者に頼んで、横浜市議会議長宛に「スキャンダル記事は真実か否か、はっきりさせよ」「これは市長個人の名誉ではなく、横浜市の名誉に関わる問題である」「事実ならば辞任に値する」などと書いた請願書を出させ、ついには議会に取り上げさせた。
3.中身はどうでも、請願書が上がってきたら、ルール上の対応をせざるを得ない。これを採択するかどうかを議会で審議する。結果としては却下されることがほとんどだが、審議されるということは、政治の場による正当な議事になってしまう。「採択せず」という結論に達しても、「採択しないことがおかしい」と嘘の中身をタラタラとあげつらい、本会議場で討論をぶちあげる。うさんくさいでっち上げの噂話が、いつの間にか政争の具として表舞台に飛び出してくる。
4.こうした巧妙な情報操作を、同氏は「情報ロンダリング」と呼んでいる。ありもしない噂をさも事実であるかのように作り上げ、情報をロンダリングしていく。同氏を追い落としたい市議会議員が支援者に頼んで陳情書を議会に提出させ、さらに複数の議員が結託して公開質問状を提出する。そうなれば、新聞や週刊誌の格好のネタになり、私に関する黒い噂がまことしやかに広がっていく。(小沢一郎氏への検察審議会による強制起訴と同じ構図である)
5.同氏とては、「火のないところに煙を立てられている」ので手の打ちようがない、噂が消えるのを待つしかない。議会での議員の発言は何ら罪に問われない。名誉棄損訴訟などは議会の外での対応だ。7名の市議会議員から出された公開質問状には、元ホステスとの不倫疑惑から始まり、マリンタワー再生事業の事業者選定にからむ政治献金、後援会会長に対する私有地の違法貸し付け、公用車の私的利用などの質問項目が並び、「よくもまあ、これだけでっち上げられるものだ」と同氏はあきれている。
6.こんなくだらないことに時間を取られたくないから早々に切り上げようとすると、今度は「説明が足りない」「説明責任」の「**の一つ覚え」でて騒ぎ立てる。そうやって、どんどん事を大きくしていくのが行政改革を恐れる連中のやり口である。自分たちで勝手に噂を作り上げ、それを巧妙に広め、議会で取り上げて同氏の政治生命を奪おうと画策する。その集大成として、「週刊現代」のスキャンダル記事へとつながった。
(12月22日の読売新聞の記事では同氏の名誉毀損の訴えが認められ出版社の罰金数百万円の判決の記事が小さく掲載されている。ご家族やお子様たちの心労などを推察すれば、こういう記事こそ一面トップに掲載してもらいたい。このようなスキャンダルを操作する有力議員への罰則も考えるべきである)


yuji5327 at 06:30トラックバック(0) 
池上技術士事務所の紹介
261-0012
千葉市美浜区
磯辺6丁目1-8-204

池上技術士事務所(代表:池上雄二)の事業内容
以下のテーマの技術コンサルタント
1.公害問題、生活環境、地球環境
2.省エネ・新エネ機器導入
のテーマについて、
・技術コンサルタント
・調査報告書の作成
・アンケート調査・分析
・技術翻訳、特許調査
を承ります。
有償、無償を問わず
お気軽に下記にメールをください。
ke8y-ikgm@asahi-net.or.jp

工学博士、技術士(応用理学)、
公害防止主任管理者、
騒音防止管理者の資格で
お役に立ちたいと思います。

池上湖心 プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山に師事
書象会に所属、書象会理事
審査会々員
○作品展の開催
・主宰している「さざ波会」
 作品展を毎年8月開催
(於:稲毛ギャラリー)
・土曜会(グループ展)
 作品展を毎年10月開催
(於:銀座大黒屋)
○公募展の受賞、入選
・日展入選
(平成28年度、国立新美術館にて開催)
・読売書法展(8月開催、現在理事)
 読売奨励賞
 読売新聞社賞
・謙慎展(3月開催、現在理事)
 春興賞の受賞:2回
○書道教室
・学生:月曜日
・一般:火曜日、水曜日





地域別アクセス

ジオターゲティング

ジオターゲティング
livedoor プロフィール
アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

QRコード
QRコード