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2017年09月19日

現在の日本の国債残高が巨額であると、指摘されるが、これは形式だけを見たもので、実際には、国債のかなりが、日銀当座預金に変わっている。

「野口悠紀雄著:国債残高の3分の1はもはや国の負担ではない
、週刊ダイヤモンド2016.12.24」は参考になる。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.日本銀行の異次元金融緩和政策は、マクロ経済への影響という点では、効果がなかった。日銀当座預金が増えただけで、経済に流通するマネーストックがほとんど増えなかったからである。しかし、全く無意味だったわけでなく、国の負担を軽減するという点では、大きな意味があった。
2.そのメカニズムは、日銀は国の機関ではないが、財政的な観点では、国と日銀は一体である。日銀が得た最終的な利益は、準備金や出資者への配当に充当されるものを除き、国庫に納付される。国から日銀に支払われた利子は、国庫に戻るので、国と日銀を「財政通貨当局」と呼ぶ。
3.日銀が国債を買い取って国債の保有者が民間主体から日銀に代われば、国債は国と日銀との貸し借りになってしまい、財政通貨当局の中で相殺される。つまり形式的に国債の利払いや償還はなされるが、それは国にとって負担にならない。
4.財政通貨当局が民間部門に対して負債を持っていることに変わりはないが、その形態は、国債という形から、日銀当座預金という形に変わる。日銀当座預金は返却の要求があるが、これも財政通貨当局にとって負担にならない。日銀券を発行すれば返却できるからである。日銀券は、日銀の負債ではあるが、返却する必要がなく利払いもない。財政通貨当局の負債は、民間銀行保有の国債という形から日銀当座預金という形に変わり、さらに日銀券という形に変わる。これを国債の貨幣化という。
5.これによって物価が上昇すれば、民間に残っている国債残高も実質的な負担は減少する。最初から日銀引き受けで国債を発行しても、国債の貨幣化になるが、この方法は財政法によって禁止されている。
6.債務を別の形に転換することによって負担を逃れるという手法は、民間部門でも行われている。債務を株式に転換するデット・エクイティ・スワップである。債務の株式化ともいわれ、企業再生の手法として用いられる。過剰債務企業が債権者に対し、債務と同額の株式を発行する。日本では、産業再生機構が支援企業に多用した。
7.債務を株式化した場合、株価が上がれば債権者にとっても望ましいが、もともと問題がある企業だから、そうならない場合が多い。そして、企業が破綻すれば株式は無価値になる。このような形で国債が処理された事例として、歴史上最も有名なのは、フランス革命前の「ローのシステム」と、それとほぼ同時期のイギリスの南海会社である。どちらも、国債を国策会社の株式に転換した。
8.ローのシステムは、ルイー5世の時代にジョン・ローが行ったもので、1717年にミシシッピ会社を設立した。これは、当時フランスの植民地だったミシシッピ川流域の開発を行うという触れ込みの会社である。実際にはベーパーカンパニーにすぎなかった。会社の株式は、国債の額面価値で購入できることとされた。すでに国債の市場価値は額面を大きぐ下回っており、他方でミシシッピ会社は巨額の収益を生むと期待された。従って、人々は争って国債を株式に交換した。ただし、配当を支払うことは必要で、ローが設立した銀行が発行する紙幣で支払われた。この紙幣は法貨としての地位を与えられていたので、人々はこの配当を受け入れた。これにより、国債がミシシッピ会社の株式に置き換えられ、王室は巨額の債務から解放された。
9.南海会社は1711年に設立され、政府の債務を肩代わりした。貿易での特権を与えられたので、やはり株価が上がり、国債が南海会社の株式に転換された。以上のスキームが働くには、株価が上昇を続けることが必要である。どちらの場合も、株価をつり上げる操作が行われた。南海会社の場合、1720年のわずか数カ月で株価が10倍にも高騰し、投機熱を煽ったが、その後、株価は暴落し、実体のない南海会社は崩壊した。イギリス社会は大混乱に陥った。ミシシッピ会社も同様の経路をたどつて、1721年に崩壊した。紙幣で配当を支払うことになっていたので、紙幣が乱発され、インフレが生じた。
10.ミシシッピ会社の失敗は、フランス革命の遠因になった。イギリスでは株式会社が禁止され、長期にわたって経済に悪影響を与えた。日本でも、終戦直後に行われた傾斜生産方式で、国債の貨幣化と実質的に同じことが行われ、インフレが生じた。
11.現在の日本の国債残高が巨額であると、しばしば指摘されるが、これは形式だけを見たもので、実際には、国債のかなりが、既述のように、日銀当座預金に変わっている。2013年4月からの異次元緩和で、日銀は年50兆〜80兆円のペースで市場から国債を購入し続けた結果、日銀の国債保有残高が増えた。資金循環統計によると、16年6月末での日銀の国債・財投債保有残高は345兆円。残高全体に占める割合は、34・9%となった。異次元緩和を始める直前の13年3月末では11・6%だったので、大幅な上昇である。
12.これだけの国債が、財政通貨当局の負担にならない形に変わった。気が付かない問に、これだけの国債が消滅した。これこそが、異次元緩和の最も重要な効果で、この比率は今後も上昇し、18年中に50%に到達すると考えられる。DESについて述べたように、転換した資産の価値が上がれば、債権者にとっても望ましい。しかし、マネーの増加は物価を上げ、マネーの価値を下げる。だから、国債の貨幣化は、債権者である国民にとって望ましくない。日銀引き受けによる国債発行が財政法によって禁止されているのは、このためである。
13.日本の現状では、まだ国債が貨幣化されてはいないが、日銀当座預金は、容易に貨幣に変わる。もし日銀当座預金の全てが日銀券に変われば、マネーストックが増加してインフレが起きる。
14.16年10月末で、マネタリーベース残高は417・6兆円。うち日銀券が97・0兆円で、日銀当座預金が316・0兆円である。一方、マネーストックは673兆円である。だから、日銀当座預金が全て日銀券になれば、日銀券は約4倍に増え、マネーストックが5割程度増加する。もし物価がマネーストックに比例して上昇すれば、インフレ率は50%になる。しかも、連鎖反応が起き、資本逃避が起き、円安が進んで物価がさらに上昇する。


