ものづくり

2018年10月21日

名刺大のガラケー

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NTTドコモ
名刺サイズの新型携帯電話
カードケータイKY―01L
11月下旬に発売
スマートフォンではなく
ガラケーと呼ばれる従来型の携帯
厚さ約5・3ミリ、
重さ47グラム
世界最薄・最軽量
高機能のスマホと併せ2台目
本体価格は3万2千円
実質の支払額は1万円
縦9・1センチ、横5・5センチ
名刺やクレジットカードに近く
名刺ケースなどに収納
タッチパネルで操作
機能は電話やメッセージ
ウェブサイトの閲覧

yuji5327 at 06:49 

モビリティ事この分野においてトヨタがあまりにも出遅れている状況で、1位と2位が手を組んだと騒ぐほどのインパクトがない。

2018/10/19付の 大前研一 さんの「ニュースの視点」(発行部数 166,140部)「モビリティ事業/独排ガス規制〜トヨタとソフトバンクの提携に見る両社の立場と重要性とは?」と題する記事である。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.トヨタ自動車とソフトバンクは4日、新たなモビリティサービスの構築に向けて新会社「MONET Technologies(モネ テクノロジーズ)株式会社」を共同で設立すると発表した。両者のプラットフォームを連携させ、配車サービスや自動運転技術を使った新事業で協業をするとのことである。
2.日本企業の時価総額1位と2位が提携したとマスコミが騒いでいるが、それほど大きな意味を持つ提携ではない。モビリティ事この分野においてトヨタがあまりにも出遅れている状況で、1位と2位が手を組んだと騒ぐほどのインパクトがないからである。
3.トヨタが出遅れている一方で、ソフトバンクはトヨタと提携しなくても十分にやっていけるだけの様々な仕掛けを作ってきている。ARMの買収などソフトバンクがこれまでに投資してきた実績を考えると、トヨタに限らずどの自動車メーカーと手を組んでも上手くいくはずである。ソフトバンクとしては、トヨタと排他的な提携を結ぶよりもオープンな状況にしておいたほうがいい。
4.トヨタとしては排他的な提携を望むと思うが、今後モビリティ事業がメインになってくるときには、車を持たずにファンドなどを通じて仕掛けの展開に注力してきたソフトバンクのほうがフレキシビリティは高くなる。ソフトバンクの立場から考えれば、トヨタ1社との提携にこだわらずに、今まで構築してきたネットワークを活用するほうが便利である。
5.モビリティサービスの時代を見据えて、ダイムラーやBMWなどはとにかく車を数多くばら撒いて、新車が売れなくても使ってもらえるような状況を構築する動きを見せている。「Car2Go」(ダイムラー)と「DriveNow」(BMW)というカーシェアリングサービスの統合などもこの動きの一貫である。
6.このような時代の流れにおいて、トヨタはようやく4つの販売チャネルの統合を発表したばかりで遅れに遅れている。豊田章男社長は自社の遅れを認識し、トヨタがモビリティカンパニーに変革する必要性を訴えているが、未だに会社としては「FUN TO DRIVE」と言っている段階なのが懸念される。
7.そもそも今回の提携は、トヨタとソフトバンクのいずれからも「本気」が感じられない。新会社を設立するということは、両社とも「本体」同士は関係ないということである。どちらも、会社の総力をあげて取り組むということにはならない。
8.新会社の出資比率を見ると、過半数を超えているソフトバンクが優位に見えるが、本気で取り組むなら「縛り」を入れるべきである。お互いこの事業分野のことに取り組む場合には、新会社以外では禁止するなど、「浮気」を抑制する仕掛けが必要である。さもなければ、いずれ破綻する可能性が高い。
9.この提携が上手くいくかどうかに関係なく、トヨタには大改革が必要である。豊田章男社長のスピーチを聞いて社員がどれだけ危機感を持てるか。社員の意識が大きく変わることがあれば、力がある企業だから大丈夫だと思うが、さもなければ、このまま取り残されてしまう可能性もある。
10.ドイツ政府は2日、大気汚染の原因となっている旧型のディーゼル車の買い替えと改修を促す新対策を決めた。14都市の最大140万台が対象で、奨励金最大130万円を受け取って車を買い替えるか、環境性能を高める改修を受けるように保有者に求めるもので、費用はいずれも自動車メーカーが負担する。
11.ベルリン市などでは道路ごとにディーゼル車の規制を定めているが、そこまで細かく見るのは現実的には難しい。中途半端な形に終わるのではないかとも感じる。買い替えの際にメーカーが100万円程度を負担しなければいけないので、メーカーはかなり悲惨な状況に追い込まれた。ディーゼル車への逆風は、排ガス不正という「嘘」をついた代償が
大きいことを物語っている。



yuji5327 at 06:36 

2018年10月20日

AIを駆使して攻勢に出ている代表格がソフトバンクである。米ウーバー・テクノロジーズやシンガポールのグラブなどライドシェア大手4社の大株主になるなど世界連合を形成しつつある。

