新技術

2017年05月18日

1927年のドイツの無声映画「メトロポリス」は、完全版を見ることができなかった幻の名画だが、数年前にフィルムが発見され、デジタル・リマスターで、現在ではBDで見ることができる。

「野口悠紀雄著:デジタル・リマスター技術のマジックに乾杯、
週刊ダイアモンド、2016/06/25」は面白い。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.古い映画のデジタル・リマスター版が、最近幾つも作られている。これまで、名作なのにDVDの画質が非常に悪く、残念に思う場合が多かったが、諦めていた鮮明な画像を見ることができるようになった。
2.1927年に制作されたドイツの無声映画「メトロポリス」は、フィルムが散逸し、完全版を見ることができなかった幻の名画だが、数年前にフィルムが発見され、修復版にデジタル・リマスターの処理がなされて、現在ではブルーレイディスク(BD)で見ることができる。
3、60年代までは映画の黄金期だったが、多くは、フィルムの保存状態が悪いためか、DVDの画質が極めて悪い。例えば、47年のイギリス映画「黒い水仙」は美しい画像のはずだが、これまでは、見るも無残な色調になっていたが、デジタル・リマスター版が、制作され、期待通りの素晴らしい色彩である。「クオ・ヴァディス」や「聖衣」もデジタル・リマスター版が制作されている。
4.デジタル・リマスター版の制作には、画像をデジタル化するだけでなく、手作業で画面の1こま1こまを前後の画面と参照しながら修整する作業も必要である。コンピューターで自動的に行える作業ではなく、かなりの手間がかかる手工業的作業なので、簡単にはできないので、デジタル・リマスターで見られる映画は、数が限られている。
5.動画コンテンツを配信するもう一つの経路は、YouTubeで、最近ではハイデフィニション(HD)の長時間画像が増えているが、送られる画像ではスピードが追い付かない。これは、バレエでは特に問題になる。見ていると疲れてしまうのだ。マリンスキイ劇場などが有料のものを提供してくれてもよいはずだが、そうしたサービスはまだ始まっていない。ただし、このルートは近い将来にもっと増えるだろ
6.数年前からバレエの新しいDVDやBDはほとんど作られていないのは、YouTubeで全幕物がHDで無料で提供されているからである。デジタルコンテンツがオンラインで提供されれば、国境がなくなる。映画は言葉の壁があるので守られる面もあるが、字幕によってかなりの程度は克服される。音楽では言葉の壁がないので、最初から国境がない。また、ロングテール的な動画のデジタル配信では、求めるものを探すための仕組みが必要になる。
7.アマゾンのレコメンデーションは、多くの新規需要を開拓している。映画について、Netflixは人工知能を駆使したレコメンデーションをすでに開発している。このような仕組みはビッグデータを用いるので、ごく少数の企業しか提供できない。こうしたサービスが一般化したとき、日本のコンテンツ産業は生き残れるか疑問である。



yuji5327 at 06:42 

2017年05月12日

脳細胞の計算速度はパソコンのCPU(中央演算処理装置)の計算速度の10万分の1以下であるにもかかわらず、脳は0.3−0.6秒とコンピューター顔負けの速さで個人の顔を認識する。

