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2018年07月22日

深海は宇宙と並び、人類に残された最後のフロンティアである。深海の話題が増えている。連続ドラマ『海に降る』で、有村架純さんが「しんかい」の日本人初の女性パイロットを演じた。

「大西琢磨著:しんかい6500の世界、學士會会報No.931(2018-)は参考になる。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1. 著者は日本海洋事業株式会社深海技術部「しんかい6500」(以下、しんかい)チームの潜航長をしている。「しんかい」とは、水深6500mまで潜水できる世界最高水準の有人潜水調査船である。著者は、水産大学校の専攻科(船舶運航課程)を卒業後、2006年、日本海洋事業株式会社に入社した。海洋生物と船に関心があった著者は、「しんかい」に関心を持った。
2.2007年に南西諸島海溝で初潜航した後、2009年に「しんかい」のコパイロット(副操縦士)、2014年にパイロット(操縦上)になり、2017年、「しんかい」チームの潜航長になった。これまでの潜航回数は80回である。普段は「しんかい」関連の業務に携わっているが、無人探査機の保守整備、運航なども行っている。
3.海洋や深海と聞くと、「JAMSTEC」(海洋研究開発機構。文部科学省所管の国立研究開発法人)を連想する。同機構は「しんかい」などの様々な調査船を所有し、海底資源や極限生物の調査、地球環境変動の観測、地震の原因究明、深海掘削などを行っている。
4.1971年、海洋研究開発機構の前身である海洋科学技術センターが発足した時、同センターは調査船の運航や整備などのノウハウを持ってなかった。そこで1980年、ノウハウを持つ日本水産株式会社より技術者や船員を招いて設立したのが、日本海洋事業株式会社である。
5.同社は現在、JAMSTECが保有する調査船全7隻のうち5隻と、無人探査機全4隻の運航を任されている。2004年より「しんかい」の運航も任されている。それ以外には新規事業として、次世代海底地震計を開発し、非接触型の充電技術やWiFiによるデータ送信技術と組み合わせて、実海域における複数台運用に成功した。さらに、海洋データ処理技術の開発、水中機器の開発、洋上風力発電工事の支援等も行い、近年では大学や海外からの業務依頼も増えている。
6.深海は宇宙と並び、人類に残された最後のフロンティアである。宇宙に比べると地味だが、最近は深海の話題が少しずつ増えている。1つ目は、2015年にWOWOWが放送した連続ドラマ『海に降る』で、女優の有村架純さんが「しんかい」の日本人初の女性パイロットを演じた。撮影は、同社が普段使用している整備場だけでなく、監督が「しんかい」に実際に搭乗し、沖縄本島近海・水深1500mでも敢行された。現役パイロットも裏方で参加した。現在、DVDやネットテレビで見られる。
7.2つ目は、2013年に世界を駆け巡った「アトランティス大陸発見か」というニュースである。リオデジャネイロ沖・水深900mにて、「しんかい」が花崗岩でできた台地状の地形を見つけた。花崗岩は大陸地殻に特徴的な岩石で、海底に存在しないことから、「大陸が沈んだ痕跡」と考えられ、「プラトンが、1万2000年前に存在し、大地震で一夜にして沈んだ、と記したアトランティス大陸ではないか」と大騒ぎになった。その後の調査で、「花崗岩の分布は神奈川県とほぼ同じ面積ということが分かったが、アトランティス大陸とは年代が違う」と判明した。
8.3つ目は、ニコニコ動画がJAMSTECの協力下、「深海5000mへの挑戦」という番組を放送した。「しんかい」後部に直径1个慮ケーブルを取り付けて支援母船「よこすか」とつなぎ、「よこすか」から衛星経由でネット配信することで、カリブ海ケイマン諸島沖・水深5000mでの調査潜航の様子を生中継した。世界初の試みで、目的は、同海域にあるとされる400℃を超える深海熱水を発見し、「大深度高温領域で生物が生息できるか」を確認することだった。極細の光ケーブルが潮流や熱水の影響で切れることや、衛星回線の不良で放送が中断されることが心配だったが、潜航開始から海面浮上まで、12時聞にわたって生中継され、30万人もの人々に深海の様子やパイロットたちの仕事ぶりを見てもらえた。
9.4つ目の話題は、2007年に「しんかい」が通算1000回の潜航を達成したこと。この時はノンフィクション作家の山根一眞氏が同乗した。最近では潜航に持参する弁当に注目したルポ『深海でサンドイッチ〜「しんかい」支援母船「よこすか」の食卓』(平井明口菜・上垣喜寛著、こぶし書房)や、「しんかい」のコパイロットの活躍を描いた漫画「SHINKAI」(木田翔一他、集英社)が話題である。2017年には国立科学博物館で「深海展」が開催され、来場者が60万人を突破した。
10.著者が最も興味を持ったのは、ジェームズ・キャメロン監督の『深海への挑戦』である。ジェームズ・キャメロン監督が私財を投じて有人潜水船「DeepSeaChallenger」号を作り、2012年3月、世界最深のマリアナ海溝のチャレンジャー海淵(最深部は1万911m)に単独潜航した。監督は潜水船をオーストラリアで秘密裏に建造したため、ニュースが出た時は皆、非常に驚いた。映画『タイタニック』の冒頭シーンにロシアの潜水船「ミール」が出てくるが、監督は「ミール」に乗るために『タイタニック』を製作し、「DeepSeaChallengerを作る費用を得るために『アバター』を製作した。それだけ深海を冒険することが好きなのである。一般的な潜水船と異なり、監督の潜水船は縦長だった。一気に深海底まで潜るためで、新しい考えを持った潜水船を作った点でも彼はパイオニアである。



