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2018年05月08日

「非核化」は北朝鮮のみの非核化なのか、それとも韓国も含めて朝鮮半島全体の非核化なのか、米国も懸念している。

2018/5/4付けの 大前研一さんのニュースの視点(発行部数 167,378部)は「朝鮮半島情勢、朝鮮半島情勢〜南北の平和協定は、日本にとって大きな負担になる可能性が大きい」と題する記事である。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.韓国の文在寅大統領と北朝鮮の金正恩委員長は、先月27日南北の首脳としては11年ぶりに対面し、金正恩氏は北朝鮮の最高指導者として初めて板門店の軍事境界線を超えて韓国に入った。その後、両首脳は平和の家で約1時間40分首脳会談を行ったほか記念植樹や野外散策などでさらに対話を重ね、夜には朝鮮半島の平和と繁栄に向けた「板門店宣言」に署名した。
2.「板門店宣言」はかなり問題が多い。宣言の内容は、終戦協定から平和協定という流れを、中国と米国にも協力してもらいながら南北間で実現していこうというものである。今年中に平和協定まで実現させたいということだが、何をもって平和協定の中身にするのか、その具体的な内容や方法などについて言及されていない。
3.「非核化」は北朝鮮のみの非核化なのか、それとも韓国も含めて朝鮮半島全体の非核化なのか、米国も懸念している。今回の宣言で、文在寅大統領が署名したのは韓国も含めて朝鮮半島全体の非核化である。そうなると、米軍は韓国からの撤退を余儀なくされる。仮に米軍が韓国に駐留するとしても、核の保有は認められない。
4.この展開では、日本にとっては非常に大きな問題が生じる。中国、北朝鮮、ロシアに対する防衛の最前線が日本になる。具体的には、日本の佐世保と沖縄が核を保有する最前線基地になる。これは日本にとっては非常に負担となる。
5.米朝対談に臨むトランプ大統領の言動を見ていると、「これまでの大統領にできなかったことをやりたい」という功を焦る姿勢が伺える。「自分は朝鮮半島の終戦宣言を平和宣言に書き換えた功労者」になるため、韓国からの米軍撤退を受け入れてしまう可能性がある。
6.米軍にとっては、北朝鮮の短距離ミサイル1000発の射程圏にある韓国にいることは非常にリスクが高く、その意味でも韓国から引き上げることを歓迎する気持ちもある。南北が平和協定を締結すれば韓国も北朝鮮の脅威から開放され、北朝鮮のICBMの発射中止により米国も一安心である。
7.いまだに北朝鮮には短距離、中距離ミサイル、ミサイル以外の大量の破壊兵器・化学兵器が残っている。これらのターゲットになるのは日本だけになる。日本だけが丸裸にされているような状況になるのを、指をくわえて見ているわけにはいかない。
8.この状況で、北朝鮮や韓国との交渉をどのように進めていくのか、安倍首相にとっては大きな課題である。安倍首相は北朝鮮との拉致問題の解決に力を入れたいようだが、北朝鮮側はスパイ容疑で逮捕した3人の米国人の開放や、日本や韓国の離散家族の交流については明言する一方で、日本と韓国の拉致問題については言及していない。
9.拉致された人を探し出すのは現実的に難しく、交渉材料に含めたくないのでしょう。トランプ大統領としては、3人の米国人が解放されるだけで十分な成果といえるが、安倍首相が協力を要請しても日本の拉致問題の解決にまで踏み込んでこない可能性が高い。
10.韓国との関係でも、南北首脳会談の夕食会に竹島を描いたデザートの飾り付けが出されたことに、日本政府は韓国に抗議したが、会談が行われた部屋の置物に竹島が描かれていることのほうを問題である。
11.竹島問題は、サンフランシスコ条約で日本の領土として認定されているが、サンフランシスコ条約の発令直前に韓国が、李承晩ラインを国際法に反して一方的に制定した。
12.根本的な問題は、当時の鳩山一郎首相が抗議のために海上保安庁を派遣したものの、そのまま追い返されてしまったということである。本質的に領土というものは、戦ってでも確保する必要がある。
13.韓国と北朝鮮がこのまま平和協定の制定へと動くとすれば、竹島問題も、拉致問題も、日本は蚊帳の外に追いやられ、何を言っても聞いてもらえない可能性が高い。それを踏まえて、安倍首相としては朝鮮半島や米国に対してどのような外交交渉を行っていくのか、重要な局面を迎えている。