「永雄総一(理研脳科学総倉研究センター元チームリーダー)
青木田鶴(理研脳科学総倉研究センター研究貝)著:顔認識の脳科学、特別な認識システムが発達、

エコノミスト、2016/5/24」は面白い。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1. 我々は生まれるとまず母観をはじめとする家族の顔を覚え、成長するにつれて隣人、友人、同僚などの顔と名前とその間柄を理解し、顔の認識は重要な意味を持つ。脳は顔に特化した認識のシステムを発達させた。多くのおばあさんの中から自分の祖母を認識する脳細胞があり、おばあさん細胞仮説と呼ばれる。
2.2003〜08年に、米国ハーバード大学のドリス・ツアオ教授のグループは機能的核磁気共鳴法(f−MRI)と微小電極を併用して、サルの側頭葉に顔細胞が多く集積する5mm四方の領域が存在し、それらが6個離散的に分布していることを示した。この領域を顔パッチと呼ぶ。ヒトでもサルと同様に複数の顔パッチが側頭葉にある。
3.顔パッチの中に、特定の個人の頗を認識するいわゆるおばあさん細胞が本当にあることを05〜09年、英国レスター大学のロドリゴ・キイローガ教授と米国カリフォルニア工科大学のクリストフ・コッホ教授(現・米国アレン脳科学研究所長〕らが、存在することを報告した。
4.目から来た顔に関する情報はまず側頭葉の後方の複数の顔バッチで「顔である」ことが認識され、最終的に最前部の顔パッチの海馬を含む脳領域に伝えられる。そこで特定の個人の顔を記憶しているいわゆる「おばあさん細胞」が反応すると、我々はその顔が誰であるかを認識する。
5.ITの分野では、深層学習などを用いた顔認識システムの開発競争が今行われている。.深層学習では、まず目や鼻、口など顔の特徴となる部分を抽出する。次にコンピューターが記憶している顔のデータベースを超高速で検索し、それと最も似た顔を選び出す。NECは今年の8月から1000人の社員を対象にウオークスルーの顔認証システムの試験運用を始める。
6.脳細胞の計算速度はパソコンのCPU(中央演算処理装置)の計算速度の10万分の1以下であるにもかかわらず、脳は0.3−0.6秒とコンピューター顔負けの速さで個人の顔を認識する。コンピューターに比べてはるかに計算速度の遅い脳がそんなに速く個人の顔を識別している理由を知れば、脳とコンピューターとの決定的違いがわかる。




yuji5327 at 06:46 

2017年05月05日

望遠鏡は大きいほど、多くの光を集め細かいところまで分解できる。プエルトリコの世界最大の直径は305m、日本の長野県・野辺山は直径45m。

「須藤靖著(東大教授):ALMA、チリの高原から冷たい宇宙を見る、
エコノミスト、2015.5.10」は面白い。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.天文観測においてもっとも邪魔になるのは大気中の分子(特に水蒸気)である。したがって、天文学に適した場所は人間が住みにくい。大気圏外に打ち上げた望遠鏡を用いる場合が多い。地上の場合でも、標高4200mのハワイのマウナケア山頂や南極などの環境下での観測が要求される。
2.アタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計は、東アジア(日本、韓国、台湾)、北米(米国とカナダ)、ヨーロッパが共同で標高約5000mの南米チリ、アタカマ高原に建設した望遠鏡で.人間の目には見えない波長0.3mmから10mmの範囲の電波(ミリ波、サブミリ波帯と呼ぶ)で観測する。
3.ALMAは、直径12mのアンテナを50台組み合わせた望遠鏡群、直径12mのアンテナ4台と7mのアンテナ12台からなるアタカマコンパクトアレイの2つ、計66台のアンテナからなる巨大電波干渉計である。観測天体に応じて、アンテナ問の距離は150mから16kmまでの範囲で調整できる。実質的に直径16kmをもつ望遠鏡として運用できるので、直径12mのアンテナ1台に比べると、1000倍以上の分解能が向上する。
4.電波で見るとこのガスの内部まで見通すことができる。人間の視力に換算すると何と2000に対応する。重力で集まったガスやダストの雲は、角運動量を保存するために球形ではなく2次元の円盤状に収縮する。この円盤の中心に星が誕生し、その後その周りの円盤内で惑星が誕生する。
5.太陽の光が可視域であるので、すばる望遠鏡などの一般的な可視光望遠鏡は中間の波長で、通常の星やその集まりである銀河の観測に威力を発揮する。それに対して、ブラックホールや銀河団などの「熱い」天体は波長の短いX線やγ線を、星間物質や原始星のような「冷たい」天体は波長の長い電波を主として放射する。ALMAは、宇宙初期にある誕生直後の銀河、星や惑星の形成現場、さらには生命の起源に関係する星間物質のなかの有機分子などの観測を得意とする。
6.望遠鏡は大きければ大きいほど、多くの光を集めるとともに細かいところまで分解できる。電波は波長が長いために、大きな望遠鏡が必要となる。例えば、プエルトリコにある世界最大の電波望遠鏡の直径は305mである。日本の長野県・野辺山にある電波望遠鏡は直径45mである。
7.複数の望遠鏡群を組み合わせて一つの巨大望遠鏡にするのが電波干渉計である。この原理を発見した英国のマーティン・ライルは1974年のノーベル物理学賞を受けてた。同じ時刻に発せられた電波は、地球上の異なる場所には、ごくわずかではあるが異なる時刻に到達する。この時刻差を精密に観測し、一つの天体のなかの異なる場所からくる電波を区別できる。望遠鏡をなるべく距離をあけて配置する必要があるが、システムとして運用するのために、望遠鏡の数と相互の距離には限界がある。