yuji5327 at 06:37 

2017年09月16日

投資家の遊技場と化した医薬市場にくぎを刺したのがトランプ氏である。投資家たちは彼の発言を真剣に受け止めるべきである。白人低所得層のマインドをしっかりと掌握している。

「池谷裕二著:闘論席、
エコノミスト、2016.12.27」は参考になる。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.薬の値段は医療経済を考えるうえで極めて重要である。日本では薬の有効性や新規性を基準に厚生労働省が決める「公定価格」制度を採用しているが、これは米国や英国をはじめとした諸外国とは異なる。
2.世界では、製薬会社が薬価を自由に決められる国もある。そうすれば市場原理が働くため類似製品があれば価格競争となる。実際、フランスの1人当たりの年間薬剤費は日本のほぼ半分で済んでいる。
3.トランプ氏の動向が注目を集めている。『TIME』誌でのインタビューで「昨今の状況を私は好まない」「薬価を引き下げる」と発言した。これを受けて米医薬研究製造業協会は「薬価への政府の介入はあってはならない」とけん制した。
4.このやり取りの背景には、米国で薬価が高騰している事情がある。その象徴が、63年前に発売された「ダラプリム」という抗感染症薬である。2015年にダラプリムの製造販売権を米製薬会社「チューリング医薬品」が買収し、1錠13.5ドルから、750ドルに一気に55倍に引き上げた。
5.大きな批判を浴びたが、もちろん違法ではない。しかも、ダラプリムは例外ではない。米国の製薬業界では、製造権売買が流行している。ジェネリック医薬品でも競合他社の販売権を買い占めて薬価をつり上げるのが当たり前となっている。製薬業界は、薬の開発よりも、投資に熱を上げている。
6.投資家の遊技場と化した医薬市場にくぎを刺したのがトランプ氏である。投資家たちは彼の発言をどれほど真剣に受け止めるべきか推測しかねているようだが、トランプ氏が白人低所得層のマインドをしっかりと掌握していることだけは確かである。米国の1人当たりの薬剤費は日本の1.7倍にもなる。薬剤費はまちがいなく彼らの生活を圧迫している。



yuji5327 at 06:47 

2017年09月14日

アメリカの株価が史上最高値になった。金融やエネルギー関連など伝統的な産業が、トランプ氏の経済政策が自分たちの利益になると歓迎している。

「野口悠紀雄著:トランプの経済政策、孤立も復古も不可能、
週刊ダイヤモンド、2016.12.03」は参考になる。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.アメリカ大統領にドナルド・トランプ氏が選ばれたことで、世界にショックが走った。しかし、市場の回復は非常に早かった。それは、結果判明直後のスピーチで、ごく普通のことを、ごく普通の調子で述べたからである。
2.選挙戦中にトランプ氏が提唱していた経済政策は、法人税減税、インフラ投資推進、現在35%である法人税率を15%に、10年間に1兆ドル規摸のインフラ投資、またアップル、グーグルなどのIT企業が海外に留保している利益を、アメリカ国内に還流させる。2010年に成立したドッド=フランク法(金融規制改革法)を廃止する。エネルギー関連の規制を緩和する。
3.アメリカの株価が史上最高値になった。金融やエネルギー関連など伝統的な産業が、トランプ氏の経済政策が自分たちの利益になると歓迎している。
4.トランプ政策に対する批判は、孤立主義、保護主義に対するもの。現状に不満を持つ古い製造業の労働者が、これを支持したが、トランプ氏の経済政策による製造業の労働者の利益は別の問題である。
5.過激な保護主義は、現代の世界では実行不可能である。アメリカが弱ぐなることもない。トランプ経済政策によってアメリカ経済が弱まるのは、古い製造業を守る保護政策によってではなく、新しい技術開発が阻害されることによるためである。先進的なIT関連産業の活動が抑制され、それらの活動が海外(例えば中国)に逃げるかもしれない。
6.これは、アメリカの長期的な成長に深刻な悪影響を与える。NASDAQ総合指数は、ダウ平均のようには上昇していない。アップル、グーグル、フェイスブック、アマゾンの株価は、選挙前より下落している。
7.トランプ氏は、中国を為替操作国として指定し、45%の報復関税を課すとした。また、北米自由貿易協定(NAFTA)は再交渉だとした。これを行えば、安価な輸入品が途絶え、アメリカ国内の物価が上昇して、人々の暮らしが困窮ずる。現代の世界で、孤立は不可能な選択である。また、いまさらアメリカに鉄鋼業の大工場を造って中国製の安い鉄と競争するわけにはいかない。自動車や電子製品についても同じである。iPhoneをアメリカで作れば、コスト高ばかりでなく、電子製品を大量生産するための中級技術者や部品のサプライチェーンが失われてしまっている。
8.外国人の就労規制が強化されれば、先端産業の技術開発力が低下する。金融やエネルギー関連の株価が上昇している一方でIT関連の株価が下落しているのは、こうした事態を恐れるからである。所得格差が広がっているのは事実だが、その是正のためには、法人税の減税ではなく、所得税の増税が必要だ。そして、オバマ・ケアのような医療保険制度を充実させる必要がある。ラストベルト(さびついた工業地帝)の労働者は、バー二ー・サンダース氏に入れるべき票を、間違ってトランプ氏に入れた。
9.環太平洋経済連携協定(TPP)の発効が絶望的になった。TPPとは、関税同盟であり、経済ブロック化の試みである。自由貿易の原則には反する。日本に対する影響は、主として為替レートを通じて生じる。今の市場の反応には、投機的な側面が強い。