yuji5327 at 06:38 

2018年05月06日

今後75歳以上の高齢単身者が増えていくのは大都市圏で、大都市圏の大規模団地やマンションなどの住民ネットワークが課題となっている。


「藤森克彦(みずほ情報総研主席研究員・日本福祉大学教授)著:80歳以上の高齢者で急増する単身世帯、エコノミスト、2018・5・8」は参考になる。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.2040の単身世帯は、2015年より8・3%増えて1994万世帯になる。総人口に占める一人暮らしの割合は18・0%となり、15年の「7人に1人が一人暮らし」という状況が、「5人に1人弱が一人暮らし」に変.わっていく。
2.15年から25年問をかけて1割弱の増加であれば、単身世帯の増加が社会に与える影響は大したことはないと思われるが、そうではない。今後、若者や中年層の一人暮らしが減り、高齢者の一人暮らしが急増していくためである。全体的な増加率よりも、社会に与える影響は大きい。
3.15年から40年にかけて、20代から10代の単身世帯は男女共に2割程度減少する。これは、少子化によって、これら年齢階層の人口が減少していくためである。その一方で、50代以上の年齢層では、男女共に単身世帯は増加していく。
4.注目すべきは、高齢者、特に80歳以上の単身世帯の増加である。80歳以上の単身女性だと40年までに51%増加して、全年齢階層の中で最も多くの単身世帯を抱えるようになる。また、80歳以上の単身男性の増加率は実に122%となり、どの年齢階層よりも高い。
5.高齢者(特に80歳以上)で、一人暮らしが増える理由は、単身世帯の増加要因は、年齢階層別人口の増加(人口要因)と、人々の世帯形成行動の変化などの要.因〔非人口要因)がある。80歳以上の単身女性の増加率は、長寿化などによる80歳以上女性人口の増加で説明できる。ちなみに、80歳以上女性人口に占める一人暮らしの割合は、15年と40年で変化はなく、26%である。
6.80歳以上の単身男性の増加率については、3分の2程度は人口要因で説明できるが、残りは非人口要因である。70代の単身男女の増加率は、ほとんどが非人口要因によるものである。非人口要因とは、老親とその子供との同居率の低下である。既にこの傾向は進んでいる。例えば、妻と死別した70代の男性とその子供との同居率は、1995年の57・3%から15年には38・0%まで低下した。
7.もう一つの要因は、未婚化の進展である。生涯で一度も結婚したことのない人を「未婚者」と呼ぶか、未婚の高齢者は兄弟姉妹などと同居しない限り単身世帯になりやすい。未婚率の上昇は、高齢男性全体で進んでいく。65歳以上男性の未婚率は、15年には5・9%であったが、40年には14・9%になると推計される。一方、65歳以上女性の未婚率も15年の4・5%から40年には9・9%に高まるが、高齢男性ほどの急激な上昇ではない。
8.40年には、今よりも80歳以上を中心に高齢単身世帯が増えていく。また、高齢男性を中心に未婚化が進んでおり、一人暮らしの高齢男性に占める未婚者の比率も高まっていく。
9.こうした変化は、社会に影響をもたらす。.これまで日本では介護、貧困、孤立などの生活上のリスクに対して、家族が大きな役割を果たしてきた。単身世帯は少なくとも同居家族がいないので、こうしたリスクへの対応が難しい。
10.介護分野に目を向けると、2000年に公的介護保険が導入されたが、要介護者を抱える世帯に「主たる介護者は誰か」を尋ねると、その7割が「家族」と回答している。しかし、高齢単身世帯では、同居人による介護を期待できない。
11.一人暮らしの人が介護を必要とした場合、「主たる介護者」は、世帯類型別に比較すると、単身世帯では、「事業者」が主たる介護者の50.2%を占め、最も高い。残りの4割程度を「子」や「子の配偶者」といった別居家族が担っている。
12.夫婦のみ世帯では、主たる介護音の8割強を「配偶者」が占め、事業者の割合は7.2%である。また、3世代世帯では、「子の配偶者」「子」「配偶者」が9割を占め、「事業者」の割合は2.4%に過ぎない。
13.単身世帝では、他の世帯類型と比べて、「事業者」が主.たる介護者となる比率が高い。今後、単身世帯の増加に伴って、事業者が提供する介護サービスへの需要が高まっていく。
14.未婚の高齢単身者は、配偶者だけでなく子供もいないので、別居家族による介護も難しくなる。その対応は、第一に財源を確保して、社会保障の機能強化を図るが介護入材の供給が大きな課題である。第二に、地域における支え合いの強化である。たとえ身寄りのない一人暮らし高齢者であっても、政府は、地域ぐるみで高齢者を支える「地域包括ケアシステム」の構築を進めている。
15.供給者サイドのネットワークだけでなく「住民サイドのネットワーク」の構築も重要である。地域の住民同士で交流し、支え合える関係を築くのも課題。特に、今後75歳以上の高齢単身者が増えていくのは大都市圏で、大都市圏の大規模団地やマンションなどの住民ネットワークが課題となっている。


