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2017年05月24日

日本共産党の2015年1月に公表された党員数は、30万5000人で、ピークだった1987年の48万7000人から37%も落ち込んでいる。

「躍進か没落か日本共産党の秘密、
週刊ダイヤモンド、2016.06.25」は興味深い。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.7月の参議院選挙に向けて、香川選挙区では、日本共産党の香川県委員会の松原昭夫委員長と、民進党の香川県総支部連合会で代表を務める小川淳也衆議院議員は確認書を交わした。ポイントは、〇簍財産を保障する、¬酖浙ζに共産党の政策を持ち込まない、E傾.制は現行憲法の全条.項を守る、ち挙での政権交代を堅持する、ダ教分離の原則を徹底させる、である。
2.香川県では、野党統一候補として、民進党の候補者を取り下、日本共産党の候補者を立てる。この確認書は、共産党アレルギーを持つ民進党の支持者に対して日本共産党は危なくない、と説得するために使う材料である。
3.今回の確認書で、民進党には日本共産党を毛嫌いする理山がなくなる。政策の違いを乗り越えられるという実績ができ、より踏み込んだ共闘を模索することができる。.予兆は。4月23日の衆議院北海道5区の補欠選挙で、民進党の前原誠司衆議院議員が、日本共産党の小池晃書記局長と並んで選挙カーの上で応援演説をしたことである。以前には考えられなかった事態が目の前で起こっている。
4、日本共産党は地方に強い。地方議員の数は、自由民主党(3351人)、公明党(2921人〉、共産党(2817人)と第3党である。15年4月の地方選挙では、全ての都道府県議会に議席を確保した。地方議員の総定数に占める割合は、過去最高となる8.24%に達した。議会での党派構成では、第2党となっているのが京都府議会(自民党28、共産党14)、京都市議会(自民党20、共産党18)、沖縄県議会(自民党14、共産党6、社民党6)。
5、勢いに乗っているかに見える日本共産党だが、足元では内部の人的・財政的基盤が大きく揺らいでいる。機関紙の赤旗の発行部数と党員の数が年々減り続けている。最大の問題は、現在の勢いを。党勢の拡大に結び付けられないことである。
6.2015年1月に公表された党員数は、30万5000人で、ピークだった1987年の48万7000人から37%も落ち込んでいる。部数に関しては、日本共産党がTPP反対の論陣を張って、JAや医師会など利害の一致する他党の関係者が読むようにもなったが、焼け石に水である。


yuji5327 at 06:40 

2017年05月23日

イラク軍は怯え、アメリカからもらった武器をすべて捨て、軍服を脱いで逃げ出し、結果的にアメリカがイラク軍に渡した最新鋭兵器はIS(イスラム国)に渡った。

「池上彰著:
知らないと恥をかく世界の大問題7、Gゼロ時代の新しい帝国主義、KADOKAWA、2016年5月10日」は参考になる。「プロローグ 新しい帝国主義時代の到来」の印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.ブッシュは事前にイラクのことをよく研究しないまま攻撃した。独裁政権さえ倒せば、すぐに民主化が進むと、簡単に考えた。ブッシュは「バース党員をあらゆる役所から追い出せ」と指示した。イラクはバース党員にならなければ出世できない国だった。地方も国も公務員はすべてバース党員。警察官も医者も教員も、軍隊の将校もバース党員たちは誰も出勤せず、イラクの統治機構は崩壊した。兵隊たちは武器や弾薬を盗み姿を消し、イスラム国の種が蒔かれた。
2.イラクは内戦状態になり、国連は東チモールの独立に際して派遣された人物は、すぐに暗殺された。国連は、そんな危険なところに職員を派遣するわけにはいかない、とすぐに手を引き、混乱はますますひどくなった。イラクのフセイン大統領はイスラム原理主義者や、イスラム過激派を嫌っていた。少しでも怪しい人物は、捕えてすぐに処刑していた。フセイン政権が崩壊すると、これまでイラクで活動できなかった周辺の過激派組織が次々にイラクへやってきて、権力の空白が生まれ、イラクがテロリストの巣窟になっった。
3.かくして生まれたのが、現在のIS=自称「イスラム国」の前身組織「イラクのイス
ラム国(ISI)」で、このときはイラク限定の組織だった。指導者のアブー・ウマル・アル=バグダディは、現在の指導者アブバクル・バグダディとは別人で、2010年にアメリカ軍によって殺害されている。
4.この段階ではまだアルカイダ系で、アルカイダ(基地という意味)は2001年9月11日、アメリカ同時多発テロを起こした、オサマ・ビンラディン率いる反米テロ組織である。そこに、チュニジアで始まったアラブの春が、イラクの隣国シリアにも飛び火してきた。これに目をつけた「イラクのイスラム国」は、自分たちの勢力を大きくする絶好のチャンスと考えた。
5.もともと「イラクのイスラム国」はアルカイダの系列に入っていたから、シリアでも独自の活動をするため、「ヌスラ戦線」(ヌスラとは勝利の意)という組織をつくり、イラクの「シリア支部」のようなかたちで活動を始めた。しかし、「イラクのイスラム国」にしてみれば、イラクとシリアに別々に組織をつくっておく必要はない、ひとつにしようと考えた。ところが、アルカイダの本部からシリアはシリアで別に戦えという指示がきた。
6.これに現在の指導者であるアブバクル・バグダディが反発した。もともと、シリアとイラクの国境線はヨーロッパが勝手に引いた線だ。勝手に引いた線に従って別々に活動するということはイギリスとフランスのサイクス・ピコ協定(第1次世界大戦中に、イギリス・フランス・ロシアの間で結ばれた中東分割に関する秘密協定)を認めることになるので、バグダディはアルカイダと手を切り、独自の組織をつくった。ヌスラ戦線はそのままアルカイダ系にとどまり、「イラクのイスラム国」とは袂を分けた。イラクのイスラム国はヌスラ戦線も攻撃し、シリアは、三つ巴、四つ巴の泥沼の内戦となっった。
7.シリアに入った「イラクのイスラム国」は、アサド政権側を攻撃せず、反政権側を攻撃した。理由はアサド政権側は強い軍事力を持っていたからで、それほど強くなかった反政権側を攻撃して、まずは、反政権側が持っている武器や金を奪い取ろう、と考えた。
反アサド政権側には、同じスンニ派の国々である、サウジアラビアやカタールが多額の資金や武器を提供していたので、これに目をつけた。
8.「イラクのイスラム国」は名前も変えます。もうイラクだけじゃない。シリアでも活動することになるので、イラクとレバントのイスラム国「ISIL」(アイシル)と名乗った。レバントとは、シリアあたりをさす古い呼称です。しかし中東の人以外にはレバントはわかりづらいので、「イラクとシリアのイスラム国」と呼ぶ場合もある。この場合は「ISIS」(アイシス)と呼び、どちらも同じ意味である。
9.ISILがシリアで勢力を拡大している間、イラクは、アメリカがフセイン政権が崩壊した後、ゼロからイラクの国軍をつくる必要があった。しかし軍隊に入るのは「お金がもらえるから軍にでも人るか」という軍人で、引常に責任感の薄いイラク軍ができた。アメリカはイラクから撤退するとき、この弱いイラク軍に最新鋭の兵器を渡してきた。ここに、大量の資金や武器を得た「ISIL」が再び戻ってきた。
10.急ごしらえのイラク軍はこれに怯え、アメリカからもらった武器をすべて捨て、軍服を脱いで逃げ出した。結果的にアメリカがイラク軍に渡した最新鋭兵器も、やすやすと「lSIL」のものになった。戦車も装甲車も手に入れて、イラクに戻った「ISIL」はさらに名前を変えのが、いまの「IS」=自称「イスラム国」である。もう地域限定ではない。全世界で活動すると宣言し、自称「イスラム国」は武器を横取りし、イラクに戻り、イラクとシリアにまたがる強大な国をつくることに成功した。