yuji5327 at 06:30 

2018年07月20日

宇宙からのメッセージは何も届いていないとは断言できない。17年の秋、謎の物体が地球に近づいてくるのを、ハワイ大学の研究者が大学の望遠鏡で発見した。


「野口悠紀雄著:日常に閉じこもり、夢を喪失した人類、週刊ダイヤモンド、2018.07.17 」は参考になる。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.広大な宇宙には、高度な文明を築き上げた知的生命体が存在する可能性が高い。人類がそこに行くことができなくても、彼らからのメッセージを受信できるかもしれない。そのメッセージは、人類の歴史を根底から覆すほど重要なものかもしれない。そうだとすれば、全力を挙げて、メッセージを探索すべきだ。1960年代には、こうした考えが、実際に世の中を動かした。
2.60年にオズマ計画が発足し、アメリカ国立電波天文台の18ft望遠鏡で、地球外知的生命体からの電波を探査する試みが始まった。その後、アメリカ航空宇宙局(NASA)によって地球外知的生命体の探査計.画、SETIが提案された。しかし、93年にアメリカ議会が予算を否決したため、実現しなかった。99年にSETI@home Classicというボランティアのプロジェクトとして発足した。これは、世界中のコンピューターが情報を分散処理するものだが、2005年12月にこれも終了した。
3.地球外知的生命体の探査計画が徐々に縮小されたのは、何の成果も挙げられなかったので、人々が関心を失ったためだが、宇宙を相手にしたプロジェクトの成果が、20年や30年のレンジで判定できるはずがない。計画が失敗して終了したというよりは、人々が夢を失って、考えることのスケールが小さくなり、広い世界があるのを忘れ、日常生活に埋没してしい、縮小した。
4.宇宙からのメッセージは何も届いていないとは断言できない。17年の秋、謎の物体が地球に近づいてくるのを、ハワイ大学の研究者が大学の望遠鏡で発見した。この物体は、細長く先細りの形で、ミサイルのようだった。長さは約400mで幅は約40m、内部は高温で、全体が赤く光つて見えた。正式には「A/2017Ul」と名付けられたが、愛称として、ハワイ語で「遠くからの来訪者」を意味する「オウムアムア」という名前が付けられた。
5.NASAが発表したコメントによると、この物体は太陽系外から飛来したもので、人類が太陽系内で観測した最初の恒星間天体である。9月2日に水星の軌道のすぐ外側を通過した。その後太陽の強い重力によって急力ーブを切り、10月14日に地球から約2414万kmの距離に最接近した。18年5月には木星軌道を通過し、19年1月には土星軌道を通過し、太陽系から離脱していく。
6.ニュースで、多くの人が、アーサー・C・クラークの宇宙のランデヴー〔改訳決定版〕』ハヤカワ文庫SF、14年)を思い出す。太陽系に近づく謎の物体が発見され、「ラーマ」と名付けられた。宇宙探査機が撮影した映像によると、全長50km、直径20kmの円筒の建造物である。.探査船が派遣され、人間がラーマの内部に入ることに成功したが、内部は空洞で、暗く静まり返っていた。都市のような構造物も発見されたが、「ラーマ人」は出てこない。
7.その後、ラーマは太陽に接近してエネルギーを吸収し、太陽系を去っていった。ラーマ人は、人類には興味がなく、単なる動力補給に利用するために太陽の近くを通過しただけだった。
8.オウムアムアは、自然の天体だった可能性もあるが、そうではなく、地球外知的生命体が作ったものだったかもしれない。クラークの小説とほとんど同じことが現実に生じたのかもしれない。
9.ラーマは最初から地球を無視したのだが、オウムアムアは接近に先立って信号を送ったが反応がなかったため、地球を通り過ぎたのかもしれない。そうなら、人類は何千年に1度のチャンスを逃したことになる。オウムアムアの来訪を機会に、日常性から離れた議論が行われるかと思ったが、あまり大きな注意を集めず忘れ去られてしまい、残念なことである。
10.エンリケ航海王子(1394〜1460年)は、ポルトガルモ国(アヴィス朝)の初代国モジョアン1世の第3王子。彼は、インドに至る航路が存在すると信じ、その発見に生涯を懸けた。
11.1416年、エンリケは、ポルトガル最南西端のサグレス岬に、造船所、天文台、学校などを建設し、学者や専門家を招聘して、造船技術、航海術、地図製作技術などを発展させようとした。シュテファン・ツヴァイクが『マゼラン』(みすず書房、1998年)で言うには、エンリケが偉大だったのは、目標の大きさだけでなく、障害の大きさを正しく認識していたことである。
12.地図もなく、航海知識もなく、船は貧弱だから、生涯のうちに目的が達せられることはあるまいと悟り、「高貴な諦観」を抱いた。そして、一生を未来のために犠牲にしようと考えた。
13.エンリケが派遣した船団は、アフリカ西海岸の探索航海を開始し、1445年にはアフリカ最西端、ヴェルデ岬まで達した。さらに60年にはシエラレオネ沿岸まで達した。今のわれわれの尺度で見れば、彼が成し遂げたのは大したことではない。22年の最初の艦隊派遣から40年もたっていながら、赤道すら超えていない。
14.その当時では大冒険だった。なぜなら、大西洋は航海不可能とされていた。アフリカ海岸に沿う南回りの航路は通り抜けられない、とされていた。当時のヨーロッパ人にとって、世界の南端は、カナリア諸島から200kmほど南にあるポハドル岬であった。その先には煮えたぎる海が広がっており、そこに乗り入れれば船板も帆もたちどころに炎上する、と信じられていた。
15.そのため、航海しようとしても、水夫を集めることができなかった。現代でいえば、有人火星探索船を送るようなものだったろう。いや、それよりはるかに情報が少ない中での航海であった。エンリケが行った航海の後でも、大航海は極めて乏しい情報に基づく、リスクの大きい試みであった。
16.マゼラン(1480〜1521年)は、南アメリカには海峡があり、そこを抜けてインドに達することができると信じていた。しかしそれは、間違った地図に基づく、間違った信念だった。それにもかかわらず出港し、そして、期待した場所に海峡がなかったにもかかわらず探索を諦めず、南極近くまで航海を続け、ついに太.平洋への出口を発見した。そして、艦隊の1隻は、世界周航を果たして戻ってきた。
17.現代のわれわれは、今から500年ほど前のエンリケやマゼランに比べて、萎縮してしまっている。そして、50年ほど前の60年代に比べても萎縮している。自ら目をふさぎ、耳を覆ったために、可能性を失っている。われわれは、この状態から脱却する必要がある。