yuji5327 at 06:37 

2018年05月05日

大量のデータをコンピューターで力任せに分析する方法で、相関を説明することは難しい。モデルなし、仮説なしで相関が見つかれるというデータ駆動型科学の方法である。


「野口悠紀雄著:フェイスブツクの利用で人格情報が把握される、週刊ダイヤモンド、2018.04.14」は参考になる。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.アメリカ大統領選挙でドナルド・トランプ陣営が契約していたデータ分析会社、ケ
ンブリッジ・アナリティカ(CA)が、フェイスブック利用者約5000万人の個人情報を不正収集していたと報道された。
2.CAは、ビッグデータに基づく心理学的属性を分析するコンサルティング会社で、ケンブリッジ大学の計量心理学研究所のメンバーにより2013年に設立された。16年のイギリスのEU離脱を問う国民投票では離脱派で、アメリカ大統領選ではトランプ陣営のコンサルタントになった。どちらの選挙でも勝利を収めたことから注目を浴びた。
3.今問題とされているのは、データの入手方法である。ニューヨーク・タイムズやオブザーバーの記事によると、ケンブリッジ大学の研究者で、CAと提携関係にあったロシア系アメリカ人のアレクサンドル・コーガン氏が、フェイスブック用の人格診断アプリを作り、学術調査という名目でフェイスブック上で配布した。このアプリはよくある人格診断アブリなので、誰も疑問に思わず、27万人が利用した。
4.このアプリは、ダウンロードした本人だけでなく、その友達についても、何に「いいね」を付けているのかをトラックできるものである。この手法で、CAは、5000万人分ものデータを手に入れた。トランプ陣営は、CAのデータを選挙戦に利用した。
5.フェイスブックのデータから情報を引き出す研究の先駆けとなったのは、マイケル・コシンスキー氏のグループが、ケンブリッジ大学で行っていた研究である。この成果は、13年4月、米国科学アカデミー紀要(PNAS)に発表された。
6.それによると、フェイスブックの「いいね」の分析によって、コーカサス系(白人)かアフリカ系(黒人)かは95%、男性か女性かは93%、民主党支持か共和党支持かは85%、キリスト教徒かイスラム教徒かは82%などの精度で区別できる。また、喫煙者(73%)、飲酒者(70%)、薬物使用者(65%)、パートナーの有無(67%)も判別可能だった。
7.この方法でや配偶者が把握しているより正確に人格が分かるという。これらの多くは、個人データとしては提出していない。何に「いいね」を付けているかを分析すれば分かってしまう。興味深いことが幾つもある。
8.「コッドファーザ」「モーツァルト」といった映画を好む者と、その知能指数(IQ)との相関が高いという結果は、納得できる。しかし、一見したところ何の関係もないように思われるものが、強い相関を.示すことがある。例えば、カーリーフライ(カールしているフライドポテト)の投稿に「いいね」を付けるのは、IQの高い人が多い。
9.大量のデータをコンピューターで力任せに分析して得られるが、なぜこのような相関があるかを説明することは難しい。これは、「モデルなし、仮説なし。相関が見つかればよい」というデータ駆動型科学の方法論である。
10.トランプ陣営は、大統領選において、対象ごとに異なるメッセージを送っていた。選挙戦では、相手がどういう意見を持っている人かが分かれば、その人に向かって効果的なメッセージを送ることができる。これは、「セグメンテーション」と呼ばれる手法である。
11.問題は、セグメンテーションをするための有効な手段がないことである。まずは、年齢、性別、居住地などの人口学的なデータを集めるが、それだけでは十分でない。収入などのデータや、趣味などの心理学的なデータをミックスすることが重要だが、入手が難しい。
12.トランプ陣営が実際にどのようなメッセージを送っていたのかは分からないが、想像では、例えば、保護主義的政策をアピールすると、失業して政府に不満を持っている人には、扇情的なアメリカ第一主義のメッセージを送る。民主党支持だがヒラリ】・クリントン候補は好かないという人には、個人攻撃のメッセージを送る。知的水準の高い人には冷静な分析的メッセージを送る。
14.CAは、「個人の性格を切り口にして一人一人の有権者に対してターゲット広告を打つ方が、マスメディアでブランド・イメージを形成しようとしたり、人種、年齢、地域、所得などの大ざっぱな属性でキャンペーンを考案するより、はるかに効果的だ」、と言う。
15.フェイスブックのデータを選挙戦に用いる手法は、すでに12年のアメリカ大統領選でバラク・オバマ陣営が用いていた。まず、選挙資金.の集め方についてビッグデータが活用された。ウェブサイトのデザインにも用いられた。トップページの写真をオバマ氏単独から家族に変更したところ、寄付金.が40%も増加した。
16.問題は、SNSを利用していると、両親や配偶者さえ把握していない重要な個人情報を、知らぬ間に把握されてしまうことが可能となる。