yuji5327 at 06:48 

2017年05月22日

日本でも拡大している不平等の問題は、産業の質的変化と福祉制度の欠陥に伴って起きた労働市場の動きが主な原因である。

セバスチャン・ルシュヴァリエ著、池冨仁解説:日本で続く長期停滞の原因は一貫性を損なった改革にある、
週刊ダイヤモンド、2016/06/25」は面白い。著者はフランス国立社会科学高等研究院教授である。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.1980年代から日本の資本主義は何も変わっていない、という見方は違う。この点は、日本経済を研究する外国人の学者や、多くの日本人もそう思い込んでいるようだが、日本の資本主義は大きく変容している。変化のスピードが漸進的であったために、これまでの概念ではうまく説明できなかった。
2.横断的・学際的なアプローチで、戦後の日本を象徴するさまざまな領域で起にこった変化に着目し、それらのメカニズムを解明し、制度、産業横造、不平等などの問題を多面的に扱っている。
3.専門は経済学だが、政治経済学、労働経済学、社会学、産業経済学、イノベーション理論など異なる専門分野の分析ツールを借用した。世の中で起きている問題を解明するには、やはり構造的な領域に踏み込む必要がある。日本でも拡大している不平等の問題は、産業の質的変化と福祉制度の欠陥に伴って起きた労働市場の動きが主な原因である。
4.外国人が書いた日本についての研究では、79年に出た「ジャパン・アズ・ナンバーワン』がよく知られている。日本は、世界のどの国とも異なる発展の仕方をし、80年代になると世界を席巻する快進撃を続けた。欧米では、その秘密を知ろうと日本経済や日本型経営の研究が盛んになったが、90年代に入ってバブル経済が崩壊してからは、顧みられなった。
5.欧州は、日本の奇跡を忘れるべきではないし、70〜80年代に日本が直面した変化には学ぶところがある。長期停滞が続く欧州は、他国の経験で自らを見直す必要がある。グローバリゼーションでは、米国的な方法論が唯一の道ではない。日本では、構造改革が遅れているから停滞した、との見方が支配的だが、従来からの制度を考慮せずに改革を進めて一貫性を損なったから長期停滞を招いた、という見方ができる。