「冨岡耕治著者:トヨタとソフトバンク入り乱れる異業種連携、
週刊東洋経済、2018.10.20」は参考になる。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.トヨタ自動中とソフトバンクグループ.は10月4日、自動運転技術など新しいモビリティサービスで提携し、合弁会社「モネ・テクノロジーズ」を設立すると発表した。年度内に事業を開始し、将来はライドシェアなどを展開する方針である。
2.企業文化や歴史も異なり、まさに水と油の関係だった巨人同士を近づけたのは、トヨタ側の危機感である。変革の真っただ中にある自動車業界では新領域「CASE〔コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)」での覇権争いが激しい。
3.車に対する消費者意識が所有から共有へ移る中、移動手段として新たなサービスや価値が求められている。新車販売に頼るビジネスモデルがジリ貧になることは必至で、サービスブラットフォーマーとして課金モデルを構築できなければ、世界販売で首位を争うトヨダでさえ生き残れない。
4.AI〔人工知能〕を駆使して攻勢に出ているIT業界の代表格がソフトバンクである。米ウーバー・テクノロジーズやシンガポールのグラブなどライドシェア大手4社の大株主になるなど世界連合を形成しつつある。孫正義会長兼社長は「10兆円の投資ファンドによる投資の中でも、モビリティ関連のAI企業向けは中核を成す」と断言する。
5.トヨタの豊田章男社長も「車を造る会社からモビリティサービス会社に変わる」と年初に宣言している。ウーバーやグラブへ出資するなど動き出していたが、「ドアを開けたら、必ず孫さんが前に座っていた」と語るとおり周囲遅れだった。トヨタはソフトバンクに頭を下げ、合弁もソフトバンクがわずかの差だが過半を握ったのは、IT業界の勢いを象徴している。
6.合従連衡は加速している。欧米大手フィアット・クライスラー・オートモービルズは、米グーグル系のウェイモと白動運転で提携し、同社が年内に始めるロボットタクシーに6万台以上の自動運転車を供給する。ウェイモは英ジャガー・ランドローバーなどとも提携している。
7.自動運転での総走行距離は1400万kmを超える。また日本では日産白動車がDeNAと提携し無人ダクシーの実証実験を始めている。さらに中国では百度が「アポロ計画」と呼ぶ自動運転開発を進めており、100祉を超える異業種連合を形成している。日本からはホンダが参加する.
8.ホンダは自動運転で米ゼネラル・モーターズ(GM)とも今月3日に提携した。自動運転を手掛ける子会社、GMクルーズに事業資金の提供も含め計3000億円を投じて次世代技術を共同開発する。ただ、ソフトバンクはクルーズにもファンドを通じてすでに2割出資する大株主である。トヨタとGMをてんびんにかけるかのごとく、全方位に触手を伸ばし、覇権を虎視耽々と狙っている。
9.次世代車はあらゆる技術や知見が必要で、業界の垣根を越えた連携は一段と入り乱れるだろう。だが、自動車業界は安全性を優先しつつ運転する楽しみも残したい一方、IT業界は車をスマートフォンのように、一つのツールと見ており、相いれない。敵か味方か。将来の見えない戦いが始まっている.。


yuji5327 at 17:15 

2018年06月28日

「ネズミをラジコンにしてしまった」という論文がネイチャーにある。生きているネズミを人間が自在に操縦できるという。頭蓋骨に穴を開けて、脳に電極を刺してる。

池谷裕二著:
進化しすぎた脳、講談社、2017年。10月34冊」は面白い。「第1章:人間は脳の力を使いこなせていない」の印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.脳と言っても、いろんなことを研究してる人がいるが、著者は「大脳生理学」という学問を専門にしてい。人間の体のなかで、もっとも解明が遅れているのが脳である。
2.人工知能(AI)と、脳が生み出す生身の知能との違いは何かと今まで漠然と考えていた。脳の能力の全部じゃなくて、数%しか人間は使えないと一般に言われている。入力に応じて出力を選択する。脳の中の情報が、自分の行動に伝わる。専門的には「内部表象」と言う。記憶したものだけではなくて、いま見えているものが脳の中でどうやって表されてるかとい
3.普通の人と天才と呼ばれてきた人の脳に違いは、例えば、アインシュタイン、モーツァルト、ヒトラー、夏目漱石や織田信長の脳、できるヤツとできないヤツ、サルと人間の違い。サルも人間も基本的にはたいして変わらない。個体差だけではなくて種差(ヒトとサル)も、類似の問題である。
4.「ネズミをラジコンにしてしまった」という論文がネイチャーにある。生きているネズミを人間が自在に操縦できる、という論文である。動物愛護団体から反発があった。ネズミは命ある生き物としてこの世の中に生まれているので、それを人間が操縦する。頭蓋骨に穴を開けて、脳に電極を刺してる。
5、「脳を刺激するということで行動をコントロールできる」ということは、純粋に科学的な意味がある。動物をロボットのように扱ってるのは、何なのかを、コンピュータと人間の脳はいったい何が違うのかで考えてみる。
6.コンピュータは自分で考えて物事を起こさない。人間の命令なしにコンピュータの脳は動かない。自発性をプログラムされたコンピュータができたらどうか。新しいものをつくりだす能力、例えば作曲ができるコンピュータは部分的にはすでに実現されている。