yuji5327 at 08:29 

2018年05月04日

「人中心」でなければできない。日本側の人事ローテーションの都合を優先し、適性などを軽視した人選をしていれば、ヤマハ発動機のシリコンバレーでの取り組みは芽が出なかった。


「校條浩(ネットサービス・ベンチャーズ、マネージング)著:シリコンバレーの流儀、イノベーションは人ありき、週刊ダイヤモンド、2018.04.28」は参考になる。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.今、世界中のビジネスバーソンがイノベーションを起こすための情報を探しに大挙してシリコンバレーを訪れている。しかし、ただ漠然と「何かホットな情報を探してこい」というような発想で人を送り出しているようでは、シリコンバレーからは何も学べない。
2.鍵となるのは、業界を超えた幅広い知識(左右)と、コミユニティー内部からの深い情報(上下)、それに過去から現在、未来への時間軸を意識した洞察を加えた、3次元コンテクストの理解である。日本企業はこの3次元コンテクストの理解が大の苦手で、その原因は「人」のマネジメントにある。
3.3次元コンテクストを理解し、それを自社への示唆を得るように想像力を働かせ、イノベーションのきっかけをもたらすのは、関わる人の力とセンスに依存する。そのため、組織は個性ある「人」が主体であることが大前提である。多くの日本企業は、この大前提が違う。日本企業には、組織の横造設計がまずありきで、それに人材を当てはめてきた歴史がある。それが「人中心」のマネジメントの妨げとなっている。逆に言えぱ、「人中心」の組織と、力とセンスのある人という二つの条件が揃うと、3次元コンテクストをてこに、一気に視界が開ける。
4.一例は、ヤマハ発動機の西城洋志氏である。シリコンバレーのコミュニティーに入り込み、果敢にイノベーションに挑戦している。シリコンバレー上陸のきっかけは、ヤマハ発動機の経営幹部と西城氏が、オートバイ、マリンプロダクツに続く第3の柱をつくるためにどうすればいいかを議論した結果、新しい企業とビジネスが次々に生まれるシリコンバレーでやってみようということになった。
5.同社はシリコンバレーとは無縁で、「まずは行ってこい」ということで、2014年に西城氏が単身渡米した。西城氏ありきで、自らが調査して提案した。シリコンバレー着任後数カ月間で、500人以上の人と面談したが、ゼロからのスタートでこれだけの面談を重ねることができたのは、西城氏に力とセンスがあったからである。6.その結果、.西城氏は3次元コンテクストの一端に触れることができただけでなく、情報を得るには発信することが鍵だと気付いた。自らのビジヨンを発信することで、ベンチャー投資や事業開発についての示唆を多くの人から得ることができた。
7.西城氏はシリコンバレーでの基本戦略と会社設立を本社に提案したが、受け取った本社は、.西城が言っていることを聞いても、本社の誰も理解できない。彼を信じるかどうかだと言い、シリコンバレーでの会社設立が決まった。社長は会社設立決定後、シリコンバレーを視察し、帰国後の経営会議で次のように述べた。
8.「確かにシリコンバレーでは、UberやAirbnbをはじめいろんなことが起きているが、自分たちのビジネスには関係ないと思っていた。あそこで起きていることに対して、イエスもノーも言えない。世界を知らずに経営判断をしてきた」
9.ヤマハ発動機は、経営者自らが「分からない」ことを認めた上で、シリコンバレーを知ることが重要だと認識し、適任者を選び、その人に賭け、一歩を踏み出した。組織づくりはそれからの話だった。西城氏はその後、投資経験もあり日本企業とも相性のいい現地の米国人の獲得に成功し、シリコンバレーのコミュニティーへの橋頭堡を築いている。
10.「人中心」でなければできない。日本側の人事ローテーションの都合を優先し、適性などを軽視した人選をしていれば、ヤマハ発動機のシリコンバレーでの取り組みは芽が出なかった。
11.イノベーションが課題の時代になると、今までの常識が通用しなくなり、コンテクストが多.様化して混沌としてくるので、いかに自分のコンテクストを創っていくかが勝負どころとなる。
12.西城氏は、シリコンバレーでの本格的な活動開始と同時に、オートバイを時速200kmで運転するロボット、「MOTOBOT(モトボット)」を超特急で開発した。それ自体、すごいことなので、ヤマハ発動機がシリコンバレーで情報収集する傍観者ではなく、コンテクストを創る存在に変身した
13.すると、そのコンテクストに引き付けられた人々が、西城氏の元に集まり、強いチームができるきっかけとなった。このような成果は、従来型の日本企業で、業務命令されて出せるものではない。シリコンバレーへ進出するなら、経営トップはその地で何か「分からない」ことが起こっていると認めた上で進出の意義を認識し、自ら人を選び、組織中心の経営から人中心の経営へ転換する経営トップの勇気ある決断に懸かって懸かってくる。