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2017年04月09日

内視鏡機器の市場は、オリンパス、富士フイルム、HOYAペンタックスの3社でほぼ100%を占め、日本が市場を独占し、世界をリードしている。

「田尻久雄著:これからの内視鏡医療・はどこまで進化しているのか、學士會会報No917(2016-II)」は参考になる。著者は日本消化器内視鏡学会理事長・東京慈恵会医科大学教授・北大医・昭51卒である。「内視鏡診断における技術革新」の印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる
1.日本が超高齢化社会になるにつれ、介護とリハビリの分野は非常に重要になる。ロボット産業の市場規模は、2025年に向けて、リハビリ機器の分野で5億〜7億円から825億円へ、、介護・介助支援の分野で1億〜6億円から414億円へ、100倍以上に成長すると推測されている。。
2.医療の分野では、現在、内視鏡を用いて腹腔鏡手術を支援するロボット:「ダヴィンチ」が急速に普及している。特にアメリカ、フランス、ドイツ、イタリアで普及が進んでいる。日本は一周遅れだが、2012年に前立腺全摘のためのダヴィンチ手術に保険が適用されてから、泌尿器科を中心に導入が急増している。
3.内視鏡機器の市場は、オリンパス、富士フイルム、HOYAペンタックスの3社でほぼ100%を占めている。内視鏡分野では日本が市場を独占し、世界をリードしている。現在、日本は世界の国々に対して内視鏡治療の技術支援を行っている。今後、内視鏡治療の新しいイノベーションは、腹腔鏡と内視鏡の合同手術、ロボット技術の応用、内視鏡的外科手術といった方向で起こる。
4.2008年、私たちはオリンパスと共同で、内視鏡を用いた手術支援ロボットを開発した。内視鏡に2本のロボットアームを付け、患部を持ち上げる鉗子やナイフなどの処置具を取り付けた。アームが太すぎたことや、機械に多くの機能を持たせようとし過ぎたことなどから、開発は一度頓挫したが、腹腔鏡用と内視鏡用に分けて設計し直し、開発に成功した。5.2011年、シンガポールでマスター・スレイブ型の内視鏡ロボットを用いたESDが成功した。現在の内視鏡診療の主流である「ESD」では、内視鏡で安定的な視野を確保しつつ、アームを自在に操作することは非常に難しく、長期間の訓練が必要である。外科医が簡単に治療を行えるように、ロボットアームの改良を重ね動物実験を繰り返している。
6.日本の内視鏡診断と治療の技術は、世界をリードしているが、問題は、)臨床研究を支える人材の不足、)長期展望に立った臨床研究への理解不足、5制が厳しいため、日本の企業は欧米で行うこともある。
7.内視鏡技術が登場してから60年以上、産学官の協力の下、日本が世界をリードしてきた分野だから、若い人にもアイデアと熱意があれば、世界を変えられる、という起業家精神を持って欲しい。