yuji5327 at 06:41 

2017年05月21日

東西冷戦が終わり、ソ連がロシアとなり、力が弱くなると中東の国々が欧米寄りになった。唯一、残っていたのがシリアで、ロシアの中東への足掛かりとして大切な国である。

「池上彰著:
知らないと恥をかく世界の大問題7、Gゼロ時代の新しい帝国主義、KADOKAWA、2016年5月10日」は参考になる。「プロローグ 新しい帝国主義時代の到来」の印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.自称「イスラム国」が支配していた面積は、イギリスほどだが、砂漠地域が多くを占め、800万人とも1000万人ともいわれる一般住民も暮らしている。自称「イスラム国」はこの住民たちから税金も集めていた。集めているのは、元バース党の役人で、行政のプロだったから、税金も集められる。自称「イスラム国」は「国家」としてやっていける。
2.テロ組織とはいえ、これまでの過激派テロ組織とはここが決定的に違う。自称「イスラム国」の支配地域には、キリスト教徒やユダヤ教徒もいるが、宗教はそのままでいいと認めている。イスラム教のコーランには「ユダヤ教徒もキリスト教徒も同じ啓典の民」という言い方がある。同じ神様を信じている人々だから、大切にしなさいという。
3.同じイスラム教徒のシーア派は認めない。シーア派は、「イスラム教を捨てた背教者」。イスラム教徒をやめるということは神を捨てるということであり、死刑に値するとした。「異端は異教より憎し」というが、かつてキリスト教徒も、カトリックとプロテスタントに分かれて激しく対立した。「内ゲバの論理」である。
4.スンニ派の自称「イスラム国」にしてみれば、シリアのアサド政権はシーア派系のアラウィ派ですから、絶滅させなけれぼ世界のイスラム化は実現しないと考え、シリア国内でシーア派を見つけては殺しした。そのうち国境管理が厳しくなり、海外から戦闘員が人ってこなくなると、自称「イスラム国」は「それぞれの場所で戦え」と指示を出した。それが2015年11月にフランスで起こった同時多発テロである。
5.自称「イスラム国」が関わった疑いのあるテロ事件は、フランス・パリ同時多発テロの他にも、2016年1月12日のトルコ・イスタンブールでの自爆テロ、1月14目のインドネシア・ジャカルタでの爆弾テロなど、その後も、あとを絶たない。さらに、これよりも恐ろしいテロが2015年12月2日、アメリカ・カリフォルニア州での銃乱射事件である。この事件を起こしたのは、自称「イスラム国」の戦闘員ではなく、自称「イスラム国」の考え方に共鳴し、勝手にテロを起こした。わざわざ戦闘員を送り込まなくても、それぞれの国で勝手にテロを起こしてくれれば、そのほうが好都合である。結果的に世界各地でテロが起きれば、願ったりかなったりである。
6.シリア内戦は、シーア派とスンニ派の宗教対立のほかに、アサド政権を支援するロシアと反政権勢力を支援するアメリカの代理戦争の様相も呈している。内戦でアサド政権側が弱ってくると、ロシアがアサド政権を支援し全面介入した。
7.その理由は、シリアにはロシアの海軍基地がある。東西冷戦時代、アラブの国々は多くがソ連寄りの国だった。イスラエルと敵対していたため、エジプトも以前はロシア製の兵器でイスラエルと戦っていた。イラクもフセイン政権が倒れるまではロシア寄りで、ソ連は中東に大きな影響力を持っていた。
8.東西冷戦が終わり、ソ連がロシアとなり、力が弱くなるにつれて中東の国々が欧米寄りになった。唯一、残っていたのがシリアである。ロシアにしてみれば中東への足掛かりを維持するうえで大切な国である。ロシアはアサド政権を守るために、反政権勢力に対し無差別爆撃をした。自称「イスラム国」への攻撃するけれど、反政権勢力である「自由シリァ軍」も攻撃した。
9.自由シリア軍とは、もとはアサド政府軍にいた兵士が、アサドから「国民に銃を向けろ」と指示され、「同胞に銃を向けることはできない」とアサド政権に反旗を翻してつくった反政権勢力である。