yuji5327 at 06:48 

2017年09月12日

アメリカへの留学生の出身国は、15〜16年は、中国32万人(31・5%)、インド16万人(15・9%)、韓国の6万人(同5・8%)、日本2万人(1・8%)である。

「野口悠紀雄著著:トランプの外国人排除でローマの轍を踏むか?、
週刊ダイヤモンド、2016.12.10」は参考になる。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.アメリカ大統領選挙におけるドナルド・トランプ氏の勝利を見ていると、アメリカがローマ帝国の轍を踏むのではないかという懸念に襲われる。ローマ帝国が長期にわたって繁栄を続けられたのは、異質性や多様性を尊重したからである。共和制の時代からすでに、征服して属州化した地域の人々にローマ市民権を与えてきた。この結果、ある時期から、ローマ出身ではないローマ皇帝が増え。エドワード・ギボンが『ローマ帝国衰亡史』の中で「人類史上最も幸せな時代をつくった」とした五賢帝には、属州出身者が多い。
2.「3世紀の危機」といわれた混乱の時代からローマを救ったのは、イリリア出身の皇帝たちである。そこはドナウ川の近くなので、属州の中でも辺境に近い。ゲルマン民族の大移動に対してローマを防衛した将軍スティリコも、ゲルマン出身だ。ローマを攻撃したのも、防衛したのもゲルマン人だった。
3.4世紀末ごろからローマ帝国に急速に広がった排他的感情の中で、スティリコは皇帝ホノリウスによって処刑された。ローマ帝国は急速に変質し崩壊した。トランプ氏は、現代のアメリカにおけるホノリウスになる危険がある。
4、ドナルド・トランプ氏が選挙中に公言していたように外国人の就労機会が制限されると、これまでアメリカの成長を支えてきたハイテク産業が失速する。トランプ氏が呼び掛け、そして支持を獲得したのは、古い製造業の労働者たちである。その対極にあるのが、シリコンバレーのハイテクIT産業だから、彼の攻撃の矛先がシリコンバレーに向かうのは自然なことである。
5.実際にシリコンバレーの存立を揺るがすような政策を導入するかもしれない。シリコンバレーで最も重要なのは、人間の頭脳だ。機械設備や資本ではない。その頭脳は、必ずしもアメリカ人のものではない。外国人の頭脳が大きな役割を果たしている。シリコンバレーにおける技術開発はICによってなされたといわれる。
6.ICとは、「インド人と中国人」という意味だ。最近では、グーグルやマイクロソフトに、インド系のCEO(最高経営責任者)が誕生している。ローマ帝国の最盛期を彷彿させるような状況が生じている。ハイテク産業における外国人の就労は、制度的には「H-1Bビザ」によって支えられてきた。これは、特殊技能職に認められる就労ビザである。4年制大学を卒業していることが条件になっている。現在、1会計年度内の発行数が6万5000に限られており、アメリカで修士号を取得した申請者向けに、これ以外に2万の枠が設定されている。2003年度の発行数が19万5000だったので、最近は大幅に縮小されていることになる。このため、取得が難しく、抽選になっている。
7.事業者からも、専門的技能を持つ外国人に対する需要は強い。こうしたことを背景に、昨年8月にフェイスブックのマーク・ザッカーバーグ氏が、H-1Bビザの発行数を増やすべきだと主張した。これに対してトランプ氏は、「多くのアメリカの大企業がH-1Bビザを悪用して外国人労働者を雇用している。このためアメリカ人が職を得られなくなった」と主張した。
8.トランプ氏が実際の政策でこれをどう扱うか、まだ分からない。11月21日にYouTubeの動画で優先政策課題について説明した中で、「アメリカ人の.雇用を奪う可能性のあるビザ悪用を調査する」とした。彼は、シリコンバレーでの外国人専門家の重要性については認めているようだ。しかし、他方で、H-1Bビザを廃止するかもしれない。トランプ氏は「J1-ビザ」も廃止するとしている。これは、交換留学生やビジネストレイニー、インターンシップ生などに発給されるビザで、研修を目的に米国で就労することができる。
9.外国人専門家の就労が難しくなると、才能が海外に流出する危険がある。これまで、才能を持った多くの人々がシリコンバレーに集積することの効果が大きかった。それが駄目になると、アメリカの技術開発力が低下する可能性が高い。これはアメリカの成長にとって非常に深刻な事態である。
10.専門家のビザを制限したところで、アメリカの一般労働者の職が増えるわけではない。これはメキシコからの違法移民問題とは全く別の問題である。異質性の尊重こそがアメリカの力の源だ。もともとアメリカの科学技術は、外国人によって支えられてきた。第2次世界大戦中には、ナチスドイツを逃れてヨーロッパからアメリカに来た科学者たちが、アメリカの科学水進を飛躍的に向上させた。このようなアメリカの長い伝統が、ここで大きく変わることになる。
11.ハイテク分野でのアメリカの技術力が衰えれば「日本が先端技術分野で挽回するチャンスになる」という意見があるが、全くの見当違いである。そのことは、アメリカへの留学生の出身国を見れば明らかである。15〜16年における留学生の国別内訳は、中国が32万人(全体の中での比率31・5%)、インドが16万人(同15・9%)であり、日本は2万人(同1・8%)にすぎない。人口が日本の半分未満である韓国の6万人(同5・8%)にも及ばない。
12.圧倒的に中国とインドが多い。彼らの中には、卒業後アメリカでH-1Bビザによって就労した者が多い。アメリカで排他的な風潮が強まれば、彼らは、中国やインドで就労する方がチャンスが大きいと考える。中国やインドの成長率は驚異的である。15年のフィンテック投資額の対前年伸び率は、中国が455%、インドが1115%だ。こうした地域に、先端
的IT企業が移ってしまう可能性がある。
13.こうした事態に対して、カリフォルニア州では、イギリスのEU離脱を意味する「Brexit」になぞらえて、「Calexit」を求める声が広がっている。合衆国からの離脱は、EUからの離脱より難しいが、州の権限は強いので、全面的な離脱でなくとも、新しい改革を独自に行うことは老えられる。例えば、タクシー配車サービスUberの広がりに対応して、カリフォルニア州では、タクシー免許を持っていないドライバーでも保険に加入するなど一定の基準を満たせば、営業ができるようになった。少し古いが、1978年には、カリフォルニア州の住民は、固定資産税に関する「プロポジション13」(提案13号)を住民投票で可決した。これは、固定資産税に関する改革で、全米に波及した。カリフォルニア州には、もともと革新的な考えが強い。カリフォルニア州の人々がトランプ政権にどのように対応するのか。ハイテク産業の対応はどうか、これからの推移を見守りたい。