yuji5327 at 06:35 

2018年07月19日

自然渋滞は不意なブレーキが後続に連鎖することで発生する。自動走行車が1台入るだけで、早期に前方車の挙動を感知、後方車への負の連鎖を断つことができる。


「池谷裕二著:闘論席、エコノミスト、2018.7.17」は参考になる。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.AI(人工知能)の進歩で完全自動運転が現実味を帯びている。乗車したら目的地を入力して待つのみという夢のような技術だ。逆走やアクセルの踏み違えなどの運転ミスはもちろん、児童の飛び出しや路面凍結にも人間以上に巧みに対応するだろう。
2.首都圏のラッシュは非常に混雑する。しかし、それでも道路の表面積の90%以上には車が存在していない。道路は効率的に活用されていない。理由は信号機や白線などの存在である。ヒトの脳はこれを必要とするが、AIには無用である。
3.全ての車が自動制御になれば、都心の交通網は現在の数倍の交通量にも耐えられる。大手メーカーの自動運転技術者は、現時点でほぼ事故が生じないレベルを達成しているという。ただし人間がいなければである。
4.人が道路にいることを前提に作動する特殊なAIを、開発する必要がある。米イリノイ大学のスターン博士らは、自動走行車が少数交じるだけで渋滞が解消されると指摘する。
5.自然渋滞は不意なブレーキが後続に連鎖することで発生する。ここにレーダー完備の自動走行車が1台入るだけで、早期に前方車の挙動を感知して緩やかな速度調整を行うため、後方車への負の連鎖を断つことができる。


yuji5327 at 06:53 

2018年07月15日

中東では人口の約60%が25歳未満である。若年層の急増と紛争の発生には相関がある。世界の紛争の約8割は、中央値が25歳未満の社会で起きている。


「クレン・カール( 本誌コラムニス、元CIA工作員)著:100億人の世界人口が文明を破壊する、Newsweek23,2018/07/18」は参考になる。印象に残った部分の概要の続きを自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.こうした社会的ストレスは最も貧しくて弱い社会を直撃する。温暖化や水不足、農業の危機といった社会的ストレスに耐え切れず、祖国を捨てて豊かな国へ移住する人も増えている。
2.農業の生産性が向上、経済全体の生産性も向上で、農業従事者は減り、都会に移り住む人が増え、世界中で都市化が進む。1950年に都市部で暮らしていたのは世界の総人口の30%だったが、2050年には68%になる。その結果、世界全体の経済成長は続くが、一方でエネルギーの消費と、水や食糧の需要も世界中で一段と増えることになる。
3.エネルギー消費量も二酸化炭素排出量も驚異的ペースで増加している。1700年以来、人口一人当たりのエネルギー消費量は一貫して増え続け、総消費量は50年時点で現在より80%ほど多くなる。
4.この事態に対処するには技術革新と効率改善しかない。都市化が進み、それに伴って中産階級が台頭すると、一般に政府への圧力が強まり、社会は本能的に独裁主義的な大衆迎合主義に傾く。社会が混乱すればボピュリズムの傾向も強くなり、拡大する新興中間層の期待が高まり、民主化を求める動きが活発になるだろう。歴史的に、革命は社会の発展期に起きる。社会が変化すると、人々が支配層に期待することも変わる。
5.総人口の増加は、今世紀いっぱいは続く。少子高齢化も進む。例えば中国では、生産年齢人口が既に11年に9億2500万人でピークに達し、50年には7億人と25%近い減少が予想される。
6.少予化と平均寿命の仲長により、60歳以上の高齢者は世界で年間3%のべースで増加する。現在60歳以上が総人口に占める割合はヨーロッパで25%、北米で22%、アジアでは12%だが、50年にはそれぞれ35%、28%、24%にまで増える。日本にはどこよりも深刻な影響が出る。現在、高齢者1人に対する現役世代の数はアジア平均で7.4、北米で3.8だが、日本は2.1と世界最低レベルである。現在と同じ水準の社会保障を維持するには、現役世代への増税かサービスの縮小・削減、あるいは大幅な効率化しかない。
7.政策をどうでも、政治的な影響は避けられない。限られた資源の奪い合いになる。中東などの地域では政府が若年層の急増への対応に迫られる。中東では人口の約60%が25歳未満である。若年層の急増と紛争の発生には明らかな相関関係がある。世界の紛争の約8割は、人口の中央値が25歳未満の社会で起きている。急増する生産年齢の人々に対する教育と雇用の提供が追い付かないからである。
8.人口が減少する先進国と増え続ける途上国の間では人の移動が増える。これにどう対処するかは人口動態や社会の変化を考える上で非常に重要である。