yuji5327 at 07:00 

2017年05月20日

日産にとっては、フランス政府がルノーをどう扱うかが重要な問題である。今後のフランス政府の動きに注目する必要がある。

2017/5/19付けの大前研一さんのニュースの視点(発行部数 168,702部)は「フランス大統領選・ルノー・日産 〜史上最年少大統領のマクロン氏の前途は多難。ルペン氏の敗因と国民戦線の今後は?」と題する記事である。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.フランス大統領選の決選投票が5月7日行われ、中道系独立候補エマニュエル・マクロン氏が勝利した。得票率は66.1%で、ルペン氏を大きく上回る過去3番目の大差となったが、投票率は74.4%と1969年以来の低水準で、投票を棄権、もしくは無効票を投じた有権者も全体の3分の1にのぼった。
2.マクロン氏は歴史上最年少のフランス大統領になった。マクロン氏に次ぐのは、ナポレオン三世ということだから、150年以上前の話である。当初は有力候補ではなかったが、2大政党が共倒れして、国民戦線とマクロン氏個人の戦いになったことが幸いした。
3.総選挙に向けて候補者を擁立するにあたり、マクロン氏は無所属だったため、新たに「共和前進党」を創設した。定数577議席の小選挙区制に対して、出馬する428人の公認候補を発表した。フィールズ賞を受賞した数学者など、ほとんどが政治素人で、その顔ぶれは半数が男性、半数が女性である。
4.この陣容でどこまで票が伸ばせるかが見ものだが、フランス国内ではすでに白けている状態になっている。ルペン氏には投票したくなかったという消極派も多く、棄権・無効票が多かったのも事実である。想像以上にマクロン氏の実態は知られておらず、支持者が少ないと懸念されている。
5.個人的には、ドイツとの関係最強化を打ち出しているのはよい。ドイツ、フランスが手を組んでいれば欧州は安定する。一方、フランス国内の経済の立て直しは大変である。フランスは官僚が強い国であり、自由主義経済とは程遠い。オランド政権は経済的には停滞の5年間と言われているが、マクロン氏にこの経済の停滞を乗り越えるビジネス経験に疑問が残り、前途多難である。
6.マクロン氏に敗れたルペン氏は失望感に打ちのめされており、次の総選挙に出馬しないとも言われている。もしルペン氏が出馬しなければ、彼女を次ぐ人材は今のところ見当たらない。
7.大統領選における20年間の国民戦線への投票率の推移を見ると、一時落ち込んだ時期もあったが、基本的には投票率をのばしてきた。ここでルペン氏が退くと、これまでの苦労が水の泡になる。
8.ルペン氏の敗因はテレビ討論だった。ルペン氏は、経済に対して常識がないことを露呈した。英国がすでにEUを離脱「した」と過去形で語ってしまうなど、最低限のことさえ理解していない。その結果、急激に人気が失墜して敗北した。
9.マクロン氏がフランス新大統領に就任して、政府介入を恐れ身構えているのが、ルノーのカルロス・ゴーン会長である。マクロン氏は、オランド政権で経済産業デジタル相を務めていたとき、ルノーへの政治介入を測ったことがある。
10.フランス政府はルノーの最大株主である。マクロン氏は、株式を長期保有する株主の議決権を2倍にできる「フロランジュ法」を盾に取り、ルノーへの経営関与を強めようとした。このときは日産にとって最悪のケースにならずに落ち着いたが、もしまた再燃したら今度はどうなるのかわからない。ゴーン氏を解雇することもできる。日産にとっては、フランス政府がルノーをどう扱うかが重要な問題である。今後のフランス政府の動きに注目する必要がある。



yuji5327 at 06:45 

2017年05月19日

フランスというのは不思議な国で、「世界の隠れ家」とも呼ばれる。困った人、身に危険のある人を受け入れ、世界中の亡命者を受け入れている。

「池上彰著:
知らないと恥をかく世界の大問題7、Gゼロ時代の新しい帝国主義、KADOKAWA、2016年5月10日」は参考になる。「プロローグ 新しい帝国主義時代の到来」の印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.アメリカはヨーロッパの国々から、自由シリア軍を強化してアサド政権を倒すべき、といわれた。前オバマ大統領は、自国の兵士を戦場に送りたくないので躊躇したので、その間に、自由シリア軍が弱くなった。
2.フランスでテロが起きたことで、フランスは自称「イスラム国」と戦うべきだと考え、自称「イスラム国」に相対するという点では、アメリカもロシアも同じ利害関係を持っている。お互いに対立していないで、みんなが一致団結して、自称「イスラム国」だけを攻撃しよう、としている。ロシアもアメリカも、自称「イスラム国」を潰すために空爆をしているが、なかなか力が衰えない。