yuji5327 at 06:53 

2018年04月21日

トラックの世界販売シェアは、ダイムラーを筆頭に、中国の第一汽車、東風汽車など、さらにはインドのタタと続き、フォルクスワーゲンと日野自動車は10位前後である。

2018/4/20付けの大前研一さんの「 ニュースの視点」(発行部数 166,733部)は「RIZAPグループ/日野自動車/ファーストリテイリング/武田薬品工業 〜RIZAPと武田薬品が仕掛けるそれぞれの買収の問題点」と題する記事で、参考になる。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.フィットネスジム運営のRIZAPグループは6日、Jリーグの湘南ベルマーレの経営権を取得すると発表した。現在の筆頭株主である三栄建築設計と合弁会社を設立し、ベルマーレが実施する約1億円の第三者割当増資を引き受ける。
2.今回の買収は金額がそれほど高くないので目くじらを立てるほどでないが、お金が有り余っているという理由で買収をするのは経営者として緩い。お金があると色々な人が近づいてくる。大切なのは買収をした後の経営力があるかどうかである。
3.RIZAPの過去を振り返ると、これまでに成功した事業はほぼ1つだけで、その他の事業はほとんど失敗している。経営で重要なのはKFSであり、そこに集中するべきである。RIZAPはまだ無駄遣いをできるような時期ではない。
4.成功したRIZAPのダイエット・減量事業にしても、その成功ノウハウはインストラクターの教え方に依存する部分が大きい。優秀なインストラクターであれば将来独立する危険性も高いし、その他の面も含めまだまだ企業として土台を安定させなければいけない。むやみにあれこれと買収をしている暇はない。
5.ビジネス・インサイダーは13日、『「5兆円買収」でお粗末な市場対応』と題する記事を掲載した。アイルランドの製薬大手シャイアーの買収を検討していると報じられ、武田薬品工業の株価が急落した。買収額が約5兆3000億円にのぼることを嫌気したものである。
6.これを受けたウェバー社長の説明も、資金調達の方法に触れないなど不十分なもので
市場の疑念はさらに深まった。長谷川会長も退任し、ウェバー社長のタガが外れても抑えることができる人がいない。
ウェバー社長は目付け役がいなくなり、シャイアーを買収したら、すべてが上手くいくという夢物語を見ている。
7.5兆円の会社を買収して、その後の勝算はどのように描いているのか。武田薬品は2008年にミレニアム、2011年にはナイコメッドを買収し、相当な資金を使った。今ようやく落ち着きを取り戻してきたタイミングで、5兆円の買収をする意義があるのか、不安視されても致し方ない状況である。
8.純損益は回復したとはいえ、一昔前に比べると大したレベルではない。何より問題なのは財務状況で、かつては2兆円ほどあった現金も、ナイコメッドとミレニアムの買収などもあり、今は2000億円ほどしかない。そんな状況にも関わらず、武田薬品は時価総額に対して3〜5%という高配当をしており、最近になって社債と借入が大きく増えている。
9.武田薬品の時価総額は株価が下落し、約3.9兆円に落ち込んでいる。このような財務状況にあって、自社よりも高い時価総額のシャイアーを買収することになる。資金調達はどうするか疑問である。ここが一番大きな問題である。
10.日野自動車は12日、独フォルクスワーゲンの子会社とトラックやバスなど商用車の分野で提携交渉に入ると発表した。電動化や自動運転技術の開発、物流など幅広い分野で協業する方針である。これについて日野自動車の下社長は、「商用車の先進技術は乗用車の延長線だけでは対応できない」と述べ、親会社トヨタとの連携だけでは生き残れないと強調した。
11.フォルクスワーゲンもディーゼルの排ガス問題を乗り越えて上向いていたので、この提携は少々意外だった。世界的に見るとトラックやバスといった商用分野には、
スウェーデンのスカニア、ドイツのマンといった強豪がいる。この欧州勢に食い込んでいくためには、フォルクスワーゲンが日野自動車と手を組むのは相性がいい。
12.欧州では人手が不足しているので、トラックやバスを連結するという需要が高くなっている。日野自動車は技術力が高く、こうした需要に対応しやすくなる。最終的には、自動運転で2台のトラックやバスを連携するレベルまで目指していると思うが、大掛かりな実験は日本ではなかなか難しいので、欧州に進出することは日野自動車にとってもメリットは大きい。
13.トラックの世界販売シェアを見ると、ダイムラーを筆頭に、中国の第一汽車、東風汽車など、さらにはインドのタタと続いていて、フォルクスワーゲンと日野自動車は10位前後に位置している。三菱ふそうも取り込み、圧倒的なシェアを誇っているダイムラーに対抗するためには、フォルクスワーゲンと日野自動車が抜本的な技術提携をして力を合わせる時期である。ダイムラーへの対抗馬という意味では、意外な組み合わせで面白い。
14、カジュアル衣料品店「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングが12日発表した2018年2月中間連結決算は、売上高が前年同期比16.6%増の1兆1867億円、
営業利益が30.5%増の1704億円で、中間決算として過去最高。アジアなど海外事業の伸びが大きく、中間決算では初めて海外売上高が国内売上高を上回った。
15、柳井社長は、売上が1兆円突破したときに5兆円まで目指すと発言していた。今順調に売上は2兆円をクリアし、利益も出している。海外事業が国内事業を上回るというのも、柳井社長の発言通りの結果になっている。
16.ユニクロの店舗数推移を見ると、海外が激増している。海外にも非常に大きな店舗も作っているし、営業利益も十分である。柳井社長が目指す目標に向かって、努力してきた賜物といえる。