yuji5327 at 06:38 

2018年07月14日

1ポンド〔454g」のステーキを1枚食べれば約7000Lの水を捨てるこになる。増え続ける人類に好きなだけ肉を供給できるほどの水も土地も、この地球上にはない。


「クレン・カール( 本誌コラムニス、元CIA工作員)著:100億人の世界人口が文明を破壊する、Newsweek23,2018/07/18」は参考になる。印象に残った部分の概要の続きを自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.現在、誰もが地球温暖化の事実を認めている。温暖化は地球にとって何百万年の歴史における最大の変化であり、人類の生存に関わる喫緊の問題である。そう遠くない未来に海面上昇によって全国民が難民化する国もある。何百万円もの人々が住む場所を失い、安全保障の体制が崩れる。
2.シリアが深刻な、干ばつに見舞われ、食糧不足から社会的な緊張が高まった背景には地球温暖化の影響があり、それが混沼の内戦の引き金となった。最近も、南極大陸の氷の消失スピードが予想以上に速く、過去5年聞に限っても3倍に加速した。海面の上昇が予想以上に進み、世界各地で洪水による被害が頻発する。それだけではない。南極と北極の氷が全て、向こう30年以内に消欠する可能性もある。.
3、今、生まれた人が80歳まで生きれば、その頃の海面は今より1〜2m高くなっている。沿岸部の都市は水没し、太平洋の島国は海にのみ込まれる。アメリカならフロリダ州の客都市やニューヨーク市の一部,ヨーロッパならオランダやイタリアのベネチア、アジアならバングラデシュや中国の上海などが、人口と化石燃料消費の増加がもたらす温暖化の脅威にさらされている。最悪の場合、今世紀中に何億もの人が家を捨てて高台に避難せざるを得なくなる。
4.海面上昇のほかにも、温暖化はさまざまな影響をもたらす。世界中で干ばつが頻発し、嵐は今よりも強くなる。地面が乾き、砂漠化が進む。竜巻も増え、深刻な熱波の襲来が増える。巨大ハリケーンによる水害が増える一方、人口の増加は水の供給不足や水資源をめぐる争いが起こる。
5、30年における水需要は供給可能な量を40%も上回る。人類が消費する水の70%は今も農業に使われているが、水資源は絶対的に足りなくなる。地下水の枯渇も深刻である。一部の帯水層は、あと何十年かで空っぽになるが、それを再び満たすには1万年の歳月が必要である。南アジアで何億もの人に水を供給してきたガンジス川も不滅ではない。その水源であるヒマラヤの氷河は、過去30年で最大5分の1縮小した。
6.30年までには、人類の半数以上が深刻な水不足に悩まされる。人口の増加により、世界の食糧需要は30年までに30%増える。20世紀の後半に年率2%台を維持していた農業生産性の向上率も,今は1.1%程度で頭打ちである。産業革命以降、ほぼ一貫して下降傾向にあった食品価格も、今後は世界的に上昇に転じていく。
7.都市住民は肉食を好むという問題もある。食肉需要の増加は地球の生態系と私たちの社会経済システムに持続不能な負担をもたらす。例えば食肉1kgを生産するには鶏肉でも約4300L、牛肉なら約1万5400Lの水が必要とされる。水稲1kgの生産に必要な水は約2500L、パン1kgなら1600L、,ジャガイモ、1kgら300Lで済む。
8.1ポンド〔454g」のステーキを1枚食べれば約7000Lの水を捨てるこになる。増え続ける人類に好きなだけ肉を供給できるほどの水も土地も、この地球上にはない。だから生産と消費の在り方を変えていく必要がある。いま生産されている食糧の半分以上は、人々の腹を満たすことなく流通過程の非効率のせいで廃棄されている。自然災害としての飢謹ではなく、人為的な原因による「食糧不足」が社会不安をあおる恐れがある。