yuji5327 at 06:44 

2017年09月10日

北朝鮮のミサイルが3分割した報道があるが、米国やロシアであれば、ミサイルのヘッド部分を切り離し制御することも可能だが、北朝鮮にそこまでの技術はない。

2017/9/8付けの 大前研一 さんの「ニュースの視点」(発行部数 167,937部)は「北朝鮮情勢/米移民問題/米トランプ大統領/米大型ハリケーン」と題する記事である。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.日本時間3日午後0時29分ごろ、北朝鮮北東部の豊渓里付近で、M6.3前後の人工的な揺れが観測された。朝鮮中央テレビは、「大陸間弾道ミサイル(ICBM)搭載用の水爆実験に完全成功した」と発表し、昨年9月に続く6回目の核実験を公式に認めた。
2.今回の規模からすると、おそらく「水爆」で間違いない。これまでの実験で観測されていた揺れは、M5.3〜M5.4という範囲で、今回はM6.3となりこれまでの10倍の大きさになる。
3.北朝鮮がこの規模の実験に成功する段階まで来た。米国も北朝鮮に対する分析を改め、現在の北朝鮮は核爆弾を60発ほど持てるようになった。核爆弾の燃料はウクライナあるいはロシアから購入したのか不明だが、北朝鮮は恐ろしいまでの攻撃力を持ち、米国まで届くミサイルまで保有できるようになった。
4.北朝鮮のミサイルが3つに割れたという報道があるが、映像が乱れただけと思う。米国やロシアであれば、ミサイルのヘッド部分を切り離し、その部分だけを操作することも可能だが、北朝鮮にそこまでの技術はまだない。
5.トランプ大統領は金正恩に騙されて、「オレの言うことを聞くようになった」と2週間前に発言していのに、今回の事態を迎えている。トランプ大統領ごときの発言で、腰が引ける金正恩ではなかった。
6.ニューズウィーク誌やTIME誌では、トランプ大統領が本当に戦争を始める気なのかという特集が組まれている。このような状況でも、北朝鮮に米国人観光客がいる。現時点ではこの事態に対して、ロシアの方が真剣に話し合いをしようと試みている。朝鮮半島で大規模な戦争が起こるとロシアにとっても非常に困る。プーチン大統領は、何とかして朝鮮半島の戦いを避けたいと思っている。
7.外交問題以外でも、米国・トランプ大統領が抱える問題は山積している。日経新聞は2日、「移民めぐり対立再燃」と題する記事を掲載した。幼少時に親と米国に不法入国した若者に滞在許可を与える制度(DACA)の撤廃を検討中のトランプ政権に対して、アップルやグーグルなどの企業トップら300人超は連名で制度の維持を要請した。制度がなくなれば約80万人の移民が強制送還の対象となる。
8.DACA取得者数を見ると、圧倒的にメキシコ人が多く、韓国人も上位にいる。米国の労働者数の推移を見ても、外国人労働者数は、特にカルフォルニアの地域で伸びており、もし移民が強制送還されると、米国企業は相当大きな影響を受ける。
9.フィナンシャル・タイムズは先月28日、「トランプ氏の元保安官恩赦は三権分立の侵害」と題する社説を掲載した。法廷侮辱罪の有罪判決を受けたジョー・アルパイオ氏に恩赦を与えることは、米国の根本的原則である三権分立への攻撃だと指摘。
10.これまでトランプ主義を拒否する共和党員と保守派は中南米系市民の取り込みを模索してきたが、今回のトランプ氏の一件がそこに長期的な打撃を与えた可能性がある。ジョー・アルパイオ氏は、移民に対する態度が非常に厳しかった人物である。本来、恩赦が与えられるためには、司法省が提言をして大統領がそれを認めて署名するという流れになるが、今回は司法省の提言なしにトランプ大統領が直接署名をして、恩赦を与えた。司法ではなく行政による決定であったことが「三権分立の侵害である」という指摘になっている。
11.様々な問題への対処が求められているトランプ大統領だが、オバマケアの見直し、財政赤字拡大の懸念を払拭できるか、といった経済対策についても非常に厳しい状況である。法人税率を15%に引き下げると言っているが、現実的に20%台前半が限界である。
12.記録的な豪雨で大洪水をもたらした大型ハリケーン「ハービー」の被害でも5000億円以上の出費が試算されている。このままだと連邦政府がデフォルトする。早く議会を再開し、連邦政府の債務上限引き上げを行う必要がある。議会にも共和党にも反トランプが続出していて、一筋縄ではいかない。
13、法人税率を20%台前半まで引き下げたとして、足らない財源を得る良い方法は、アイルランドを始め、世界に進出している米国企業に課税できるようにすることである。ここ抑えなければザル漏れである。