yuji5327 at 06:37 

2017年04月07日

食道、胃、十二指腸、大腸にできた早期癌のほとんどが内視鏡で切除されている。特に早期胃癌の約半数は内視鏡で治っている。

「田尻久雄著:これからの内視鏡医療・はどこまで進化しているのか、學士會会報No917(2016-II)」は参考になる。著者は日本消化器内視鏡学会理事長・東京慈恵会医科大学教授・北大医・昭51卒である。「内視鏡診断における技術革新」の印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.胃カメラやファイバースコープの時代、医師は内視鏡で病変部の色や輪郭から主観的に判断していた。今後、コンピューター技術の支援により、内視鏡診断から得られる情報は数値化され、客観化される。かつては5〜10个箸いΕ泪ロ的観察のみだったが、今では1舒焚爾箸い細胞レベルのミクロ的診断が可能になっている。また、形態診断が主流だったが、胃、十二指腸、大腸でも数多くの「機能の病気」がある。内視鏡で機能診断も行う時代になり、分子レベルの診断が可能になり、診断と同時に治療も行う時代になる。
以上の技術革新により、外科的な開腹手術をせずとも内視鏡治療で治る疾患が増えていき、2.2015年1月、オバマ大統領は一般教書演説の中で、「的確・精密医療」という言葉を使った。、「遺伝子情報、環境要因、生活習慣などに基づいて、患者を"罹りやすい疾患"で分類し、集団ごとに疾病予防と治療法を確立する医療」のことである。この医療を内視鏡分野にあてはめると、「診断と治療に、分子イメージングとロボット技術が応用される時代が来る」と予想される。
3.内視鏡の歴史を宇宙開発の歴史と重ね合わせることで、その技術革新を振り返ると、1959年、胃カメラ学会が設立された。その1年前、NASAが設立された。1968年、日本で胃ポリープの切断技術が発表された。1年後、アポロ11号が月面着陸した。1973年、日本とドイツで内視鏡と電気メスにより、胆石を切除する乳頭切開術が成功した。この年、宇宙ステーションが建設された。
4.1980年代になると、クリップ法、純エタノール局注法、熱による凝固法など止血技術が進化した。殆どが日本人による考案である。著者の先輩や同僚たちはこれらを用いて、「EMR」(内視鏡的粘膜切除術)を開発した。消化管の粘膜の最も表層にできた早期の腫瘍(癌)を、内視鏡の先端に取り付けた処置具で除去する治療である。粘膜の下に生理食塩水などを打って腫瘍を持ち上げ、ワイヤーで切除する。1981年はNASAがスペースシャトルの打ち上げを成功させた年である。
5.1990年代になると、「EAM」(内視鏡的吸引粘膜切除術)が登場した。内視鏡の先端に処置具とフードを取り付け、病巣を吸引して切除する。1998年、内視鏡用の様々な極小ナイフが開発されたのを受け、「ESD」(内視鏡的粘膜下層剥離術)が登場した。内視鏡の先端に極小ナイフを取り付け、粘膜の下層にまで薄く剥いで腫瘍を確実に除去できる。この年、NASAでは国際宇宙ステーションが建設された。
6.今ではESDは、より簡単に、より短時間に、より完全に、病巣を根こそぎ除去できるようになり、再発率もますます低下した。広範囲にできた胃癌もESDで一括切除できるので、外科手術に近いと言える。日本ではいち早く、早期癌を内視鏡で切除する治療に保険が適用された。原則として、リンパ節転移がない、2儖焚爾寮い粘膜内の分化型癌で潰瘍を伴わないタイプ、というように適用に厳しい条件が課せられていたが、現在は適応拡大されている。
7.現在、食道、胃、十二指腸、大腸にできた早期癌のほとんどが内視鏡で切除されている。特に早期胃癌の約半数は内視鏡で治っている。オリンパスの技術者の著書に、50数年前の技術者たちがこだわった点として、ゝ蚕僂六邱垪誤で獲得する、⊂ι淵灰鵐札廛箸鯡棲里砲掘⊂錣望型化を志向する、常に新製品を出し続ける、ぞ錣忘嚢發良兵
を維持する、ソ叔たてば技術は陳腐化する、Ε薀ぅ丱襪砲脇探で常に優位に立つ、Д▲侫拭璽機璽咼垢盻斗廚併業、が列挙されている。著者らも50年前と同じ点にこだわり、「内視鏡を小さく細く、患者に優しく」を追求している。