yuji5327 at 06:36 

2018年07月13日

今後10年で世界の移民が3%増加すると、世界全体のGDPは0.6%増加する。これは現在の貿易障壁を全て撤廃した場合の経済成長率を上回る。


「クレン・カール( 本誌コラムニス、元CIA工作員)著:100億人の世界人口が文明を破壊する、Newsweek23,2018/07/18」は参考になる。印象に残った部分の概要の続きを自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.移民は人口増加に関わる流れであり、今後20〜40年間に世界に大きな変化をもたらす。人口増加、環境負荷、経済成長、高齢化、若年層の急増、期待の高まり、グローバリゼーションは全て、向こう数10年にかつてない規模の世界的な人口移動をもたらす。移民は少子高齢化と社会保障費の膨張に対する切り札となる。
2.今後10年で世界の移民が3%増加すると.世界全体のGDPは0.6%増加する。これは現在の貿易障壁を全て撤廃した場合の経済成長率を上回る。
3.移民は社会的ストレスの原因になる。ヨーロッパの人口に占めるイスラム教徒の割命は現在約4%だが、出生率の高い彼らの移民が増えた場合、8%に拡大する。大きく異なる2つの文化(キリスト教色の強いヨーロッパ文化とイスラム文化)の統合は.時に暴力を伴うような大きな問題を引き起こしてきた。これはヨーロッパ社会を何10年も悩ませてきた問題だ。
4.日本も人口動態的、財政的、社会的な問題の解決策として、本格的に移民を受け人れるかもしれない。だが日本にはそうした経験がないし、今までも他民族を歓迎してこなかった。既に問題解決の.助になっているにもかかわらず、こうした風上が社会的な障壁になるかもしれない。
5.過去300年にわたる人口の急増と経済成長などによって、世界的な人口の大移動は既に始まっていて、今さら止めようがない。今後、数10年で、さらに数百万単位の人々が自国の政治的・社会的な滉乱を逃れて、あるいはよりよい生活やチャンスを求めて、国境を越えるだろう。
6.イースター島は世界一孤立した島だ。ここには、人面を模した巨大な石像彫刻のモアイ像がある。.一番多.いときで、人口は1万5000人ほどいたが,1722年には約2000人、1877年にはわずか111人になっていた。
この文明の主な衰退原因は、人口が増加した結果、生態系管理に失敗し環境悪化を招いたことだった。世界規模で人類の歴史を見渡せば.多くの文明が似たような失敗を犯し.同じ轍を踏んできた。
7.現在の私たち.の文明は.彼らより高度に発達している。だが本当に私たちは進んでいるのだろうか?
5000年近く前の「ギルガメシュ叙事詩.」 が私たちに訴えている。レバノン杉の森を伐採してしまった彼らと私たちはそれほど変わらないと…。材木やエネルギー源として、あるいは土地利用のために、自然のカでは再生できないレベルまで、私たちは木々を伐採し、燃やしてしまった。
8.世界人口が増え続け.海面が上昇し続けている。飲み水は不足し、気温は上がる。この地球には、アメリカ人並みの生活レベルを人類全員が享受できるほどの資源は存在しない。もちろん、誰しも自分だけ我慢を強いられることには耐えられない。誰だって他人と同じレベルの生活を求める権利があるのだから。



yuji5327 at 06:49 

2018年07月12日

今後数十年で増加する世界人口の50%以上はアフリカに集中する。全世界の人口増加分の50%以上はインド、ナイジエリア、コンゴなどの9力国が占める。


「クレン・カール( 本誌コラムニス、元CIA工作員)著:100億人の世界人口が文明を破壊する、Newsweek23,2018/07/18」は参考になる。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1. 明日の朝には.地球人の数が今日よりも22万7000人ほど増えている。現在の経済・社会的趨勢から計算すると、人類は地球の持続可能なレベルを5割も上回るベースで資源を消費している。.
2.国連の世界人口予測2017年版によると、地球の総人口は現在の75億5000万人から30年には85億5100万人に達し、55年には100億人を突破する。全ての人類がアメリカ人並みの生活を送るとしたら、地球5個分の資源が必要になる。このままではエネルギーの枯渇は必至で、世界的な資源不足で緊張・対立が深まり、資源の争奪戦が勃発する。
3.半世紀前の専門家たちは、人口爆発によって深刻な飢餓と社会崩壊が起きるというマルサス学説に基づく悪夢を予測していた。しかしその後の教育レベルが上がったおかげで、出生率は先進国を中心に低下してきた。エネルギーの消費効率も向上し、同量の製品を生み出すのに使うエネルギーは50年前の40%で済む。農業生産量も60年代以降は毎年2.3%の伸びを見せ、人口増加率の1.7%を超えてきた。
4.過去半世紀を見ると、飢餓の犠牲者よりも多くの人々が貧困から脱し、有史以来の健康と長寿がもたらされている。1973年の世界の平均寿命は60歳だっが、今は71歳で、2050年には77歳になる。
5.進歩したが、地球温暖化、都市化、高齢化など、21世紀の社会が取り組むべき巨大潮流の中で、最も重大な聞題は人口増加である。この問題は都市化、家族の人数、個人資産、エネルギー使用、戦争と平和など、人間の生存に深く関わる分野を大きく変化させ、富裕層から貧困層まで、あらゆる人々に影響を与える。
6.5000年近く前に書かれた古代オリエントの王の冒険物語『ギルガメシュ叙事詩』で、王は現在のレバノンにある緑豊かな杉の樹林を手に入れようとする。しかし地中海沿岸の人口が少しずつ増加して土地が開拓されると、気候が変化して乾燥するようになり、古代の物語とは全く異なる景色になった。
7.イギリスの清教徒たちが初めて北米大陸に上陸した1620年、アメリカの大地は東海岸から2000km先のミシシッピ川まで森に覆われていたが、入植者たちが木を切り倒したため、20世紀には広い平原と化した。地中海沿岸とアメリカがたどった道は多くの面において、近代における人口爆発の避けられない結果である。2000年前の地中海の人口は4000万人だったが、今では4億3000万人。アメリカの人口は、白人の入植以前は数百万人だったが、今は3億2400万人もいる。
8.エネルギーや水の消費などによって地球の資源に負担を掛け続け、ついに人間の生.活を支えてくれるこの星の能力の限界を超えてしまった。世界の人口は毎年8300万人も増えている。西暦1世紀頃の世界人口は、2億人程度で安定していた。それが18世紀には6億8000万人まで増えた。18世紀には医療が進歩.し、農業の生産性が向上したため、人口の増加に勢いがつき、1800年には10億人、1987年には50億人、2011年には70億人を超えた。
9.今後数十年で増加する世界人口の50%以上はアフリカに集中する。また全世界の人口増加分の50%以上はインド、ナイジエリア、コンゴ〔旧ザイール}、パキスダン、エチオピア、ダンザニア、アメリカ、ウガンダ、インドネシアの9力国が占める。社会、経済、政治への負荷は深刻だろう。