yuji5327 at 06:51 

2018年04月19日

鉄鋼商社の柱の自動車ビジネスも、自動車業界の大変革である電気自動車〔EV)が普及すれば、鋼材を使ってきた自動車メーカーのサプライチェーンが大きく変わる。


「井戸清一(ジャーナリスト)著:EVシフトに動く鉄鋼商社・鋼材需要消失に備え、エコノミスト、2018.3.27.」は参考になる。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.商社の鉄鋼部門にとり、大口取引先の一つが自動車業界である。購買量が比較的安定しており、いったん取引の流れを押さえれば継続的な販売を続けることができる。大抵の鉄鋼商社は自動車用鋼材で一つの本部を構えるほどで、その取引量の多さを物語っている。
2.自動車用鋼材を扱う商社の役割は幅広い。ジャスト・イン・タイムの納品を行う厳しい物流管理、海外を含めた供給ネットワーク、そして鋼板や鋼線の加工といった機能を発揮している。以前、鉄鋼商社の事業投資で代表格だったコイルセンタービジネスが厳しかったが、今なお成り立っているのは自動車向け取引量の多さがコイルセンターを支えているからである。
3.鉄鋼商社の柱と呼べる自動車ビジネスも、100年に1度の自動車業界の大変革である.電気自動車〔EV)が普及すれば、鋼材を使ってきた自動車メーカーのサプライチェーンが大きく変わる。
4.自動車メーカーは車体を軽量化するため、鋼材からアルミニウムやCFRPなどの他素材の利用を模索している。新日鉄住金やJFEホールディングスなどの鉄鋼大手はハイテンと呼ばれる高張力鋼板の改良を進めていくことで代替を阻止したい考えだが、今と比べ鉄が使われる比率は低下していく。
5.EVでは走行距離を伸ばすため、こうした軽量化二―ズが一段と強まる。またEVは車両の設計がシンプルで、使われる部品の点数が減るのは、鋼線や特殊鋼が使われてきたので、これを取り扱ってきた鉄鋼商社は仕事が消失する。
6.将来の変化に備え、鉄鋼商社はEV向けビジネスに本腰を入れ始め、1月には伊藤忠丸紅鉄鋼がEV戦略室を新設。4月には、三菱商事系列のメタルワンもEV維進室を設ける。鋼材使用量が減ると見込まれるEVだが、鉄鋼商社にも新たなチャンスはある。代表的な例が、EVの駆動用モーターで使われる電磁鋼板である。電磁鋼板は磁気を通しやすい特殊な鋼材で、EVのモーターには不可欠な部材とされる。
7.今後、EVの生産台数が増えれば、電磁鋼板の使用量も劇的に増加する。電磁鋼板でも商社には加工機能が求められ、鍵を握るのが金型の技術である。伊藤忠丸紅鉄鋼の場合、モーターコアの大手メーカー、黒田精工の大株主、欧州企業とも組み、グローバルなサプライチェーンを構築している。
8.EVに使われる金属で商機となるのがバッテリー材科である。リチウムやコバルト、そしてこれまではステンレス原料が主な用途だったニッケルである。これに触手を仲ばす鉄鋼メーカーも出始め、韓国鉄鋼最大手のボスコは2月末、子会社を通じ豪州のビルバラ・ミネラルズへ7960万豪ドルを出資し4・75%の株と年間8万トンのリチウム権益を取得した。
9.こうした非鉄金属は伊藤忠商事や丸紅で取り扱っているが、これからは鋼材との線引きが曖昧になってくる。いずれ鉄鋼商社が金属商社となる日が来るかもしれない。