3.自称「イスラム国」の戦闘員たちは一般住民にまぎれて生活している。自称「イスラム国」を空爆すれば、一般住民を巻き添えにする。過激派組織はそれを狙って、わざと入り込んでいる。あるいは、地下壕を縦横無尽に掘り進み、その中を移動しているといわれる。潜伏場所が上空からはわからない。これまでなら、アメリカが地上部隊を派遣するが、オバマ大統領はアメリ力軍の兵士に犠牲者が出ることは避けたい。空爆をしながら、クルド人部隊を応援したり、イラク政府軍を鍛えたりしている。クルド人は金髪で青い目の人が多く、クルド語を話す人たち。アラブ人とは民族が違う。ただしクルド人も宗派でいうとスンニ派である。
4.クルド人はペシュメルガ(命が奪われることも惜しまぬ者)という民兵組織を持っている。クルド人は孤立していて仲問がいないので、自分たち自身で自らを守らなけれぼいけないが、武器を持っていないので、アメリカがクルド人に最新鋭の武器を大量に渡しているの。クルド人やイラク政府軍に代わりに地上で戦ってもらい、アメリカはとりあえずそれを空爆で応援するという、役割分担をしている。
5.シリアではアサド政権側と、反アサド政権側が戦っているが、反アサド政権反アサド政権軍には、「自由シリア軍」とアルカイダ系の「ヌスラ戦線」と自称「イスラム国」がいる。その中の自称「イスラム国」だけをターゲットにすることで合意した。
6.自称「イスラム国」を潰すため、アメリカが目をつけたのがイランである。イランは、ロシアとともにアサド政権を支持していたが、世界のイスラム教徒は全体の85%がスンニ派で、15%がシーア派。イランは国内で9割がシーア派の大国である。同じシーア派系ということで、アサド政権に資金や武器援助を行っていた。
7.アメリカは、イランにも共同戦線で自称「イスラム国」と戦ってほしいと考えた。自称「イスラム国」は「シーア派を絶滅させなければ」と考えている。シーア派のイランにとっても自称「イスラム国」は脅威である。これを潰さなければ、自分たちが危うい。イランには、国の軍隊「イラン軍」とは別に、精鋭部隊「革命防衛隊」がある。軍隊が二重構造になっている。
8.理由は、イラン革命までさかのぼる。イランは、ムハンマド・レザー・パーレビ国王というアメリカが連れてきた王が支配していた。アメリカのCIAがクーデターを仕掛け、それまでの政権を転覆させて、自分の言いなりになる国をつくった。外国から資本を入れ、経済は成長し、アメリカの文化が入ってきた。女性たちは肌を露出し、髪の毛も隠さず歩く。うまく立ち回った者は金持ちに、そうでない者は貧しいまま、貧富の差も激しくなった。伝統的なイスラム教徒には、これが許せなかった。
9.イスラム教徒のもとではみんな平等のはず。コーランには「女性は美しい所は隠しておけ」と書いてある。それなのに、欧米の文化にかぶれ、イスラムの教えはどこへ行った。かくして、1979年2月、イラン・イスラム革命が起きた。トップになった人物はルーホッラー・ホメイニ師。「イスラム法学者」を示す「師」がついている。
10.彼はパーレビ国王の独裁を痛烈に批判した。このためイランにいられなくなり、フランスに亡命していた。フランスというのは不思議な国で、「世界の隠れ家」とも呼ばれる。困った人、身に危険のある人を受け入れると、世界中の亡命者を受け入れている。やがて、ホメイニ師を支持する人たちがイラン国内で革命を起こした。イランの国軍は、最後は国王を裏切って、革命側についた。
11.1979年2月、イラン革命が勃発。ホメイニ師はエールフランス機でイランのテヘランへ戻ることができた。ホメイニ師にしてみれば、自分が困ったときにフランスが助けてくれた。命の恩人ということになり、イランとフランスは決して関係が悪くならない。フランスは亡命者を受け入れながら、世界の国々との関係をよくしていく国でもある。
12.イランは徴兵制の国で、国軍の兵士は一般庶民である。国民の生活が困窮すれば、兵士は庶民の味方をする。これによってイラン革命が成立したが、政権を取ったホメイニ師は、いつまたイランの軍隊が自分たちを裏切るかわからないと考えている。
13.イランではイスラム原理主義的な厳しい統治が行われている。自由が失われると国民が反発する、国軍がクーデターを起こしてイランの体制をひっくり返すかもしれない。もしイラン軍がクーデターや革命を起こそうとしたら、それを叩き潰さなければならない。そのために「イラン革命防衛隊」という組織をつくった。彼らは徹底的にシーア派の原理主義教育を受けている。最高指導者のためならいつでも命を投げ出すという堅固な思想を持つ。この部隊が国軍を監視するという仕組みである。革命防衛隊にまずは最新の兵器を渡し、国軍の兵士はその後になる。革命防衛隊は非常に強い力を持っている。
14.前大統領マフムード・アフマディネジャドも革命防衛隊の出身だった。この中には、海外で活動をするための特殊部隊「アルクッズ部隊」もいる。彼らがいま「シーア派民兵」の名のもと、イラクとシリアに派遣され、自称「イスラム国」と戦っている。イランの正規軍がよその国で攻撃をしたら国際問題になるので、あくまでボランティアの兵士というかたちである。戦争をしたくないオバマとしては、アメリカの代わりに、イランの革命防衛隊に戦ってほしいと考えてる。
15.それはイランとの核合意、経済制裁解除という動きとつながる。イランには核開発疑惑はあるが、平和利用ならいい。ウラン濃縮に必要な遠心分離機1万9000基のうち、6000基は残してもOK。地下工場は研究施設として残してもいいという、相当譲歩した合意である。