yuji5327 at 06:45 

2018年07月11日

今の自民党への支持は、本当の支持ではなく、野党の失速が生み出した。.このままでは、長期政権・独裁化という道を自民党は進む。野党は野党としての役割を果たしてもらいたい。

2018/7/6付けの大前研一さんの「 ニュースの視点」(発行部数 168,318部)は「安倍内閣 〜安倍政権は、何1つとして政策の成果を上げていない」と題する記事である。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.日本経済新聞社が6月末に行った世論調査では、安倍内閣の支持率は前月比10ポイント上昇し52%となった。不支持率は11ポイント低下し、42%に下がり、4ヶ月ぶりに支持が不支持を上回った。
2.支持の理由としては、「国際感覚がある」「安定感がある」「指導力がある」などが挙がった。現在、大きく支持に傾いているようだが、3年前にも似たような状況があった。「国際感覚がある」と言っても、政府専用機を使って海外に出掛けていく回数は多いが、取り立てて成果は上がっていない。「安定感がある」というのも、「森友・加計問題」で堂々とブレずに嘘を突き通す安定感はある。
3.今の安倍政権は何1つ、今の日本が抱えているない。憲法改正など、口先だけの発表をしているが、何1つ形になっていない。働き方改革やIR法を取り上げて重要法案などと言っているが、今の日本にとって重要法案のはずがない。もっと日本にとって重要な問題は山ほどある。
4.中央集権の体制を克服し、どのように地方に権限を与える問題。労働人口が圧倒的に足らず、毎年減っているという問題。AIを始めとした新しい領域における人材の育成が遅れ、以前にも増して国際競争力を失っているという問題。
5.過去の首相の成功事例を振り返ると、こうした重要な問題はシングルイシューで取り組むことが必要である。池田勇人元首相の所得倍増計画、田中角栄元首相の日本列島改造論、中曽根康弘元首相の三公社の民営化など、1つのことに絞って徹底的に実行した。小泉純一郎元首相の郵政民営化も同様である。小泉進次郎氏が進めていた農業改革に期待していましたが、農協の民営化に対して手綱を緩めてしまった。
6.安倍政権が信用され支持を受けているのではなく、野党がだらしなく空中分解している結果という見方もある。世論調査の結果では「支持政党なし」が約30%になっている。この人たちは「都市型のサイレントマジョリティー」である。
7.民主党や民進党の調子が良かった時代には、彼らを取り込むことに成功し、いわゆる、「1区現象」を引き起こし、政権奪取にまで成功した。しかし、その政権運営があまりにひどすぎたので、未だに影響している。
8.あのときの失政を認めて反省し、国民に詫びた上で新しい態度を示さない限り、民主党などの野党が再び力を持つことは難しい。小池都知事の人気に陰りが見えれば、手のひらを返したりするようなことを繰り返していては、国民から支持されるわけがない。
9.今の自民党ではダメだと思っている国民は多い。「森友・加計問題」への対応などを見ていても、自民党は嘘ばかりを並べ立てて、国民をバカにしているような状況を許していることが、最大の問題の1つです。
10.9月に総裁選が予定され、再び安倍首相が選ばれるとなると、さらに状況は悪化する。長期政権で独裁化し、掲げた政策は何1つとしてまともに完了せず、空中分解で成果ゼロ。それでもそれを追求し指摘するマスコミはほとんどいない。マスコミも、「長いものには巻かれろ」という姿勢になっている。産経新聞と読売新聞はそのように感じる。
11.自民党と共に政権を担っている公明党も、かつては明確な役割や思想があったが、政権政党の旨味を味わった今、真っ向から自民党を批判することはできず、やはり「長いものには巻かれろ」状態である。自民党からすれば、最も御しやすい党に成り下がった。
12.今の自民党への支持は、本当の意味での支持ではなく、野党の失速が生み出してしまったもので、このままでは、長期政権・独裁化という道を自民党は進んでいく。野党は過去を反省した態度を国民に示し、野党としての役割を果たしてもらいたい。