yuji5327 at 06:31 

2018年05月02日

便利なエリアに住宅がふんだんに供給されて、空き家が増え続けるので、住宅相場に上がらない。待っていて損はない。日本人の住宅観は変わった。



「大前研一著:日本のカラクリ、空き家が激増中、日本の不動産「2022年問題」」PRESIDENT 2018.4.2」は参考になる。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.2019年10月に消費税が10%にアップする前の駆け込み需要とか、東京オリンピック・パラリンピックが開催される20年に不動産価格が暴落するとか、目先の住宅問題はいつの時代も議論される。家を買いたい人、家を売りたい人にとって住宅の買い時や売り時は最大の関心事だが、日本人の住宅観自体が変容して住宅問題に大きな影響を与えていること理解しておくべきである。
2.住宅着工件数が経済指標になっているように、戦後、日本政府は 一貫して住宅を景気刺激策として利用してきた。「夢のマイホーム」などと不動産デベロッパーがふり撒く持ち家信仰を、住宅金融や優遇税制その他の住宅政策で後押ししてきた。バブル崩壊前までは、住宅ローンを組んで家を買うことにメリットがあった。買った土地の値段が上がる可能性があったし、家主の昇進昇給を前提にローンの返済計画が立てられた。
3.バブル崩壊によって不動産の価値は暴落した。さらに1990年代半ば以降、名目的な昇進はあるが、右肩上がりの昇給はなくなった。政府が罪深いのはバブル崩壊直後の92年に景気対策として「ゆとりローン〔ステップローン〕」を導入したことである。最初は金利を安くして月々の返済額を抑え、景気が回復して、給科や地価が上がるであろう6年後とか11年後から、金利が上がって返済額が大幅に増えるローンで、家賃並みの返済額で家が買える、と利用者を募り、住宅購入を煽った。
4.日本は失われた20年、世界に例のない大デフレ時代に突入、給料も不動産価格も上がらずに、逆にリストラや企業倒産が相次いで収入を維持することすら難しくなった。当然、ゆとり返済期間終丁後の返済額増加に収入が追いつかずに返済に苦しむ人が急増して、ローン破綻が続出した。
5.住宅ローンの残債を別の金融機関で借り直して一括返済する「借り換え」をしようにも、住宅の残存価値がローン残債より高くなければ金融機関は金を貸してくれない。実際、借り換えがほとんどできないくらい住宅価格は落ち込んだ。返済期簡の繰り延べなどの救済策もあったが、返済期間が長くなればトータルの返済額は増えるし、定年後もローンを払い続ける悲惨な老後が待ち受ける。
6.バブルのピークから90年代前半にかけて「通勤時間1時間20分、郊外一戸建て6000万円」のような、今聞けばとんでもない値段の物件が出回って、それに「ゆとリローン」を組んで手をで出した人が結構いた。その後96年にバブルが完全に崩壊して住宅の売り買いが止まり、再び動き出したのが00年以降。05年くらいから通勤時間40分ぐらいの都心近郊で4000万円台のマンションが相当出回るようになった。しかも目先のゆとりで釣る姑息なローンではなく、長期固定金利ローンの「フラット35」。返済期間は最長35年で、金利は一時は1%を切った。
7.30年前に6000万円の家を買って定年間際になってもローンで苦しんでいる人たちは、1時間20分もかかる通勤電車の中から途中駅に建った4000万円台の新築マンションを眺めると、恨めしく胸にこたえた。
8.ここにきて90年代前半に組まれた住宅ローンのサイクルが一巡して、ゆとりローンを払い終わった引退世代が出てきた。今の50代後半から60代はしんどい思いをして返済してきたトラウマがあって、それが消費不足の一因でもある。
9.その下の世代、40-50代になると昇給がないことにも20年来の大デフレにも慣れた一方、少子化の一番先頭を走っている世代で子供1人という人が多い。夫婦に子供1人なら2LDKで十分で、一戸建住宅へのこだわりもない。
10.さらに40歳前後から下の若い世代ともなると、「家を持ちたい」という欲望のほうが少ない。「金利が低い今が買い時」と言われても、「もっと下がるんじゃないか」と感じているし、そもそも家を買って借金を抱えることは大きなリスクだと思っている。我々世代にはまったくなかった発想である。
11.昔は結婚して「狭いながらも楽しいわが家」を持つことは目標だったし、5%の金利なんて給料が上がればいずれ返せると思っていたが、今どきの若い人は「いつ足元が崩れるかもしれないのに、そんな借金をするなんて人生負けから入るようなものだ」と思っている。どの世代からも家を建てようというマインドは出てこないから、金利1%を切るフラット35も借りる人がいない。空前の住宅ブームになならない
12.住宅政策はもはや経済の起爆剤にはなりえない。そもそも住宅政策は景気対策でやるべきものではない。もっと安く家を供給できるようにするのが本当の住宅政策である。
13.日本の住宅の建築コストは欧米に比べて高い。狭い住宅事情や工法の多様さなど建築費が高くなる理由はいくつかある。アメリカやカナダの一戸建て住宅はほとんどがツーバイフォー工法で、標準化され、建築資材を共通化しやすいので価済か下がる。
14.一番の障壁は住宅に使われる部品や部材の供給元が限定されていること。ガラスもアルミサッシも石膏ボードもトイレもタイルもほとんどが寡占状態になっている。海外から安い部材を取り寄せても、日本の住宅には使えない。業者とつるんだ行政当局が厳しい建築基準や規制を盾に認可しない。世界中の材料が使えるようになれば、建築費は半分になる。そうなれば住宅ブームも起きそうなものだが、住宅資材は輸入規制がかけられているし、仮に海外の住宅資材が入ってきても、流通業者が取り扱わない、などの非関税障壁にガードされて建築コストが簡単には下がらない仕組みになっている。
15.デフレ慣れした若い世代には「今、家を買わなければ高くなる」という感覚がないのは100%正しい。少子高齢化で、日本の世帯数は減少に転じる傾向が続く限り、住宅価格が上がる理由はない。日本は世界一空き家が多い国で総住宅数に占める空き家の割合は13年に13・5%。33年には空き家率が30%を超える。
16.住宅用地の供給は今後さらに緩む。よく言われる2022年問題という30年間、農林漁業に使うことを義務付けられた生産緑地の営農義務が22年に解除され、宅地に転用できるようになる。92年に生産緑地に指定された土地は、東京で3000ha以上。東京23区だけで東京ドーム100個分近くの生産緑地があって、これがすべて宅地化されれば約25万戸のて一戸建てが供給可能で、年間の東京都の新築一戸建て着工件数の倍の数字である。
17.都心の容積率緩和も住宅供給にプラスに働く。現状、東京23区の容積率は136%、山手線の内側の容積率は236%。平均2・3階だが、パリの都心部の平均は6階で、これはルイ14世の時代から変わらない。パリ並みの町並みにしようと思えば、山手線内のビルやマンションはまだ倍以上の高さにできる。便利なエリアに住宅がふんだんに供給されて、空き家が増え続けるので、住宅相場に上がり目はなく、待っていて損はない。戦後一貰して続いてきた日本人の住宅観は根本から変わってしまった