yuji5327 at 06:34 

2017年05月16日

ポピュリズムと国民の意見を切り捨てるのは、民主主義の否定である。民主主義は、効率の悪い制度だが、政治の暴走を防ぐ重要な役割を果たしてきた。

「野ロ悠紀雄(早稲田大学ファイナンス総合研究所顧間)著:消費税増税の再延期は国民を愚民視する決定、
週刊ダイヤモンド、2016/06/18」は参考になる。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.安倍晋三首相は、消費税の増税先送りを決定した。理由は、新たな経済危機に対処するためという。それは取って付けたような理由で、現在の経済情勢がリーマンショックのような危機をもたらすとの認識は誤っている。選挙目当ての人気取りである。国民に負担増を求める政策は選挙で不利になるから、参議院選挙を前にして消費税増税を延期して支持率を上げようとする。
2.新聞の論説等は、将来の社会保障政策の財源が確保されないことを問題としている。税と社会保障の一体改革や、財政再建計画との関係を問うている。現在の日本での問題は将来の所得機会が保障されていないことで、新施策を打ち上げても、財源手当てがなければ、信頼されない。
3.政治家の立場からは、これらは現実を無視した建前論と見なされる。現実の政治は高尚な空理空論で動くのではなく、目先の利益によって動く。人々は合理的には行動しておらず、目先のことしか考えていない。増税を延期すれば、人々は負担が減ったと考え、その決定を歓迎する。
4.安倍首相が延期の意向を固めたとの報道が流れると、株式市場はこの決定を好感して、日経平均株価は1万7000円台に回復した。現政権からすれば、これが一般国民の反応ということになる。しかし、株式市場は短期的な条件には強く反応するが、長期的な条件の変化は無視する。
5.一般の人々の判断と株式市場の判断は、食い違うことが多い。消費税増税や社会保障のような長期的な政策に関しては、特にそうである。問題は、人々が株式市場と同じように考えているかどうかである。
6.人々が完全に合理的に行動するとしたら、消費税増税の先送りをどのように捉えるか?
この問題は、古くから経済学者によって議論され、18世紀のイギリスの経済学者デイビッド・リカードは、、いま減税をし、それを財政赤字の拡大によって賄ったとすれば、将来必ず増税によって処理される。
7.現在の減税とは、税負担の延期でしかない。人々は消費の決定に当たって、今年の所得のみを考慮しているのではなく、将来の所得も考慮に入れている。人々は、将来の増税に備えて、いま消費を減らして貯蓄を増やす。減税は消費を拡大させる効果を持たないことを、リカードの「等価定理」と呼ぶ。今回の消費税増税の延期は2019年10月までと期間が限られているので、この効果が働く。将来の増税時点が明言されなくても、同じことになる。
8.リカードの等価定理は、非現実的な机上の空論だと考えられてきた。その理由は、将来の増税までの期間が、人間の生涯を越えるかもしれないので、人々は現在の減税だけを評価する。
9.生涯の有限性問題は、アメリカの経済学者ロバート・バローが1970年代に解決した。バローによれば、人々は異なる世代と遺産によってつながっている。増税の負担が将来の世代にかかるとすれば、人々は将来世代をおもって遺産を増加させる。このために現在の消費を抑制する。これは、それほど突飛な議論ではない。
10.リカードやバローは理論経済学者であるから、彼らの理論はさぞや難解なものと思うもしれないが、その内容は極めて明決で直観的である。難しい数式のモデルなどを使わなくても、誰でも直感的に理解できる。
11.人々が合理的に行動しているとすれば、いまの日本で必要なのは、将来の見取り図を明確にし、財源を確保し、新しい均衡に向けて経済社会制度を整備することである。消費税増税によって社会保障の財源を確保することは重要である。人々は、将来をみ.完全に捉え、完全に合理的に行動しているわけではなく、不完全な情報に基づいて、大まかな判断しかしていない。目先の利益しか眼中にない人も少なくない。
12.仮に人々が目先のことを重視するとしても、説明すれば、政策の長期的な意味を理解する能力を、ほとんどの日本国民が持っている。そのような説明を行うことこそ、政治家の責務である。
13.問題は、国民を愚民と見なすか、合理的と見なすかの判断である。現実の政治はポピュリズムに傾かざるを得ないと言うが、それは政治家が人々の考えを低く評価しているだけのことである。ポピュリズムだとして国民の意見を切り捨ててしまうのでは、民主主義の否定につながる。民主主義は、効率の悪い制度ではあるが、社会の暴走を防ぐために重要な役割を果たしてきた。
14.参議院選挙において、人々の理解に訴えるという戦略が可能であるはずである。それを行うべきは、まず民進党である。民主党政権時に消費税増税を決めたのだから、当然のことだが、民進党は自らその戦略を放棄し、消費税の増税延期を提案した。民進党も自民党と全く同じ立場から、国民の判断能力が低いと決めてかかり、この問題を選挙の争点から外してしまった。国民を愚民と見なす政党しか存在しない日本は、悲劇的な状況にあると。


yuji5327 at 06:41 

2017年05月15日

サウジアラビアとはサウド家のアラビアという意味で、国家という概念とは違い、サウド家のアラビアの敷地に、国民を住まわせているという発想である。

「池上彰著:
知らないと恥をかく世界の大問題7、Gゼロ時代の新しい帝国主義、KADOKAWA、2016年5月10日」は参考になる。「プロローグ 新しい帝国主義時代の到来」の印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.シーア派にもいくつも宗派があるが、イランは、12イマーム派を国教(国の宗教)としている。ムハンマドの血を受け継ぐアリーが初代のイマームであり、アリーの息子が2代目、3代目となる。代々、イマームが血統で引き継がれていくが、少年だった第12代目のイマームが、突然姿を消した。信者たちは困り、「イマームはいま、お隠れになっているのだ。世界の終わりが来たとき、再び12代目のイマームがこの世にあらわれ、人々を導いてくださるだろう」
2.イスラム法学者・ホメイニ師が打ち出した理論は、「イマームがお戻りになるまでの間、イスラム法に詳しい、レベルの高い法学者が代わって統治をする」という考え方である。それによってホメイニ師が初代の「最高指導者」となり、ホメイニ師が亡くなった現在は、アリー・ハメネイ師が2代目の最高指導者となっている。
3.イランは国民が選挙で大統領を選ぶが、大統領の上に最高指導者が君臨している。最高指導者はイスラム法学者たちが選出。大統領も頭が上がらない。ハメネイ師は、黒いターバンを巻いている。ハサン・ロウハニ大統領は白いターバンを巻いている。シーア派の世界で、黒いターバンを巻いているのは、ムハンマドやアリーの血筋を引いている者を意味し、エリートである。白いターバンを巻いている人はエリートの血筋ではないけれど、一生懸命に勉強することでイスラム法学者になることができた人である。位が高いのはと黒いターバンを巻いている人である。
4.黒いターバンを巻いているということは、ムハンマドやアリーの血筋を引いている人であり、ムハンマドもアリーもアラブ人だから、最高指導者はアラブの血筋である。イランはペルシャ人の国で、ペルシャ人はアラブ人のことをあまり好きではない。黒いターバンを巻いている人は、信仰上は尊敬を集めるけれど、大統領のように白いターバンを巻いている人のほうが、同じペルシャの血をひくイラン人としては親近感がある。
5.サウジアラビアとは「サウド家のアラビア」という意味で、国家という概念とは少し違う。サウド家が支配しているアラビアの敷地の中に、国民を住まわせているという発想である。宗派はイスラム教のスンニ派に属するが、ワッハーブ派という極めて厳格な宗派である。教えの内容は、いまの自称「イスラム国」が主張していることとほぼ同じである。
6.死刑判決を受けた者は、広場で公開処刑となり、首を切り落とされる。女性の人権が極めて制限されていて、自動車の運転も許されない。アメリカは、普通ならこうした国に対しては非難を浴びせるが、サウジアラビアに対してはそれをしなかった。石油を売ってくれるからである。
7.サウジアラビアは国王が絶大的な力を持っている。2015年1月に90歳を超えていたアブドラ国王が亡くなり、弟の皇太子が国王となった。しかしサルマン新国王もすでに80歳と高齢だった。
8.サウジアラビアは一夫多妻制の国で、初代国王に大勢の子どもがいた。奥さんを4人まで持てるが、常に上限である4人。好きな人ができると誰かと離婚し、別の人と結婚して、常に4人の上限をキープすればいいので、延べにすると大変な数の女性たちと結婚し、たくさんの子どもをもうけた。初代国王のもとでは、王位継承権がある男の子だけでも60数人いる。その60人がまた大勢の子どもたちをもうけている。サウジには国王の王位継承権を持っている王子が数千人いる。その中には、過激な思想を持っている人もいる。自称「イスラム国」に対して、莫大な資金を援助している王子もいるといわれている。