yuji5327 at 07:16 

2018年07月04日

ネタニヤフ首相自身も収賄の容疑で起訴されている。首相在任期間も9年を超えてきて、夫人共々やりたい放題である。、完全に国民からの支持は失っている。

「2018/6/29付けの大前研一さんのニュースの視点(発行部数 168,198部)は「 英EU離脱/イタリア情勢/ギリシャ情勢/イスラエル情勢 」の話題について、と題する記事である。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.日経新聞は20日、「英EU離脱、先行き再び不透明に」と題する記事を掲載した。19日に公表した共同文書について、EUのバルニエ首席交渉官は「アイルランド問題をめぐって深刻な相違が残っている」と警鐘を鳴らしたと紹介。当初は6月の首脳会議でアイルランドの国境問題を打開する想定でしたが、英国側がメイ政権の求心力低下により具体策を示せていないのが現状で、交渉が「白紙」に戻り、2019年3月に無秩序な離脱に陥るリスクも意識され始めているとのことである。
2.無秩序な離脱、すなわち、「合意しないまま離脱する」という可能性が浮上している。アイルランド側の言い分としては、共通旅行区域(Common Travel Area)は、EUが発足する前から英国とアイルランドの間で取り交わした協定なので、英国がEUを離脱しても不問にしてほしい、というものである。
3.EU側には認める様子はなく、英国がEUを離脱するならば、アイルランドとの間には国境線を引かなければだめだと主張している。実際問題としては、アイルランドから北アイルランドへ働きに出ている人も多いし、北アイルランドとアイルランドの間は配送トラックが1日の間に何度も往復しているのが現状である。
4.このような現状から、この問題はおそらく最後まで尾を引くことになる。もしEUが言うように、アイルランドと北アイルランドの間に国境線を引かなければならないとすれば、北アイルランドはEUに残りたいと主張する。その場合には北アイルランドはアイルランドと一緒になりたいと言うかもしれない。
5.これは「United Kingdom」の崩壊を意味する。そうなると、北アイルランドに続いて、ウェールズ、スコットランドも離脱し、イングランドだけが残り、「England Alone」になってしまう可能性もある。
6.欧州連合(EU)は21日、ギリシャの8年に及んだ金融支援を8月に「終了」させる枠組みで合意した。過去の支援融資の償還期間を10年延長するなど、返済の負担を軽減。新たな金融支援なしでもギリシャが財政再建を続けられるようにする内容となっている。
7.ギリシャのツィプラス首相にとっては、非常に嬉しい状況になった。「反EU」を掲げ「負債の支払いはしない」と公言し首相になったが、ドイツに厳しい指摘を受けて、思うようにはいかない我慢の年月を過ごしてきた。
8.支援融資の償還期間の10年延長に加え、1部の債権放棄によって、ようやく支援なしでギリシャ再建の道筋が見えてきた。赤いネクタイを締めて、初めてスーツ姿を現したツィプラス首相としては、嬉しかったと思う。
9.ギリシャの政府債務残高の推移を見ると、対GDP比で約160%という高い水準にはありるが、依然問題を抱えながらも、ギリシャが一応は危機を脱したというのは、EUにとっても非常に重要なことである。
10.次はイタリアではないか?と言われており、一難去ってまた一難という予断を許さない状況でもある。そのイタリアですが、マッテオ・サルビーニ内相は18日、イタリア国内に居住する少数民族ロマに対する調査を実施し、イタリア国籍がなければ国外追放する考えを示した。
11.サルビーニ氏は今月、地中海で救助されたアフリカ系移民約630人を乗せた船の入港を拒否して避難を浴びたが、今回の発言にも抗議の声が上がっている。サルビーニ氏は反移民を掲げる極右政党「同盟」の党首である。出身地である北部ロンバルディア州は、かつての「ロンバルディア同盟」でも有名だが、今のサルビーニ氏の考え方はロンバルディア同盟とも異なってきている。
12.サルビーニ氏が手を付けた問題は、非常に難しいものである。少数民族ロマの人々は、もともとはインドから移住してきたといわれ、中東欧に多いことで知られている。古くからイタリアに来ていて、住所不定であったり、国籍を持っていない人が多いのも事実である。
13.この人達の問題に手をつけるとなると、イタリアは収集がつかなくなる可能性が高い。彼らが生み出すごみ問題などもあるが、歴代の政府はすべて目をつぶってきた。
14.同じEUのルーマニアとの関係の悪化も懸念される。スペインが受け入れてくれたのでEUとしては面目が立ったが、過日、イタリアはリビアからの難民を受け入れなかった。「反EU」「反移民・難民」を掲げて政権をとっただけに、今のイタリア政府の今後はさらに心配になる。イタリア問題が第2のギリシャ化してしまうのではないか、懸念される。
15.イスラエルの検察当局は21日、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相の妻、サラ夫人を詐欺などの罪で在宅のまま起訴した。サラ夫人は、首相公邸に料理人がいないように装い、高級レストランから食事のデリバリーを繰り返し注文していたとのことである。
16.ネタニヤフ首相自身も収賄の容疑で起訴されている。首相在任期間も9年を超えてきて、夫人共々やりたい放題といったところである。ネタニヤフ首相はトランプ大統領とは仲がよく、トランプ大統領は、イスラエルが言うとおりに米国大使館をエルサレムに移転するほどである。トランプファミリーからの支持は得ているが、完全に国民からの支持は失っている。
17.1つの象徴が首相夫人のこのような事件で、日本を顧みても、どこの国においても長期政権になると似たようなものであり、情けない限りである。