yuji5327 at 06:57 

2018年04月17日

中国スマホ企巣は各種部品の調達から設計、組み立て、販売などのサプライチエーンを分断しており、水平分裂と言い、日本企業は垂直統合である。

「高口康太(ジャーナリスト、翻訳家)著:スマホ進む徹底的な垂直分裂自動車コモディティ化も、
エコノミスト、2018.3.20」は参考になる。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.世界4位のスマートフォン「OPPO」が日本上陸を果たした。発売された「R11s」は、高精細かつ、多様な被写体深度を表現できるカメラ性能と急速充電機能によって商く評価されている。実機を触ると、かなり薄く、縁のカーブも丁寧に加工され、OSの設定など細部までしっかり作り込まれている。.
2.世界スマホ市場を見ると、韓国サムスン電子、米アップルの2強を、ファーウェイ、OPPO、シャオミ(小米)、VIVOといった中国企業が激しく追い上げている。絶好調の中国スマホ業界だが、企業単位で見ると栄枯盛衰が激しい。、
3.2013年に中国スマホ市場の売り上げ上位を占めた4社、ZTE〔中興)、ファーウェイ(華為〕、クールバッド(酷派)、レノボである。現在トップレベルに残っているのはファーウェイのみである。トップ企業ですら一歩間違えれば転落する激烈な競争が繰り広げられるなか、中国スマホ企業全体は大きく成長する。この構図が成立する背景には、設計を請け負うIDH(設計専門企業)、製造を請け負うEMS(竃子機器製造受託サービス)、検品・検査の代行企業、海外での販売・売上げ回収・ユーザーサポートの代行企業などの存在がある。設計・製造を請け負うのが、ODMで、言わばIDH+EMSという存在である。.
4.中国スマホ企巣は各種部品の調達から設計、組み立て、販売などのサプライチエーンを分断しており、このモデルは水平分裂と言う。一方、日本企業は、半導体や電子回路などの部品製造、製品の設計・組み立て、販売と、川上から川下まで自社、または系列企業で統一する傾向が強く、技術・部品をすり合わせた垂直統合である。
5.サプライチェーンの中で設計を担うのがIDHで、年間8000万台超と世界最大のスマホIDHであるウイングテックの創業者・ジャンシュエ自らがスマホ業界の新陳代謝を支えていると言う。設計という製造業の核心部分まで外注できる環境を作っているのはlDHであり、もの作りのノウハウがないメーカーの新規参入を可能にしている。
6.ウイングテックの有力顧客の1社が、シャオミである。シャオミは2010年創業の新興メーカーにもかかわらず、現在は出荷台数で世界5位につけるまでに成長した。同社の強みは、強力な自社の電子商取引(EC)基盤だった。同社の飛躍を支えたのはウイングテックが開発した廉価機種「レッドミー」だ。13年発売の初代レッドミーは、カジュアルなデザインと、799元〔当時のレートで約1万3900円)という低価格で爆発的な人気を獲得、シリーズ累計1億台を突破した。
7.このヒットは、技術力のない新興メーカーであっても、販売チャンネルやビジネスモデルで売りがあれば、サプライチェーンを活用して大手メーカーと勝負ができることを示した。ウイングテックの張董事長は「シャオミのビジネスモデルはECによる端末販売である。販売チャンネルの変化はスマホ業界を変える可能性があると考えた」と、新興企業の設計案件を受注した当時を振り返っている。
8.興味深いのは、IDHの顧答は有力メーカーに発展した後も委託取引を継続する点である。ウイングテックは現在、シャオミ、ファーウエイ、レノボといった有力企業の設計を受託している。メーカー側もシェアを拡大して資金力に余裕ができれば、技術者を雇用して、研究開発にも資金をつぎ込む。しかし、その人材・資金はそのメーカーを代表するフラッグシップ機に集中させる。そして、さして差別化を必要としないローエンド機の設計は外注するという割り切りを見せている。
9.IDH側も年に数十、数百の新機種の設計を担当することでノウハウの蓄積ベースが速く、技術レベルがすぐに上がる。また複数メーカー間で一部設計を共通化、使い回すというコストダウンが可能となり、中国スマホ業界全体の競争力を上げている。
10.この垂直分裂型の産業構造は、最近の携帯電話業界に限らない。古くは、テレビや冷蔵庫などの白物家竃の製造にも使われていた。広東省深圳市は近年、世界の新興企業が集うハードウエアの聖地として知られるが、その背景もやはり垂直分裂である。
11.サプライチェーンのあらゆる階層の企業があるため、アイデアさえあれば、設計も製造も外注できる。また、共有部品を使う場合、小ロットからの製造委託が可能な点も有利である。深馴市でEMS企業「ジエネシス」を経営する藤岡淳一社長は、日本で電子機器を製造するならば最低発注数は1万程度が相場だが、深圳ならば1000単位だと明かす。資金力に乏しく、また機器の改善、更新をこまめに行う必要がある新興企業にとってメリットが大きい、という。
12.中国型製造業モデルは今後どのように発展していくのか。今、注目を集めるのが自動車産業だ。吉利汽車や、「チェリー自動車」の愛称で呼ばれる奇瑞汽車など中国メーカーは、以前から部品共用化や外部からのエンジンの調達に積極的だった。今後、分業はさらに進展する可能性が高い。EV(電気白動車)化によって部品点数が削減されれば、すり合わせの難度が下がる。コネクテッド・カー(つながる車)にはスマホと同様の技術を使ったシステムLSIが搭載される見通しだ。このように、コネクテッド・カーにはスマホの技術が転用可能だ。スマホIDHの「アイデア」を率いる楊涛(ヤンタオ)董事長は「自動運転車開発には我々のノウハウが活用できる」と自信を見せた。かつては部品の寄せ集めとやゆされた中国の垂直分裂型製造業が、自動車さえコモデティー〔汎用)化させる日が来るかもしれない。