yuji5327 at 09:29 

2017年09月06日

北朝鮮核実験

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ジュネーブ軍縮会議
核実験を行った北朝鮮に対し
各国から非難の声明
北朝鮮の大使
アメリカには今後もわが国から『贈り物』


yuji5327 at 06:54 

2017年09月05日

70%という地震発生確率には最近3回の地震、すなわち1707年宝永地震、1854年安政東海・南海地震、1944年昭和東南海・1946年昭和南海地震の繰り返ししか用いていない。

「鷺谷威著:南海トラフ地震:その実態と予測に関する諸問題、學士會会報No921(2016-VI)」は参考になる。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.地震国日本において、次の大地震として注目されているのが南海トラフで発生する大地震(以下、南海トラフ地震)である。地震規模はマグニチュード(M)9.0になり、西日本の広範囲が震度7の揺れに見舞われ、高さ20〜30mもの津波が沿岸部を襲う。最悪のケースでは死者が30万人を超える。南海トラフ地震の発生確率は、今後30年間で約70%と見積っている。
2.南海トラフは駿河湾から紀伊半島、四国沖へと700卍度続いており、フィリピン海プレートが西日本の下へ沈み込む入り口となっている。南海トラフにおける地震発生の履歴は、世界でも他に類を見ないほどよく分かっている。これは、地震や津波について書かれた古文書が日本では豊富に残っているためである。
3.1944年昭和東南海地震(M8.1)の2年後に1946年昭和南海地震(M8.3)が発生し、1854年には安政東海地震(M8.4)と安政南海地震(M8.4)が約32時間の差で発生した。1707年宝永地震(M8.6)では、南海トラフの全域が1つの地震で破壊した。昭和東南海地震では、南海トラフ東端部のプレート境界が破壊しておらず、ここで近い将来地震が起きる可能性があるとして提唱されたのがいわゆる「東海地震」説であった。
4.この説が提唱されてから40年が経過したが予想された地震はまだ発生しておらず、近年では、次の南海トラフ地震の時に東海地域のプレート境界も破壊するという考え方が主流になりつつある。南海トラフ地震が発生する間隔は必ずしも一定ではなく、90年から250年程度の範囲でばらついている。全部の記録で平均を取ると平均間隔は180年程度であるが、最近の3、4回の平均間隔は約120年である。
5.1605年の慶長地震が南海トラフではなく伊豆-小笠原海溝で発生したという説も提唱されている。この説が正しければ1707年宝永地震の前にも200年以上の空白期間が生じることになり、南海トラフ地震の発生間隔は従来考えられていたよりも長い可能性がある。
6.次の南海トラフ地震がどの程度の規模になるかも気になる点である。過去の地震による揺れや津波の分布は毎回異なる様子を示しており、地震の規模や起こり方は多様性に富んでいる。過去の地震の中では1707年宝永地震が南海トラフ全域を破壊した最大級の地震と考えられてきた。高知大学の岡村眞らは、2千年前にも南海トラフ沿岸部に宝永地震に匹敵する巨大津波が押し寄せた痕跡があると報告している。南海トラフの地震は、その発生間隔においても地震規模においても多様性があり、次の地震がいつ、どれくらいの規模で起きるかを予測することは困難である。
7.大地震の発生時期や規模の予測は困難でも、同じ場所で繰り返し発生する地震について、繰り返し間隔の平均値とばらつき、および最後に地震が発生した時期が分かれば、確率モデルを適用して次の地震の発生確率を評価できる。政府の地震調査研究推進本部では、こうした方法を用いて大地震の発生確率を評価しており、今後30年間に南海トラフ地震の発生する確率を70%程度と評価している。この確率値は、日本列島周辺で発生するM8級の地震の中では最大であり、21世紀の前半には次の地震が起こる可能性が高く、次に我々が備えるべきは南海トラフ地震だと多くの人が思う。
8.南海トラフ地震の発生履歴は良く知られているが、分かっている繰り返し回数は10回に満たず、そもそも信頼性の高い確率を計算できる条件が揃っていない。実際には、70%という地震発生確率の計算には最近3回の地震、すなわち1707年宝永地震、1854年安政東海・南海地震、1944年昭和東南海・1946年昭和南海地震の繰り返ししか用いていない。そのため、発生間隔のばらつきを過小評価してい。
9.南海トラフ地震の繰り返し間隔の評価には「時間予測モデル」を用いている。「時間予測モデル」は、地震の繰り返し発生に関するモデルの一つで、大きい地震が起きた時は地震で解放されたエネルギーを再度蓄えるまでに時間がかかるため次の地震までの発生間隔が長くなり、小さめの地震が起きた後は短い間隔で次の地震が起きる、というものである。10.1707年以降の3回の地震については、このモデルが良く当てはまるので、確率評価に採用された。1944年昭和東南海地震と1946年昭和南海地震は、過去の南海トラフ地震の中で最も規模が小さかったため、時問予測モデルの適用により次の地震までの発生間隔は88.2年とされているが、これは現在知られている南海トラフ地震のどの発生間隔よりも短い。時間予測モデルを採用せずに、過去の地震の平均的な発生間隔を用いて確率を計算すると、30年間の発生確率は6〜30%程度にしかならない。
11.現在公表されている地震の発生確率は、使用しているデータ数が少なく、採用したモデルに強く依存しており、信頼性の高い値とは言えないが、南海トラフ地震が将来発生することは間違いなく、日本社会に重大な影響を与える。問題は、30年間で70%という高い確率値が公表されることで、南海トラフ地震にだけ注意が集中し、次に起きる大地震が南海トラフ地震だと勘違いされてしまうことである。
12.過去に、1970年代に東海地震の危険が指摘された後、次に起きるのは東海地震と多くの人が考え、関西では地震が起きないという誤った神話も生まれ、そこに1995年兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)が発生し多大な被害を生じた。この時の反省から地震調査研究推進本部が設置され、日本列島の地震活動の評価や地震動予測が始まった。高い確率値で南海トラフ地震に対する関心を高めることは、南海トラフ沿岸地域の防災意識の向上につながるが、他の地域の油断につながってしまっては本末転倒である。
13.地震災害が厄介なのは、発生頻度が非常に低いことである。同じ場所が大地震に見舞われる可能性は数10年に1度程度である。我々は常に未体験、想定外の危険に備えなければならない。日本列島周辺には、南海トラフ以外にも複数のプレート境界があり無数の活断層が存在するので、どこで大地震が起きてもおかしくないが、個々の活断層の地震発生確率は南海トラフと比べて低いが、数が非常に多いため、いずれかの活断層で大地震が発生する確率は南海トラフに対して引けを取らない。