yuji5327 at 06:44 

2017年05月14日

高級ブランド世界最大手の仏モエヘネシー・ルイヴィトンは先月25日、同社を実質的に支配するアルノー家のグループ会社がクリスチャン・ディオール社を完全子会社にすると発表した。

2017/5/12付けの 大前研一さんの「 ニュースの視点 」(発行部数 168,882部)は「LVMH・米医療機器大手・米食品大手 〜LVMHとナイキの買収戦略、ブランド戦略の違いとは? 」と題する記事である。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.高級ブランド世界最大手の仏モエヘネシー・ルイヴィトン(LVMH)は先月25日、同社を実質的に支配するアルノー家のグループ会社がクリスチャン・ディオール社を完全子会社にすると発表した。現在74%を出資しているが、残りを約1兆4520億円で取得する。ディオール事業をLVMHに集約し、総合的なブランド戦略を展開できるようにする狙いである。
2.LVMHは世界最大の高級ブランドのコングロマリットで、次のようなブランドを抱えている。・ワイン・スピリッツ:ドン・ペリニヨン、モエ・エ・シャンドン、ヘネシー等、・ファッション・レザーグッズ:ルイ・ヴィトン、ロエベ、ジバンシィ、リモア等、・パフューム・コスメティクス:ゲラン、アクア・ディ・パルマ等、・ウォッチ・ジュエリー:ショーメ、タグ・ホイヤー、ウブロ、ブルガリ、フレッドリテイリングのル・ボン・マルシェ、DFS等
3.ハイエンドブランドに集中しているのが特徴である。空港内にある免税店の半分以上は、このコングロマリットが保有するブランドで占められていることも珍しくない。買収に次ぐ買収で、非常に効率が良いブランド構成を確立している。
4.大前氏がナイキの社外取締役だったとき、LVMH社を訪問して話を聞いた。LVMH社は買収にあたって、経理業務などを整理し改善し、またグループ内の複数のブランドでまとめて広告出稿して有利に交渉を進めるなど、グループとしての効果を最大限に活用する一方、買収先の元々のクリエイティブやデザイナーはいじらない、とのことだった。この両軸が、LVMHが買収を成功させているコツである。
5.逆に、大前氏が社外取締役を務めていたナイキは、買収しても全てをナイキ流にしてしまう、という方法だった。コールハーンを買収したあとの展開も、まさに典型的だった。ナイキの買収戦略として、必ずしも成功したとは言えない。ナイキという会社全体で見ると成長をしていて問題はなかったが、結局、すべてを「自分化=ナイキ化」してしまうなら、何のための買収なのか?ということになる。
6.ユニクロも似たような課題を抱えている。ユニクロが自社で作ったGUブランドは上手くいっているが、買収したブランドはそれほど成功していない。LVMHは、「変えるべきところ」「変えてはいけないところ」を明確にしている。グローバルブランドを買う以上、その価値はブランドやデザインにあるのだから、そこはいじるべき箇所ではない。
7.米医療用品のベクトン・ディッキンソンは先月23日、同業の米CRバードを約2兆6400億円で買収すると発表した。バードは血管疾患や感染予防、外科手術などの専門分野に強みを持ち、これによりベクトンは事業領域を拡大し海外展開も模索する考えである。
8.ベクトン・ディッキンソンは医療用品業界で、圧倒的な強さを見せている。インスリンの注射器やヒト白血球細胞群を自動で分離解析するフローサイトメトリーシステムで世界トップシェアを誇り、売上高が約1兆5000億円、営業利益も約1500億円。時価総額は約4兆5000億円、従業員約4万5000人の巨大な企業である。
9.今回買収したCRバードは、注射器や輸血用機材などを扱っていて、売上高が約4000億円である。この売上高からすると、買収金額の約2兆円は高すぎるとも感じるが、CRバードが血管、泌尿器、外科専門領域で製品を提供することで、医療用品、検査機器の会社として、さらに立場を強くすることができる。知名度を考えると、ハード部門は残りつつも、ブランドはディッキンソンで統一される。従業員も約6万人規模になり、世界のトップ企業は、このレベルまで達している。
10.米精肉最大手のタイソン・フーズは25日、調理済み食品製造のアドバンスピエール・フーズを約3552億円、ドルの現金で買収すると発表した。成長力のある調理済み食品を傘下に収め、収益の柱に育てるとともに、冷凍デザートなど周辺事業の売却し、食肉や食肉総菜関連に注力する考えと思われる。
11.米国の食肉加工会社の売上高を見ると、タイソン・フーズがトップで、アメリカンフーズ、カーギルのミート部門がその後に続く。最大手のタイソンがアドバンスピエールを買収し、もっと大きくなる。
12.食品業界で支配力が強まると、どこかのタイミングで値上げに踏み切る。その意味では対抗できる企業があると良いが、タイソン・フーズは、これまでにも買収を重ねてきて、巨大化してきた。世界的に大きな影響力を持ち始めている例である。