yuji5327 at 06:37 

2018年04月11日

自動車メーカーが10年以上の歳月をかけて品質を安定させてきた領域、テスラといえども、自動車メーカーが蓄積したものづくりの知見を取り込むのは容易でない。

「宮本夏実著:誰がEV覇権を握るのか、
東洋経済、2018・3・10」は面白い。印象に残った部分の概要を自分なりに補足して纏めると以下のようになる。
1.2017年は自動車各社がEV〔電気自動車)など電動車のロードマップを大々的に公表し、「EVバブル」とも言われた年だった。同年9月には、英家電メーカーのダイソンまでが開発中のEVを20年までに投人すると公表した。調査会社EVボリュームズによれば、EV・PHV(プラグインハイブリッド車)の世界販光は17年に122万台〔前年比58%増〕で、うち半数を補助金や都市部の優遇策が充実している中国が占めた。
2.米国は17年秋から、約10州で排ガスゼロ車の販売義務を課す親制が強化され、中国でもEVなどの生産を一定割合で義務づける新規制が17年9月に発表された。欧州では、走行で排出されるCO2の削減を義務づける規制(CAFE)が強化され、30年の規定値はEVの大幅な普及.なしには達成できない。英仏は昨年、40年までにガソリン車、ディーゼル車の販売を禁止する方針を打ち出している。
3.世界各国の規制強化の根底にあるのが、15年のCOP21(気候変動枠組み条約会議)で採択されたパリ協定で、工業化以降の地球の平均気温上昇を2℃以内に抑えるという国際的な目標である。
4.これを実現するためには、ガソリン車やディーゼル車の割合を年々減少させ、世界全体の自動車保有台数のうち、4分の3以上を電動車にする必要がある。自動車メーカは電動化シフトが不可欠の情勢で、トヨタ自動車も昨年12月、電動車普及に向けた具体的なロードマップを打ち出した。EVをはじめとする電動車が注目されるきっかけは15年秋に発覚した独フォルクスワーゲン(VW)の排ガス不正問題である。欧州のCAFEに対応するにはCO2排出景の少ないディーゼル申が活躍するはずだったが、不正発覚でそのもくろみが崩れ。欧州全体で電動車の必要性が急速に高まった。
5.VWのマティウス・ミュラーCEOは「25年までに電動車で世界一になる」と豪語しているが、自動車業界からは「車種や台数で大きな数字をブチ上げただけで、方策が見えない」といった批判が多い。パナソニックと提携し「〔電動車に不可欠な}電池という最後のピースが埋まった」と言うトヨタに比べ、VWの電池戦略が不透明である。VWは、25年までに6・5兆円の電池調達を実施すると発表し、不安の払拭に努めている。
6、VWはガソリン市やディーゼル車で「MQB」と呼ばれるモジュール化戦略に巨額投資中である。トヨタに比べて収益性が低く、投資家からその改善要求が強いにもかかわらず、電動車の開発は大きな負担となっている。VWに限らずEVへの巨額投資は投資家の懸念するところである。米ゼネラル・モーターズ(GM)のメアリー・バーラCEOは昨年11月の投資家向け説明会で、バッテリー価格を3割下げ、新プラットホーム(車台)を投入することでEV事業を黒字化させるとの見.通しを語った。同社は26年までに排ガスゼロ車(EV、FCV(燃料電池車))を100万台にするという目標を掲げている。FCVでGMと協業関係にあるホンダもEV強化に注力している。17年秋の独フランクフルトモーターショーでは、19年に発売するEVのコンセプト車を公開した。
7.「量販価格帯のEVのリーダーはわれわれだ」と強気な発言をするのが、仏ルノー・日産自動車・三菱自動車連合で3社の会長を務めるカルロス・ゴーン氏だ。目産は昨年10月にEV「リーフ」を10年の発売以来初となる大幅刷新をした。また、ルノー・三菱とともに中期経営計画を発表し、22年までにEVを12車種を投人する予定である。中国でも日産は、合弁相手の東風汽車と22年までに20車種以上の電動車を販売する。
8.EV時代の寵児としてもてはやされてきた米テスラは、初の量販価格帯車種である「モデル3」(約400万円)の立ち上げに苦しんでいる。17年10〜12月の生産実績は2425台と、17年7〜9月の260台から増加したが、週5000台の生産目標の達成は18年第2四半期に延期された。
9.自動車メーカー幹部は、テスラの苦戦はさもありなんと言う。ロボット溶接や電池セルのパッキングなどは、自動車メーカーが10年以上の歳月をかけて品質を安定させてきた領域である。EVやコネクティッド〔車と通信の接続)、自動運転で大手に先んじたテスラといえども、自動車メーカーが蓄積したものづくりの知見を取り込むのは容易でない。
10.宇宙からトンネルまで多くの事業を手掛け、テスラでの去就が注日されていたイーロン・マスク氏が、株価に連動した今後10年問の報酬制度の下で、テスラのトップを長期にわたり継続すると1月に公表された。モデル3を軌道に乗せることに時間をかけて取り組むと同時に、小型SUV(スポーツ多目的車)や大型トラックなど、EVの車種を拡充する長期ビジヨンにコミットする姿勢を、投資家に打ち出した。
11.中国での現地生産もうわさされ、今後も資金力は旺盛で、資金調達の観点からも、信用力を維持してきたマスク氏の続投は重.要になる。テスラの量産拡大が先か、既存の自動車メーカーの巻き返しが強まるか、覇権争いの熾烈化は必至である。