yuji5327 at 06:50 

2017年09月04日

TPPは日本が攻め込まれることも多いが、トランプ氏は勘違いをしている。特にサービス産業や知的産業では米国に対して、相当の譲歩を求められていた。

「大前研一著:中国、ロシアが北朝鮮を本気で制裁しない理由、
PRESIDENT,2016.10.31」は参考になる。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.TPPが見送りになっても、日本にとって致命的ではない。米マコネル上院院内総務は「環太平洋パートナーシップ協定(TPP)が年内に議会に提出されることは確実にない」と述べた。米大統領選でTPP脱退を掲げた共和党のトランプ氏が勝利したことを受けて、オバマ政権が目指す年内の議会承認を見送る考えを表明している。
2.日本の通商政策は再びゼロから構築する必要が出てきた。TPPがなくても去年・今年と同じ状態だから、それほど戦々恐々とする必要もない。TPPは日本が攻め込まれることも多いが、トランプ氏は勘違いをしている。特にサービス産業や知的産業では米国に対して、相当の譲歩を求められていた。
3.トランプ氏の頭にあるのは工場のことで、中国をメインで想定してい。今後、TPPについては修正が入ると思われるが、取り敢えず延期されたというのは、日本にとっては、不幸中の幸いと言える。
4.悲観的なのは欧州である。欧州連合(EU)は、通商担当相理事会で、米大統領選でトランプ氏が勝利したことが米欧交渉に及ぼす影響を協議している。通商交渉を担うマルムストローム欧州委員は米欧が交渉中の自由貿易協定(FTA)は「かなり長い間、冷凍庫の中に入るだろう」と述べ、交渉再開に数年を要する可能性をにじませた。
5.日経新聞は11日、「トランプの壁、マツダに試練」と題する記事を掲載した。米大統領選で勝利したトランプ氏がちらつかせる北米自由貿易協定(NAFTA)からの脱退が現実になればマツダが乾坤一擲の勝負で建設したメキシコ工場が、北米開拓の要衝としての機能をそがれると紹介している。
6.マツダの試練は多くの日本車大手にとって人ごとではないと報じている。今、日本企業は米国よりもメキシコに工場を作るのが盛んだから、大変な事態を招く。メキシコで作ったものが安い関税で入ってくれば、米国の消費者も助かる。
7.自動車生産台数で、メキシコは世界7位。メーカー別の新車生産台数を見ると、1位の日産、GM、フィアット・クライスラー、フォルクスワーゲン、フォードと続く。日産は古くからメキシコに進出しているが、他の日本メーカーはメキシコ進出が遅れており、むしろ米国メーカーが積極的にメキシコに進出している。米国自動車メーカーが団結して、トランプ氏に物申すべきである。
8.新しい工場を作ったばかりのマツダには痛手だが、トヨタ、ホンダ、日産など日本メーカーは米国内でも400万台の生産体制を保有しているから、「この世の終わり」というほどではない。関税の割合にもよるが、大変な事態ではあるが、それほど悲観的になる必要はない。