yuji5327 at 06:37 

2018年05月01日

政治家やマクロ・エコノミストが、証券会社や不動産業界と一緒に「お買い得品」を煽り続ければ大規模調整が入る。4〜5%もの株価下落は今後も繰り返される。

PRESIDENT (プレジデント) 2018年 5/14号 [雑誌]
PRESIDENT 編集部
プレジデント社
2018-04-23

「大前研一著:日本のカラクリ、過熱する金融経済、迫りくるブラックマンデー髻PRESIDENT 2018..4.16」は参考になる。
印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.2月5日、月曜日、ニューヨーク株式市場のダウ平均株価が大幅に下落、l175ドル安というリーマンショックを超える過去最大の下落幅を記録した。翌6日の日経平均株価は一時1200円以上下げ、香港株や上海株が急落するなど、パニック売りが連鎖して世界同時株安の様相を呈し、その後も反発と急落を繰り返している。
2.アメリカの景気は拡大基調で、企業業績も良好であるが、株価は暴落した。今から30年ほど前の1987年10月11日、大前氏はニューヨーク・タイムズ紙に「東京のバブルが崩壊すればNYの株式市場が暴落する」という内容の記事を寄稿した。この記事が約一週聞後の10月19日に起きたブラックマンデーの引き金を引いたと騒がれた。言いたかったのは「金融経済と実体経済の乖離」である。当時、金融経済は毎年4%台でずっと伸びていたのに、実体経済は同2%しか伸ぴていなかった。このギャップで生じた余剰資金が株や不動産、新興国の株などに流れ込んでバブル化し、バブルが弾ければ、株価や地価がいつ暴落しても不思議ではない。
3.金融経済と実体経済のギャップか流れ込んで生じた東京のバブル崩壊が、ニューヨーク市場を暴落させたのは当然だった。今回の株価暴落も金融経済と実体経済の乖離によってもたらされ。金融経済と実体経済のギャップの調整が株価暴落という形で表れた。その意味ではブラックマンデーの再来である。
4.金融経済と実体経済の乖離が起きる理由は2つある。1つは古い経済学に基づいて景気を刺激するために、金利を下げたり、通貨の供給量を増やしたりする政治的な動きである。ケインズ以来、世の中の金回りをよくする方法は金利を下げることとマネタリーベースを増やすことの2つしかないとされ、安倍首相もトランプ大統領もそこをいじる。金利を安くして借りやすくしたり、通貨供給をジャブジャブにしたりするのは政治的にもやりやすい。選挙のときも「景気対策を重視する」と言ったほうが倹約ベースの経済政策を主張するよりも圧倒的に民衆の受けがいい。
5.世論調査では、大概どこの国でも「景気対策」が1位に上がるが、景気対策と口にする癖がついている。先進国の国民生活は基本的に充足しているから、人々は金利やマネタリーベースに反応しにくい。景気対策に応えるような消費動向を示さない。製造業も需要が上向くことがわかってから部材を注文するので、金利が安いから在庫を積み増すこともなくなった。
6.20世紀の経済で思考停止の政治家は景気刺激を国民が求めていると勘違いして、大規模なQE:量的金融緩和を行うが、ばらまかれた資金が国内経済で実需に向かうことはない。安倍黒田の経済政策が日本社会に対しては時代錯誤かつ実態把握不足で、効果ないのは、これが原因である。
7.無理して住宅ローンを組まないからサブプライム危機も起こらない。QEで放出された資金は実需に向かわずに、土地や株、あるいは資金が不足していて金利の高い途上国に向かう。2017年、株価上昇率が世界で一番高かったのはブラジルとフィリピンだった。
8.トランプ大統領が推し進めている減税して予算を過剰に積み増すので、不動産や株に余剰資金が回って実体経済との乖離が大きくなっている。日本でも実需がないので日銀は国債を大量に買っており、GPIF〔年金積立金管理運用独立行政法人〕などの年金ファンドは株を大量に買っている。日銀はETFも買い付けるようになり、国を挙げてPKO(株価錐持政策〕を推進中である。当然、金融経済と実体経済の乖離はアメリカと同じく大きくなっている。
9.金融経済が実態経済から乖離する2つ目の理由は、途上国も含めた供給能力の過剰と先進国の圧倒的な需要不足である。先進国では少子高齢化が進み、人口ボーナス期は若い世代の結婚、出産などで将来需要が大きくなる。家が欲しい、家電や家具が欲しい、クルマが欲しいと高欲望の循環になる。
10.国民の平均年齢が上がると人口ボーナスは反転して、高齢人口が増え、何でも持っている人が多くなるので、将来需要が増える可能性は少ない。20世紀のマクロ経済理論は人口ボーナス期の有効需要創出にそれなりの効果はあったが、心理経済に対してはまったく無力だ。それを証明しているのが日本である。
11.先進国の需要不足に拍車をかけているのが、21世紀型のサイバー経済が加速したシェアリングやアイドル(空き〕エコノミーである。個人も企業も「所有から利用へ」と進んでいけば需要が減る。クローゼットや倉庫の中に眠っているモノまで換金してしまうメルカリのような企業が先進国では当たり前である。
12.エアビーアンドビーやウーバーは世界中で既存の業界を破壊する勢いで、日本でも軒先、あきっぱ、TKP、ファーストキャビンなど「空き」を利用した事業が次々に生まれている。従来は難しかった「空き」の発見と利用を手軽に結びつけたのはスマホ経済。特に若い世代はスマホを駆使して「空き」にアクセスし、決済までスマホのボタン一つで完了する。新聞や本にしてもネットで読んでしまえば購入の必要性も乏しい。
13.先進国で需要不足が進行する一方で、途上国は供給はあり余っている。中国は半導体でもバッテリーでもソーラーパネルでも何でも、日本や欧米から製造装置や工作機械を買ってきて、日本の100倍の規模の工場をつくってしまう。昔は製造能力を身につけるには金だけではなくノウハウが必要だったが、今や製造能力も金で買えるし、機械の中にAIとして埋め込まれている。労働力の安い途上国がそうした機械を買って良質な部品や製品をつくれるようになったから、供給力には制限がなくなった。このように需要不足と供給過剰によって需給ギャップが広がるから、モノ余りになって実体経済の動きは鈍くなる。カネ余りで投資先を求めて過熱する金融経済とますます乖離していく。
14.需要不足は不景気だからではない。21世紀経済の構造的な問題であるが、政治家やマクロ・エコノミストはそうした事実を知らないので、政治家は需要喚起を願って今日も市場に低利の資金をばらまく。だがその金は実需には結びつくことなく、投機に向かう。主な投機先は不動産や株である。不動産の価値というのは、その物件が将来的に稼ぎ出すであろう収益を現在価値に割り戻したものが「時価総額」と定義されている。
15.これを収益還元価格というが、ロケーションのいい優良物件でも市場価格ブラス30%程度が適正な相場で、2倍、3倍になるのは明らかに上がりすぎである。株も企業が未来永劫続いた場合に稼ぎ出すであろう収益を現在価値に割り戻したものが「時価総額」と定義される。アマゾンやグーグル、中国のアリババなど、米中を席巻しているサイバー企業は将来価値の推測が難しいから、株価が高騰することもある。
16.20世紀型の従来企業の将来価値は低い。そうした企業の株価まで上がっている状態は、金融経済と実体経済の間に大きな乖離からである。フラックマンデー直前と同じ状況である。政治家やマクロ・エコノミストが、証券会社や不動産業界と一緒に「お買い得品」を煽り続ければ大規模調整が入ることになる。最近の4〜5%もの株価下落は今後何回も繰り返される。