yuji5327 at 06:47 

2017年01月11日

欧州のシャープブランドはスロバキアのUMCから約100億円で買い戻しに成功している。米国も欧州も、シャープブランドでテレビを強化する一貫した姿勢が伺える。

1月6日付けの大前研一さんのニュースの視点は「アサヒグループHD・米ベライゾン・旭硝子・鴻海/シャープ 〜アサヒによる買収の成否の要因となるのは? 」と題する記事である。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.アサヒグループホールディングスは13日、ビール大手のアンハイザー・ブッシュ・インベブの東欧5カ国におけるビール事業を買収することで合意したと発表した。買収額は約8883億円で日本企業の酒類の事業では、サントリーによる米ビームの買収に次ぐ規模になる。
2.一部の投資家の間では高値掴みと指摘されているが、利益率も悪くないし、買収できるときにしておくという意味でも、良い買収になる。注目したいのは、アンホイザー・ブッシュが保有している「チェコにあるバドワイザー」というブランドが今回の買収対象に含まれているかどうかである。
3.バドワイザーといえば米国のビールメーカーで世界一の販売量を誇るブランドだが、それよりも歴史が古く本家とも言える「バドワイザー」がチェコ・南ボヘミア州にある。今回の買収対象に「チェコのバドワイザー」が含まれていて、そのブランドを使えるのではあれば非常に面白い。
4.米国バドワイザーはすっきりと飲みやすい味だが、チェコのバドワイザーは、アルコール度数が高く、味が濃いビールである。東欧スロバキアやハンガリーにも、同じようないいビールがいくつもある。これらが買収対象になっていると、スーパードライ1本で世界化していくよりも、幅が広がる。東欧の個性的なビール、特にチェコのバドワイザーのブランドを使えるかどうかが、今回の買収を成功させる大きな要因となる。
5.米ブルームバーグ通信によると、米通信大手ベライゾン・コミュニケーションズが、米ヤフーの主力事業の買収について中止も含め検討している。当初は来春には買収が完了する計画だったが、ヤフーからの個人情報の流出が相次いだことで、大幅な価格の切り下げなどが必要と判断したとのことである。
6.グーグルから鳴り物入りでヤフーにやってきたマリッサ・メイヤー氏も、地に落ちたものである。前回が5億人、今回が10億人、合わせて15億人の個人情報の流出。しかも今頃になって発覚しているというのはあり得ない。どんな経営をしていたのか。どんな防衛策をとっていたか。ベライゾンが嫌気が差したと思われる。
7.買収前に発生した問題については責任を追わないという補償(インデムニティ)を適用し、ヤフーを免責した上で買収するという可能性はある。いずれにせよ、15億人もの個人情報が流出し、今になって表面化してくるのは、米ヤフーの状態がいかにひどいかを物語っている。
8.旭硝子は欧州でバイオ医薬品の開発・生産を受託するCMCバイオロジックスを買収すると発表した。今後、新興国などを中心に高成長が見込まれるライフサイエンス分野を強化し収益柱に育てる狙いである。ジェネリックの影に隠れているが、医薬品の受託製造・OEM製造は非常に重要な分野である。
9.旭硝子にとっても、大きな役割を果たす分野であり、すでにいくつかの企業を買収しつつ強化を図ってきている。ガラス事業の業績を見ると、低迷しているわけではないが、国内は寡占体制である。ボリュームは十分あるが、利益はそれほど大きくないので、ガラス事業で稼いだ資金を、化学品・医薬品などの事業につぎ込んで強化している。これまでの買収先に比べて大規模なCMCバイオロジックスの買収だが、国内の寡占体制が確立しているから可能になった戦略である。
10.台湾の鴻海精密工業とシャープが共同運営する堺ディスプレイプロダクトが中国家電大手、海信集団(ハイセンス)へのテレビ用液晶パネルの供給を中断する検討に入った。価格の見直しで採算を改善するとともに、シャープが自社ブランドのテレビの拡販を進めるのに伴い、同社向けのパネルを確保する狙いもある。鴻海の経営参加によって、「シャープブランド」で世界中にテレビを売る、という明確な方針が示された。
11.米国のシャープブランドはハイセンスに売却していたため、買い戻しを提案したところ断られたために、テレビ用液晶パネルの供給中断の検討に入った。これが吉と出るか凶と出るか。商品の評判が落ちることで、ハイセンスが困って売ってくれることも考えられるが、商品のブランドイメージが著しく低下すると、買い戻しても意味がない。
12.欧州のシャープブランドはスロバキアのUMCに売却していたが、こちらは約100億円で買い戻しに成功している。米国も欧州も、「シャープブランドでテレビを強化する」という一貫した姿勢が伺える。シャープにいる人は、自分たちがギブアップした米国と欧州で、再びブランドを買い戻してでも、もう1度「シャープブランド」でチャレンジしようという鴻海の方針をどう感じているか、複雑な心境だろう。