yuji5327 at 06:42 

2017年04月03日

内視鏡【顕微内視鏡観察】は、細胞レベルの診断が可能である。拡大内視鏡は80〜100倍だが、間もなく拡大率が380倍で、生体内の細胞を生きた状態で診断できる。

「田尻久雄著:これからの内視鏡医療・はどこまで進化しているのか、學士會会報No917(2016-II)」は参考になる。著者は日本消化器内視鏡学会理事長・東京慈恵会医科大学教授・北大医・昭51卒である。内視鏡【顕微内視鏡観察】の印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.内視鏡【顕微内視鏡観察】は、研究の場では、今や細胞レベルの診断が可能である。現在、臨床で使用されている拡大内視鏡は80〜100倍だが、オリンパス社が開発し、間もなく臨床で使用される内視鏡「エンドサイトスコープ」(ECS)は拡大率が380倍で、生体内の細胞を生きた状態で診断できる。。食道の粘膜を染め、ECSを用いて380倍に拡大して観察すると、細胞の核が均一ならば正常な食道、核が大小不同だったり形が不均一だったりすると癌細胞、癌と正常域の境界がわかる。
2.ECSで判定を下した655例の画像を病理医5人に見てもらったところ、食道癌患者が検査で陽性と出る割合は88%、食道癌患者でない人が検査で陰性と出る割合)は100%だった。
3.顕微内視鏡観察にはもう1つ、「共焦点レーザー内視鏡」がある。ECSは生体内の表面の細胞を観察するだけだが、共焦点レーザー内視鏡は半導体レーザーでスキャンすることで、粘膜表層から250μmの深さまで観察できる。細胞核が生体内で動いている姿を、顕微鏡で覗くように、1000倍の倍率で観察できる。慢性胃炎や癌も、組織を採取して病理医の知見を待つことなく、顕微内視鏡で診断できる。
4.顕微内視鏡【分子イメージング診断】は、生体を細胞レベルで観察する技術だが、2020年までに臨床で分子レベルの診断を実現し、細胞レベルから分子レベルまで、質的な変化を蛍光強度で観察し、癌関連の分子の存在量と部位を特定すると考えている。
5.大変なのは、蛍光プローブという特定の分子と反応すると、分子構造が変化して、強い蛍光を発したり、蛍光の色調が変化したりする機能性分子の開発である。現在、世界中の企業がこの研究に携わり、基礎実験から動物実験を経て臨床に持ち込む。
6.著者が関わったのは、アメリカ国立衛生研究所(NIH)の主任研究員、小林久隆先生の研究である。癌細胞に特有の蛋白質に結びつく性質を持つ抗体に、ある化学物質を付加し、患者に注射する。この化学物質には、特定の波長の光を当てると化学反応を起こす性質がある。抗体が癌細胞の蛋白質に結びつく頃、光を当てると、化学物質が化学反応を起こし、正常な組織を傷害することなく、癌細胞だけを破壊する。動物実験では安全性と効果が確認されたので、2015年夏、咽喉頭癌患者を対象にした臨床試験が、アメリカとオランダの大学で始まった。
7.小林久隆先生は、浦野泰照・東大医学部教授と共同で、「内視鏡的に散布可能で、癌に特有の酵素と反応した場合、強い蛍光を生じるプローブ」の開発にも成功している。内視鏡の分子イメージングを発展させる鍵は、〃峺プローブを癌細胞だけに集め、望ましくない部分の発光を減らすこと、⊃巴任世韻任覆治療も行えるようにすること、にある。近い将来、新たな治療法として確立するだろう。



yuji5327 at 06:44 

2017年03月21日

人工知能のあした

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囲碁の日中韓トップ棋士と
AI(人工知能)の4者総当たり
ワールド碁チャンピオンシップ
21日、大阪・梅田の日本棋院関西総本部で開幕
AIが参戦する初の国際棋戦
井山裕太六冠は最終23日
国内最強AI「DeepZenGo」と対戦
Zenは最強囲碁ソフトでない


yuji5327 at 06:50 

2017年03月08日

現在の都市空間は、自動運転や都市型農業といった新技術の実験場になり、ウーバーのような配車アプリやAirbnbのような民泊プラットフオームの技術開発に適した環境となる。