yuji5327 at 06:48 

2018年04月30日

21世紀のグローバルな人材はインド系、イスラエル系、台湾系が多い。幼少期から危機感を持ち、世界を舞台に活躍するしかない、という育ち方をする。


「大前研一著:サイバー経済を生き残る法、PRESIDENT、2018.4.30」参考になる。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.仕事ができるのは当たり前。できない奴はすぐにいなくなる。ディレクターに求められるのはリーダーシップで、議論を主導して答えにたどり着かせる能力や技術で、何かの議論をしているときに、5分間でその議論を主導できるかどうかである。
議論百出で膠着したり、堂々巡りしたりしている状況で、途中から参加して議論をまとめあげる。議論の道筋を示して参会者を納得させ、5分後には議論をリードする。
2.素養が問われるのは語学力ではなく、話を5分も聞いただけで議論を収束させる方向性を見いだし、答えにたどり着く。政治であれ、経済であれ、21世紀のリーダーにはこの能力、技術が必須になる。サイバー経済やボーダレス経済の進展によって経済そのものが抜本的に変わってしまった。
3.明治維新以降の、欧米に追いつき追い越せという日本型教育は効率的だったが、21世紀は答えのない時代である。過去の成功体験にこだわれば、目の前の変化に対応できなくなる。答えのない世界で、答えにたどり着くプロセスが重要になる。議論によって誰も至ったことのない結論に到達する、という方法論である。
4.教科書のようなことや、我田引水の議論では真の「答え」には至らない。何のバイアスも持たずに事実を俎上に載せて、必要条件、十分条件で「答え」に迫る議論を導いていくリーダーシップが求められる。
5.AI(人工知態)の世界的権威であるレイ・カーツワイル氏は2045年に「シンギュラリティ」が起きると予言している。「シンギュラリティ」とは物理学や数学で使われてきた概念で「特異点」を意味するが、カーツワイルが提唱する「シンギュラリティ」は、「AIが全人類の知性を超える時点」のことで、45年にシンギュラリティが到来して、それ以降は人間の頭脳では予測不能な未来が訪れるという。
6.45年という年限はさておき、AIの超加速度的な進化を考えればシンギュラリティは起こりうる。それ以前にディープラーニングによってAIがどんどん進化Lて、人間の仕事の多くをコンピュータやロボットが代替するようになる。英オックスフォード大学のマイケル・オズボーン准教授が今後10〜20年で今ある仕事の半分くらいは自動化されてなくなると発表した。
7.日本で人手不足と言われているような最低賃金レベルの仕事は自動化、もしくは移民などに取って代わられるが、機械が代替できない仕事もある。たとえば同じ建設現場でも、現場ごとの複雑な状況に応じて足場を組むとび職のような仕事は機械では難しい。またサービス業でも、高級ホテルの細やかなホスピタリティは、人の手によらなければ提供できない。介護ロボットが介護士の仕事をすべて代替できない。
8.真の解決策を探り当てるリーダーシップは、コンピュータでは取って代われない。教師の仕事として100%コンビユータに置き換えられる。生徒の思考の癖や行動パターンを洞察して、「君のこういう考え方はきわめて危険だから、改めたほうがいい」と道徳や倫理的な問題も含めて指導することはコンピュータにはできない。生徒同士のディベートを中立的な立場でサポートして議論を活性化したり、実りある方同に導いたりする仕事も生身の教師でなければできない。
9.どんな商売であれ、機械が代替できない創造的な領域の仕事は生き残る。最終的に価値があるのはコンサルティングである。人間や組織の内面まで観察して、表面的な数字では捉えきれない課題を抽出し、課題解決をアドバイスする。こうしたコンサルティングは機械的にはできない。
10.会計士の仕事は、税務処理業務は機械に置き換わっていくが。。従って、会計士の仕事は帳簿や財務諸表の内容から業務改善を提案したり、時流の変化や制度改正などを先取りして早めの対策をアドバイスしたりするといったコンサルティング業務に重心が移る。医者や弁護士.、税理士なども、プラスアルファの付加価値を提供できるかが生き残りの鍵になる。
11.20世紀と21世紀の最大の違いは、スマホで世界のすべての人々が連結したことである。基本ソフトはアップルのiOSかアンドロイドしかない。かつては各国の通信キャリア間の障壁があって国際電話も使い勝手が悪かったが、今のスマホは瞬時に世界中どこでもネットにつながる。意味するのは、21世紀の「見えない経済大陸」は実体経済、ボーダレス経済、サイバー経済、マルチプル(倍率〕経済の4つの経済空間で、ボーダレス経済とサイバー経済がスマホによって地続きになったということである。
12.タクシー配車サービスのウーバーのような会社の配車アプリはiOSでもアンドロイドでも同じように使える。そこに米サンフランシスコで創業してわずか5年でグローバル化を果たした大きな理由がある。これまでの国際戦略は国別に攻め方を考えるのが常識だったが、スマホの登場で国別に考える必要はなくなった。
13.ウーバーは需要と人口の多いメガシティを150ぐらいラインアップして、都市別にほぼ同時に世界展開してきた。東京でウーバーを呼ぶとき、アプリでやり取りする相手は事業を統括しているオランダのシステム本社である。スマホ決済で支払った運賃もオランダ本社の収入になって、運転手に運賃の8割が支払われる。経費を除いた利益はオランダ本社の傘下にあるバミューダのタックスヘイブンに蓄えられて、技術開発をしているアメリカ本社には1.45%のロイヤルティが支払われる。
14.国別、地域別の現地法人や代理店など従来型の組織は持っていないウーバーのようなビジネスはスマホという全世界共通のプラットフォームがあって初めて可能になる。民泊サイトのエアビーアンドビーなども同じで、創業翌日には世界化して瞬く間に急成長するような21世紀型企業はほとんどがこのタイプである。
15.スマホによって世界の労働市場も一つにつながった。アップワークやフリーランサをはじめ海外の大手クラウドソーシングサイトには世界中のフリーランサーが登録して仕事を得ている。能力次第で誰もがボーダレスに仕事にありつけるし、世界レベルの給料を得ることができる。
16.21世紀に必要なグローバルな人材というのは世界的に見るとインド系、イスラエル系、台湾系が圧倒的に多い。やはり幼少期から危機感を持つがゆえに、世界を舞台に活躍するしかない、という育ち方をする国から、実際に世界で活躍する人材が輩出される。