yuji5327 at 06:30 

2017年05月13日

イラクのフセインにしても、リビアのカダフィにしても、とんでもない独裁者のようにいわれたが、独裁者がいたから宗派が違うイスラム教徒たちが共存していられた。

「池上彰著:
知らないと恥をかく世界の大問題7、Gゼロ時代の新しい帝国主義、KADOKAWA、2016年5月10日」は参考になる。「プロローグ 新しい帝国主義時代の到来」の印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.サウジアラビアは世界最大の石油産出国として膨大な富を蓄えてきた。サウジアラビアは第2次世界大戦の前は、砂漠の眠ったような国だったが、第2次世界大戦の直前、アメリカがサウジアラビアで油田を見つけた。テキサスで大規模油田が発見されたのは1901年。石油で世界は大きく変わった。
2.世界経済にとって石油は重要な戦略物資になると考えたアメリカは、サウジにいち早く手を伸ばし、石油を掘り出し、買い、多額のドルを支払った。サウジアラビアはそのドルでアメリカの最新兵器を買い付けた。支払われたドルがまたアメリカに還流した。こうしてアメリカとサウジの蜜月が続いた。
3.2015年の夏、フランスのカンヌ近くの別荘にサウジの王族が滞在。3週間滞在の
予定だったが、ビーチの閉鎖を要求したためフランス人の怒りを買い、途中で休暇を打ち切ってモロッコに避難した。一族がフランスで落としたお金が100億円といわれている。4.サウジアラビアはそれまで、その豊富な石油収入を使って社会保障を充実させてきた。若者たちの授業料は無料、医療も無料、年金も豊富に出る。そうすることで、貧しかったサウジアラビアが豊かになり、人口も増えている。しかし石油価格が下がり、財政が悪化。世界中にオイルマネーで投資をしていたが、現金化して自国へ戻そうとしていた。いま、手元に現金が必要なサウジアラビアが、新国王のもとで、どういう外交をしていくのか。2016年の最大の注目国である。
5.イラクのフセインにしても、リビアのカダフィにしても、とんでもない独裁者のようにいわれたが、独裁者がいたから宗派が違うイスラム教徒たちが共存していられたという面もある。いまそのタガが外れたのです。タガを外したのは誰か、というとアメリカである。
6.歴史をたどれば、ヨーロッパの植民地支配の仕方が、いまの混乱のもとになっている。激しい内戦が続くシリアは、かつてフランスの植民地だった。フランスが多くの民族を統治するために、少数派を使って多数派を支配させた。そうすれば自分たちへの反発が起きないと考え。フランスがインドシナを統治したときは、ペトナム人を使ってカンボジアを統治させた。その結果、カンボジア人の植民地支配への怒りはフランス人へ向かわず、ベトナム人に向かった。やがてカンボジア内戦にベトナムが入って泥沼になった。カンボジア人がペトナム人を嫌うのは、フランス植民地支配によって増幅された。
7.アフリカにルワンダという国は、ベルギーの植民地だったが、少数派のツチ族と多数派のフツ族がいる。ベルギーは少数派のツチ族を使ってフツ族を統治させた。ルワンダが独立した後、ツチ族とフツ族が対立。ルワンダ内戦となり、フツ族によるツチ族の大量虐殺が起こった。統治の仕方によって、それぞれの植民地に負の遺産が残っている。その最たるものが民族対立である。
8.フランスは、シリアの統治には、少数派であるアラウィ派を重用した。アラウィ派(シーア派系)のアサド家に、多くのスンニ派住民を支配させた。フランスが引き揚げた後も、スンニ派が多数の国シリアを、アサド家が支配する構造が残った。フランスで自称「イスラム国」による同時多発テロが起きたのは、過去の植民地支配の報復を受けていると言える。



yuji5327 at 06:40 
池上技術士事務所の紹介
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池上技術士事務所(代表:池上雄二)の事業内容
以下のテーマの技術コンサルタント
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工学博士、技術士(応用理学)、
公害防止主任管理者、
騒音防止管理者の資格で
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池上湖心 プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山に師事
書象会に所属、書象会理事
審査会々員
○作品展の開催
・主宰している「さざ波会」
 作品展を毎年8月開催
(於:稲毛ギャラリー)
・土曜会(グループ展)
 作品展を毎年10月開催
(於:銀座大黒屋)
○公募展の受賞、入選
・日展入選
(平成28年度、国立新美術館にて開催)
・読売書法展(8月開催、現在理事)
 読売奨励賞
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