「カルロ・ラツテイ(マサチューセッツ工科大学センサブルシティー・ラボ.所長}著:起業の聖地も新たな時代へ、革新グローバル化と急速なテクノロジーの世界中がシリコンバレー化する時代はすぐそこに、
Newsweek 31, 2016/01/12」は面白い。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.20世紀末まで、シリコンバレーは比類なき技術革新の発信地として世界に君臨した。21世紀に入ると、シリコンバレーのライバルが続々と現れてきた。ニューヨークにはシリコンアレー、テルアビブ〔イスラエル)にはシリコンワディ。「シリコン」を冠したハイテク都市は今や世界各地にある。ロンドンでも7、8年前から郊外にシリコンラウンドアバウトが出現した、今はテックシティーと改名されているが、ロンドン経済の成長エンジンとして、優秀な人材を引き付けている。
2.ベルリンでは20分に1件の割合で新興企業が生まれている。パリのアル・フレシネはヨーロッパ最大の起業支援センターを目指している。企業価値10億ドル超えを達成した新興企業通称ユニコーンは今やアメリカ以外でも珍しくない。
3.現象の背景には、経済のグローバル化で資金の流れが速まり、投資先の選択肢も飛躍的に増えたことがある。地球上のどこでもベンチャー資本家の援助を受けられるし、キックスターターのようなクラウドファンディングのサイトで資金を調達することもできる。
インターネットのおかげで、優れたアイデアは急速に広がり、共有され、より磨かれていく。そうしたアイデアを現実に変える能力も日に日に進化している。部品や資材は世界中から簡単に調達できるし、3D印刷のような新技術によって製品化までの時間は大幅に短縮されたことがある。
4.世界金.融危機後の景気後退は在来型の産業に打撃をもたらす一方、大企業を飛び出した有能な人材が多数出現し、彼らが集う手頃な仕事場が数多く生れ、身軽で優秀でリスクをいとわない才能は都会に集まる。仲間とシェアできる仕事場があり、各種の支援メカニズムもあり、都会の暮らしはエキサイティングである。ニューヨークでは、前市長のマイケル・ブルームバーグがシリコンアレーの誕生に一役買った。市長時代の彼は新興企業の助成に力を入れ、市役所に「最高デジタル責任者」を置き、ハイテク分野の才能を仲ばすために新たな大学を誘致した。今では多くの都市が、クリエーティブな人材を集めるために同様な政策を採り入れている。
5.現在の都市空間は技術革新の単なる推進力ではなく、自動運転や都市型農業といった新技術の実験場になりつつある。ウーバーのような配車アプリやAirbnbのような民泊プラットフオームも、都市が技術開発に適した環境となり得る。
6.そう遠くない将来、デジタル世界と現実世界は見分けがつかなくなる。どこもかしこもシリコンバレーの時代が、世界各地の都市で到来しつつある。


yuji5327 at 06:46 

2017年02月25日

39光年先の星に生命

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生命の存在が可能な惑星
ハビタブル惑星
NASAは地球から39光年先の赤色矮星
7つの地球サイズの系外惑星
ヨーロッパ南天天文台の超大型望遠鏡(VLT)
NASAのスピッツァー宇宙望遠鏡
水の海が存在する可能性
宇宙人がいてもおかしくない