yuji5327 at 06:37 

2018年06月26日

日本もアフリカ地域の、広域的な開発支援を計画している。JICAが進めてきた西アフリカの道路網や産業基盤整備のための開発計画が完成し、電力分野に活発に投資している。


「石野なつみ(住友商事グローバルリサーチシニアアナリスト)著:アフリカ新時代、12億人のフロンティア、自由貿易国の設立に合意、エコノミスト、2018.2.26」はは参考になる。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.AUは55カ国・地域すべてが協定を批准し、域内の関税や非関税障壁が撤廃されれば、22年までに域内貿易比率が53%〔35億ドル相当)増え、輸出も6%増加すると試算する。
2.近年は、域外からのインフラ投資意欲も旺盛だ。特に中国は、鉄道建設に力を入れる。現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」の中継地のジブチとケニアを拠点に、東アフリカで存在感を増している。
3.17年には、紅海に面するジブチと内陸国エチオピアを結ぶ全長約800kmの長距離鉄道が完成。今年5月31日には、ケニアの首都ナイロビと湾岸都市モンバサを結ぶ鉄道が開業した。将来的には周辺国のウガンダやルワンダを結ぶ広域鉄道の建設も計画している。
4.日本もアフリカ地域の主要な経済回廊を軸に、広域的な開発支援を計画している。1月には、国際協力機構〔JICA}が進めてきた酉アフリカの道路網や産業基盤整備のための開発計画が完成した。日本企業も、政府の支援策を追い風に、電力分野に活発に投資している。
5.EUも積極的である。「パン・アフリカ・プログラム」と呼ぶ対アフリカ支援策の第2フェーズを5月に開始した。20年までに4億ユーロ〔約520億円〕を投入する方針である。プログラムには統治体制の改善や技術移転、若年層の雇用増加のほか、AfCFTAへの支援も盛り込んでいる。
6.EUは、自由貿易圏を世界に広めることに積極的である。16年10月には、アフリカの地域経済共同体の一つ、SADCとの経済連携協定〔EPA〕が発効した。AfCFTAが発効すれば、将来的に貿易協定を結ぶ可能性もある。
7.AfCFTAの発効に向けてはハードルもある。まず、ナイジェリアや南アフリカなど11カ国が署名を枢否している。ナイジェリアは、協定への署名に国内議会の承認を取り付けることができたものの、国内の労働組合や業界団体が雇用や産業に影響をおよぼすとして署名に反対している。
8.来年初に大.統領選を控え、国内の反対勢力を押し切ってまで署名すれば、政情の不安定化も懸念される。そのため.ナイジェリア政府は協定への参加を見送る公算が高い。南アフリカも、業界団体との調整に時間がかかりそうである。ナイジェリアと南アフリカは、アフリカの2大経済国だ。その不参加は、協定の行方に影を落とす。
9.関税撤廃対象品目が90%までに限定されているのも不安な点である。国連貿易開発会議(UNCTAD)によると、関税を完全に撤廃すればアフリカ全体で9.1%の税収減につながる。アフリカには関税収入を税収の柱としている国が多い。関税の扱いには、各国政府も神経をとがらせる。
10.加盟国間の経済格差が大きい点も注意が必要である。協定が発効し、域内の貿易や麗業が活発化すれば、経済格差はより鮮明に表れる。その結果、政治的な摩擦を括く恐れがある。
11.成長の遅れたアフリカは、巨大市場として潜在力があるのは間違いない。成長が遅れた分、これから伸びる余地も大きい。「最後のフロンティア」と呼ばれるゆえんである。協定によって、効率のよい経済圏づくりが理論上、可能になった。協定は、アフリカ各国がこれまでなされてきた海外からの投資や支援をうまく成艮に結びつけるためにも、また自立的な成長を遂げるためにも、大きな足がかりとなる。


yuji5327 at 06:37 
池上技術士事務所の紹介
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工学博士、技術士(応用理学)、
公害防止主任管理者、
騒音防止管理者の資格で
お役に立ちたいと思います。

池上湖心 プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山に師事
書象会に所属、書象会理事
審査会々員
○作品展の開催
・主宰している「さざ波会」
 作品展を毎年8月開催
(於:稲毛ギャラリー)
・土曜会(グループ展)
 作品展を毎年10月開催
(於:銀座大黒屋)
○公募展の受賞、入選
・日展入選
・読売書法展(現在理事)
 読売奨励賞
 読売新聞社賞
・謙慎展(現在理事)
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○書道教室
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