yuji5327 at 06:34 

2017年09月02日

自滅でも暴走でも金正恩が消えれば、南北統一のプロセスに入る。統一すれば人口7600万人の大朝鮮連邦が誕生し、韓国は核保有国になれる。韓国人の密かな夢である。

「大前研一著:中国、ロシアが北朝鮮を本気で制裁しない理由、
PRESIDENT,2016.10.31」は参考になる。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.今年9月9日、北朝鮮は核弾頭の爆発実験に成功した、と発表した。同日、午前9時半頃に日本の気象庁は北朝鮮北部を震源とする地震波を観測し、マグニチュード5.3で.震源の深さは0km。自然の地震波とは異なる波形だったので地下核実験だったと思われる。
2.北朝鮮の核開発はウクライナが技術供与しているらしい。旧ソ連邦で核開発の中核地の一つがウクライナで、今のウクライナは核開発を放棄しているが人材が残っており、彼らが北朝鮮の核開発に関わっていると思われる。弾道ミサイルの開発は中国およびロシアのロケット技術が使われている。
3.6力国協議の合意を受けて北朝鮮の原子炉は2007年から運転を停止している。アメリカの学者からは、北朝鮮が保有しているウラン235とブルトニウムで核実験をするのは4、5発が限度と指摘されていたので、今回の核実験で打ち止めの可能性もある。
4.北朝鮮は原子炉の再稼働を表明していて、再稼働に向けた動きも確認されているが、プルトニウムをつくるには数年かかる。またウラン型原爆をつくるにはウラン235を濃縮する技術が必要だが、ガス拡散法などは非常に難しく、おそらく北朝鮮はやっていない。原子力潜水艦などロシアが廃棄した核兵器から核が取り出され、闇ルートに流れている可能性もある。
5.北朝鮮の核開発は決して非常識なものではなく、常識的な開発ステップを踏んでいる。核弾頭を小型化してミサイルに積むにはまだ何回か実験が必要である。核弾をミサイルで飛ばせるようになっても適時に起爆する技術が難しい。実用化の一歩手前くらいまできているから、もう止まらない。
6.北朝鮮の核実験に対して日米韓と国運安保理はすぐさま非難声明を発表した。北朝鮮に対する制裁強化決議は効果は疑わしい。中国もロシアも北朝鮮への制裁に一応賛成しているが、まじめに制裁する気はない。
7.北朝鮮は核開発疑惑とIAEA(国際原力機関〕の査察要求に反発して03年にNPT(核兵器不拡散条約〕を脱退しているが、そもそもNPTに加盟せずに核開発をやっている国がある。インド、パキスタン、イスラエルである。インドとパキスタンは「5大国のみに核保有の特権が認められているのは不平等」とNPT批准を拒否して核実験を行ってきた。イスラエルは核開発疑惑を肯定も否定もしていないが、フランスの協力を得て200発ぐらいの核弾頭を持っている。
8.欧米はNPTを批准せずに核開発しているインド、パキスタン、イスラエルには制裁しない。アメリカはインドの原発開発の手助けしている。ダブルスタンダードであるのが割り切れない思いが中国やロシアにはある。立場上、金正恩に自制しろとはいうが、半島の非核化は大事なテーマだから、国連決議にも一応賛成はするが、実力行使までして北朝鮮を制止する気はない。
9.欧米先進国は国際法を持ち出して中国の海洋進出やロシアのクリミア併合を非難するし、CO22の排出規制など環境問題では新興国の成長に足枷をはめようとする。それに対して新興国は、自分たちが成長していた時代は好き勝手をやっていたという反発心がある。
10.中国やロシアが北朝鮮制裁に本気になれないのは、経済的理由もある。中国遼寧省南部にある丹東市は北朝鮮と国境を接する街で、北朝鮮との交易で成り立っている。鴨緑江に架かる橋は物流のトラックや通勤の人で大変な交通量である。中国は人件費が高謄し、、人件費が10分の1の北朝鮮の人々を大勢雇っている。
11.中国政府の悩みは、束北3省〔遼寧省、吉林省、黒竜江省〕で、石炭と鉄鋼の街が多いが寂れている。北朝鮮との交易、労働力が途絶えたら、経済状況はさらに悪化するので、中国政府としては見て見ぬふりをするしかない。
12.ロシアの極東の最大の問題は人口である。中国の東北3省で1億5000万人いるのに、極東ロシアは650万人しかいない。極東ロシアの人々は中国に乗っ取られることに強い恐怖感を抱いているが、モスクワは遠くて声が届かないので、北朝鮮の人々を大量に密入国させて農村や工場で働かせている。
13.北朝鮮の今後のシナリオは4つある。1番可能性が高いのは自滅で、副首相が銃殺されるほど粛清の嵐が吹き荒れ、恐怖政治がエスカレートする状況で、明日はわが身の側近が金正恩の命を狙うことはありうる。
14.2番目は暴走シナリオで、金正恩は追い込まれて、せっかく開発したミサイル兵器を1度も使わずに殺されるのは嫌だという理由で、攻撃ボタンを押す。ターゲットは、韓国である。アメリカの反撃は確実で、攻撃ボタンを押した瞬間、金王朝は滅びる。あるいはボタンを押す寸前にシナリオ1が発動して金正恩は消されるかもしれない。
15.第3のシナリオは話し合いによる開国。話し合いで南北統一に向かう可能性もなくはない。ただし、金正恩が話し合いには応じない。金正恩の生命を保証してロシア辺りに亡命させたうえでなら、その可能性も出てくる。
16.第4のシナリオは北朝鮮の1番の狙いで、アメリカとの単独交渉である。アメリカを交渉の席に引きずり出したいから、アメリカに届く長距離ミサイルを開発している。新大統領がトランプ氏になり、可能性はある。
17.北朝鮮では外交官や兵士の脱北が相次いでいる。ここから先は自滅シナリオか暴走シナリオかという展開になる。自滅でも暴走でも金正恩が消えれば、南北統一のプロセスに入る。統一すれば人口7600万人の大朝鮮連邦が誕生し、韓国は核保有国になれる。韓国人が密かに見ている夢である。日本が攻撃対象にならないことを祈るしかない。