yuji5327 at 09:31 

2017年02月01日

21世紀の大国インドは、今や、教育、特に理科系教育に注力し、知力と技術でグローバルな大競争時代に対応している。

「榊原英資著:
インド・アズ・ナンバーワン 中国を超えるパワーの源泉、朝日新聞出版、2011年」は参考になる。「第1章:日本と対局にあるインド」の印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.植民地時代のもう1つの遺産が、現在、世界に1600万人いるといわれるインド移民の存在である。これらの移民はNRIと呼ばれ、中国の華僑に対して印僑とも呼ばれているが、彼らのグローバルなネットワークはインドにとって大きな財産になっている。インド系アメリカ人やイギリス人とインドとのIT(情報技術)等でのシナジーは、インド経済において大変重要なものである。
2.インド人移民は1843年にイギリスが奴隷制度を廃止したことによって、年季契約労働者としてイギリス植民地のカリブ諸島、モーリシャス、フィジー等へ、一部はフランス領やオランダ領の西インド諸島にも赴いたことに端を発している。
3.これらの植民地ではアフリカ人奴隷を使ってプランテーション経営が行われていたが、奴隷に代わって、インド政庁の協力による年季契約労働制が導入された。この年季契約労働制は1910年代まで続き、80年の間、1年に、平均2万人の割合でインド人が送り出された。
4.移民の第2の波は、1950〜70年間に起きた先進国への移住である。当初はイギリス、アメリカ、そしてカナダがその主たる受け入れ先だった。その形態は、子守りやお手伝い等の出稼ぎ労働者、あるいは留学生等一時的に滞在した者が、そのまま定住するというケースが多かった。1990年にはイギリス・アメリカにそれぞれ100万人、カナダには40万人弱のインド系移民が定住するに至っている。
5.第3の波は、1970年代のアラブ諸国、1980年代のASEAN諸国への季節労働者が定住した。また、最近になって、IT関係の技術者や専門家の欧米への移民が急増している。その80〜90%が東南アジアに集中している華僑に比べ、NRIの場合、旧大英帝国の版図を中心に世界的に広がっているのが、その特徴の一つである。
6.最近までこうしたNRIたちは本国への帰国をほとんど望んでいないケースが多かったが、インド経済の自由化・グローバル化が進むにつれ帰国組が増えている。インドでの起業、グローバル化したIT企業への就職等多方面にわたってNRIの祖国復帰が目立ってきている。
7.また、帰国せず、インド企業と連携してビジネスに従事するケースも急速に増加している。NRIたちはもともとインド人としての強いアイデンテイテイーを持っていたので、このような動きはごく自然なものである。故郷を離れた移民たち、華僑やユダヤ人たちにも同じ動きが見られるが、こうした移民たちがグローバル社会の中でコスモポリタン化してビジネスやイノベーションの先端を担うようになってきているのは興味深い。
8.ユダヤ人・華僑・印僑たちに共通しているのは、彼らが教育に極めて熱心で、知識を修得しプロフェッショナルとして世界のどこででも生きていけるように育てられているということである。IT革命下のグローバル社会で彼らが先頭を走っていける大きな理由である。IT産業のみならず、金融業、グローバル化した会計・法律業務に強いインド系移民が多いのは決して偶然ではない。
9.この印僑たちの教育熱が一つの刺激になったので、現在のインド中産階級の教育への関心はすさまじく、日本などとは比較にならないほど激しい受験競争が行われている。この点で留意しなくてはならないのは、インド独立以降、インド政府が極めて積極的に高等教育機関の設立・整備を図ってきたことである。1950年代、ネルー首相時代に、1909年に創設されたインド科学大学院大学をサポートするインド工科大学が創設され、今やデリー、ムンバイ等全国に6つのキャンパスを持っている。アメリカのマサチューセッッ工科大学(MIT)をモデルに創立されたが、多くのインドの工科系エリートたちはこのIITの卒業生である。
10.また、インド政府は1960年代にハーバード・ビジネス・スクールをモデルにした経営学専門のインド経営大学を設立し、IITを補完する体制をつくっている。今や、IIS・IIT・IIMを頂点にして全国に技術大学が設立され、職業訓練校のコンピューター関連科は全国で1600以上、毎年12万人のコンピューター・ソフト関連の技術者を輩出している。
11.IT・ハイテクのメッカとして有名になったバンガロールがあるカルナタカ州だけでも、77工科大学があり、毎年3万人の学部卒業生が出ている。21世紀の大国インドは、今や、教育、特に理科系教育に注力し、知力と技術でグローバルな大競争時代に対応している。


yuji5327 at 06:39 
池上技術士事務所の紹介
261-0012
千葉市美浜区
磯辺6丁目1-8-204

池上技術士事務所(代表:池上雄二)の事業内容
以下のテーマの技術コンサルタント
1.公害問題、生活環境、地球環境
2.省エネ・新エネ機器導入
のテーマについて、
・技術コンサルタント
・調査報告書の作成
・アンケート調査・分析
・技術翻訳、特許調査
を承ります。
有償、無償を問わず
お気軽に下記にメールをください。
ke8y-ikgm@asahi-net.or.jp

工学博士、技術士(応用理学)、
公害防止主任管理者、
騒音防止管理者の資格で
お役に立ちたいと思います。

池上湖心 プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山に師事
書象会に所属、書象会理事
審査会々員
○作品展の開催
・主宰している「さざ波会」
 作品展を毎年8月開催
(於:稲毛ギャラリー)
・土曜会(グループ展)
 作品展を毎年10月開催
(於:銀座大黒屋)
○公募展の受賞、入選
・日展入選
(平成28年度、国立新美術館にて開催)
・読売書法展(8月開催、現在理事)
 読売奨励賞
 読売新聞社賞
・謙慎展(3月開催、現在理事)
 春興賞の受賞:2回
○書道教室
・学生:月曜日
・一般:火曜日、水曜日





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