yuji5327 at 06:37 

2018年04月29日

35歳で1回、45歳でもう1回、55歳になったら定年後のために学び直す。本当のリカレント教育である。



「大前研一著:サイバー経済を生き残る法、PRESIDENT、2018.4.30」参考になる。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.イスラエルの場合は民族、国家の存続の危機に直面してきた歴史が大きい。一芸に秀でれば世界のどこでも生きていけることを民族として痛いほど経験してきたから、ユダヤ人は子供の教育に半端なく力を注ぐ。
2.小学校からプログラミングを教えて人材を育成し、サイバーセキュリティ大国を築いている。さらには国民皆兵で兵役を課して、優秀な人材は軍の研究所でICTの先端軍事技術の研究に取り組ませる。そうした人材が培った技術や研究成果を基に起業ずるから、イスラエル系の有力な企業が次々と生まれてくる。
3.台湾の事情も似ている。徴兵制があるが、大学院などでエンジニア関連の修十号を取ると兵役が免除される。兵役逃れのためにアメリカの大学院に進学して、シリコンバレーで起業する台湾人が多い。台湾も中国の脅威にさらされて国の明日がわからない。アメリカ、カナダ、オーストラリアなど家族で別々の国籍を取得して、世界中どこでも生きていけるように備える。
4.インドはもちろん貧閑から逃れるために世界共通のパスポートとして英語とICTに磨きをかけ、100倍以上の入試倍率をもつIIT(インド工科大学〕などで研さんしたのち世界に飛び出す。
5.今では世界的な大企業がIITなどに競って人材採用に出かけるようになっている。この3つの国に共通するのは「危機感」である。無意識のうちにも育つ過程で強い危機感があるから、世界のどこに行っても生きていけるグローバル人材が育ち、競争力のある人材が出る。
6.21世紀に必要とされる人材になるためには、常に学び直すことが必要である。学び直さなければ連結したボーダレス経済とサイバ!経済の変化についていけなくなる。中国ではスマホ決済が進んで、アリババ系のモバイル決済システム「アリペイ」の利用者は5・2憶人、テンセント系の「ウィーチャットペイ」の利用者は9・8億人に達している。
7.アリババはアリペイのビッグデータとAIを活用して事業者向けの融資を始めた。スマホで申し込むと、AIが融資判断をして1秒で答えが出る。アリペイが決済機能と融資機能を持ち、そこにさらにMMF(投資信託の一種〕などの形態で預金・運用機能が加わり、アリババはもう完全な銀行になった。アリババの体力からすれば、預金金利(運用利回り)4%でもいける。
8.実現すれば、日本だけでなく先進国の大銀行は一瞬にして吹き飛ぶ。eコマースだと思っていたアリババが、「決済」のアリババになり、金融子会社アント・ファイナンシャルを通じて「金融」のアリババになり、「銀行」のアリババになるのが、21世紀の経済なのである。
9.そうした動きについていくためには、勉強し直さなけれならない。せめて10年に1度は3カ月なり6カ月なり、まとまった時間を取って最新の経済を学び直すべきである。35歳で1回、45歳でもう1回、55歳になったら定年後のために学び直す。本当のリカレント教育である。
10.「人づくり改革」の一環でリカレント教育に政府が予算を付けたが、21世紀の生き方としてのリカレント教育とは別物である。21世紀のリアルタイムの経済を教えられる人材が今の教育現場にはいない。
11.危機感を感じているビジネスマンなら自分で学び直せる場を見つけるし、自己投資を惜しまないはずだ。会社を休まずに学び直したいなら、サイバー教育を利用すればいい。ボーダレス経済とサイバー経済がつながった21世紀においては、教育も学校の校舎に行くことが必要ないくらい進化を遂げている。


yuji5327 at 06:34 

2018年04月28日

南北首脳会談

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韓国のムン・ジェイン大統領
北朝鮮のキム・ジョンウン朝鮮労働党委員長
署名した共同宣言
「パンムンジョム宣言」
朝鮮半島の平和と繁栄
統一のためのパンムンジョム宣言
8000万のわが同胞と全世界に宣言
分断と対決を一日も早く終息
共同繁栄と自主統一の未来
民族分断で発生した人道的問題を至急解決
南北赤十字会談
トンヘ(東海)線およびキョンウィ(京義)線鉄道と道路を連結
終戦を宣言して停戦協定を平和協定に
南・北・米の3か国
南・北・米・中の4か国の協議開催
核のない朝鮮半島を実現
ムン・ジェイン大統領は、秋にピョンヤンを訪問


yuji5327 at 07:06 

多様性は本当に有益なのか。表層的なスローガンにすぎない。米ミシガン大学のオリビエラ博士らは「多様な集団が同質な集団よりも精度の高い決断をすることは滅多にない」という。


「池谷裕二著:闘論席、エコノミスト、2018.4.17」は参考になる。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.ヒトは職場、学校、娯楽、近隣、家族などさまざまなレベルで集団を作る社会性生である。集団の特性について近年しばしば話題にあがるキーワードは多様性だろう。ダイバーシティ、男女共同参画、グローバル、学際性。これらはいずれも集団の多様性の確保を意図している。異なる意見を集約することで、多くの人の知恵を蓄積した「集合知」を導こうという試みだ。
2.多様性は本当に有益なのか。表層的なスローガンにすぎない可能性はないだろうか。米ミシガン大学のオリビエラ博士らは「多様な集団が同質な集団よりも精度の高い決断をすることは滅多にない」という耳の痛い事実を、多くの状況検討やシミュレーションで証明している。
3.オリビエラ博士らによれば、多様な集団がうまく機能して集合知を発揮するためには、少なくとも三つの条件が必要である。―乎弔離▲ぅ妊鵐謄ティーが予測に役立つこと、△修陵渋が適切な効果量を持っていること、社会集団の平均推定値が判断対象の真実を内包していること。残念ながらこの3条件は、現実の社会ではまず成立しないという。
4.たまたま条件が合致し、成功を収める集団もある。メディアはそうした稀有な例を取り上げて礼賛するが、成功例を安易にまねするだけでは労力に見合った成果は見込めない。
5.現実には、多様性には集合知以外の利点があるのもまた事実である。外部かく乱に対する頑強性が高まるのだ。逆に言えば、そうした有事の事態にならなければ多様性の恩恵はないとも言える。となれば「いつかの備え」としての多様性に投資するだけの体力があるかが一つの論点となろう。


yuji5327 at 06:47 
池上技術士事務所の紹介
261-0012
千葉市美浜区
磯辺6丁目1-8-204

池上技術士事務所(代表:池上雄二)の事業内容
以下のテーマの技術コンサルタント
1.公害問題、生活環境、地球環境
2.省エネ・新エネ機器導入
のテーマについて、
・技術コンサルタント
・調査報告書の作成
・アンケート調査・分析
・技術翻訳、特許調査
を承ります。
有償、無償を問わず
お気軽に下記にメールをください。
ke8y-ikgm@asahi-net.or.jp

工学博士、技術士(応用理学)、
公害防止主任管理者、
騒音防止管理者の資格で
お役に立ちたいと思います。

池上湖心 プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山に師事
書象会に所属、書象会理事
審査会々員
○作品展の開催
・主宰している「さざ波会」
 作品展を毎年8月開催
(於:稲毛ギャラリー)
・土曜会(グループ展)
 作品展を毎年10月開催
(於:銀座大黒屋)
○公募展の受賞、入選
・日展入選
・読売書法展(現在理事)
 読売奨励賞
 読売新聞社賞
・謙慎展(現在理事)
 春興賞の受賞:2回
○書道教室
・学生:月曜日
・一般:火曜日、水曜日





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