yuji5327 at 06:36 

2017年09月01日

米国の属国ならば、ブーチン大統領を日本に呼べない。北方領土交渉の結果次第で、今後の日米関係にきしみが生じる可能性はある。

「佐藤優著:中国とロシアはなぜトランプ支持か、
週刊東洋経済、2016.11.12」は面白い。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.米大統領選挙は非常に簡単で、既存の秩序の維持を望む人はクリントン候補、秩序の変化を望む人はトランプ候補を支持した。自分たちは社会に虐げられていると考えている製造業従事者や米国中・南部の白人がトランプ候補を支持した。世界各国では、日本やEU、韓国はクリントン候補が大統領になればいいと思っている。一方、ロシアや中国、北朝鮮はトランプ候補になればと思っている。
2.日本国内で気になるのは偏見があることである。一つは、米国のエスタプリッシユメントの見解が入ってくること。トランプは嫌だという短絡的な思いから、トランプ候補がカリカチュア化されすぎていることである。
3.トランプ候補の唱える孤立主義は、米国の底流にあるもので、それが彼によって顕在化したことを過小評価してはいけない。米国が孤立主義から脱却したのは第2次世界大戦後のことで、自分の国に害が及ばないかぎり、ほかの国に何があっても関係ない。そんな孤立主義の考え方は、今の米国人にとって魅力のある思想である。
4.クリントン候補は弁護士出身で、折り合いをつけたがる。実際に選挙戦では、TPP(環太平洋経済連携協定)批判などトランプ候補寄りの主張もした。このような見方はロシア語、中国語やアラビア語空間の人はわかる。これらの語学空間の人は、トランプ候補をカリカチュア化しない。その分、彼らのほうが冷静に米大統領選を分研している。
5.現段階で最大の懸念は、北方領土の問題である。現在、1956年の日ソ共同宣言をべースに日ロがまとまるという観測が強まっている。歯舞諸島・色丹島の二島返還か、あるいは択捉・国後両島を含めた四島返還かが交渉の焦点だ。また日ロ問の経済協力強化で返還交渉が前進するという観測もある。この過程で重要なファクターが日米関係であることが忘れられている。
6.日米安全保障条約第5条は「日本国の施政の下にある領域における、日米のいずれか一方に対する武力攻撃が、自国の平和及び安全を危うくするものであることを認め、自国の憲法上の規定及び手続きに従って共通の危険に対処するように行動することを宣言する」となっている。すなわち、日本の施政が及ぶすべての領域で、日米は共同で防衛に当たる。
7.現在の歯舞・色丹には米軍が展開する場所ではないが、返還されれば、日本の施政が及び、日米安保条約上、米軍が展開できるようになる。ロシアのプーチン大統領は素直に北方領土を日本に引き渡さない。
8.安倍晋三首相が歯舞・色丹を非武装地帯化・非軍事化することを一方的に宣言すると、日米安保条約の適用除外地域ができる。日本のどこでも守る、と米国が言っても、ここはいいです、と日本が言わざるをえない。だったら尖閣諸島は守らなくてもいいのか、尖閣諸島を守りたくない、米国は言う。
9.戦後レジームからの脱却をうたってきた安倍首相は、日ロ関係を通じて無意識的にそこから脱却してしまう。北方領土に関する日ロ交渉は、2島か、4島かといった次元ではなく、日ロ提携か、日米同盟かという重大な選択の問題になる。
10.ブーチンの狙いは経済だと日本では思われているが、まったく違う。ロシアを相手に経済的利益を得られるなら、日本企業はとっくの昔にやっている。プーチン大統領の現実的な狙いは、現在、アジア太平洋地域では米国が圧倒的な力を持ち、その力の源泉が日米同盟と米韓同盟である。今回の日ロ交渉次第でその一方が崩れれば、プーチン大統領にしめたものである。
11.日本を属国と表現するなら、米国の言うとおりにやるということである。北方領土交渉なんてできない。本当に米国の属国ならば、ブーチン大統領を日本に呼べないはずである。そういう意味で日本は主権国家である。北方領土交渉の結果次第では、今後の日米関係にきしみが生じる可能性は当然ある。


yuji5327 at 06:48 
池上技術士事務所の紹介
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工学博士、技術士(応用理学)、
公害防止主任管理者、
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池上湖心 プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山に師事
書象会に所属、書象会理事
審査会々員
○作品展の開催
・主宰している「さざ波会」
 作品展を毎年8月開催
(於:稲毛ギャラリー)
・土曜会(グループ展)
 作品展を毎年10月開催
(於:銀座大黒屋)
○公募展の受賞、入選
・日展入選
・読売書法展(現在理事)
 読売奨励賞
 読売新聞社賞
・謙慎展(現在理事)
 春興賞の受賞:2回
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