yuji5327 at 06:41 

2016年11月12日

IHIは、他の会社でもできることをやる意味もない。他社に売れるものは売ってしまい、自分たちが集中すべき領域を見極めて集中していくことが大切である。

11月11日付けの大前研一さんのニュースの視点は「シャープ・IHI・三菱重工業 〜三菱重工が、GEやシーメンスに追いつくにはどうすればいいか? 」と題する記事で、参考になる。概要を自分なりに纏めると以下のようになる。
1.中国の家電大手、海信集団(ハイセンス)は27日、シャープから受けた米州でのブランド使用権の買い戻し提案を拒否したと明らかにした。シャープは昨年7月、ハイセンスにメキシコのテレビ工場を売却し、北米など米州で「シャープ」ブランドの使用権を供与する契約を交わしていた。
2.台湾・鴻海精密工業が親会社となり、鴻海の意向でハイセンスに「シャープ」ブランドを買い戻したいと提案していた。これは鴻海にしては非常に悔しい事態である。米国という中核を担う市場で、シャープブランドは決して悪くはない。パナソニックなどに比肩するブランドを築いてきた。
3.米国市場において、鴻海は関連会社に出資することで「VIZIO(ビジオ)」ブランドを展開しているが、「シャープ」というメインブランドは欲しい。また今回の提案で、鴻海が本気で「シャープ」ブランドを世界的に強化しようという意気込みも感じる。しかし残念ながら、海信集団は値段に関係なく、シャープブランドを売却するつもりはない。
4.数年前、シャープは困窮の極みにあり、メキシコの生産拠点の売却にあたって、北米・中南米地域(ブラジルを除く)におけるテレビブランドの使用権も含めてしまった。シャープとしては、そこまで会社が混乱していた。これは非常に高く付いた。苦い思い出にしかならない。
5.シャープ再建にあたり、シャープの戴正呉社長が社員に向けた頻繁なメッセージ配信でインサイダー情報に該当する内容を発表するなど、広報や社長室の担当者を慌てさせている。会社のカルチャーを変えるためのコミュニケーションの一環とのことだが、1日17時間働き、有言実行を宣言する戴正呉社長の流儀でシャープに独創精神を取り戻せるか注目されるとしている。戴正呉社長は中間管理職を排除し、ピラミッド型ではなく、直接社員一人ひとりに考え方を徹底する方針を選んでいる。社長就任時の挨拶にもあったが、「創業の精神に立ち戻る(Be Original)」という強い姿勢を示している。
6.1日17時間労働も、自ら先頭に立って実践している。この戴正呉社長の姿勢についていければ、それなりに効果は出てくるかも知れない。ただし、これから1年〜2年はまだ効果は見えてこない。カルロス・ゴーン氏が実践した日産リバイバルプランも、成果が出てくるまで数年かかった。その数年間は「信用されない時期」でもある。シャープは今まさに、その時期・フェーズを通過している最中である。
7.日刊工業新聞の情報サイトは先月30日、「IHIの海洋構造物、存続か撤退かの瀬戸際に」と題する記事を掲載した。IHIが複数案件で大幅なコスト増が発生し、2016年度の通期業績見通しを下方修正した。
8.光岡次郎社長はV字回復につなげる決意を表明し、原点であるモノづくり力の再興で信頼回復につなげる考えを示しており、ボイラー事業の再建へ向けて品質や工程管理体制を整え始めた。
9.大前氏なら、徹底的に撤退・売却する事業を決めて、集中する事業を絞り込むとのこと。ボイラー事業についても、大きな特徴がないのであれば、撤退・売却で良いと。その一方で、約500億円の投資を決めたターボチャージャー事業は世界一だから、徹底的に強化する。航空機事業も日本でトップだから集中するべきである。
10.IHIは、他の会社でもできることをやる意味もない。他社に売れるものは売ってしまい、自分たちが集中すべき領域を見極めて集中していくことが大切である。
11.三菱重工業の宮永俊一社長兼CEOは、先月31日、事業再編を加速し、2017年4月に社内の事業部門を「パワー」「インダストリー&環境・社会システム」「航空・防衛・宇宙」の3つに集約する考えを示した。
12.これにより既存事業の連携や効率化を促し、宮永社長兼CEOは「GE、シーメンスと徹底的に戦えるようにする」と意気込みを示した。「パワー」が電力事業を示すことは明確だが、全体的に3つの集中する事業が具体的にわかりにくい。
13.「インダストリー&環境・社会システム」「航空・防衛・宇宙」と言われても、内部の人にはわかっても、一般の人はわからないで。三菱重工業は、主として工場・事業所ごとに事業が別れている。例えば飛行機は名古屋ですし、船は横浜・神戸・長崎、産業機械は三原、高砂となっている。こうした実態とは別に、上から「別のくくり方」を見せたところで、一般の人にもちろんのこと、事業に携わっている人自身もピンとこない。勝てる事業分野が3つと言うならば、それを具体的に示すことが重要である。こうした「別のくくり方」は社長が交代するとまた変わる。
14.三菱重工や日立はこんなことを繰り返している。ほとんどお遊びに近い。GE、シーメンスに追いつくということは、今の利益を倍増させる必要がある。事業を「別のくくり方」に変えて見せるだけでは実現しない。株主にわかりやすいレベルで発表すべきである。
15.三菱重工の組織の問題点については、J-CASTニュースが報じた「三菱重工の「四重苦」「六重苦」 」と題する記事が興味深い。その中で、三菱重工業が大型客船事業からの事実上の撤退を発表したことを紹介している。
16.巨額損失の原因を調査する社内評価委員会からは、「プロジェクト運営の能力不足」や「本社のリスク管理の不十分さ」などを厳しく指摘され、ジェット旅客機「MRJ」の納期の遅れや日立との共同出資会社が抱える受注トラブルなど各所から火の手が上がっているとしている。
17.事業所の持つ強さが三菱重工の強さでもあったが、プロジェクトが大きくなってしまい、事業所のマネジメント力を超えてしまったのが問題である。さらに、この点を指摘している三菱重工本社にも、プロジェクトに対する「トータルマネジメント力」が不足しているから、こういう事態を招く。購買のこと、エンジニアリングのこと、別の会社との提携など、様々なことをトータルでマネジメントする必要がある。
18.能力的にモノが作れるからと言って受注すると、現場で大きな混乱、問題が起こす。事業所制がいいのか、あるいは別の組織体制に変えるべきなのか。三菱重工としては組織の動かし方について、今一度ゼロベースで考える必要がある。



yuji5327 at 06:24 
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工学博士、技術士(応用理学)、
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池上湖心 プロフィール
○略歴
大東文化大卒、
在学中 上條信山に師事
書象会に所属、書象会理事
審査会々員
○作品展の開催
・主宰している「さざ波会」
 作品展を毎年8月開催
(於:稲毛ギャラリー)
・土曜会(グループ展)
 作品展を毎年10月開催
(於:銀座大黒屋)
○公募展の受賞、入選
・日展入選
・読売書法展(現在理事)
 読売奨励賞
 読売新聞社賞
・謙慎展(現在理事)
 春興賞の受賞:2回
○書道教室
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